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第3章 北の都市スウェトルノーツ
20.美味しい!
しおりを挟む今日もぽかぽかと暖かくて日中眠くなりました(*´ω`*)
─────────────────
親子の再会後、私とアヴィとロナは街へ戻って来たがギルドに寄らずにそのまま帰宅した。
色々と疲れたんです…色々と。
帰宅後も疲れたけど、添い寝とかー興奮したロナとかー添い寝とか、ね。
ぐっすり眠って精神的にも回復したので、ギルドへ報告に行きました。
「トカゲではなく行方不明だった龍人族の子供だった、と…」
「人族もとんでもないことをしていました……。
もし、子供が死んでいたらあの白龍夫婦は人族皆殺し…だけで済めばいいですけど、最悪この世界全てを……だったかもしれません。
無事生きていてくれて良かったです」
「そうですね…。
でも、白龍夫婦が殺戮者となる前に終止符を打つだろう御仁がいるから大丈夫だったと思いますがね」
終止符を打つだろう御仁?
世の中にはそんなすごい人がいるんだねー。
「…ラフィリアさん、あなたのすぐ近くにその御仁がいるのにわかっていないのですか?」
「え?
私の近くに…ですか??」
え?
誰??
「本当にわからないようですね。
貴方の保護者で養父、そして師匠でもある オルトゥム・ロドクス 殿が終止符を打つだろう御仁ですよ。
……近過ぎて却ってわからなかったのですかね?」
………ああ!!
そっか、チートなロド兄ならできるね!
最近ロド兄のチートに慣れすぎて凄いということを忘れてたよー……テヘ♪
「さて、ギルドでの仕事も終わりましたし……ラフィリアさん私と食事にでも行きませんか?
とびきり美味しいお店を教えますよ?」
「とびきり?!
じ、じゃあ行──」
「リアは行かない。
お前一人で行くといい」
おう、リアーシュでのバチバチ火花再びですか?
ワインドさんも、アヴィの反応が面白くて私に気のあること言ってるだけなのにねー?
そもそもこんなザ・美形な人が私に本気とかありえないでしょー。
「以前と変わらず束縛が強いですね、アヴィルトさん。
ラフィリアさんが心配でしたら、貴方もご一緒でもよろしいですよ?」
「行か「アヴィも一緒に行きます!」…リア」
「ふ……では、行きましょうか」
* * *
ワインドさんに案内されたお店は高級店…ではなく、ごくごく普通の大衆食堂だった。
もしや中が変わっているとか?とか思って入った後、店内を見回すも特に変わった所はなかった。
あ!
もしや、前世のようにリーズナブルなB級グルメ的なものか?!
とか考えてながらメニューを見て、食べるものを決めた。
え?
会話ですか?
主にアヴィとワインドさんがしてますよ。
私が話に入る隙などないくらいなんで、黙って今は料理待ち中です!
あ、給仕の可愛いお姉さ…いや、ズボンだからお兄さんかも?が料理を持ってきた!
出来立ての湯気が立つ料理をドキドキしながら一口食べてみた。
「おいっしぃぃーっ!
ワインドさんの言った通りとびきり美味しいですね!
アヴィも食べてみて?!
あ、私の一口あげるからアヴィのも一口頂戴?」
「…リアを見るな、減る。
リア、ほら口開けて?」
「うん……もぐもぐもぐ……ごっくん。
アヴィのもすっごい美味しい!
はい、アヴィも!」
「ん………うん、リアの食べてる料理も美味しいな」
「でしょでしょ?!」
「…お二人さん、私を忘れていないかい?」
「あ」
「……ふん」
すっかりワインドさんがいることを忘れてた。
アヴィはわかっててやったのかも。
食べさせあいっこ人前でやってしまったぁぁー……恥ずかしい。
美味しかった!
ワインドさんの言葉は間違いじゃなかったよ!
あの値段であの味は凄い!
今度、ロド兄達を連れてこようっと!
美味しいものを食べて幸せ気分に浸っていると、ワインドさんが世間話でもするかのようにとんでもないことを言ってきた。
「大変、幸せそうで連れてきた私も嬉しいです。
ギルマスにああは言われたが、今言ってしまおうかな…。
ラフィリアさん、私と結婚してもっと幸せになりませんか?」
…。
……。
………は?
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