4 / 12
王様との謁見
しおりを挟む
チュンチュン
さえずる小鳥の鳴き声を聞きながら
(あぁ、これが朝ちゅんか…)
と、少しの現実逃避をする。
「ん~
おはよ、リリ」
『おはよう、リン』
この会話だけ見ればまるでカップルだろう。
そう、誰も異世界召喚された女子2人だとは思うまい。
コンコン
「ノック?」
『誰だろう?』
「失礼します」
ノックをして入って来たのはメイドさんだった
『えっと…?』
「王様からの言伝を伝えに参りました。」
「王様から?」
「はい、本日正午に謁見の間に来るように、と」
「謁見の間?」
「お時間になりましたら、迎えの者が来ます。
そしてこちら、お食事です
それでは、私はこれで。」
『あっはい。』
「王様か…」
『なんでリンそんなに落ち着いてるの?』
「だって私たち異世界から来たでしょ?
だからワンチャンこの世界の法律適用されないんじゃないかなーって!」
『さすがにそれは無いでしょ』
「まぁそれもそっか
それじゃあ昨日の続き話てー」
『わかった、昨日はヴィクトリアについて話したんだよね』
「そうそう」
『次は《ソフィー》について話そうかな』
「ソフィー?」
『そう、ソフィー別名【英知の地】この地には色んな書物が溢れているね、まぁ偶に禁書の違法取引も行われているらしいけどね』
「こっちでもそういうのあるんだね」
『まぁね』
『次は《アイーダ》かな
アイーダは【幸福の地】と言われていて、この地には魔道具がたくさん揃ってるかな』
「魔道具?」
『あっ、魔道具の説明がまだだったね
魔道具っていうのは、地球で言う電気を使って使う電気製品に似てるかな?
ただ少し違うのはこの世界は科学が発展してないから”魔石”を使うってことかな』
「その魔石が電気代わり?」
『どちらかと言えば電池かな
この世界には魔物がいて、それを倒したら取れる素材なの
魔物の強さによって魔石の価値も違うから、冒険者はそれを売って稼いでるかな
もちろん、依頼を受けて仕事をすることもあるけど』
「魔物はどうやって倒すの?」
『魔物はスキルで倒すんだよ』
「RPGみたいな?」
『うん、この世界ではレベルがあってそのレベルが上がる事に使えるスキルが増えたり、体力が増えたりするんだ』
「どうやってレベルをみるの?」
『簡単だよ、ステータスって心の中で唱えたら頭の中に浮かび上がってくるから』
「……本当だ!浮かび上がってきた!」
『でしょ?
それじゃあ話戻して最後の地についてね
最後の地は《ブレイク》この地は別名【終焉の地】主に死刑囚が最後に向かう地だよ
この地は魔物がうようよいるからね
1度入ったら最後生きて出たものはいないんだ』
「なるほどね」
コンコン
「失礼します」
丁度話し終わったところで、1人の騎士が入ってきた。
「お迎えに上がりました」
『あっはい』
「ついて行けばいいですか?」
「そうですね、それでは謁見の間へ案内します。」
そこから歩いて謁見の間へ向かった。
私は陛下と謁見したことはない。
というより陛下の顔を見たのは婚約発表だったり、次期統治者候補の紹介で見るぐらいだ。
(そう思うと陛下と謁見ってすごいことなのよね)
そんなことを考えていると、いつの間にか謁見の間に着いていた。
「それでは、私はこれで」
「ありがとうございました。」
『ありがとうございました。』
そういうと、騎士様は歩いて行った。
この先に陛下がいるのかと考えると、かなり緊張する。
「それじゃあリリ、行こう」
『う、うん』
重い音を立てドアを開ける
「失礼します、異世界から来たリン・ヨザクラと申します。」
『リリ・キサラギです。』
「うむ、顔を上げよ」
久しぶりに見た陛下は昔見たままの姿だった。
「この度は授業とは言え、このような間違いを犯してしまい誠に申し訳なかった」
「いえ、ですが普段からこのようなことを?」
「いや、普段は動物を呼ぶようにしておる」
『それでは何故私たちが、、、?』
「うむ、それはヴィクトリアの次期統治者ルイス・クランが故意に起こしたものらしい」
「…そんな勝手が許されるのですか?」
「無論、許されたことでは無い
異世界の人間を無責任に呼ぶなど禁忌に値する」
『それでは、私たちはどうすれば…?』
「そこでだ、ルイス・クランにはこちらで然るべき罰を与える、そして貴殿らには貴殿らの望むもの、待遇を与えると約束しよう。
帰れないというこちらの都合でそのようなことになったのだ。
せめて、貴殿らの望む生活を約束しよう。」
「…分かりました、少々考える時間をください」
「うむあいわかった」
『それでは、失礼します』
「この度は貴重なお時間をおとり頂き
そう言って、私とリンは謁見の間を後にした。
部屋に戻ると、リンにある提案をされた。
「ねぇリリ、提案なんだけど」
『どうしたの?リン』
「私と冒険者にならない?」
『えぇ!?冒険者!?』
「ダメ…かな?」
『えっと、私てっきり学園に通いたいって言うと思ってたからびっくりして』
「絶対いや!あんな奴等がいるところになんて通いたくない!」
『あはは…』
『それじゃあ陛下には何をお願いするの?』
「それなんだけど、ここでの通貨ってなんなの?」
『あぁ、この世界での通貨は《マヤ》と呼ばれるコインで、金、銀、銅のコインがあるよ』
「日本円にすると?」
『大体、銅のコインが10円、銀のコインが千円、金のコインが1万円ってところだね
価値は銅のコイン100枚で銀のコイン1枚
銀のコイン100枚で金のコイン1枚だよ』
「なるほど、、、
あと、冒険者になるために必要なものは?」
『冒険者になるためには、まずは装備かな
あとキャンプグッズみたいな?』
「なるほど…」
『そういえば、リンのスキルは何だったの?』
「えっと、多分聖なる剣って書いてあるから《聖剣》?だと思う」
『聖剣!?
それって、勇者とかそういう類の人しか持てないスキルだよ!?』
「でもレベル5だよ」
『レベルはこれからどうとでもなるし』
「まぁそっか
リリは?」
『…私は《平穏》』
「へいおん?どういうスキルなの?」
『…になる』
「え?」
『私だけ相手にダメージを与えられないけど、自分にダメージも通らない』
「強いじゃん」
『うん、これスキル保持者しか効果ないんだ』
「…どんまい」
『うん、、、』
「とりあえず今日はもう寝よっか
明日王様に冒険者になることを伝えるね」
『わかった
おやすみ』
「おやすみ」
さえずる小鳥の鳴き声を聞きながら
(あぁ、これが朝ちゅんか…)
と、少しの現実逃避をする。
「ん~
おはよ、リリ」
『おはよう、リン』
この会話だけ見ればまるでカップルだろう。
そう、誰も異世界召喚された女子2人だとは思うまい。
コンコン
「ノック?」
『誰だろう?』
「失礼します」
ノックをして入って来たのはメイドさんだった
『えっと…?』
「王様からの言伝を伝えに参りました。」
「王様から?」
「はい、本日正午に謁見の間に来るように、と」
「謁見の間?」
「お時間になりましたら、迎えの者が来ます。
そしてこちら、お食事です
それでは、私はこれで。」
『あっはい。』
「王様か…」
『なんでリンそんなに落ち着いてるの?』
「だって私たち異世界から来たでしょ?
だからワンチャンこの世界の法律適用されないんじゃないかなーって!」
『さすがにそれは無いでしょ』
「まぁそれもそっか
それじゃあ昨日の続き話てー」
『わかった、昨日はヴィクトリアについて話したんだよね』
「そうそう」
『次は《ソフィー》について話そうかな』
「ソフィー?」
『そう、ソフィー別名【英知の地】この地には色んな書物が溢れているね、まぁ偶に禁書の違法取引も行われているらしいけどね』
「こっちでもそういうのあるんだね」
『まぁね』
『次は《アイーダ》かな
アイーダは【幸福の地】と言われていて、この地には魔道具がたくさん揃ってるかな』
「魔道具?」
『あっ、魔道具の説明がまだだったね
魔道具っていうのは、地球で言う電気を使って使う電気製品に似てるかな?
ただ少し違うのはこの世界は科学が発展してないから”魔石”を使うってことかな』
「その魔石が電気代わり?」
『どちらかと言えば電池かな
この世界には魔物がいて、それを倒したら取れる素材なの
魔物の強さによって魔石の価値も違うから、冒険者はそれを売って稼いでるかな
もちろん、依頼を受けて仕事をすることもあるけど』
「魔物はどうやって倒すの?」
『魔物はスキルで倒すんだよ』
「RPGみたいな?」
『うん、この世界ではレベルがあってそのレベルが上がる事に使えるスキルが増えたり、体力が増えたりするんだ』
「どうやってレベルをみるの?」
『簡単だよ、ステータスって心の中で唱えたら頭の中に浮かび上がってくるから』
「……本当だ!浮かび上がってきた!」
『でしょ?
それじゃあ話戻して最後の地についてね
最後の地は《ブレイク》この地は別名【終焉の地】主に死刑囚が最後に向かう地だよ
この地は魔物がうようよいるからね
1度入ったら最後生きて出たものはいないんだ』
「なるほどね」
コンコン
「失礼します」
丁度話し終わったところで、1人の騎士が入ってきた。
「お迎えに上がりました」
『あっはい』
「ついて行けばいいですか?」
「そうですね、それでは謁見の間へ案内します。」
そこから歩いて謁見の間へ向かった。
私は陛下と謁見したことはない。
というより陛下の顔を見たのは婚約発表だったり、次期統治者候補の紹介で見るぐらいだ。
(そう思うと陛下と謁見ってすごいことなのよね)
そんなことを考えていると、いつの間にか謁見の間に着いていた。
「それでは、私はこれで」
「ありがとうございました。」
『ありがとうございました。』
そういうと、騎士様は歩いて行った。
この先に陛下がいるのかと考えると、かなり緊張する。
「それじゃあリリ、行こう」
『う、うん』
重い音を立てドアを開ける
「失礼します、異世界から来たリン・ヨザクラと申します。」
『リリ・キサラギです。』
「うむ、顔を上げよ」
久しぶりに見た陛下は昔見たままの姿だった。
「この度は授業とは言え、このような間違いを犯してしまい誠に申し訳なかった」
「いえ、ですが普段からこのようなことを?」
「いや、普段は動物を呼ぶようにしておる」
『それでは何故私たちが、、、?』
「うむ、それはヴィクトリアの次期統治者ルイス・クランが故意に起こしたものらしい」
「…そんな勝手が許されるのですか?」
「無論、許されたことでは無い
異世界の人間を無責任に呼ぶなど禁忌に値する」
『それでは、私たちはどうすれば…?』
「そこでだ、ルイス・クランにはこちらで然るべき罰を与える、そして貴殿らには貴殿らの望むもの、待遇を与えると約束しよう。
帰れないというこちらの都合でそのようなことになったのだ。
せめて、貴殿らの望む生活を約束しよう。」
「…分かりました、少々考える時間をください」
「うむあいわかった」
『それでは、失礼します』
「この度は貴重なお時間をおとり頂き
そう言って、私とリンは謁見の間を後にした。
部屋に戻ると、リンにある提案をされた。
「ねぇリリ、提案なんだけど」
『どうしたの?リン』
「私と冒険者にならない?」
『えぇ!?冒険者!?』
「ダメ…かな?」
『えっと、私てっきり学園に通いたいって言うと思ってたからびっくりして』
「絶対いや!あんな奴等がいるところになんて通いたくない!」
『あはは…』
『それじゃあ陛下には何をお願いするの?』
「それなんだけど、ここでの通貨ってなんなの?」
『あぁ、この世界での通貨は《マヤ》と呼ばれるコインで、金、銀、銅のコインがあるよ』
「日本円にすると?」
『大体、銅のコインが10円、銀のコインが千円、金のコインが1万円ってところだね
価値は銅のコイン100枚で銀のコイン1枚
銀のコイン100枚で金のコイン1枚だよ』
「なるほど、、、
あと、冒険者になるために必要なものは?」
『冒険者になるためには、まずは装備かな
あとキャンプグッズみたいな?』
「なるほど…」
『そういえば、リンのスキルは何だったの?』
「えっと、多分聖なる剣って書いてあるから《聖剣》?だと思う」
『聖剣!?
それって、勇者とかそういう類の人しか持てないスキルだよ!?』
「でもレベル5だよ」
『レベルはこれからどうとでもなるし』
「まぁそっか
リリは?」
『…私は《平穏》』
「へいおん?どういうスキルなの?」
『…になる』
「え?」
『私だけ相手にダメージを与えられないけど、自分にダメージも通らない』
「強いじゃん」
『うん、これスキル保持者しか効果ないんだ』
「…どんまい」
『うん、、、』
「とりあえず今日はもう寝よっか
明日王様に冒険者になることを伝えるね」
『わかった
おやすみ』
「おやすみ」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
父が死んだのでようやく邪魔な女とその息子を処分できる
兎屋亀吉
恋愛
伯爵家の当主だった父が亡くなりました。これでようやく、父の愛妾として我が物顔で屋敷内をうろつくばい菌のような女とその息子を処分することができます。父が死ねば息子が当主になれるとでも思ったのかもしれませんが、父がいなくなった今となっては思う通りになることなど何一つありませんよ。今まで父の威を借りてさんざんいびってくれた仕返しといきましょうか。根に持つタイプの陰険女主人公。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
(完結)私は家政婦だったのですか?(全5話)
青空一夏
恋愛
夫の母親を5年介護していた私に子供はいない。お義母様が亡くなってすぐに夫に告げられた言葉は「わたしには6歳になる子供がいるんだよ。だから離婚してくれ」だった。
ありがちなテーマをさくっと書きたくて、短いお話しにしてみました。
さくっと因果応報物語です。ショートショートの全5話。1話ごとの字数には偏りがあります。3話目が多分1番長いかも。
青空異世界のゆるふわ設定ご都合主義です。現代的表現や現代的感覚、現代的機器など出てくる場合あります。貴族がいるヨーロッパ風の社会ですが、作者独自の世界です。
婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。
夢草 蝶
恋愛
侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。
そのため、当然婚約者もいない。
なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。
差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。
すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】7年待った婚約者に「年増とは結婚できない」と婚約破棄されましたが、結果的に若いツバメと縁が結ばれたので平気です
岡崎 剛柔
恋愛
「伯爵令嬢マリアンヌ・ランドルフ。今日この場にて、この僕――グルドン・シルフィードは君との婚約を破棄する。理由は君が25歳の年増になったからだ」
私は7年間も諸外国の旅行に行っていたグルドンにそう言われて婚約破棄された。
しかも貴族たちを大勢集めたパーティーの中で。
しかも私を年増呼ばわり。
はあ?
あなたが勝手に旅行に出て帰って来なかったから、私はこの年までずっと結婚できずにいたんですけど!
などと私の怒りが爆発しようだったとき、グルドンは新たな人間と婚約すると言い出した。
その新たな婚約者は何とタキシードを着た、6、7歳ぐらいの貴族子息で……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる