51 / 53
お互いに
しおりを挟む
雪からの返信は雪らしくてやっぱり好きだと思うだけだった。
3ヶ月経っても、何度も好きと送られたメッセージを見てしまう。
そろそろ内定をもらう時期だ。
雪は就職するのかな。
櫻田川さんの所はお金持ちだし、働かなくてもいいのか。
Ωだと、就活が全然上手くいかないしやっぱりαに養って貰うのが一番なのかな。
そんな相手いないけど。
雪はもう番になってるのかな。
こんなに時間が経ったのにいつも雪のことばかりで自分に呆れる。
雪は今何してるんだろう。
こないだ、霜と離れて初めての発情期がきた。
と言ってもいつもの周期より遅い発情期だったからもう半年は三佳巳さんと住んでいる。
本当だったら、三佳巳さんとその時に番予定だったんだけど生憎の出張でお義母さんが面倒を見てくれた。
良かったのか悪かったのか分からないけど不覚にも安心してしまった。
お義母さんに迷惑をかけてしまったのは申し訳無くて謝ったら怒られた。
家族なんだからと。
その言葉にやっぱり胸が痛くなる。
つくづく、自分は都合のいい人間だと思う。本当最低な人間だと。
在学中に番う予定だったけど無理そうだな。仕事はしなくていいと言われたけど、申し訳なくてΩでも出来そうな在宅ワークの会社に内定を貰っている。
他で迷惑かけてしまうからこのくらいやらないといけない。
番になるからと三佳巳さんには沢山払ってもらった。
せめて、家賃を折半しないかと提案したけど櫻田川の不動産だから問題ないと言われてしまった。
家事全般をやると言ったら、ハウスキーパーがいると言われ出来る事が本当にない。
あんまりにも、僕が困った顔をしていたからか
「じゃあ、ご飯作って」
と言ってくれた。
三佳巳さんの舌に合うものが作れるか不安だったけど、美味しいと言ってくれる。
三佳巳さんの好きなご飯を作って、休日は2人でテレビを観たり出かけたりして良い心地の良い生活に慣れてきた。たまに手を繋いだり夫婦みたいな感じにも慣れた。
ただ、寂しいだけ。
こんなこと僕が言えることじゃないけど。
大学で見かける度に一緒にいたいと思う。目が合ったら、名前を呼びそうですぐに逸らしてしまう。
大学も後、2ヶ月で卒業なのに。
卒業したら、見ることも出来なくなってしまうかもしれない。
だから、今のうちに目に焼き付けたいのに目が合っちゃうから見れない。
会いたい。
声が聞きたい。
名前を呼んで欲しい。
笑いかけて欲しい。
いつになったら僕は期待しなくなるのかな。
3ヶ月経っても、何度も好きと送られたメッセージを見てしまう。
そろそろ内定をもらう時期だ。
雪は就職するのかな。
櫻田川さんの所はお金持ちだし、働かなくてもいいのか。
Ωだと、就活が全然上手くいかないしやっぱりαに養って貰うのが一番なのかな。
そんな相手いないけど。
雪はもう番になってるのかな。
こんなに時間が経ったのにいつも雪のことばかりで自分に呆れる。
雪は今何してるんだろう。
こないだ、霜と離れて初めての発情期がきた。
と言ってもいつもの周期より遅い発情期だったからもう半年は三佳巳さんと住んでいる。
本当だったら、三佳巳さんとその時に番予定だったんだけど生憎の出張でお義母さんが面倒を見てくれた。
良かったのか悪かったのか分からないけど不覚にも安心してしまった。
お義母さんに迷惑をかけてしまったのは申し訳無くて謝ったら怒られた。
家族なんだからと。
その言葉にやっぱり胸が痛くなる。
つくづく、自分は都合のいい人間だと思う。本当最低な人間だと。
在学中に番う予定だったけど無理そうだな。仕事はしなくていいと言われたけど、申し訳なくてΩでも出来そうな在宅ワークの会社に内定を貰っている。
他で迷惑かけてしまうからこのくらいやらないといけない。
番になるからと三佳巳さんには沢山払ってもらった。
せめて、家賃を折半しないかと提案したけど櫻田川の不動産だから問題ないと言われてしまった。
家事全般をやると言ったら、ハウスキーパーがいると言われ出来る事が本当にない。
あんまりにも、僕が困った顔をしていたからか
「じゃあ、ご飯作って」
と言ってくれた。
三佳巳さんの舌に合うものが作れるか不安だったけど、美味しいと言ってくれる。
三佳巳さんの好きなご飯を作って、休日は2人でテレビを観たり出かけたりして良い心地の良い生活に慣れてきた。たまに手を繋いだり夫婦みたいな感じにも慣れた。
ただ、寂しいだけ。
こんなこと僕が言えることじゃないけど。
大学で見かける度に一緒にいたいと思う。目が合ったら、名前を呼びそうですぐに逸らしてしまう。
大学も後、2ヶ月で卒業なのに。
卒業したら、見ることも出来なくなってしまうかもしれない。
だから、今のうちに目に焼き付けたいのに目が合っちゃうから見れない。
会いたい。
声が聞きたい。
名前を呼んで欲しい。
笑いかけて欲しい。
いつになったら僕は期待しなくなるのかな。
6
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説

君はアルファじゃなくて《高校生、バスケ部の二人》
市川パナ
BL
高校の入学式。いつも要領のいいα性のナオキは、整った容姿の男子生徒に意識を奪われた。恐らく彼もα性なのだろう。
男子も女子も熱い眼差しを彼に注いだり、自分たちにファンクラブができたりするけれど、彼の一番になりたい。
(旧タイトル『アルファのはずの彼は、オメガみたいな匂いがする』です。)全4話です。

金の野獣と薔薇の番
むー
BL
結季には記憶と共に失った大切な約束があった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
止むを得ない事情で全寮制の学園の高等部に編入した結季。
彼は事故により7歳より以前の記憶がない。
高校進学時の検査でオメガ因子が見つかるまでベータとして養父母に育てられた。
オメガと判明したがフェロモンが出ることも発情期が来ることはなかった。
ある日、編入先の学園で金髪金眼の皇貴と出逢う。
彼の纒う薔薇の香りに発情し、結季の中のオメガが開花する。
その薔薇の香りのフェロモンを纏う皇貴は、全ての性を魅了し学園の頂点に立つアルファだ。
来るもの拒まずで性に奔放だが、番は持つつもりはないと公言していた。
皇貴との出会いが、少しずつ結季のオメガとしての運命が動き出す……?
4/20 本編開始。
『至高のオメガとガラスの靴』と同じ世界の話です。
(『至高の〜』完結から4ヶ月後の設定です。)
※シリーズものになっていますが、どの物語から読んでも大丈夫です。
【至高のオメガとガラスの靴】
↓
【金の野獣と薔薇の番】←今ココ
↓
【魔法使いと眠れるオメガ】

好きな人がカッコ良すぎて俺はそろそろ天に召されるかもしれない
豆ちよこ
BL
男子校に通う棚橋学斗にはとってもとっても気になる人がいた。同じクラスの葛西宏樹。
とにかく目を惹く葛西は超絶カッコいいんだ!
神様のご褒美か、はたまた気紛れかは知らないけど、隣同士の席になっちゃったからもう大変。ついつい気になってチラチラと見てしまう。
そんな学斗に、葛西もどうやら気付いているようで……。
□チャラ王子攻め
□天然おとぼけ受け
□ほのぼのスクールBL
タイトル前に◆◇のマークが付いてるものは、飛ばし読みしても問題ありません。
◆…葛西視点
◇…てっちゃん視点
pixivで連載中の私のお気に入りCPを、アルファさんのフォントで読みたくてお引越しさせました。
所々修正と大幅な加筆を加えながら、少しづつ公開していこうと思います。転載…、というより筋書きが同じの、新しいお話になってしまったかも。支部はプロット、こちらが本編と捉えて頂けたら良いかと思います。

離したくない、離して欲しくない
mahiro
BL
自宅と家の往復を繰り返していた所に飲み会の誘いが入った。
久しぶりに友達や学生の頃の先輩方とも会いたかったが、その日も仕事が夜中まで入っていたため断った。
そんなある日、社内で女性社員が芸能人が来ると話しているのを耳にした。
テレビなんて観ていないからどうせ名前を聞いたところで誰か分からないだろ、と思いあまり気にしなかった。
翌日の夜、外での仕事を終えて社内に戻って来るといつものように誰もいなかった。
そんな所に『すみません』と言う声が聞こえた。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?
後輩に嫌われたと思った先輩と その先輩から突然ブロックされた後輩との、その後の話し…
まゆゆ
BL
澄 真広 (スミ マヒロ) は、高校三年の卒業式の日から。
5年に渡って拗らせた恋を抱えていた。
相手は、後輩の久元 朱 (クモト シュウ) 5年前の卒業式の日、想いを告げるか迷いながら待って居たが、シュウは現れず。振られたと思い込む。
一方で、シュウは、澄が急に自分をブロックしてきた事にショックを受ける。
唯一自分を、励ましてくれた先輩からのブロックを時折思い出しては、辛くなっていた。
それは、澄も同じであの日、来てくれたら今とは違っていたはずで仮に振られたとしても、ここまで拗らせることもなかったと考えていた。
そんな5年後の今、シュウは住み込み先で失敗して追い出された途方に暮れていた。
そこへ社会人となっていた澄と再会する。
果たして5年越しの恋は、動き出すのか?
表紙のイラストは、Daysさんで作らせていただきました。
俺の好きな男は、幸せを運ぶ天使でした
たっこ
BL
【加筆修正済】
7話完結の短編です。
中学からの親友で、半年だけ恋人だった琢磨。
二度と合わないつもりで別れたのに、突然六年ぶりに会いに来た。
「優、迎えに来たぞ」
でも俺は、お前の手を取ることは出来ないんだ。絶対に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる