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第2章
114話 フローレンシアの内情
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それから、巫子達二人は1週間の滞在期間中に、王都周辺の救済を可能な限り行っていた。
僕はまたテオと一緒に、二人のサポートに徹していた。
二人が救済に奔走している間、僕は、この国へ訪れる前に調べたフローレンシア王国の内情について、思い返していた……。
そもそも情報収集が難しそうだった為、僕は家令のロバートにも協力を仰いだが、それでも大した事は分からなかった。
ただ、第2王子殿下も仰っていた通り、フローレンシア王国は王権の力が弱く、貴族……と言うか、元々地方豪族の力が強く、またそれぞれが互いに拮抗していた。
交易で力をつけていた貴族の中には、敵対している筈の東方の異民族との繋がりが強い者もいる様で。
その異民族もまた、一筋縄ではいかず、各部族同士で時に協力し合ったり対立したりするらしい。
東方の異民族は時にカリスマが現れると、途端に団結して手が付けられない程強大になる事が有る。
今は互いに平穏な状態で、互いの交流も良好に行えているが。
いつ情勢が変わるかしれない。
そんな不安と脅威とにさらされている。
その為、情勢がどうしても安定しづらい。
そして、王太子の謎の病だ。
病と言っても、体がそんなに丈夫じゃないと言う程度で、伏せる程ではない。
政務も無理のない範囲でこなされてはいるが。
それでも、将来を心配して、周囲が不安がるのは仕方のない事だ。
第2王子に期待が集まるのは、無理もない。
しかし、年の離れた第2王子を王位継承争いからか、もしくは無用な政争からか。
とにかく王宮内の争いから遠ざける為、エウリルスへ留学に出した様だ。
……僕が知り得たのはこの辺りだ。
以前から知っていたこと以上に、特に目新しい情報は得られなかった。
此処、フローレンシア王国へ来訪前にカイトとカレンにも説明したが、二人は取り敢えずなんか難しい事は分かった!と言っていたのを思い出す。
全く、その感想で、よくそれでも行こうとするよな、と僕は感心していたものだ。
僕はまたテオと一緒に、二人のサポートに徹していた。
二人が救済に奔走している間、僕は、この国へ訪れる前に調べたフローレンシア王国の内情について、思い返していた……。
そもそも情報収集が難しそうだった為、僕は家令のロバートにも協力を仰いだが、それでも大した事は分からなかった。
ただ、第2王子殿下も仰っていた通り、フローレンシア王国は王権の力が弱く、貴族……と言うか、元々地方豪族の力が強く、またそれぞれが互いに拮抗していた。
交易で力をつけていた貴族の中には、敵対している筈の東方の異民族との繋がりが強い者もいる様で。
その異民族もまた、一筋縄ではいかず、各部族同士で時に協力し合ったり対立したりするらしい。
東方の異民族は時にカリスマが現れると、途端に団結して手が付けられない程強大になる事が有る。
今は互いに平穏な状態で、互いの交流も良好に行えているが。
いつ情勢が変わるかしれない。
そんな不安と脅威とにさらされている。
その為、情勢がどうしても安定しづらい。
そして、王太子の謎の病だ。
病と言っても、体がそんなに丈夫じゃないと言う程度で、伏せる程ではない。
政務も無理のない範囲でこなされてはいるが。
それでも、将来を心配して、周囲が不安がるのは仕方のない事だ。
第2王子に期待が集まるのは、無理もない。
しかし、年の離れた第2王子を王位継承争いからか、もしくは無用な政争からか。
とにかく王宮内の争いから遠ざける為、エウリルスへ留学に出した様だ。
……僕が知り得たのはこの辺りだ。
以前から知っていたこと以上に、特に目新しい情報は得られなかった。
此処、フローレンシア王国へ来訪前にカイトとカレンにも説明したが、二人は取り敢えずなんか難しい事は分かった!と言っていたのを思い出す。
全く、その感想で、よくそれでも行こうとするよな、と僕は感心していたものだ。
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