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チャプン.....
ふぃー.....気持ちいいー.....。
お風呂は落ち着きますなぁ。
ん?
あれからどうなったかって?
.....驚きすぎて、あのあとの事はあまり記憶にないです。
無難な返事?を返していたように思う。
「...私、モブなんだけど...攻略キャラに気に入られていいのかなぁー...?
ヒロインの咲坂愛さんは生徒会長を攻略中...........................................生徒会長以外の攻略キャラとならモブでも仲良くしても大丈夫...?」
........。
ああー!
もう!
「人って...どうして自分の事になると臆病になり遠回りしたくなるんだろう。
接触しなくていいって考えた時、なぜ寂しいと思ったのか........。
なぜ、今日の洋服を3時間も悩んだのか........。
そんなの...
全部...
私が...
彼に恋してるからじゃない........」
無自覚な思いから、自覚した思いになるとこんなにも彼に木原陽二という人を好きなんだとわかってしまう。
やばい...顔に熱が集まっていく。
「うー......のぼせそうだからあがろ」
そういえば、彼の変態な部分聞かされたのに全然恋心が鎮火してないや............私、知らないうちにかなり惚れて...................あれ?
私ってば、これが初恋だわー。
...攻略キャラで変態持ちが初恋かぁ..........恋初心者にはなかなかハードではなかろうか?
* * *
昼休みの今、私は空き教室で人を待ってます。
なぜ人を待ってるかというと、呼び出されたからなのですが......その呼び出した人物は────
ガラッ
「お待たせしてすみません!」
「いえ、大丈夫ですよ。
咲坂さん」
そう、乙女ゲームのヒロインである咲坂愛さんに呼び出されたんです。
「それで、なぜ私を呼び出したんですか?」
たぶん呼び出し理由は木原陽二に関してだろう。
......生徒会長が好きだけど幼馴染も好きだから牽制、とかだったらどうしよう。
「あのっ......すごく言いづらい事なんだけど、陽くん...木原陽二のことなの」
え、まさか本当に牽制だったり────
「陽くんね、昔女の子に見向きもしなかったの。
でも、中学の頃から急にキス魔になっちゃって.....その理由を聞いて当時あった淡い恋心が霧散しちゃった。
その理由がね───」
「昔、水族館でぶつかってキスしちゃった子を見つけるため......ですね。
キスの感触やらを今も覚えているから、と聞きました」
咲坂さんが言う前に私が理由を言ったら、目を見開いて驚いていた。
「理由...聞いていたんですね。
そっかー、じゃあ野々宮さんは受け入れたんですね......すごいなぁー。
うん、それなら大丈夫だね!
いやー、あの変態な幼馴染の彼女の野々宮さんを心配してたんだぁー。
あ、でも、何かあったら私に相談してね?
陽くんの弱味は握ってるから!
これ、私のスマホの番号とメールアドレスね。
じゃ、私まだ生徒会の仕事があるから行くね!
またねー」
ヒロイン咲坂愛さんは、来た時の憂い顔からスッキリとした可愛らしい笑顔を浮かべ去って行った......。
「あのー......私は木原くんの彼女ではないのかですが........。
あとで、メールして否定しておこう」
だが、私の今日はこの後も色々と起きるとは思ってもいなかった......。
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