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第2章

116話 帰郷

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やっと、長い旅を終えて帰って来た僕達に、まず出迎えてくれたのはリチャードとシャーロットの幼い二人だった。
本当に久しぶりに再会した子供達は、相変わらず可愛い。
僕らがアデリートから帰郷し、フローレンシアへ向かってすぐ、クレイン公爵領の方へ行き、そこで短めの休暇を叔父達は過ごしたらしい。
王都とは違って、相変わらずのどかで風景が美しいのは変わらずといった様子だった。

「兄さまとも一緒に行きたかった!来年はまた一緒に行こうね。」

とシャーロットに言われ、僕は胸がじ~んとなった。
リチャードにはアデリートとフローレンシアはどうだったのか、土産話をせがまれ、お茶をしながら話していると、カイトとカレンも混じり、しばらく話題に事欠かなかった。

公爵邸に帰って来てから数日後、もう夏季休暇も片手で数える程しか残らない程になった頃。
また王宮に参内を命じられ、僕らはまたエウリルス国王陛下への報告を行いに向かった。

王宮には既にフローレンシア第2王子カミル殿下が居られ、一緒に陛下へ旅を無事終えた報告と、カミル殿下はロレンツォ殿下の時の様に、フローレンシア国王からのお礼の書簡や品物を献上していた。
エウリルス王は救世の巫子達が望んだ国外旅行2つを終え、無事帰還した事を何より安心していた様子だった。
第1王女殿下には、カレンとカイトが今度はフローレンシアで見つけたお土産物を渡しに行っていた。
僕も後を付いて行こうとしたけれど。

「クレイン公子、少しいいかな?」

そう言われて呼び止められた。
…ユリウス王太子に。

巫子達がお喋りに盛り上がりながら離れていくのを見て、一瞬迷ったが。
僕の後ろに控えるテオが、変わらず付いていてくれているのもあって。
僕は、王太子の声掛けに応じる事にした。
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