始まりは最悪でも幸せとは出会えるものです

夢々(むむ)

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第1章 迷々の森

1.最低最悪

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あぁ…親は子を選べない、子は親を選べない、という言葉を聞いたことがあるが本当にそうだなと思う。

今世の家族、いや…は最低であり、最悪だ。

今世は子沢山で貧乏だ。

いや別にね?子沢山でも貧乏でもそこに何か幸せがあるなら最低最悪などと言葉は言わない。



なぜ『最低最悪』なのか?



今世の両親は、子に愛情など無くただ日々の糧を得るために子を作っている。

どう糧を得るかなんて、そんなの得るに決まってるじゃない。

うちの場合、両親の容姿が良いせいか子が他所よりかなり高く売れる。



私も、もうじきとなり売られる予定だ。

弟妹たちもいずれ売られるだろうが、私はここから逃げようと思う。

前世の記憶がなければ逃げよう、などと考えもせず諦めて売られていたと思う。

最低限の食事しか得られていないけど、逃げる力を出すためにこっそり森の恵みを食べ、体力をつけておいた。




たぶんバレてない…はず。

バレてたら食べ物を取り上げられてたと思うし…うん。




両親もそうだけど、ここの村自体あまり良くないみたい…。

私達のこと見て見ぬふり…というより存在自体認識してないって感じなんだよねー。

関わり合いになりたくないっていうのもあるのかもしれないけど、村の人たちもそれぞれ何か後ろ暗いことがありそうな雰囲気持ってる、ような?




はぁ…前世が平凡だったから今世はハードモード仕様にしましたとかじゃないよねー神様?

んーまぁ…もう転生してほぼ5年になるし、今更文句言った所で何かが変わるわけでもないし過去が変わるわけでもないもんね。

うん。

だから、奴隷人生なんて自分から拒否しなきゃ!













なので…今夜、ここをおさらばします!














余裕ができれば、唯一交流があり目が生きていた兄を探したいな…。






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