2 / 23
1章
1
しおりを挟む
僕の学校での目標は
一つ、運命の番を見つける。
二つ、貴族のお友達を作ること。
三つ、学校で優秀な成績を収めること。
この三つだ。
まずは、二つ目の貴族のお友達を作る。
すでにいる友達は三大公爵家の残りの公爵家のロイとルークこの二人は腐れ縁だ。
でも、二人じゃ寂しいしもう少し友達が欲しい。
残りの二つは卒業までに出来ればいいのでお友達を作るのが最優先だ。
学校は明日からで今から緊張する。
寝ないといけないのに心臓がうるさすぎて寝られる自信がない。
でも、僕にはロイとルークがいるし最悪殿下がいる。
クラスは学力順で決まってるし、別々になることもないだろう。
殿下は首席で僕が二位だからだ。
王族と同じ教育を受けてるからまあ当たり前だ。
殿下と一緒だと番探しが上手く行きそうにないけど、殿下の婚約者として勉強は出来ないと家の印象が悪くなるし出来るだけ試験を頑張る他なかったのだ。
ロイとルークも三十位以内に居たし、同じクラスだろう。
だから、心配する必要はない。
大丈夫。
そう思いながら眠りに着いた。
「リオン様、朝でございます。起きてください」
執事のその声で起きた。
なんだか寝た気がしないし、緊張も昨日より断然大きい。
朝ご飯なんて食べられそうに無い。
「兄様、殿下が迎えにくるんだからゆっくりしてられないよ」
...殿下が迎え?
「迎えに来るの?なんで?」
「それは兄様が婚約者だからじゃないの?これから毎日一緒に登校するんでしょ」
「そんな話...」
...したね。
手紙で学校に一緒に行こうって書いてあったんだった。
完璧に忘れてた。緊張しすぎて記憶の彼方に飛んでいってた。
え?どうするのこれ...心の準備とか出来てないけど。
本当に来るの?
まあ、殿下とは初めて会う訳じゃないし大丈夫......本当に大丈夫かな。
手紙でさえ書くことを絞り出してるのに。
会って話すだなんてまともに出来るだろうか。
とりあえず、天気の話でもしとけば五分は保つはず...。
学校までは馬車で20~30分だから、後もう少し話題を作れば大丈夫...。
「リオン様、もうそろそろ王太子殿下がお見えになるそうです」
「え?もう?」
天気の話で30分いけるかな...いや、やるしかない。
殿下を待たせるわけにはいかないから、早く外で待ってないと。
外に出て余裕があったら、また話題を考えよう。
執事から鞄を受け取って正門前にある噴水前で待つ。
天気は晴れ...晴れなら話すこと沢山ある。
あとは......今日は入学式で緊張するとか?
殿下は緊張しないか。
あ、でも殿下は首席だから入学式の代表挨拶があるはず、その話題もいけるのでは...。
あともう少し話題があれば完璧だ。
ガラガラ___。
馬車の音が聞こえた。
あと、一個でいいんだ。あと一個...。
そう思えば思うほどに何も出てこない。
どうしよう...どうしよう。
もう、目の前に馬車の扉が来ている。
「おはよう。リオ」
「おはようございます。アルベルト殿下」
あぁ...結局思いつかなかった。
そう思いながら、差し伸べられた手を取り馬車に乗った。
殿下の手が前より大きく感じてなんだか少し緊張した。
一つ、運命の番を見つける。
二つ、貴族のお友達を作ること。
三つ、学校で優秀な成績を収めること。
この三つだ。
まずは、二つ目の貴族のお友達を作る。
すでにいる友達は三大公爵家の残りの公爵家のロイとルークこの二人は腐れ縁だ。
でも、二人じゃ寂しいしもう少し友達が欲しい。
残りの二つは卒業までに出来ればいいのでお友達を作るのが最優先だ。
学校は明日からで今から緊張する。
寝ないといけないのに心臓がうるさすぎて寝られる自信がない。
でも、僕にはロイとルークがいるし最悪殿下がいる。
クラスは学力順で決まってるし、別々になることもないだろう。
殿下は首席で僕が二位だからだ。
王族と同じ教育を受けてるからまあ当たり前だ。
殿下と一緒だと番探しが上手く行きそうにないけど、殿下の婚約者として勉強は出来ないと家の印象が悪くなるし出来るだけ試験を頑張る他なかったのだ。
ロイとルークも三十位以内に居たし、同じクラスだろう。
だから、心配する必要はない。
大丈夫。
そう思いながら眠りに着いた。
「リオン様、朝でございます。起きてください」
執事のその声で起きた。
なんだか寝た気がしないし、緊張も昨日より断然大きい。
朝ご飯なんて食べられそうに無い。
「兄様、殿下が迎えにくるんだからゆっくりしてられないよ」
...殿下が迎え?
「迎えに来るの?なんで?」
「それは兄様が婚約者だからじゃないの?これから毎日一緒に登校するんでしょ」
「そんな話...」
...したね。
手紙で学校に一緒に行こうって書いてあったんだった。
完璧に忘れてた。緊張しすぎて記憶の彼方に飛んでいってた。
え?どうするのこれ...心の準備とか出来てないけど。
本当に来るの?
まあ、殿下とは初めて会う訳じゃないし大丈夫......本当に大丈夫かな。
手紙でさえ書くことを絞り出してるのに。
会って話すだなんてまともに出来るだろうか。
とりあえず、天気の話でもしとけば五分は保つはず...。
学校までは馬車で20~30分だから、後もう少し話題を作れば大丈夫...。
「リオン様、もうそろそろ王太子殿下がお見えになるそうです」
「え?もう?」
天気の話で30分いけるかな...いや、やるしかない。
殿下を待たせるわけにはいかないから、早く外で待ってないと。
外に出て余裕があったら、また話題を考えよう。
執事から鞄を受け取って正門前にある噴水前で待つ。
天気は晴れ...晴れなら話すこと沢山ある。
あとは......今日は入学式で緊張するとか?
殿下は緊張しないか。
あ、でも殿下は首席だから入学式の代表挨拶があるはず、その話題もいけるのでは...。
あともう少し話題があれば完璧だ。
ガラガラ___。
馬車の音が聞こえた。
あと、一個でいいんだ。あと一個...。
そう思えば思うほどに何も出てこない。
どうしよう...どうしよう。
もう、目の前に馬車の扉が来ている。
「おはよう。リオ」
「おはようございます。アルベルト殿下」
あぁ...結局思いつかなかった。
そう思いながら、差し伸べられた手を取り馬車に乗った。
殿下の手が前より大きく感じてなんだか少し緊張した。
169
あなたにおすすめの小説
たとえば、俺が幸せになってもいいのなら
夜月るな
BL
全てを1人で抱え込む高校生の少年が、誰かに頼り甘えることを覚えていくまでの物語―――
父を目の前で亡くし、母に突き放され、たった一人寄り添ってくれた兄もいなくなっていまった。
弟を守り、罪悪感も自責の念もたった1人で抱える新谷 律の心が、少しずつほぐれていく。
助けてほしいと言葉にする権利すらないと笑う少年が、救われるまでのお話。
モブらしいので目立たないよう逃げ続けます
餅粉
BL
ある日目覚めると見慣れた天井に違和感を覚えた。そしてどうやら僕ばモブという存存在らしい。多分僕には前世の記憶らしきものがあると思う。
まぁ、モブはモブらしく目立たないようにしよう。
モブというものはあまりわからないがでも目立っていい存在ではないということだけはわかる。そう、目立たぬよう……目立たぬよう………。
「アルウィン、君が好きだ」
「え、お断りします」
「……王子命令だ、私と付き合えアルウィン」
目立たぬように過ごすつもりが何故か第二王子に執着されています。
ざまぁ要素あるかも………しれませんね
愛しい番に愛されたいオメガなボクの奮闘記
天田れおぽん
BL
ボク、アイリス・ロックハートは愛しい番であるオズワルドと出会った。
だけどオズワルドには初恋の人がいる。
でもボクは負けない。
ボクは愛しいオズワルドの唯一になるため、番のオメガであることに甘えることなく頑張るんだっ!
※「可愛いあの子は番にされて、もうオレの手は届かない」のオズワルド君の番の物語です。
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
劣等アルファは最強王子から逃げられない
東
BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。
ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。
【完結】初恋のアルファには番がいた—番までの距離—
水樹りと
BL
蛍は三度、運命を感じたことがある。
幼い日、高校、そして大学。
高校で再会した初恋の人は匂いのないアルファ――そのとき彼に番がいると知る。
運命に選ばれなかったオメガの俺は、それでも“自分で選ぶ恋”を始める。
先輩たちの心の声に翻弄されています!
七瀬
BL
人と関わるのが少し苦手な高校1年生・綾瀬遙真(あやせとうま)。
ある日、食堂へ向かう人混みの中で先輩にぶつかった瞬間──彼は「触れた相手の心の声」が聞こえるようになった。
最初に声を拾ってしまったのは、対照的な二人の先輩。
乱暴そうな俺様ヤンキー・不破春樹(ふわはるき)と、爽やかで優しい王子様・橘司(たちばなつかさ)。
見せる顔と心の声の落差に戸惑う遙真。けれど、彼らはなぜか遙真に強い関心を示しはじめる。
****
三作目の投稿になります。三角関係の学園BLですが、なるべくみんなを幸せにして終わりますのでご安心ください。
ご感想・ご指摘など気軽にコメントいただけると嬉しいです‼️
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる