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第3章 北の都市スウェトルノーツ
4.お友達?
しおりを挟む昨日、一昨日と疲れて執筆出来ませんでした(´・ω・`)
今日は更新できて良かったです☆
───────────────────
ん~…朝になったようですね。
しかし私はベッドから起き上がれません。
なぜなら…アヴィに後ろから抱き締められているからです。
あ、一緒に寝たからってそういうことがあったわけじゃないですよ。
ただの添い寝です。
昨日、食堂からアヴィの部屋へ行ってアヴィをこれでもかってくらいなでなでしたんだよ。
それで、なで終わってアヴィから離れようとしたら、一瞬で人化して私の手首を掴んで引っ張って抱き込まれました…。
もがきましたが───
「このまま寝る」
…との宣言をし目をつむっちゃったんだよ、この人。
私も、腕の拘束から脱出を試みたけど疲れて途中で意識なくしちゃって、朝まで爆睡でした。
でも、そろそろ離してくれないとまずい現象が少々体に起きている。
「アヴィー、そろそろ起きてー。
…………私、トイレに行きたいの」
おトイレという言葉を言った瞬間、アヴィの目がパチッと開いた。
………まさか、狸寝入りしてたんじゃ?
「……リア、おはよう」
「おはよう。
……ねぇ、もしかして寝た振りしてた?」
ニッコリ
「トイレに行きたいんだったな」
私の疑問に答えず、私を抱き上げトイレへと連れていった。
話、流された!
これは完全にクロだね!
* * *
「私と友達に、ですか?」
「うん!」
さて何が起きているのかというと、食堂で食後のまったり時間を過ごしていた時に話しかけてきたんです。
昨日の振られガールことセレインちゃんがアヴィじゃなく私に、ですよ?
もしや、アヴィ奪還宣言か?とか思いましたが全然違いました。
〝私セレイン・フラウスです!
あの!あの!!
私と友達になってくれませんか?!〟
そして、先ほどのに繋がるのですが…うーん友達、ねぇー。
アヴィと私は実際お付き合いなどしていないが、…アヴィに近づくために言っているんだとしたら断った方が良いと思う。
でも、そんなことなくただ私と友達になりたい、というなら大歓迎なんだけど……さてどうするかな?
「ラフィリアちゃん、この子…セレインとお友達になってくれないかしら?
私が昨日この子に、ラフィリアちゃんと友達になってみたら?って言ったの。
たぶん、ラフィリアちゃんと一緒にいることでこの子も見えてくるものがあると思うの。
…だめ?」
悩む私に言葉をかけたのは、厨房からいつの間にか出てきて私の横に立っていたアルノアさんだった。
「アルノアさんが…。
そういうことなら、お友達になりましょうか、セリちゃんって呼んで良い?
あ、私のことはリアって呼んでね」
お友達になりましょうと言ったら、セリちゃんはパァッとダリアの花が開いたような、目の錯覚がおきるほど輝かしい笑顔を見せた。
…この子、普通にしていればモテモテなんじゃないかー?
「わぁい、嬉しい!
私、女の子のお友達初めてなの!
セリちゃんかぁ…えへへ~。
はっ!
あ、わ、私も呼んでみたい!
リ、リリリ、リアちゃん?」
「はい、セリちゃん」
「きゃうー!」
…………名前呼びだけで身悶える美少女。
この子、面白いわー。
あれだ、あれ。
うん、アホな子ほど可愛いってやつ。
この後、暫くセレインと私の名前呼びあいがセレインが飽きるまで続きました。
それほど、女友達に飢えていたのですね……。
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