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第1章 迷々の森
11.家事魔道具③
しおりを挟む楽でエコでお得な良い家事魔道具を、2つも作れたことを喜ぶべきなんだろうけど、なんだろう……いつも微妙感が残る。
そうだ!
私は、今ものすごく癒やしを欲している。
家事を楽に、とは考えていたけど癒しも必要だよね!
てことで、見て楽しいそして楽になるをモットーに、今回は家事魔道具を作ろう!
さて、何が良いかなぁ~?
あれがいいかも。
ゴミ箱ー。
ゴミ箱に生命を宿らせよう。
うんうん、それでゴミをパクパク食べてくれて、その食べてる姿が可愛いゴミパッくんを作ろう!
────パク……パク……─────
「これだと、少しスロー過ぎるかも、微調整微調整~」
────パクパクパクパク────
「あれ?
今度は速過ぎるなぁー、再び微調整微調整……」
────パクン、パクン────
「な、なぜ……。
こんな、こんなっ…………!」
「ん?
何か作ってたのかのぅー?
……なんじゃあ、こりゃあ?
リア…………
これ、ゴミを食べているようじゃが、なんか…………血みたいなものが滴っていないかのぅ?
つぶらな瞳とか、丸く柔らかそうな見た目なのが却って、見るものに軽く恐怖を与えとるなぁー……。
面白いか?と問われれば面白い、と答えるがのぅー」
「何で……何で血が出てるの?!
血が出る要素、皆無なんだけど?!
私はただ癒しが欲しかったのに、出来上がったものは恐怖を与えるとか…………
ほんっとなんなのよ────っ!」
後日、諦めきれなくてもう一度同じ工程で作ってみた。
そしたら、そしたらね?
普通に可愛いゴミパッくんができましたっ!
さらにもうひとつ作ってみたのだが、普通に可愛いゴミパッくん2号ができました。
良かった良かった~。
え?
血濡れのゴミパッくんはどうなったのか、ですか?
もちろん、丁重に頑丈に封印して人目につかないよう仕舞い込みましたよ。
あれって、結局なんだったんだろう......?
夜中、コソコソとしながらもガサゴソと音を立てて動いているモノがいた。
「おー、あったあった。
厳重に封印をほどこしとるのぅ……しかーし!
わしにかかればチョチョイのチョイじゃ~。
わしは、これもこれで可愛いと思うんじゃがのぅ…。
なんちゅうんじゃろ…怖くて可愛い…怖可愛い、うむしっくりくるわい。
さて、リアにばれんようにせんとなぁ…」
リアは、これから知らずに生活していく。
あの恐怖のゴミパッくん零号の封印が解かれていて、ロド兄がたまに楽しそうに使っているということを…。
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