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第5章
190話 優しくしたいのに※
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「…無理してないですか?」
そう、彼は何処までも優しく、僕を労わってくれる。
……けれど。
心配してくれれば、してくれる程。
僕は自分の駄目さに不安になってしまう。
「や…っ!ごめんなさい、拙くて。でも、僕の事は気にしないで。面倒だったら、多少乱暴にしてくれたっていいから!……また、貴方に善くなって貰えなかったら、僕はっ」
やっぱり、僕なんかでは駄目なのかな。
そんな不安でいっぱいになって、涙が溢れて来る。
すると、その涙をペロッと舐めとられた。
「…!」
驚いて溢れた涙は引っ込んで、代わりに頬を朱に染める僕と、一瞬目を合わせた後。
彼は僕の首元に顔を埋めて来て。
「そんな訳ないじゃないですか。……もう、あんまり私を煽らないで。こうしてちゃんと抱き合うのは初めてだから、もっと優しくしたいのに。」
あの時の怖さも苦しさも吹き飛ばしてしまうくらい、優しくトロトロになるまで蕩けさせてあげたいのに。
さっきから煽られっぱなしで、暴走してしまいそう。
まいってしまった様に呟く彼は、でも、パッと顔を上げると。
また僕にキスしてくれて。
何度も啄む柔らかなキスに、緊張で少し硬くなってしまっていた僕の体から、ふっと力を抜いてくれる。
与えられるキスが気持ち良くて、ただただ受け取る僕に、彼も安堵したのか。
首筋から胸、そうしてするすると下がっていき、ゆっくりとズボンを脱がされ、そして、下着も下ろされる。
ふるっと飛び出た陰茎は、緩く勃ち上がって、またあの透明の液が出て来て。
「う、あ、あの……ふわっ」
ねぇ、コレ何か知ってる?
そう、尋ねようとしたけれど。
それより前に、彼の大きな手で握り込まれてしまって。
「良かった。感じてくれてるんですね。一度抜いた方がいいかな。」
彼はそう言って、僕の勃ち上がった陰茎を扱き始めた。
「んあぁっ」
気持ちイイ。
彼の大きな手で扱かれて、今までに感じた事が無いほど、大きな快感の波に呑まれる。
大きすぎる快感が怖いけれど、でも、気持ちがイイ。
僕には強烈過ぎる感覚に、シーツをギュッと握って耐えていたけれど。
僕のを扱いているのとは別の方の手で、僕の手に優しく触れられ、僕はどうしたのかと手の力を抜くと。
彼はその僕の手をシーツからそっと解き、自身の首の後ろへと促した。
シーツを掴んで耐えるのではなく、彼の首元に抱き付いて欲しいと。
その意図を理解した僕は、バッと彼の首元に縋りつく。
「ふっ……んんっ」
されるがままに身を任せて、彼の首元で喘いでいると、彼の手の動きが激しさを増した。
「んあぁっ!あう…っ」
扱かれている陰茎が熱い。
それに、腰に重く快感が溜まっていく感じがする。
それが、どんどん溜まっていって。
溜まり過ぎたら、どうなるのだろう。
そう、思った瞬間。
「…あ、な、なんかマズいっ!なんかクるっ」
なにか、とても熱いものが込み上げて来る。
マズい、どうしよ。
激し過ぎる快感の波と、せり上がって来る焦燥感に。
僕がカタカタと身を震わせると。
僕の耳元でサフィルが。
「……いいですよ、イって下さい。」
そう、呟く様に優しく言われて。
その囁きにまた、ゾクッと快感が駆け上がって。
「んあぁっ!あぁっ!」
目の前が弾ける様な感覚と共に、鈴口から勢い良く飛び出た白濁が、彼の手を汚した。
そう、彼は何処までも優しく、僕を労わってくれる。
……けれど。
心配してくれれば、してくれる程。
僕は自分の駄目さに不安になってしまう。
「や…っ!ごめんなさい、拙くて。でも、僕の事は気にしないで。面倒だったら、多少乱暴にしてくれたっていいから!……また、貴方に善くなって貰えなかったら、僕はっ」
やっぱり、僕なんかでは駄目なのかな。
そんな不安でいっぱいになって、涙が溢れて来る。
すると、その涙をペロッと舐めとられた。
「…!」
驚いて溢れた涙は引っ込んで、代わりに頬を朱に染める僕と、一瞬目を合わせた後。
彼は僕の首元に顔を埋めて来て。
「そんな訳ないじゃないですか。……もう、あんまり私を煽らないで。こうしてちゃんと抱き合うのは初めてだから、もっと優しくしたいのに。」
あの時の怖さも苦しさも吹き飛ばしてしまうくらい、優しくトロトロになるまで蕩けさせてあげたいのに。
さっきから煽られっぱなしで、暴走してしまいそう。
まいってしまった様に呟く彼は、でも、パッと顔を上げると。
また僕にキスしてくれて。
何度も啄む柔らかなキスに、緊張で少し硬くなってしまっていた僕の体から、ふっと力を抜いてくれる。
与えられるキスが気持ち良くて、ただただ受け取る僕に、彼も安堵したのか。
首筋から胸、そうしてするすると下がっていき、ゆっくりとズボンを脱がされ、そして、下着も下ろされる。
ふるっと飛び出た陰茎は、緩く勃ち上がって、またあの透明の液が出て来て。
「う、あ、あの……ふわっ」
ねぇ、コレ何か知ってる?
そう、尋ねようとしたけれど。
それより前に、彼の大きな手で握り込まれてしまって。
「良かった。感じてくれてるんですね。一度抜いた方がいいかな。」
彼はそう言って、僕の勃ち上がった陰茎を扱き始めた。
「んあぁっ」
気持ちイイ。
彼の大きな手で扱かれて、今までに感じた事が無いほど、大きな快感の波に呑まれる。
大きすぎる快感が怖いけれど、でも、気持ちがイイ。
僕には強烈過ぎる感覚に、シーツをギュッと握って耐えていたけれど。
僕のを扱いているのとは別の方の手で、僕の手に優しく触れられ、僕はどうしたのかと手の力を抜くと。
彼はその僕の手をシーツからそっと解き、自身の首の後ろへと促した。
シーツを掴んで耐えるのではなく、彼の首元に抱き付いて欲しいと。
その意図を理解した僕は、バッと彼の首元に縋りつく。
「ふっ……んんっ」
されるがままに身を任せて、彼の首元で喘いでいると、彼の手の動きが激しさを増した。
「んあぁっ!あう…っ」
扱かれている陰茎が熱い。
それに、腰に重く快感が溜まっていく感じがする。
それが、どんどん溜まっていって。
溜まり過ぎたら、どうなるのだろう。
そう、思った瞬間。
「…あ、な、なんかマズいっ!なんかクるっ」
なにか、とても熱いものが込み上げて来る。
マズい、どうしよ。
激し過ぎる快感の波と、せり上がって来る焦燥感に。
僕がカタカタと身を震わせると。
僕の耳元でサフィルが。
「……いいですよ、イって下さい。」
そう、呟く様に優しく言われて。
その囁きにまた、ゾクッと快感が駆け上がって。
「んあぁっ!あぁっ!」
目の前が弾ける様な感覚と共に、鈴口から勢い良く飛び出た白濁が、彼の手を汚した。
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