52 / 110
第2章 リアーシュの町
12.魔女モルアーナ⑤
しおりを挟む今日は更新出来ました(>.<)
明日は疲れていて無理かもしれません…(´・ω・`)
───────────────────
最近の通常になりつつある魔女さまのお世話係。
今日も魔女さま宅にて、家事やらお世話やらをこなしていると誰かが訪れたようで、ドアをノックする音が聞こえた。
ここに訪れるようになってから、初の訪問者だ。
「はぁーい、魔女さまに何かご用ですか?」
ドアを開けて見れば、40~50代位の紳士が立っていた。
「どうも。
私は、半年前までモルアーナのお世話をしていたカシェス・ホルフォンです。
君は…新しいモルアーナのお世話係なのかな?」
…前のお世話係の人って男性だったんですか、魔女さま?
「わぁー、カシェス半年ぶり~。
ぎっくり腰はよくなった~?」
「ああ、湯治で良くなったよ。
今日は、君の無事を確めに来たんだ。
死なないとはわかっていても、心配だったんだ……」
おや~?
何だかあま~い空気が、魔女さまとホルフォンさんから漂って来るような?
この二人実は恋人同士だったり…?
「相変わらず心配性だな~。
まぁ、ちょっと前までは人を捨てた生活をしていたんだけどね~あはは」
「ここへ来る前に少しだけ君の噂を耳にしたよ。
…魔女が魔物になろうとしているとか、ね」
…あー、あれは確かにそう言われてもおかしくない姿だった……うん。
よく、あれを人に戻せたなー…私。
「あはは~、この子が…ラフィリアちゃんが私を人に戻してくれたの~。
この汚れないお洋服も作ってくれたのよ~。
可愛いでしょ~?」
「ああ…可愛くて、このまま僕だけしか見られないように、どこかに閉じ込めてしまいたいくらいだよ」
「もう…そういう所も相変わらずだよね、カシェス~」
やっぱりラブラブでしょ、この二人。
「もー、モルちゃんったら独身女とか言ってたけど、ちゃんと恋人いるんじゃないの!」
「恋人?
カシェスは恋人じゃないよ~?
まぁ、魔女の伴侶になりたいとは言われたけど……」
「なんで、結婚してないの?
そんなにお互いな好き好きオーラ出してるのに」
「それはね、モルアーナが僕を魔女の伴侶にするのを恐がったからだよ」
「……恐い?
ああ…あれかな?
〝魔女の伴侶は決して裏切ってはならない。
裏切れば、業火の鎖が魂に絡みつきそして転生することなく、囚われ続けるだろう〟ってやつ?」
「…うん。
あれってね~、過去の魔女が裏切られた悲しみから作り出した契約なの~。
でも、この契約って魅了魔法で無理矢理変えられた場合でも、裏切り行為に当たっちゃうの~。
なかなか、魅了魔法をかけられるってことはないのかもしれない。
だけど……カシェスがもしそれで業火の鎖に魂が囚われることになったら……恐いのー…」
魅了魔法か……確かにロド兄に教わってはいる。
あれは、かけた相手より魔力が弱いとかかりやすいんだよね。
うーん……魅了魔法を防ぐ魔道具を作ってみるか。
「モルちゃん、私魅了魔法を防ぐ魔道具を作ってみるよ!」
「え?!
私も色々試してみたけどできなかったんだよ?」
「んー?
んとねー…今までも何とかできてるからなんとかできるかも?
まぁ、出来上がるまで待っててー。
あ、ちゃんと実験してから渡すからね」
「じゃあ…うん。
待ってるね」
よぉーし!
帰ったらさっそく魅了防止魔道具研究開始です!
0
お気に入りに追加
314
あなたにおすすめの小説
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる