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第2章
113話 拒絶された救済
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「……弾かれたってどういう事だ?」
部屋へ戻って来て早々、僕はそう口にした。
それに対し、カイトもカレンも互いに顔を見合わせている。
「言葉の通りだよ…弾かれたんだ。」
「…何て言ったらいいか分かんないけど、本当にそうなの。」
二人は困ったようにそう答える。
「救済の力を使おうと、王太子殿下に集中して力を向けたんだけど、拒絶された…感じ。」
カイトは、自身でもよく分からないながらも、その時感じた印象を言葉にする。
「救済を拒絶された……」
僕は茫然とそう呟く。
そんな事が有り得るのだろうか?
救済を拒絶、なんて。
それは、王太子の隠された本心なのか、無意識の事なのか。
またまた、どういう事なのかと、僕は頭を悩ませたが。
カレンがおもむろに口を開いたが、その声は沈んでいた。。
「……ただの病気とかじゃないんじゃない?私達は、死者を蘇らせる事は出来ないけれど、大抵の重病人なら治癒してきたわ。一瞬で全快させられるもんじゃないけど、徐々に回復させられたもの。それが全く出来ないなんて……」
結局、どうしてベルナルト王太子に救済の力が効かなかったのか、分からなかった。
ただ、カレンとカイト曰く、王太子の体調は決して良いとは言えないが、そんなに悪い様にも見えなかった、との事だ。
ベルナルト王太子より、アデリート王国のべルティーナ第4側妃の方がよっぽど悪かったから、と。
そもそも、王太子はどういった病なのかは謎だった。
為政者は自身の病をおいそれと明かせない事もあり、殿下に尋ねた所で詳細は明かせないだろう。
救済の力が効かない以上、二人はこれ以上どうしようも無かった。
部屋へ戻って来て早々、僕はそう口にした。
それに対し、カイトもカレンも互いに顔を見合わせている。
「言葉の通りだよ…弾かれたんだ。」
「…何て言ったらいいか分かんないけど、本当にそうなの。」
二人は困ったようにそう答える。
「救済の力を使おうと、王太子殿下に集中して力を向けたんだけど、拒絶された…感じ。」
カイトは、自身でもよく分からないながらも、その時感じた印象を言葉にする。
「救済を拒絶された……」
僕は茫然とそう呟く。
そんな事が有り得るのだろうか?
救済を拒絶、なんて。
それは、王太子の隠された本心なのか、無意識の事なのか。
またまた、どういう事なのかと、僕は頭を悩ませたが。
カレンがおもむろに口を開いたが、その声は沈んでいた。。
「……ただの病気とかじゃないんじゃない?私達は、死者を蘇らせる事は出来ないけれど、大抵の重病人なら治癒してきたわ。一瞬で全快させられるもんじゃないけど、徐々に回復させられたもの。それが全く出来ないなんて……」
結局、どうしてベルナルト王太子に救済の力が効かなかったのか、分からなかった。
ただ、カレンとカイト曰く、王太子の体調は決して良いとは言えないが、そんなに悪い様にも見えなかった、との事だ。
ベルナルト王太子より、アデリート王国のべルティーナ第4側妃の方がよっぽど悪かったから、と。
そもそも、王太子はどういった病なのかは謎だった。
為政者は自身の病をおいそれと明かせない事もあり、殿下に尋ねた所で詳細は明かせないだろう。
救済の力が効かない以上、二人はこれ以上どうしようも無かった。
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