一人芝居

 母と二人で暮らす小春は、ひとりで頑張る母親に反抗的な態度をとってしまう自分が大嫌いでした。
 その苛立ちのせいで、友人ともぎくしゃくしてしまいます。
 今日こそはお母さんにも友達にちゃんと謝ろうと決心した小春は、ふと気になって会館のある神社を訪れます。

 小春たちが練習している演劇を発表する舞台となるその会館は、ずっとずっと昔に、この地域を治めた大名のお城があった場所でした。
 非業の死を遂げた城主の娘である七緒の執念が、四百年という時を越えて小春を取り込もうとします。

 小春は無事に逃げられるのでしょうか。
 死してなお捨てきれない七緒の思いは成就するのでしょうか。
 小さな町の小さな神社で起こった奇跡のようなお話しです。

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 表紙は写真ACより引用しました
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