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第1章 迷々の森
23.嵐、魔道具得る?
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今日は1話更新です♪
あと、このお話と同時刻にカテゴリーが恋愛のお話を新たにUPしたので、気が向きましたら見てみてください(#^.^#)
────────────────────
今日も、作りたい家事魔道具じゃない魔道具を作る。
だけど、初女子友(?)の未来のために必要な魔道具。
気合い入れて作りましょうぞ!
ふんすっ!
「リア、気合い入りすぎるともしかしたら血濡れのゴミパッくんのような現象が起き───」
「アヴィ、あの物体Xを思い出しただけで沈静化したよ。
そうかー、気合いが入りすぎるとなる現象ってこともあるか…。
なるほど………。
良い助言だわ、ありがとうアヴィ」
………。
アヴィの笑顔って本当に心臓にくるわね。
こう…心臓を鷲掴みされて握り潰されるような………いや、潰されたら死ぬけど。
「リア?」
「はっ!
ボケッとしてないでロナの魔道具作らなきゃ」
まずは、素材とどういう装飾にするか決めなきゃねー。
ロナに何が良いか聞くの忘れちゃったから、私がロナに似合いそうな物を作っちゃおっと~。
ん~ん~…指輪は料理中は邪魔。
ブレスレットもしっくりこないしー、アンクレット?
いや、チョーカーに大きすぎない金の薔薇をアクセントにつけたら、ロナの雰囲気にピッタリかも!
首回りは布にレース素材で、薔薇は…この鉱物が良いかな?
チョーカーの色は…その日の服装に合うようにしたいよねー。
布って植物…なら木属性で思った通りの色に変化するようにして…問題の劇物化の方はどうしようかな。
料理中に、体から出てるのが問題な訳だからー…身体を膜で覆っちゃう?
んー…浄化作用のある光属性で覆うようにしてみようか。
あ、一応ロナ以外使用できないようにしないと。
「うんうん。
考えも纏まったし、作ってみようかな。
ふぅー………『錬成』」
…。
………。
あ、キラキラ終わった。
今回は、長いキラキラエフェクトだったなぁー……何もおかしな現象が起きてないといいんだけど…。
「見た目は想像した通りの出来ね。
あとは、劇物化がなくなってるか、ね。
結果を知るために、ゴミパッくんを応用して検知パッくん作ろう」
……お、おかしいな。
ゴミパッくんが薄ピンクだったから、検知パッくんは淡い水色にして他は同じにしたはずなのに……少々獰猛な顔つきになっている。
例えるなら、豆柴が土佐犬化したような感じ?
「まあー…可愛くも見えるからこれでいいかー…。
まずは、検知パッくんがちゃんと毒物かそうじゃないか判別できるか実験だぁねー」
毒草をお口部分にポーン。
お口が閉じて…すぐにプッと吐き出されたら頭部分に〝すずらん 毒〟って表示された。
次、青シソを投入。
お口が閉じて…もぐ……もぐ………ごっくん。
頭部分に〝青シソ〟と出た。
「毒は吐き出すけど、害がないと食べちゃう仕様になってるのね…。
やるときは少量にするか」
念のため、違う毒草も試そう。
やっぱり毒草だと、すぐに吐き出す。
頭に出ている表示は〝トリカブト 毒〟と正解していた。
「ちゃんと判別出来てるみたいだから、本番行ってみようか」
* * *
ロナのいる居間へ行けば、ティア兄に服を当てられていた。
着させれないなら、当てるだけでもって戦法に変更したんですね。
そんなことを思って見ていれば、ロナがこちらに気付き明らかに〝助かった〟と顔に出ていた。
すでに疲れたみたいだねー…お疲れ様です。
ティア兄もこちらに気付き出されていたお洋服全てをカバンへ片付けられれば、これでリアも二人に近づけます。
それだけ、服がそこらにあったってことですよ……。
「ロナ、出来たからつけてみて?
あ、首に着ける物でチョーカーにしてみたのー」
「わぁー…可愛い!
こんな可愛い装飾魔道具初めて見たわ!」
この世界にある装飾魔道具って、そんなに可愛くないのかな?
「………と、着けたわ」
「それなら、魔道具がちゃんと作用しているかお料理を作ってみましょうか。
あ、ロナ専用なので忘れずに使用者固定しちゃってね?
じゃ、キッチンで作っちゃおー」
カタン……
「つ、作ったわ」
ロナは瞳を揺らし、不安そうに作ったお料理を置きました。
さっさと安心させるために、検知パッくんやっちゃいましょう!
「じゃじゃ~ん!
毒物がどうか検知する検知パッくん登~場~」
じゃ、ロナの今作った料理を少しだけ検知パッくんに食べさせて…と。
もぐ…もぐ……ごっくん。
食べたし大丈夫だと思うけど、一応頭の表示を見れば……〝美味〟と出ていた。
「ロナ!
魔道具成功!
もう、お料理作っても大丈夫だよ!」
この後は歓喜の涙と声をあげ、みんなで喜んだ。
「そういえば、そのチョーカーなしだと検知パッくんどう表示されるんだろう?」
……と、呟いたことである悲劇を招くことになった。
その悲劇の主はもちろん────
「じゃ、検知パッくんこれ食べてねー」
パク、と口に含んだと思ったらすぐにプッとすごい勢いで吐き出された。
そして頭に出た表示は…〝死 不明毒〟でした。
その表示を出した後、検知パッくんはひっくり返り白目を向き痙攣していた。
「パッ、パッくんーっ?!」
それから、五日ほどしてから再び動くようになったが、ロナを見ると少しだけ後退りするようになった。
「ま、前より危険度が増しとるんじゃないかのぅ……?」
『あれって、ロナジェスの母方の血筋にたまに現れる〝毒〟のスキルよね』
『そう、でも、ロナ、の場合、無意識、で出る』
『リア…やさし…けど…残酷…?
検知…パッ…くん…強く…生き…て』
今日も精霊たちは好き勝手に話し、犠牲(?)となった検知パッくんを応援していた。
精霊王様?
まだ仕事がいっぱいで、会いに行けないそうです。
あと、このお話と同時刻にカテゴリーが恋愛のお話を新たにUPしたので、気が向きましたら見てみてください(#^.^#)
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今日も、作りたい家事魔道具じゃない魔道具を作る。
だけど、初女子友(?)の未来のために必要な魔道具。
気合い入れて作りましょうぞ!
ふんすっ!
「リア、気合い入りすぎるともしかしたら血濡れのゴミパッくんのような現象が起き───」
「アヴィ、あの物体Xを思い出しただけで沈静化したよ。
そうかー、気合いが入りすぎるとなる現象ってこともあるか…。
なるほど………。
良い助言だわ、ありがとうアヴィ」
………。
アヴィの笑顔って本当に心臓にくるわね。
こう…心臓を鷲掴みされて握り潰されるような………いや、潰されたら死ぬけど。
「リア?」
「はっ!
ボケッとしてないでロナの魔道具作らなきゃ」
まずは、素材とどういう装飾にするか決めなきゃねー。
ロナに何が良いか聞くの忘れちゃったから、私がロナに似合いそうな物を作っちゃおっと~。
ん~ん~…指輪は料理中は邪魔。
ブレスレットもしっくりこないしー、アンクレット?
いや、チョーカーに大きすぎない金の薔薇をアクセントにつけたら、ロナの雰囲気にピッタリかも!
首回りは布にレース素材で、薔薇は…この鉱物が良いかな?
チョーカーの色は…その日の服装に合うようにしたいよねー。
布って植物…なら木属性で思った通りの色に変化するようにして…問題の劇物化の方はどうしようかな。
料理中に、体から出てるのが問題な訳だからー…身体を膜で覆っちゃう?
んー…浄化作用のある光属性で覆うようにしてみようか。
あ、一応ロナ以外使用できないようにしないと。
「うんうん。
考えも纏まったし、作ってみようかな。
ふぅー………『錬成』」
…。
………。
あ、キラキラ終わった。
今回は、長いキラキラエフェクトだったなぁー……何もおかしな現象が起きてないといいんだけど…。
「見た目は想像した通りの出来ね。
あとは、劇物化がなくなってるか、ね。
結果を知るために、ゴミパッくんを応用して検知パッくん作ろう」
……お、おかしいな。
ゴミパッくんが薄ピンクだったから、検知パッくんは淡い水色にして他は同じにしたはずなのに……少々獰猛な顔つきになっている。
例えるなら、豆柴が土佐犬化したような感じ?
「まあー…可愛くも見えるからこれでいいかー…。
まずは、検知パッくんがちゃんと毒物かそうじゃないか判別できるか実験だぁねー」
毒草をお口部分にポーン。
お口が閉じて…すぐにプッと吐き出されたら頭部分に〝すずらん 毒〟って表示された。
次、青シソを投入。
お口が閉じて…もぐ……もぐ………ごっくん。
頭部分に〝青シソ〟と出た。
「毒は吐き出すけど、害がないと食べちゃう仕様になってるのね…。
やるときは少量にするか」
念のため、違う毒草も試そう。
やっぱり毒草だと、すぐに吐き出す。
頭に出ている表示は〝トリカブト 毒〟と正解していた。
「ちゃんと判別出来てるみたいだから、本番行ってみようか」
* * *
ロナのいる居間へ行けば、ティア兄に服を当てられていた。
着させれないなら、当てるだけでもって戦法に変更したんですね。
そんなことを思って見ていれば、ロナがこちらに気付き明らかに〝助かった〟と顔に出ていた。
すでに疲れたみたいだねー…お疲れ様です。
ティア兄もこちらに気付き出されていたお洋服全てをカバンへ片付けられれば、これでリアも二人に近づけます。
それだけ、服がそこらにあったってことですよ……。
「ロナ、出来たからつけてみて?
あ、首に着ける物でチョーカーにしてみたのー」
「わぁー…可愛い!
こんな可愛い装飾魔道具初めて見たわ!」
この世界にある装飾魔道具って、そんなに可愛くないのかな?
「………と、着けたわ」
「それなら、魔道具がちゃんと作用しているかお料理を作ってみましょうか。
あ、ロナ専用なので忘れずに使用者固定しちゃってね?
じゃ、キッチンで作っちゃおー」
カタン……
「つ、作ったわ」
ロナは瞳を揺らし、不安そうに作ったお料理を置きました。
さっさと安心させるために、検知パッくんやっちゃいましょう!
「じゃじゃ~ん!
毒物がどうか検知する検知パッくん登~場~」
じゃ、ロナの今作った料理を少しだけ検知パッくんに食べさせて…と。
もぐ…もぐ……ごっくん。
食べたし大丈夫だと思うけど、一応頭の表示を見れば……〝美味〟と出ていた。
「ロナ!
魔道具成功!
もう、お料理作っても大丈夫だよ!」
この後は歓喜の涙と声をあげ、みんなで喜んだ。
「そういえば、そのチョーカーなしだと検知パッくんどう表示されるんだろう?」
……と、呟いたことである悲劇を招くことになった。
その悲劇の主はもちろん────
「じゃ、検知パッくんこれ食べてねー」
パク、と口に含んだと思ったらすぐにプッとすごい勢いで吐き出された。
そして頭に出た表示は…〝死 不明毒〟でした。
その表示を出した後、検知パッくんはひっくり返り白目を向き痙攣していた。
「パッ、パッくんーっ?!」
それから、五日ほどしてから再び動くようになったが、ロナを見ると少しだけ後退りするようになった。
「ま、前より危険度が増しとるんじゃないかのぅ……?」
『あれって、ロナジェスの母方の血筋にたまに現れる〝毒〟のスキルよね』
『そう、でも、ロナ、の場合、無意識、で出る』
『リア…やさし…けど…残酷…?
検知…パッ…くん…強く…生き…て』
今日も精霊たちは好き勝手に話し、犠牲(?)となった検知パッくんを応援していた。
精霊王様?
まだ仕事がいっぱいで、会いに行けないそうです。
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