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先頭で馬を進めていた騎士がスッと手を上げる。
一団はなんの混乱もなく静かに止まり、前方から駆けてくる騎馬の男たちに意識を集中sした。
手を上げた男が下馬し、そっと剣を撫でる。
男のかなり手前で馬を降り、ゆっくりと歩を進めてくるのはブルーノ・ブラッド侯爵令息だった。
掌を正面に向けて、肩の位置まであげて敵意がないことを示している。
先頭の男が横に控えている騎士を報告に走らせた。
「敵意はありません。ブルーノ・ブラッドです。ブラッド侯爵家の息子です。ヌベール辺境伯に至急お会いしたい。僕の素性は同行しているエドワード・ヌベール卿かイーサン・シルバー卿が証明してくれます」
迎えた男がフッと笑顔を浮かべた。
「ブラッド卿、ご無沙汰しております」
「ん? ああ、君か! 久しぶりだね。学園卒業以来かな?」
「ええ、卒業後すぐにヌベール辺境伯の元に行きましたから」
「そうかぁ、元気そうで何よりだ」
二人が吞気な会話をしていると、伝令に走った騎士が戻ってきた。
「辺境伯がお会いになるとのことです」
「ああ、ありがたい」
そう言うとブルーノは自分に従っていた護衛騎士に馬を休ませるよう指示を出した。
伝令の騎士が先頭でブルーノと話していた男に言う。
「多少時間がかかるかもしれないので、今のうちに食事をとのことでした」
男は頷き、道の横に広がっている林の中で休憩をとるように指示を出した。
よほど訓練が行き届いているのか、急な命令にも混乱することなく、大人数とは思えないほど迅速に林の中に消えていく。
道のわきに残っているのは、真っ黒な馬車二台とそれを取り囲む護衛達だけとなった。
案内されてきたブルーノが馬車のドアをノックすると、小窓からイーサンが顔を見せた。
「やあ、イーサン。君がここにいるということは次期辺境伯殿がお留守番かい?」
ブルーノの軽口には返事をせず、静かにドアが開いた。
座っているのはヌベール辺境伯とイーサン・シルバー、そしてメイド姿の少女が一人だけだった。
「入りたまえ」
ヌベール辺境伯が穏やかな声でブルーノを迎え入れた。
「行く手を邪魔したことをまずはお詫びします。ヌベール辺境伯におかれましては……」
ブルーノが言い終わる前に辺境伯が手で制した。
「お互い忙しい身だ。緊急なのだろう?」
「ええ、助かります」
「すぐに全員揃う。さあ座りなさい。お茶を準備させよう」
辺境伯の言葉にメイドが馬車を降りた。
入れ違いに入ってきた人の顔を見て、ブルーノが素っ頓狂な声を上げた。
「姉さん!」
「久しぶりね、ブルーノ。どう? 似合うかしら?」
半開きの口をふわふわさせながら驚いているブルーノの横に座るシェリー。
シェリーの次に乗り込んできたのは、レモン・レイバート。
ニコニコ笑いながら会釈をするレモンの後ろには、黒狼ことエドワードが立っていた。
「まずはこちらの状況から説明した方が良さそうだな」
辺境伯が口を開き、ブルーノはその話の内容に驚きを隠せなかった。
ずっと黙っていたイーサンが声を出す。
「彼女らしいと言えばその通りだろうけれど、さすがにお転婆が過ぎるよな」
ブルーノはイーサンの言葉に何度も頷きながら、シェリーに言った。
「姉さん……少しは落ち着いたかと思っていたのに」
レモンとエドワードが同時にクスっと笑う。
「だって……」
そう言って俯くシェリーを見たブルーノは、声にこそ出さなかったが姉の思考を読み解いて溜息を吐いた。
自分だけ仲間外れが嫌だったってことだろ? そう思ったブルーノ。
「アルバートが心配すると思って……」
シェリーの言葉を聞いたブルーノがチラッとイーサンを見た。
イーサンは少し肩を竦めて見せただけだった。
「そうだね。発狂しそうなほど心配していたよ」
辺境伯の代わりにエドワードが言葉を発した。
「それは申し訳ないことをした。しかしグルック・グリーナ対策だったんだ。まあ、直接お会いして皇太子殿下には謝罪をしよう」
「お会いになる予定が?」
「約束はしていないが、お互い利害は一致しているんだ。潮時だろう?」
「では、僕も安心してお話しできますね」
ブルーノは五人の顔を見まわしてから、王太子たちと話し合ったことを説明した。
「なるほど。もっともなことだ。目的は違えど目指すところは同じか……なるほど。しかしこの協力は伏せておくべきだな」
「ええ、僕もそう思います。しかし情報共有と連絡に齟齬があってはいけない」
そういうブラッドの横でエドワードが笑顔を浮かべた。
「私も伝令役に立候補しよう。君は王宮サイドだね。私は辺境伯サイドだ」
「そうなると王妃サイドも必要になりますね」
ブラッドの言葉に辺境伯が答えた。
「ミスティ侯爵邸の様子は?」
「今アレックス皇太子はローズ嬢と共に王宮に居ます。国王に呼び戻されたという理由にしていますが、王妃は未だにグルックが離しません。だからミスティ侯爵も屋敷を離れられないというところです」
「屋敷に籠って何をしているんだ? 奴自身はオピュウムは使わないはずだが?」
「ええ、グルックも王妃殿下も薬物中毒ではありませんよ。何をしているか……アレックスの話によると毎日お茶を飲んで庭園を散歩して、食事をして寝る。それだけです」
「意味が解らんな」
「グルックによると失われた前世での生活を取り戻している最中なのだとか。いや、真面目な話、理解できません」
「それで? 妹はそれを許容しているのか?」
「許容せざるを得ないというところです。彼女が側にいれば暴走しないのですが、少しでも離れると大変らしいです。王妃殿下が王宮に戻っていた頃の話ですが、少しでも気に入らないことがあると剣を抜くとか……狂犬ですよ」
「妹は存外役に立っているのだな……ふふふ。まあ良い。先ほどの話だと、我らの進軍は戦争準備の一環だと思わせたいということだったな? それは簡単なことだ。そもそもこれだけの人数をどう目立たせないで王都入りさせるかを悩んでいたのだ。渡りに船だな」
「そう言っていただけると助かります。こちらの準備が整うまでゆっくりと進んでください。目途は一週間です。一週間後に王宮でお会いしましょう」
辺境伯がエドワードの方を見た。
「一週間だそうだ。準備はできそうか?」
「それは大丈夫です。開戦という不穏な噂を利用すればより自然に動けますしね。皇太子妃を攫ったバローナに対抗してグリーナが王妃も狙ったというところでどうです?」
「なるほどな。その線で行くか」
不思議そうな顔をするブルーノにイーサンが作戦を説明した。
ブラッドは表情を崩さなかったが、シェリーは弟が懸念を抱いていることを察知した。
「ブルーノ?」
ブルーノがシェリーを見る。
「それにしても姉さんが無事でよかった。もし怪我でもしていたら大変なことになっていたと思うよ。それでは僕は引き返します。姉とレモン嬢は皆さんと一緒に来られるということですね?」
「ああ、そこは予定通りだ。何より一緒に居れば守りやすい」
エドワードがニコッと笑って言った。
「そうですね。それではよろしくお願いします」
ブルーノが馬車を降り、イーサンが見送りに行った。
「では我らも馬車に戻って食事にしようか」
エドワードの言葉にシェリーとレモンが頷いた。
一団はなんの混乱もなく静かに止まり、前方から駆けてくる騎馬の男たちに意識を集中sした。
手を上げた男が下馬し、そっと剣を撫でる。
男のかなり手前で馬を降り、ゆっくりと歩を進めてくるのはブルーノ・ブラッド侯爵令息だった。
掌を正面に向けて、肩の位置まであげて敵意がないことを示している。
先頭の男が横に控えている騎士を報告に走らせた。
「敵意はありません。ブルーノ・ブラッドです。ブラッド侯爵家の息子です。ヌベール辺境伯に至急お会いしたい。僕の素性は同行しているエドワード・ヌベール卿かイーサン・シルバー卿が証明してくれます」
迎えた男がフッと笑顔を浮かべた。
「ブラッド卿、ご無沙汰しております」
「ん? ああ、君か! 久しぶりだね。学園卒業以来かな?」
「ええ、卒業後すぐにヌベール辺境伯の元に行きましたから」
「そうかぁ、元気そうで何よりだ」
二人が吞気な会話をしていると、伝令に走った騎士が戻ってきた。
「辺境伯がお会いになるとのことです」
「ああ、ありがたい」
そう言うとブルーノは自分に従っていた護衛騎士に馬を休ませるよう指示を出した。
伝令の騎士が先頭でブルーノと話していた男に言う。
「多少時間がかかるかもしれないので、今のうちに食事をとのことでした」
男は頷き、道の横に広がっている林の中で休憩をとるように指示を出した。
よほど訓練が行き届いているのか、急な命令にも混乱することなく、大人数とは思えないほど迅速に林の中に消えていく。
道のわきに残っているのは、真っ黒な馬車二台とそれを取り囲む護衛達だけとなった。
案内されてきたブルーノが馬車のドアをノックすると、小窓からイーサンが顔を見せた。
「やあ、イーサン。君がここにいるということは次期辺境伯殿がお留守番かい?」
ブルーノの軽口には返事をせず、静かにドアが開いた。
座っているのはヌベール辺境伯とイーサン・シルバー、そしてメイド姿の少女が一人だけだった。
「入りたまえ」
ヌベール辺境伯が穏やかな声でブルーノを迎え入れた。
「行く手を邪魔したことをまずはお詫びします。ヌベール辺境伯におかれましては……」
ブルーノが言い終わる前に辺境伯が手で制した。
「お互い忙しい身だ。緊急なのだろう?」
「ええ、助かります」
「すぐに全員揃う。さあ座りなさい。お茶を準備させよう」
辺境伯の言葉にメイドが馬車を降りた。
入れ違いに入ってきた人の顔を見て、ブルーノが素っ頓狂な声を上げた。
「姉さん!」
「久しぶりね、ブルーノ。どう? 似合うかしら?」
半開きの口をふわふわさせながら驚いているブルーノの横に座るシェリー。
シェリーの次に乗り込んできたのは、レモン・レイバート。
ニコニコ笑いながら会釈をするレモンの後ろには、黒狼ことエドワードが立っていた。
「まずはこちらの状況から説明した方が良さそうだな」
辺境伯が口を開き、ブルーノはその話の内容に驚きを隠せなかった。
ずっと黙っていたイーサンが声を出す。
「彼女らしいと言えばその通りだろうけれど、さすがにお転婆が過ぎるよな」
ブルーノはイーサンの言葉に何度も頷きながら、シェリーに言った。
「姉さん……少しは落ち着いたかと思っていたのに」
レモンとエドワードが同時にクスっと笑う。
「だって……」
そう言って俯くシェリーを見たブルーノは、声にこそ出さなかったが姉の思考を読み解いて溜息を吐いた。
自分だけ仲間外れが嫌だったってことだろ? そう思ったブルーノ。
「アルバートが心配すると思って……」
シェリーの言葉を聞いたブルーノがチラッとイーサンを見た。
イーサンは少し肩を竦めて見せただけだった。
「そうだね。発狂しそうなほど心配していたよ」
辺境伯の代わりにエドワードが言葉を発した。
「それは申し訳ないことをした。しかしグルック・グリーナ対策だったんだ。まあ、直接お会いして皇太子殿下には謝罪をしよう」
「お会いになる予定が?」
「約束はしていないが、お互い利害は一致しているんだ。潮時だろう?」
「では、僕も安心してお話しできますね」
ブルーノは五人の顔を見まわしてから、王太子たちと話し合ったことを説明した。
「なるほど。もっともなことだ。目的は違えど目指すところは同じか……なるほど。しかしこの協力は伏せておくべきだな」
「ええ、僕もそう思います。しかし情報共有と連絡に齟齬があってはいけない」
そういうブラッドの横でエドワードが笑顔を浮かべた。
「私も伝令役に立候補しよう。君は王宮サイドだね。私は辺境伯サイドだ」
「そうなると王妃サイドも必要になりますね」
ブラッドの言葉に辺境伯が答えた。
「ミスティ侯爵邸の様子は?」
「今アレックス皇太子はローズ嬢と共に王宮に居ます。国王に呼び戻されたという理由にしていますが、王妃は未だにグルックが離しません。だからミスティ侯爵も屋敷を離れられないというところです」
「屋敷に籠って何をしているんだ? 奴自身はオピュウムは使わないはずだが?」
「ええ、グルックも王妃殿下も薬物中毒ではありませんよ。何をしているか……アレックスの話によると毎日お茶を飲んで庭園を散歩して、食事をして寝る。それだけです」
「意味が解らんな」
「グルックによると失われた前世での生活を取り戻している最中なのだとか。いや、真面目な話、理解できません」
「それで? 妹はそれを許容しているのか?」
「許容せざるを得ないというところです。彼女が側にいれば暴走しないのですが、少しでも離れると大変らしいです。王妃殿下が王宮に戻っていた頃の話ですが、少しでも気に入らないことがあると剣を抜くとか……狂犬ですよ」
「妹は存外役に立っているのだな……ふふふ。まあ良い。先ほどの話だと、我らの進軍は戦争準備の一環だと思わせたいということだったな? それは簡単なことだ。そもそもこれだけの人数をどう目立たせないで王都入りさせるかを悩んでいたのだ。渡りに船だな」
「そう言っていただけると助かります。こちらの準備が整うまでゆっくりと進んでください。目途は一週間です。一週間後に王宮でお会いしましょう」
辺境伯がエドワードの方を見た。
「一週間だそうだ。準備はできそうか?」
「それは大丈夫です。開戦という不穏な噂を利用すればより自然に動けますしね。皇太子妃を攫ったバローナに対抗してグリーナが王妃も狙ったというところでどうです?」
「なるほどな。その線で行くか」
不思議そうな顔をするブルーノにイーサンが作戦を説明した。
ブラッドは表情を崩さなかったが、シェリーは弟が懸念を抱いていることを察知した。
「ブルーノ?」
ブルーノがシェリーを見る。
「それにしても姉さんが無事でよかった。もし怪我でもしていたら大変なことになっていたと思うよ。それでは僕は引き返します。姉とレモン嬢は皆さんと一緒に来られるということですね?」
「ああ、そこは予定通りだ。何より一緒に居れば守りやすい」
エドワードがニコッと笑って言った。
「そうですね。それではよろしくお願いします」
ブルーノが馬車を降り、イーサンが見送りに行った。
「では我らも馬車に戻って食事にしようか」
エドワードの言葉にシェリーとレモンが頷いた。
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