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続編 開き直った公爵令息のやらかし
51話 気を引き締めて
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「ありがとうございます、話を聞いて下さって。もう少し様子を見てみますよ。前に娼館に潜入した時、あの男爵にベタベタ触られた事があったから、変に過敏になってただけかもしれませんし。卒業までもう後数ヶ月程ですから、要らぬ心配で事を大きくしたくも無いですしね…。」
苦笑するシリルだったが、この場の誰も同意を示さなかった。
殿下の事以外は基本興味を示さないジーノすら、そうだお前の考えすぎだ。なんて口にする事もなく。
「いいえ!もっと危機感を持って下さい。大体、貴方はご自身の容姿の良さを自覚して無さ過ぎです。貴方の柔和な笑みでどれだけ多くの人間を魅了し、場合によってはあの男爵の様な下劣な者に、ああいった手段を用いられて危険な目に遭ってしまう可能性もあるんですよ。」
「そうですよ、シリル様!こればっかりはサフィルの言う通りです。」
「何だよ、テオまで…。それに思うんだけどさ。確かにトレント男爵は碌でもない奴だったけど。それでもあくまで娼館の店の女の子だと思って手を出そうとした訳だから、店のルール守らないのは論外でも、一応ちゃんとそういう目的の店でお金払ってやってたんだよねー、あの人。」
……全く伝わってない。
普段私を悪し様に言うテオですら、今回ばかりは同意してくれているというのに。
何でそこで男爵を庇う様な事言うんです?!
信じられない!
言葉を失って唖然とする私の様子を見た殿下は溜息をつき、ジーノは私の肩を掴んで耳元で囁いて来た。
「色ボケだって言って馬鹿にして悪かったよ。確かにコレは危なっかし過ぎるな。お前が過保護になる気持ちもちょっと分かるかも。」
若干嘲笑交じりの気もするが、それでも同情の目を向けられる。
ジーノからそんな視線を受けるとは。
一瞬ムッとしたが、隣に腰かけていたテオは、主人の危機感の無さに頭を抱えている。
シリルはと言えば、そんな私達の反応がよく分からず目を丸めてきょとんとしているし。
この変な空気を変えたのはロレンツォ殿下だった。
「はぁ。……分かった、シリル。要は、ちょっと気にはなるが、確信的な証拠も差し迫った害もまだ無いし、そもそも大事にしたくないって事だな?」
「え?はぁ…まぁ。」
「んじゃ、取り敢えず情報収集だけでもしとくか~。それで判断する事にする。……俺も学園へ通ってたなら噂も耳に入れやすいから、なんとなく決めやすいが、全く知らんから何ともな…。それとなく調べておくから。お前は奴の動きに注意しとけ。」
「なんか……すみません。余計な仕事増やしちゃって。」
申し訳なさそうに呟くシリルに、殿下は軽く笑みを向けた。
「んなもん、仕事って程の事でもねーよ、気にすんな。それに、俺もお前をあの学園へ編入させた責任があるから、当然の事さ。……テオ、そういう訳だから、更に気を引き締めてシリルに付いてくれ。」
「えぇ、分かりました。」
殿下の言葉に、テオは強く頷いていた。
「……でも殿下、学園への伝手は無いんですよね?どうやって情報収集するおつもりです?」
「んなもん、あそこの卒業生に聞くだけだ。」
殿下はさも簡単な事の様に口にされるが。
「え“、本気ですか殿下?」
「ん?何だよサフィル。」
「いや……。だって、殿下。方々に喧嘩売りまくってらっしゃるから……教えてくれる様な相手いらっしゃいます?」
「お前……。俺が誰彼構わず喧嘩売ってると思ってんのか?」
「違うんですか?」
「…………。」
怪訝な顔で尋ねる私に、殿下は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
その何とも言えない微妙な空気に、シリルもテオも大丈夫かと困惑した表情をしていたが。
「だぁーっ!ナメんなよ!こうなりゃ絶対解決してやる!!」
意固地になった殿下にギロリと睨み付けられたのだった。
結局。
その後、しばらくして例の教授が突然辞任し、新たな歴史科の教授に担当が変更となった。
その事にシリルは目を白黒させていた。
そもそも以前から外国の勉強をコツコツやっておられたシリルには、補習なんかいらないくらい出来ておられたのだ。
度々出される小テストでの点数は、シリルだけ不当に低く操作されていたのが判明した。
その事にロレンツォ殿下は大いに憤慨され、話はヴァレンティーノ王太子殿下にまで伝わり…。
大層問題となって、ハビエル・マウラは教授の座を追われる事となったのだった。
なんでも、コイツは以前より同じ事を繰り返していたらしい。
気に入った生徒を好きに側に置いて撫で回す癖があり、一部の間では有名だったそうだ。
ターゲットにされた生徒も、成績を落とされて単位を取れないと困る為、応じるしかなかった様だ。
だが、長年表沙汰にならずに済んだのは、決定的な接触は控え、ギリギリの所で抑えていたからだ。
何となく近過ぎる気もするけど、明らかな一手が無かった為に、被害生徒も言うに言えない状態だったのだろう。
だが、コイツの失敗は、何度も繰り返して過ちを犯した事にあった。
話を聞いた殿下は、あれからすぐに向かったのが、前回お世話になったセルラト公爵の所だった。
まずそれとなく世間話の合間に話したそうだが、公爵もまたマウラの噂を耳にした事があったのか、しばらく考え込まれた後、別の御方の元へ行かれた。
ご自身のお仕えされている、ヴァレンティーノ王太子殿下の所だった。
そんな経緯で、ヴァレンティーノ王太子殿下とセレーナ王太子妃殿下の知る事となり。
そのセレーナ王太子妃付きの侍女が、学生時代に教授から同じ様な被害に合った事を口にされたのだ。
そうなればもう、話しは早い。
ロレンツォ殿下とヴァレンティーノ王太子殿下の命でマウラ教授の休日を狙い、彼の課したテスト類を調べさせ、シリルのテストに、例の細工が為されていた事が判明したという訳だ。
猥褻スレスレの行為は立証が難しい為、そちらは明らかな罪には問えないが、テストの細工は明白だ。
そうして、表向きは病気による辞職となる様処理されたが、事実上の解雇処分だった。
だが、シリルにその詳細を明かされたのは、まだ先の事である。
今は気にせず、伸び伸びと勉学に励んでほしい。
急な教授の交代を訝しんではおられたが、また笑顔を取り戻したシリルは、どんどん濃くなっていく勉強内容に苦労しながらも、やりがいのある充実した毎日を送っていた。
もうすぐ迫る卒業に向け、日々邁進していたのだった。
苦笑するシリルだったが、この場の誰も同意を示さなかった。
殿下の事以外は基本興味を示さないジーノすら、そうだお前の考えすぎだ。なんて口にする事もなく。
「いいえ!もっと危機感を持って下さい。大体、貴方はご自身の容姿の良さを自覚して無さ過ぎです。貴方の柔和な笑みでどれだけ多くの人間を魅了し、場合によってはあの男爵の様な下劣な者に、ああいった手段を用いられて危険な目に遭ってしまう可能性もあるんですよ。」
「そうですよ、シリル様!こればっかりはサフィルの言う通りです。」
「何だよ、テオまで…。それに思うんだけどさ。確かにトレント男爵は碌でもない奴だったけど。それでもあくまで娼館の店の女の子だと思って手を出そうとした訳だから、店のルール守らないのは論外でも、一応ちゃんとそういう目的の店でお金払ってやってたんだよねー、あの人。」
……全く伝わってない。
普段私を悪し様に言うテオですら、今回ばかりは同意してくれているというのに。
何でそこで男爵を庇う様な事言うんです?!
信じられない!
言葉を失って唖然とする私の様子を見た殿下は溜息をつき、ジーノは私の肩を掴んで耳元で囁いて来た。
「色ボケだって言って馬鹿にして悪かったよ。確かにコレは危なっかし過ぎるな。お前が過保護になる気持ちもちょっと分かるかも。」
若干嘲笑交じりの気もするが、それでも同情の目を向けられる。
ジーノからそんな視線を受けるとは。
一瞬ムッとしたが、隣に腰かけていたテオは、主人の危機感の無さに頭を抱えている。
シリルはと言えば、そんな私達の反応がよく分からず目を丸めてきょとんとしているし。
この変な空気を変えたのはロレンツォ殿下だった。
「はぁ。……分かった、シリル。要は、ちょっと気にはなるが、確信的な証拠も差し迫った害もまだ無いし、そもそも大事にしたくないって事だな?」
「え?はぁ…まぁ。」
「んじゃ、取り敢えず情報収集だけでもしとくか~。それで判断する事にする。……俺も学園へ通ってたなら噂も耳に入れやすいから、なんとなく決めやすいが、全く知らんから何ともな…。それとなく調べておくから。お前は奴の動きに注意しとけ。」
「なんか……すみません。余計な仕事増やしちゃって。」
申し訳なさそうに呟くシリルに、殿下は軽く笑みを向けた。
「んなもん、仕事って程の事でもねーよ、気にすんな。それに、俺もお前をあの学園へ編入させた責任があるから、当然の事さ。……テオ、そういう訳だから、更に気を引き締めてシリルに付いてくれ。」
「えぇ、分かりました。」
殿下の言葉に、テオは強く頷いていた。
「……でも殿下、学園への伝手は無いんですよね?どうやって情報収集するおつもりです?」
「んなもん、あそこの卒業生に聞くだけだ。」
殿下はさも簡単な事の様に口にされるが。
「え“、本気ですか殿下?」
「ん?何だよサフィル。」
「いや……。だって、殿下。方々に喧嘩売りまくってらっしゃるから……教えてくれる様な相手いらっしゃいます?」
「お前……。俺が誰彼構わず喧嘩売ってると思ってんのか?」
「違うんですか?」
「…………。」
怪訝な顔で尋ねる私に、殿下は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
その何とも言えない微妙な空気に、シリルもテオも大丈夫かと困惑した表情をしていたが。
「だぁーっ!ナメんなよ!こうなりゃ絶対解決してやる!!」
意固地になった殿下にギロリと睨み付けられたのだった。
結局。
その後、しばらくして例の教授が突然辞任し、新たな歴史科の教授に担当が変更となった。
その事にシリルは目を白黒させていた。
そもそも以前から外国の勉強をコツコツやっておられたシリルには、補習なんかいらないくらい出来ておられたのだ。
度々出される小テストでの点数は、シリルだけ不当に低く操作されていたのが判明した。
その事にロレンツォ殿下は大いに憤慨され、話はヴァレンティーノ王太子殿下にまで伝わり…。
大層問題となって、ハビエル・マウラは教授の座を追われる事となったのだった。
なんでも、コイツは以前より同じ事を繰り返していたらしい。
気に入った生徒を好きに側に置いて撫で回す癖があり、一部の間では有名だったそうだ。
ターゲットにされた生徒も、成績を落とされて単位を取れないと困る為、応じるしかなかった様だ。
だが、長年表沙汰にならずに済んだのは、決定的な接触は控え、ギリギリの所で抑えていたからだ。
何となく近過ぎる気もするけど、明らかな一手が無かった為に、被害生徒も言うに言えない状態だったのだろう。
だが、コイツの失敗は、何度も繰り返して過ちを犯した事にあった。
話を聞いた殿下は、あれからすぐに向かったのが、前回お世話になったセルラト公爵の所だった。
まずそれとなく世間話の合間に話したそうだが、公爵もまたマウラの噂を耳にした事があったのか、しばらく考え込まれた後、別の御方の元へ行かれた。
ご自身のお仕えされている、ヴァレンティーノ王太子殿下の所だった。
そんな経緯で、ヴァレンティーノ王太子殿下とセレーナ王太子妃殿下の知る事となり。
そのセレーナ王太子妃付きの侍女が、学生時代に教授から同じ様な被害に合った事を口にされたのだ。
そうなればもう、話しは早い。
ロレンツォ殿下とヴァレンティーノ王太子殿下の命でマウラ教授の休日を狙い、彼の課したテスト類を調べさせ、シリルのテストに、例の細工が為されていた事が判明したという訳だ。
猥褻スレスレの行為は立証が難しい為、そちらは明らかな罪には問えないが、テストの細工は明白だ。
そうして、表向きは病気による辞職となる様処理されたが、事実上の解雇処分だった。
だが、シリルにその詳細を明かされたのは、まだ先の事である。
今は気にせず、伸び伸びと勉学に励んでほしい。
急な教授の交代を訝しんではおられたが、また笑顔を取り戻したシリルは、どんどん濃くなっていく勉強内容に苦労しながらも、やりがいのある充実した毎日を送っていた。
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