80 / 110
第4章 ルモォンの村
2.解決…じゃないよ?
しおりを挟む
今日はラフィリアよりロドクス多めになってるかも?
あと、次回あの人が出る予定です(^^)
─────────────────
「縁も所縁もない我々を助けていただき、大変感謝しております」
回復した村の長的な人が私達の目の前で深く頭を下げている。
うーん、ただ目の前で死にそうになっている人がいたから私達としては助けただけで…だからこういう深い感謝は少し苦手。
何だか胸がムズムズしてきて逃げ出したくなる。
ただ単に恥ずかしいだけなんだけどね。
「いや、たまたま気になって来てみたら危ない状態じゃったから助けただけじゃし、そんなに重く受け止めるでない。
危なかったけど助かってラッキー…てな位で良いと思うぞ?」
いや…それはそれで軽過ぎだと思うよロド兄。
「さて、聞きたいことがあるんじゃがいいかのぅ?」
「はい、なんでもお聞きください」
ロド兄の言葉に長的な人は居住まいを正した。
「あの衰弱化の呪いが懸かっていた魔石の玉が、ここの村になぜ置くようになったのか教えてくれるかのぅ?」
「魔石の玉…ですか?」
「ほら、あれじゃよ紫とピンクが混じったあまり趣味が良いと言えない色合いの玉じゃ。
わし、同じ色合いを見たことがあるが今回のあれは…ちょっと嫌じゃ」
あ、ロド兄もそう思ってたんだ。
「あの…私はそんな玉があるなんて知らなかったのですが…それはどこにあったのですか?」
「知らなかったじゃと?
…この村の中で小さな家は、そうじゃなこの家から…三軒隣じゃったかな?」
「…?
……ああ、もしかしたら物置小屋の事ですかな?
あそこは季節毎で使う物を入れております。
なので、あまり気にしていなかったのですが…先月私共が入った時はそんなものは見ませんでしたな」
んー…となるとこの村の人じゃない可能性もある?
でも、そんなことして何か得することでもあるのかな??
ここ、人が多いわけでもレアな種族って訳でもな………あれ?
「あのーお話し中すみません。
この村って女性はいないのですか?」
「え?おりますよ??
私の妻は今別の所で暮らす子供達の所へ遊びに行っていていませんが、この村には子供も含め6人程暮らしております。
まさか……見ていないのですか?」
「私達は、全ての家を看て回りましたが、女性と女の子は1人も見ませんでした」
ガタンッ
「そんな…っ!」
「あっ…まだ全快ではないのですから急な動きは駄目ですよ?」
長的な人は椅子から勢いよく立ち上がったが、ふらついたので支えてもう一度座ってもらった。
「ふむ…これは女性や女の子を狙った計画的犯行じゃな。
単独ではなく結構な人数が関わっておるじゃろうな。
あれと連絡をとるかのぅ」
あれ?とは誰でしょう??
ロド兄はカバンから水晶鏡を取り出し、私も知ってるあの人と話始めた。
「久し振りじゃなバルーチェス」
「お久し振りです…オルトゥム殿。
貴方様から連絡、ということは何かあったのでしょうか?」
「ああ、ちと聞きたいことがあってのぅ。
最近村や町から全ての女性がいなくなる…なんていう事件などなかったか聞きたくてのぅ…どうじゃ?」
「……あります。
ここ数週間で2、3村届け出が出ております。
その中の1つの村で残った村人全員が衰弱死しております。
オルトゥム殿はどこで情報を?」
「なに…旅の途中たまたま寄った所で衰弱化の呪いにあっている村に遭遇してな、女性や女の子がいないというのを今さっき知ってお主に連絡したのじゃ」
ガタッ
「今さっき?!
それはどこの村ですか?!」
「えーと…なあ、ここの村の名前は何て言うんじゃ?」
「え…あ、ここはルモォンという名の村です」
「ルモォン……ああ、スウェトルノーツから東に行った所にある村ですね。
では、こちらから騎士が行きますのでお待ち頂ければと…」
「うむ、わかった」
「では、失礼します」
ロド兄が連絡を終え水晶鏡をカバンへと閉まった。
「どうやら既に他でも起きているようじゃのぅ。
……リアや、どうする?」
答えはわかりきってるだろうに聞いてくる。
「え?
もちろん関わったからにはやりますよー。
ロド兄とアヴィ、それにロナは?」
私もわかりきってるくせに聞き返す。
「もち、やるに決まっておろう?」
「やる」
「私もやるわよ」
思った通りの答えに思わず笑みを浮かべてしまう。
「じゃ、村の女性達の救出と悪者退治やっちゃおー!
あ、騎士の人達が来てからね?」
この後リアは、ずっと会っていなかったあの人と再会することとなる。
あと、次回あの人が出る予定です(^^)
─────────────────
「縁も所縁もない我々を助けていただき、大変感謝しております」
回復した村の長的な人が私達の目の前で深く頭を下げている。
うーん、ただ目の前で死にそうになっている人がいたから私達としては助けただけで…だからこういう深い感謝は少し苦手。
何だか胸がムズムズしてきて逃げ出したくなる。
ただ単に恥ずかしいだけなんだけどね。
「いや、たまたま気になって来てみたら危ない状態じゃったから助けただけじゃし、そんなに重く受け止めるでない。
危なかったけど助かってラッキー…てな位で良いと思うぞ?」
いや…それはそれで軽過ぎだと思うよロド兄。
「さて、聞きたいことがあるんじゃがいいかのぅ?」
「はい、なんでもお聞きください」
ロド兄の言葉に長的な人は居住まいを正した。
「あの衰弱化の呪いが懸かっていた魔石の玉が、ここの村になぜ置くようになったのか教えてくれるかのぅ?」
「魔石の玉…ですか?」
「ほら、あれじゃよ紫とピンクが混じったあまり趣味が良いと言えない色合いの玉じゃ。
わし、同じ色合いを見たことがあるが今回のあれは…ちょっと嫌じゃ」
あ、ロド兄もそう思ってたんだ。
「あの…私はそんな玉があるなんて知らなかったのですが…それはどこにあったのですか?」
「知らなかったじゃと?
…この村の中で小さな家は、そうじゃなこの家から…三軒隣じゃったかな?」
「…?
……ああ、もしかしたら物置小屋の事ですかな?
あそこは季節毎で使う物を入れております。
なので、あまり気にしていなかったのですが…先月私共が入った時はそんなものは見ませんでしたな」
んー…となるとこの村の人じゃない可能性もある?
でも、そんなことして何か得することでもあるのかな??
ここ、人が多いわけでもレアな種族って訳でもな………あれ?
「あのーお話し中すみません。
この村って女性はいないのですか?」
「え?おりますよ??
私の妻は今別の所で暮らす子供達の所へ遊びに行っていていませんが、この村には子供も含め6人程暮らしております。
まさか……見ていないのですか?」
「私達は、全ての家を看て回りましたが、女性と女の子は1人も見ませんでした」
ガタンッ
「そんな…っ!」
「あっ…まだ全快ではないのですから急な動きは駄目ですよ?」
長的な人は椅子から勢いよく立ち上がったが、ふらついたので支えてもう一度座ってもらった。
「ふむ…これは女性や女の子を狙った計画的犯行じゃな。
単独ではなく結構な人数が関わっておるじゃろうな。
あれと連絡をとるかのぅ」
あれ?とは誰でしょう??
ロド兄はカバンから水晶鏡を取り出し、私も知ってるあの人と話始めた。
「久し振りじゃなバルーチェス」
「お久し振りです…オルトゥム殿。
貴方様から連絡、ということは何かあったのでしょうか?」
「ああ、ちと聞きたいことがあってのぅ。
最近村や町から全ての女性がいなくなる…なんていう事件などなかったか聞きたくてのぅ…どうじゃ?」
「……あります。
ここ数週間で2、3村届け出が出ております。
その中の1つの村で残った村人全員が衰弱死しております。
オルトゥム殿はどこで情報を?」
「なに…旅の途中たまたま寄った所で衰弱化の呪いにあっている村に遭遇してな、女性や女の子がいないというのを今さっき知ってお主に連絡したのじゃ」
ガタッ
「今さっき?!
それはどこの村ですか?!」
「えーと…なあ、ここの村の名前は何て言うんじゃ?」
「え…あ、ここはルモォンという名の村です」
「ルモォン……ああ、スウェトルノーツから東に行った所にある村ですね。
では、こちらから騎士が行きますのでお待ち頂ければと…」
「うむ、わかった」
「では、失礼します」
ロド兄が連絡を終え水晶鏡をカバンへと閉まった。
「どうやら既に他でも起きているようじゃのぅ。
……リアや、どうする?」
答えはわかりきってるだろうに聞いてくる。
「え?
もちろん関わったからにはやりますよー。
ロド兄とアヴィ、それにロナは?」
私もわかりきってるくせに聞き返す。
「もち、やるに決まっておろう?」
「やる」
「私もやるわよ」
思った通りの答えに思わず笑みを浮かべてしまう。
「じゃ、村の女性達の救出と悪者退治やっちゃおー!
あ、騎士の人達が来てからね?」
この後リアは、ずっと会っていなかったあの人と再会することとなる。
0
お気に入りに追加
314
あなたにおすすめの小説
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

孤児院の愛娘に会いに来る国王陛下
akechi
ファンタジー
ルル8歳
赤子の時にはもう孤児院にいた。
孤児院の院長はじめ皆がいい人ばかりなので寂しくなかった。それにいつも孤児院にやってくる男性がいる。何故か私を溺愛していて少々うざい。
それに貴方…国王陛下ですよね?
*コメディ寄りです。
不定期更新です!
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる