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第139話 勇者、姫を救い出す
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「主様……今の娘から、皇族の気配を感じました」
「何っ!?……何だって!? あの使用人が皇族!?」
ミカガミノツルギからもたらされた衝撃的な情報に、俺は思わず大きな声を出しそうになってしまい慌てて口を押さえる。
「どういう事だ!?」
「どうもこうも、皇族の反応がするとしか私には……」
むむむ、どういう事だ?
あのババァに虐待されていた使用人が皇族?
同じ皇族が使用人としてこき使われている?
理由も目的も分からない。
考えられるのは嫉妬とかだろうけど、あの容姿を見た後では見た目や若さに対する嫉妬
とは考えにくい。
例えばミカドになる為の継承権なり何なりが上だから捕らえているとかが理由なら、さっさと始末するか逃げられない様に牢に閉じ込めておくべきだろう。
あんな風に使用人として行動できるようにする理由が分からない。
まさかただのストレス解消の為?
いやいや、いくらなんでもそれは……ありえないとは言えないのがなんともなあ。
うーん、どういう事なんだ?
ともあれ、あの使用人が皇族なら救出するべきか。
なんにせよあんな風に虐げられている人間を放置する訳にもいかない。
そんでミカガミノツルギを抜けるか試してもらって、抜けたらミカドになってもらうと言う方向で。
◆
家中の人間の殆どが眠りについた深夜に俺は行動を開始した。
あの使用人の居る場所は既に把握している。
屋敷の外れにある蔵の中だ。
あそこが彼女の寝床になっている。
屋敷の中に寝床のある他の使用人とは悪い意味で特別待遇だ。
この極東の国は夏暑く冬寒い。
土地によっては極端に季節の温度が違う場所すらある。
まぁ……だからこそ、この土地に国を作った最初の人間はここを選んだのかもしれないな。
ともあれ、こんな所で暮らし続けていたら、いつか取り返しのつかない事になってしまう。
これは魔王と戦う勇者の仕事じゃない、不遇な目に遭っている人間を救うという普通の人間がやらないといけない良心の仕事だ。
困っている人が居るから助ける。
それは当然の行動だ。
まぁ、目に見える人間だけを助ける偽善だとは分かってるんだが、こんな世界だとそんな偽善を大事にしないといけないと思う時があるのだ。
などと考えている間に、俺は蔵へとたどり着く。
周囲に人の気配もないし、誰かが潜んでいる感覚もない。
正真正銘罠の心配はなしと。
俺は鍵も掛っていない蔵の扉を開けると、そっと中に忍び込む。
真っ暗な蔵の中で灯りの魔法を唱え、奥へと進もうとしたが、目と鼻の先で使用人が眠っている姿を確認して少しばかり肩透かしをしてしまった。
だがそれと同時にやるせない気持ちにもなってくる。
目の前の使用人は毛布すらなく、体を丸まらせて床の上で寝ていたのだ。
「これじゃあまるで奴隷の扱いじゃないか……」
仮にも血のつながった人間に対しての行いだろうか?
俺はやるせない気持ちを隠しもせず、眠っている使用人の肩を揺らす。
「おい、起きてくれ」
「……ん……っ!?」
使用人はビクリと体を震わせると、飛び跳ねる様に起きて土下座をしてきた。
「ねねね、寝坊して申し訳ありませんっ!」
どうやら寝坊した自分を起こしに来たと勘違いしたらしい。
というかこの子、見ただけで分かるほど震えているんだが、一体どんな生活を送っていたんだよ……
その震えっぷりは明らかに虐待を受けて来たように見える。
この様子は、西側諸国で目にすた奴隷の反応によく似ていたからだ。
「本当に、ひどい目に遭って来たんだな」
ババァに対する怒りが沸いてくる。
あのババァには後で必ず報いを与えてやらないといけない。
「……心配しなくても良い。俺は君を助けに来たんだ」
「……え?」
使用人がおどおどとした様子で顔をあげる。
「っ!?……」
間近で見たその顔はやはり特殊メイクじみた不気味さで、その幼げな声とはあまりにも不釣合いだった。
まさかとは思うが、虐待をされ続けた事でこんな顔になっちまったんじゃあないだろうな?
だとしたらあのババァ、打ち首獄門じゃすまさねぇぞ。
「貴方様は……?」
屋敷の人間でないことに気づいたのだろう、使用人の声に不安げなものが混じる。
「信じられないのはわかる。けど俺は本当に君を助けに来たんだ」
さて、ここからどうやって説得しようか?
やはりここは皇族である君を助けに来たんだというのが筋だろうな。
自分が皇族であると知っていると分かれば俺が本当に自分を助けに来たと分かるだろう。
「助けに、とはどういう意味でしょうか?」
ん? どういう意味だ?
「いや、そのままの意味だよ。皇族である君を助けに来たんだ」
しかし使用人はキョトンとした様子で首をかしげる。
なんだろう、すごく無垢なゴブリンと向かい合っている様な気分になる。
「皇族というのはユキ姫様の事ですか?」
いやいや、何でそうなるんだよ。
「いや、あのババァの事じゃなくて、君のことだよ」
しかし使用人はやはりピンと来ないらしく、要領を得ない様子だ。
「私が皇族? 何かの間違いでは」
これは、アレか?
この子は自分がどういう素性なのかを知らないのか?
「あのさ、君はここで暮らしているみたいだけど、ご両親はどこにいるのかな?」
まさかと思って俺は使用人にある質問をする。
この答え如何によってはこの子がこんな反応をする理由が判明するかもしれないからだ。
「私のお父様とお母様ですか? えっと……私が生まれた時に亡くなったそうです。その時にユキ姫様にお父様達はとてもご迷惑をおかけしたので、私が両親に代わってユキ姫様にお詫びとしてお仕えする事になりました」
「……」
「あの、どうされましたか?」
あっのババァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!
両親が死んだからって身内を騙して事実上の奴隷扱いかよぉぉぉぉぉぉっ!!
これで分かった。この子は自分の素性を理解してないんだ。
正真正銘自分がただの使用人の娘だと思ってるんだ!
とにかく、この子をキュウさんの所に連れて帰らないとな。
「あのっ!」
使用人、いや姫が俺に声をかけてくる。
いかんいかん、ついついババァへの怒りで興奮してしまった。
「俺は、君のご両親に関係している人を知っている」
「えっ!?」
姫が俺の言葉に目を見開く。
「その人なら君を守ってくれる。俺と一緒に来てくれないか?」
俺は姫に手を差し伸べる。
だが姫は不安げな様子で俺の手をとろうとはしなかった。
「でも、ユキ姫様のご許可を頂かないと……」
物心ついたころからババァに虐げられてた所為で使用人根性が染み付いちまってるのか。
しゃーない、ここは強引にいかせてもらおう。
「その必要はない。俺はあのババァよりも立場が上だからね。あのババァの許可を取らなくても君を連れて行く権利があるんだ」
実際、現時点でミカガミノツルギを抜いたのは俺だけだ。
だからこの国の最高権力者であるミカドになれる俺が事実上のトップということになる。
まぁまだミカドにはなっていないから実際の権力はないんだけどね!
俺は姫を抱きかかえて蔵を出る。
「で、でも、朝お仕事に遅れるとすごく怒られるんです」
まったく、児童虐待にも程があるわ。
「それも大丈夫。俺が言っておくから」
そういって姫に笑顔を見せた俺は、屋敷の塀に向かって走っていく。
「え、あの、あんまり走ると塀に……きゃっっっ!?」
壁にぶつかる前に俺は跳躍をし、塀を軽々と飛び越えた。
その高さは優に10mを超えており、深夜ながらも月明かりのおかげで周囲の家々の姿が見える。
「……うわぁ、空を、飛んでいます……」
その光景がよほど印象的だったのだろう。
姫は空中から見る外の光景に釘付けになっていた。
「さぁ、君を待っている人のところに行こう!」
こうして俺は、ババァの屋敷から囚われの姫を救い出したのだった。
「何っ!?……何だって!? あの使用人が皇族!?」
ミカガミノツルギからもたらされた衝撃的な情報に、俺は思わず大きな声を出しそうになってしまい慌てて口を押さえる。
「どういう事だ!?」
「どうもこうも、皇族の反応がするとしか私には……」
むむむ、どういう事だ?
あのババァに虐待されていた使用人が皇族?
同じ皇族が使用人としてこき使われている?
理由も目的も分からない。
考えられるのは嫉妬とかだろうけど、あの容姿を見た後では見た目や若さに対する嫉妬
とは考えにくい。
例えばミカドになる為の継承権なり何なりが上だから捕らえているとかが理由なら、さっさと始末するか逃げられない様に牢に閉じ込めておくべきだろう。
あんな風に使用人として行動できるようにする理由が分からない。
まさかただのストレス解消の為?
いやいや、いくらなんでもそれは……ありえないとは言えないのがなんともなあ。
うーん、どういう事なんだ?
ともあれ、あの使用人が皇族なら救出するべきか。
なんにせよあんな風に虐げられている人間を放置する訳にもいかない。
そんでミカガミノツルギを抜けるか試してもらって、抜けたらミカドになってもらうと言う方向で。
◆
家中の人間の殆どが眠りについた深夜に俺は行動を開始した。
あの使用人の居る場所は既に把握している。
屋敷の外れにある蔵の中だ。
あそこが彼女の寝床になっている。
屋敷の中に寝床のある他の使用人とは悪い意味で特別待遇だ。
この極東の国は夏暑く冬寒い。
土地によっては極端に季節の温度が違う場所すらある。
まぁ……だからこそ、この土地に国を作った最初の人間はここを選んだのかもしれないな。
ともあれ、こんな所で暮らし続けていたら、いつか取り返しのつかない事になってしまう。
これは魔王と戦う勇者の仕事じゃない、不遇な目に遭っている人間を救うという普通の人間がやらないといけない良心の仕事だ。
困っている人が居るから助ける。
それは当然の行動だ。
まぁ、目に見える人間だけを助ける偽善だとは分かってるんだが、こんな世界だとそんな偽善を大事にしないといけないと思う時があるのだ。
などと考えている間に、俺は蔵へとたどり着く。
周囲に人の気配もないし、誰かが潜んでいる感覚もない。
正真正銘罠の心配はなしと。
俺は鍵も掛っていない蔵の扉を開けると、そっと中に忍び込む。
真っ暗な蔵の中で灯りの魔法を唱え、奥へと進もうとしたが、目と鼻の先で使用人が眠っている姿を確認して少しばかり肩透かしをしてしまった。
だがそれと同時にやるせない気持ちにもなってくる。
目の前の使用人は毛布すらなく、体を丸まらせて床の上で寝ていたのだ。
「これじゃあまるで奴隷の扱いじゃないか……」
仮にも血のつながった人間に対しての行いだろうか?
俺はやるせない気持ちを隠しもせず、眠っている使用人の肩を揺らす。
「おい、起きてくれ」
「……ん……っ!?」
使用人はビクリと体を震わせると、飛び跳ねる様に起きて土下座をしてきた。
「ねねね、寝坊して申し訳ありませんっ!」
どうやら寝坊した自分を起こしに来たと勘違いしたらしい。
というかこの子、見ただけで分かるほど震えているんだが、一体どんな生活を送っていたんだよ……
その震えっぷりは明らかに虐待を受けて来たように見える。
この様子は、西側諸国で目にすた奴隷の反応によく似ていたからだ。
「本当に、ひどい目に遭って来たんだな」
ババァに対する怒りが沸いてくる。
あのババァには後で必ず報いを与えてやらないといけない。
「……心配しなくても良い。俺は君を助けに来たんだ」
「……え?」
使用人がおどおどとした様子で顔をあげる。
「っ!?……」
間近で見たその顔はやはり特殊メイクじみた不気味さで、その幼げな声とはあまりにも不釣合いだった。
まさかとは思うが、虐待をされ続けた事でこんな顔になっちまったんじゃあないだろうな?
だとしたらあのババァ、打ち首獄門じゃすまさねぇぞ。
「貴方様は……?」
屋敷の人間でないことに気づいたのだろう、使用人の声に不安げなものが混じる。
「信じられないのはわかる。けど俺は本当に君を助けに来たんだ」
さて、ここからどうやって説得しようか?
やはりここは皇族である君を助けに来たんだというのが筋だろうな。
自分が皇族であると知っていると分かれば俺が本当に自分を助けに来たと分かるだろう。
「助けに、とはどういう意味でしょうか?」
ん? どういう意味だ?
「いや、そのままの意味だよ。皇族である君を助けに来たんだ」
しかし使用人はキョトンとした様子で首をかしげる。
なんだろう、すごく無垢なゴブリンと向かい合っている様な気分になる。
「皇族というのはユキ姫様の事ですか?」
いやいや、何でそうなるんだよ。
「いや、あのババァの事じゃなくて、君のことだよ」
しかし使用人はやはりピンと来ないらしく、要領を得ない様子だ。
「私が皇族? 何かの間違いでは」
これは、アレか?
この子は自分がどういう素性なのかを知らないのか?
「あのさ、君はここで暮らしているみたいだけど、ご両親はどこにいるのかな?」
まさかと思って俺は使用人にある質問をする。
この答え如何によってはこの子がこんな反応をする理由が判明するかもしれないからだ。
「私のお父様とお母様ですか? えっと……私が生まれた時に亡くなったそうです。その時にユキ姫様にお父様達はとてもご迷惑をおかけしたので、私が両親に代わってユキ姫様にお詫びとしてお仕えする事になりました」
「……」
「あの、どうされましたか?」
あっのババァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!
両親が死んだからって身内を騙して事実上の奴隷扱いかよぉぉぉぉぉぉっ!!
これで分かった。この子は自分の素性を理解してないんだ。
正真正銘自分がただの使用人の娘だと思ってるんだ!
とにかく、この子をキュウさんの所に連れて帰らないとな。
「あのっ!」
使用人、いや姫が俺に声をかけてくる。
いかんいかん、ついついババァへの怒りで興奮してしまった。
「俺は、君のご両親に関係している人を知っている」
「えっ!?」
姫が俺の言葉に目を見開く。
「その人なら君を守ってくれる。俺と一緒に来てくれないか?」
俺は姫に手を差し伸べる。
だが姫は不安げな様子で俺の手をとろうとはしなかった。
「でも、ユキ姫様のご許可を頂かないと……」
物心ついたころからババァに虐げられてた所為で使用人根性が染み付いちまってるのか。
しゃーない、ここは強引にいかせてもらおう。
「その必要はない。俺はあのババァよりも立場が上だからね。あのババァの許可を取らなくても君を連れて行く権利があるんだ」
実際、現時点でミカガミノツルギを抜いたのは俺だけだ。
だからこの国の最高権力者であるミカドになれる俺が事実上のトップということになる。
まぁまだミカドにはなっていないから実際の権力はないんだけどね!
俺は姫を抱きかかえて蔵を出る。
「で、でも、朝お仕事に遅れるとすごく怒られるんです」
まったく、児童虐待にも程があるわ。
「それも大丈夫。俺が言っておくから」
そういって姫に笑顔を見せた俺は、屋敷の塀に向かって走っていく。
「え、あの、あんまり走ると塀に……きゃっっっ!?」
壁にぶつかる前に俺は跳躍をし、塀を軽々と飛び越えた。
その高さは優に10mを超えており、深夜ながらも月明かりのおかげで周囲の家々の姿が見える。
「……うわぁ、空を、飛んでいます……」
その光景がよほど印象的だったのだろう。
姫は空中から見る外の光景に釘付けになっていた。
「さぁ、君を待っている人のところに行こう!」
こうして俺は、ババァの屋敷から囚われの姫を救い出したのだった。
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