始まりは最悪でも幸せとは出会えるものです

夢々(むむ)

文字の大きさ
上 下
56 / 110
第3章 北の都市スウェトルノーツ

1.走り続けた結果…

しおりを挟む

昨日更新したかったのですが、お腹がゴロゴロで執筆に集中できませんでした(。>д<)

───────────────────



必死に走って走って、ひたすら走り続け気がつけば────



「あ、れ?

なんかでっかい塀と門が見える」



「おお!

走り続けたら、北で最大の都市であるスウェトルノーツに着いてしまったのぅ。

身体強化してひたすら走ると1日も経たずに着けるとは…ほっほっほっ」



…ということはー、リアーシュの町から馬車で早くて一週間、道の状態によっては二週間過ぎるかもしれない距離を私たちは………。

それだけ、あの領主一家に恐怖があったんだろうね…アハハー。



門の所で身分証を出し、ロド兄はまた崇拝(?)の目で見られ…………あ?

あれ?

私も同じような目で見られてる?!

………ス、スルーしよう。

深く考えてはイケナイ、ウン。

今回は一泊だけ宿に泊まり、明日からはここでのロド兄の家に滞在する。

中は森の家だけどね。

…今日は、料理作りも他人様に任せたいかららしい。

うん、疲れたもんね…。








      *  *  *








どこに泊まるか決めているらしいロド兄に着いて行き、たどり着いたるは…黄色の原色の一色だけで塗られた宿だった。

これ…宿の看板なかったらわかんないし、ロド兄がいなかったらここに来なかったと思う。



カララ~ン



「おぅ、お客さんかー………。







あー、ロドクスか久し振りだなぁ」



「お前、今わしの名前がすぐ出てこんかったじゃろ?」



「はっはっはっ!

俺がお前の名前を忘れるわけがないだろう」



「……過去、何度も忘れられていたのじゃが?」



「なんのことやら」



「まぁ、いい。

今回は一応名前は出てきはしたからのぅ」



「ふぅ………」



あ、安堵のため息吐いてる。

うーん、宿屋より鍛冶屋が似合いそうな厳つめなおじさんだなぁ。

じーっと見ていたら、おじさんの目がこちらに向き目が合った。



「んで?

このお嬢さんと青年は、ロドクスの連れなんだろうが……どういう関係だ?」



「娘の方はわしの養女で、ラフィリア・オルトゥムという。

それで、この青年は妖精族狼種で黒の色持ちのアヴィルトじゃ。

あと、ついでに極彩鳥のヒナもおる…おぉほれ、ラフィリアの懐から出てきたのがそうじゃ」



「あ?!

養女?!

黒色持ちだぁ?!

このヒナが極彩鳥?!?!






ロドクス…何があってこうなったんだ?」



何があってってー、私がロド爺に拾われてそれから…私がアヴィとヒナを拾っただけだよ?



「えー?

まず、わしがこの娘を森で拾ったんじゃ。

あとの妖狼とヒナは、この娘が拾ったんじゃよ。

ただそれだけじゃ」



そうそう、ただそれだけだよ?



「ただそれだけって………はぁ。

もういい……いつものことだもんな。

んで?

今日は泊まるのか?」



「ああ、三部屋空いとるかの?」



「おう、空いてるぜ!

しっかし、家があるのに泊まるのか。

うちは収入になるからいいけどよ」



「うむ、今日リアーシュの町から身体強化してひたすら走ってきたんで、さすがに疲れてご飯作るのも面倒になってのぅ…ほっほっほっ」



「ああ、リアーシュか。







…って、リアーシュだと?!!

お前ら何やってんだよ?!?!」



さっきから叫んでるけど、喉痛くならないのかなぁ?














……そういえば、この人の名前なんていうんだろう?




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪

naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。 「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」 まっ、いいかっ! 持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

皇帝の番~2度目の人生謳歌します!~

saku
恋愛
竜人族が治める国で、生まれたルミエールは前世の記憶を持っていた。 前世では、一国の姫として生まれた。両親に愛されずに育った。 国が戦で負けた後、敵だった竜人に自分の番だと言われ。遠く離れたこの国へと連れてこられ、婚約したのだ……。 自分に優しく接してくれる婚約者を、直ぐに大好きになった。その婚約者は、竜人族が治めている帝国の皇帝だった。 幸せな日々が続くと思っていたある日、婚約者である皇帝と一人の令嬢との密会を噂で知ってしまい、裏切られた悲しさでどんどんと痩せ細り死んでしまった……。 自分が死んでしまった後、婚約者である皇帝は何十年もの間深い眠りについていると知った。 前世の記憶を持っているルミエールが、皇帝が眠っている王都に足を踏み入れた時、止まっていた歯車が動き出す……。 ※小説家になろう様でも公開しています

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!

みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した! 転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!! 前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。 とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。 森で調合師して暮らすこと! ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが… 無理そうです…… 更に隣で笑う幼なじみが気になります… 完結済みです。 なろう様にも掲載しています。 副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。 エピローグで完結です。 番外編になります。 ※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!

ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。 退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた! 私を陥れようとする兄から逃れ、 不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。 逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋? 異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。 この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

【完結】番である私の旦那様

桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族! 黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。 バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。 オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。 気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。 でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!) 大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです! 神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。 前半は転移する前の私生活から始まります。

1人生活なので自由な生き方を謳歌する

さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。 出来損ないと家族から追い出された。 唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。 これからはひとりで生きていかなくては。 そんな少女も実は、、、 1人の方が気楽に出来るしラッキー これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?

シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。 クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。 貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ? 魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。 ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。 私の生活を邪魔をするなら潰すわよ? 1月5日 誤字脱字修正 54話 ★━戦闘シーンや猟奇的発言あり 流血シーンあり。 魔法・魔物あり。 ざぁま薄め。 恋愛要素あり。

処理中です...