75 / 110
第3章 北の都市スウェトルノーツ
20.美味しい!
しおりを挟む今日もぽかぽかと暖かくて日中眠くなりました(*´ω`*)
─────────────────
親子の再会後、私とアヴィとロナは街へ戻って来たがギルドに寄らずにそのまま帰宅した。
色々と疲れたんです…色々と。
帰宅後も疲れたけど、添い寝とかー興奮したロナとかー添い寝とか、ね。
ぐっすり眠って精神的にも回復したので、ギルドへ報告に行きました。
「トカゲではなく行方不明だった龍人族の子供だった、と…」
「人族もとんでもないことをしていました……。
もし、子供が死んでいたらあの白龍夫婦は人族皆殺し…だけで済めばいいですけど、最悪この世界全てを……だったかもしれません。
無事生きていてくれて良かったです」
「そうですね…。
でも、白龍夫婦が殺戮者となる前に終止符を打つだろう御仁がいるから大丈夫だったと思いますがね」
終止符を打つだろう御仁?
世の中にはそんなすごい人がいるんだねー。
「…ラフィリアさん、あなたのすぐ近くにその御仁がいるのにわかっていないのですか?」
「え?
私の近くに…ですか??」
え?
誰??
「本当にわからないようですね。
貴方の保護者で養父、そして師匠でもある オルトゥム・ロドクス 殿が終止符を打つだろう御仁ですよ。
……近過ぎて却ってわからなかったのですかね?」
………ああ!!
そっか、チートなロド兄ならできるね!
最近ロド兄のチートに慣れすぎて凄いということを忘れてたよー……テヘ♪
「さて、ギルドでの仕事も終わりましたし……ラフィリアさん私と食事にでも行きませんか?
とびきり美味しいお店を教えますよ?」
「とびきり?!
じ、じゃあ行──」
「リアは行かない。
お前一人で行くといい」
おう、リアーシュでのバチバチ火花再びですか?
ワインドさんも、アヴィの反応が面白くて私に気のあること言ってるだけなのにねー?
そもそもこんなザ・美形な人が私に本気とかありえないでしょー。
「以前と変わらず束縛が強いですね、アヴィルトさん。
ラフィリアさんが心配でしたら、貴方もご一緒でもよろしいですよ?」
「行か「アヴィも一緒に行きます!」…リア」
「ふ……では、行きましょうか」
* * *
ワインドさんに案内されたお店は高級店…ではなく、ごくごく普通の大衆食堂だった。
もしや中が変わっているとか?とか思って入った後、店内を見回すも特に変わった所はなかった。
あ!
もしや、前世のようにリーズナブルなB級グルメ的なものか?!
とか考えてながらメニューを見て、食べるものを決めた。
え?
会話ですか?
主にアヴィとワインドさんがしてますよ。
私が話に入る隙などないくらいなんで、黙って今は料理待ち中です!
あ、給仕の可愛いお姉さ…いや、ズボンだからお兄さんかも?が料理を持ってきた!
出来立ての湯気が立つ料理をドキドキしながら一口食べてみた。
「おいっしぃぃーっ!
ワインドさんの言った通りとびきり美味しいですね!
アヴィも食べてみて?!
あ、私の一口あげるからアヴィのも一口頂戴?」
「…リアを見るな、減る。
リア、ほら口開けて?」
「うん……もぐもぐもぐ……ごっくん。
アヴィのもすっごい美味しい!
はい、アヴィも!」
「ん………うん、リアの食べてる料理も美味しいな」
「でしょでしょ?!」
「…お二人さん、私を忘れていないかい?」
「あ」
「……ふん」
すっかりワインドさんがいることを忘れてた。
アヴィはわかっててやったのかも。
食べさせあいっこ人前でやってしまったぁぁー……恥ずかしい。
美味しかった!
ワインドさんの言葉は間違いじゃなかったよ!
あの値段であの味は凄い!
今度、ロド兄達を連れてこようっと!
美味しいものを食べて幸せ気分に浸っていると、ワインドさんが世間話でもするかのようにとんでもないことを言ってきた。
「大変、幸せそうで連れてきた私も嬉しいです。
ギルマスにああは言われたが、今言ってしまおうかな…。
ラフィリアさん、私と結婚してもっと幸せになりませんか?」
…。
……。
………は?
0
お気に入りに追加
314
あなたにおすすめの小説
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。


最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる