36 / 97
36
しおりを挟む
シュラインが一度全員の顔を見回した。
「彼だけ母親が違うんだ。彼の母親はバローナ王国の王女だった。といっても母親はメイドだったそうだから、まあ傍流だね。辺境伯の正妻が亡くなった後、同じ母親から生まれた兄と一緒に嫁いできた」
レモンが質問した。
「その兄という方は何をしておられますの?」
シュラインがニヤッと口角を上げた。
「君も良く知っている人だ。ヌベール辺境伯騎士団の団長『黒狼エドワード』だ」
レモンが息を吞んだ。
「黒狼の……それはまた……」
シェリーがレモンに聞く。
「それほど凄い方なの?」
「彼一人で一個小隊など瞬殺でしょうね。彼はいつも真っ黒な騎士服を纏っています。烏の濡羽のような髪と漆黒の闇のような瞳、そして真っ黒な刀身が美しい大剣を舞うように振るうのですわ。もしかしたら全騎士の憧れかもしれません」
「へぇぇぇ。なんか凄そうね。顔は?」
シェリーの声にアルバートが顔を上げた。
「そこ?」
「だって気になりますわ」
「なぜ?」
「なんとなく?」
レモンが笑い出した。
「そうですねぇ、サミュエル殿下とアルバート殿下が総合90点とすると……70点?」
サミュエルが小声で『90点……』と呟いている。
「お気遣いに感謝するよ、レモン嬢。まあ、点数はともかく見た目はとても良い男だね。ある一点を除けばかなりの好物件だろう」
アルバートがサミュエルをチラ見しながら言った。
シェリーが聞く。
「ある一点って何ですの?」
「壊滅的にコミュニケーション能力が低い。低いというより皆無だね。性別も年齢も階級も爵位も問わず、全く言葉を発しない。皇太子である僕に対してもペコっと頭を下げるだけなんだもの」
「よく無事で生きてきましたわね」
「本当にね。まあ、それを補っても余りあるほどの剣技ということなのだろう」
シュラインが声を出す。
「ここまでは理解できたかな?」
「ええ、大体の関係性はわかりました」
「では、君にとってとても大切な話をするね」
シェリーが小首を傾げた。
アルバートが何気なく横に座っていたシェリーの方に身を寄せる。
「君のかつての婚約者であるイーサン・シルバー伯爵令息のことだ」
シェリーの肩がビクッと揺れ、アルバートの手がギュッとその肩を抱いた。
「イーサンはロナードの命令でバローナ王国との連絡役をやっていた。まあ連絡というより運び屋兼工作員だ。彼は王妃の策に嵌って無理やり戦場に行ったと思われているけれど、少し違うんだよ」
「どういうことですの?」
アルバートの指先に少しだけ力がこもる。
「王妃はロナードがバローナ王家を瓦解させようとしていることを知って、それをなんとか潰そうとしたんだ。心は病んでいたけれど、王妃としての矜持はすべて消えたわけでは無いのだろうね。絶対に戦争を回避しようと考えた彼女が選んだのは本当に君の弟だったんだ。ロナードがバローナ王家に流していたオピュウムは君の実家でしか栽培されていない。だからこそロナードが目をつけたのだけれど、ブルーノならその危険性を十分理解しているし、その囲う方法も熟知している。そうだろう?」
「ええ、私には教えてもらえませんでしたが、弟なら次期当主として理解していたはずですわね」
「王妃はブルーノを行かせることで、その危険性を伝えつつ、すでに依存症状のある王族に対する治療も施せると考えた。しかしロナードがそれを阻止したんだ」
「イーサン?」
「ああ、そうだ。君を心から愛していたイーサンに対して、君の命を握っているのだと示したのさ。彼は君を守るためにその役を引き受けた」
シェリーが両手で顔を覆った。
アルバートが強く抱きしめる。
「ごめんね。酷な話だよね。でも全ての陰謀に使われたのがオピュウムなんだ」
「あれは医薬品ですわ!」
シェリーが声を荒げた。
「そうだ。麻酔薬としてとても有益な薬草だ。それをそのように使う方が間違っている。君や君の実家を攻めているわけでは無いんだよ。理解して欲しい」
シェリーが小さく頷いた。
「もっと言えば、アルバートの妃だって近隣国から連れてくるという手もあったし、爵位を下げれば国内でもすぐに見つかるさ、なのに君が選ばれた。その理由は……」
シュラインが言い終わるより先にシェリーが言う。
「オピュウム……ですわね」
「その通りだ」
サミュエルが声を出した。
「シェリーには申し訳ないが、オピュウムはある意味最終兵器にも成り得るほどのものだ。あれの依存性を利用し、国王を傀儡に仕立て上げれば、その国を乗っ取ることなど容易い。だからこそ君の実家であるブラッド家が門外不出の薬草として管理してきたのだし、君の父上もそのことをよく理解し、次期当主であるブルーノを教育しておられる」
「でも……父も国王の計画に加担しているのでしょう? 情けないですわ」
アルバートが慌てて言う。
「違うよ。義父殿は協力している振りをしているだけだ。シルバー伯爵もそれに協力しているよ。実はミスティ侯爵もね。僕が元婚約者を優先して君を蔑ろにするから、中立派を止めて日和見の貴族や貴族派の中でも穏健派といわれる貴族たちに近づいたという風を装っている。代々中立派の中心だった彼らが動くためには、それなりの理由が必要だった」
「でも父も弟も、私にはそんなこと一言も……」
「君を傷つけないためさ。僕も含めて君が僕に情を抱いているとは思ってなかったからね。僕がやらかすことが一番の理由になるし、そのことで君が傷つくことも無いって考えたんだけど、違ってた。僕にとっては心から嬉しい誤算だけどね」
「私を信じていなかったってことね? 酷い人」
「信じてなかったというより、信じるのが怖かった。君の覚悟を見誤っていたんだ。本当にごめんね」
「全てが終わってからきっちりと話し合いましょう。それよりローズ様のことですわ」
アルバートが目を伏せた。
キースが代わりに口を開く。
「彼女はグリーナ国を出た時には、すでに廃人でしたよ。だから私の弟が付き添ったのです。彼はグリーナ国の宰相という立場ですが、王妃の傀儡でしかありません。まあ、わざとそのように振る舞っているのですが、彼と私は王妃を廃してグリーナ国を取り戻したいと考えています。そのためにグルックは二重スパイをしています。王妃に気に入られるように立ちまわっているのですよ」
「二重スパイ? その言葉……ブルーノのことも同じように仰ってましたわね?」
シェリーがアルバートの顔を見た。
「うん、怒りに任せて父親が中立派から距離を取り始めたが、次期当主である自分が中立派のままいる方が良いと考えているというシナリオさ。彼が中立派の動向を探り、父親と対立しているかのようなアクションを起こしているんだ」
「命の危険は?」
「皆無ではないね」
シェリーは黙り込んだ。
「彼だけ母親が違うんだ。彼の母親はバローナ王国の王女だった。といっても母親はメイドだったそうだから、まあ傍流だね。辺境伯の正妻が亡くなった後、同じ母親から生まれた兄と一緒に嫁いできた」
レモンが質問した。
「その兄という方は何をしておられますの?」
シュラインがニヤッと口角を上げた。
「君も良く知っている人だ。ヌベール辺境伯騎士団の団長『黒狼エドワード』だ」
レモンが息を吞んだ。
「黒狼の……それはまた……」
シェリーがレモンに聞く。
「それほど凄い方なの?」
「彼一人で一個小隊など瞬殺でしょうね。彼はいつも真っ黒な騎士服を纏っています。烏の濡羽のような髪と漆黒の闇のような瞳、そして真っ黒な刀身が美しい大剣を舞うように振るうのですわ。もしかしたら全騎士の憧れかもしれません」
「へぇぇぇ。なんか凄そうね。顔は?」
シェリーの声にアルバートが顔を上げた。
「そこ?」
「だって気になりますわ」
「なぜ?」
「なんとなく?」
レモンが笑い出した。
「そうですねぇ、サミュエル殿下とアルバート殿下が総合90点とすると……70点?」
サミュエルが小声で『90点……』と呟いている。
「お気遣いに感謝するよ、レモン嬢。まあ、点数はともかく見た目はとても良い男だね。ある一点を除けばかなりの好物件だろう」
アルバートがサミュエルをチラ見しながら言った。
シェリーが聞く。
「ある一点って何ですの?」
「壊滅的にコミュニケーション能力が低い。低いというより皆無だね。性別も年齢も階級も爵位も問わず、全く言葉を発しない。皇太子である僕に対してもペコっと頭を下げるだけなんだもの」
「よく無事で生きてきましたわね」
「本当にね。まあ、それを補っても余りあるほどの剣技ということなのだろう」
シュラインが声を出す。
「ここまでは理解できたかな?」
「ええ、大体の関係性はわかりました」
「では、君にとってとても大切な話をするね」
シェリーが小首を傾げた。
アルバートが何気なく横に座っていたシェリーの方に身を寄せる。
「君のかつての婚約者であるイーサン・シルバー伯爵令息のことだ」
シェリーの肩がビクッと揺れ、アルバートの手がギュッとその肩を抱いた。
「イーサンはロナードの命令でバローナ王国との連絡役をやっていた。まあ連絡というより運び屋兼工作員だ。彼は王妃の策に嵌って無理やり戦場に行ったと思われているけれど、少し違うんだよ」
「どういうことですの?」
アルバートの指先に少しだけ力がこもる。
「王妃はロナードがバローナ王家を瓦解させようとしていることを知って、それをなんとか潰そうとしたんだ。心は病んでいたけれど、王妃としての矜持はすべて消えたわけでは無いのだろうね。絶対に戦争を回避しようと考えた彼女が選んだのは本当に君の弟だったんだ。ロナードがバローナ王家に流していたオピュウムは君の実家でしか栽培されていない。だからこそロナードが目をつけたのだけれど、ブルーノならその危険性を十分理解しているし、その囲う方法も熟知している。そうだろう?」
「ええ、私には教えてもらえませんでしたが、弟なら次期当主として理解していたはずですわね」
「王妃はブルーノを行かせることで、その危険性を伝えつつ、すでに依存症状のある王族に対する治療も施せると考えた。しかしロナードがそれを阻止したんだ」
「イーサン?」
「ああ、そうだ。君を心から愛していたイーサンに対して、君の命を握っているのだと示したのさ。彼は君を守るためにその役を引き受けた」
シェリーが両手で顔を覆った。
アルバートが強く抱きしめる。
「ごめんね。酷な話だよね。でも全ての陰謀に使われたのがオピュウムなんだ」
「あれは医薬品ですわ!」
シェリーが声を荒げた。
「そうだ。麻酔薬としてとても有益な薬草だ。それをそのように使う方が間違っている。君や君の実家を攻めているわけでは無いんだよ。理解して欲しい」
シェリーが小さく頷いた。
「もっと言えば、アルバートの妃だって近隣国から連れてくるという手もあったし、爵位を下げれば国内でもすぐに見つかるさ、なのに君が選ばれた。その理由は……」
シュラインが言い終わるより先にシェリーが言う。
「オピュウム……ですわね」
「その通りだ」
サミュエルが声を出した。
「シェリーには申し訳ないが、オピュウムはある意味最終兵器にも成り得るほどのものだ。あれの依存性を利用し、国王を傀儡に仕立て上げれば、その国を乗っ取ることなど容易い。だからこそ君の実家であるブラッド家が門外不出の薬草として管理してきたのだし、君の父上もそのことをよく理解し、次期当主であるブルーノを教育しておられる」
「でも……父も国王の計画に加担しているのでしょう? 情けないですわ」
アルバートが慌てて言う。
「違うよ。義父殿は協力している振りをしているだけだ。シルバー伯爵もそれに協力しているよ。実はミスティ侯爵もね。僕が元婚約者を優先して君を蔑ろにするから、中立派を止めて日和見の貴族や貴族派の中でも穏健派といわれる貴族たちに近づいたという風を装っている。代々中立派の中心だった彼らが動くためには、それなりの理由が必要だった」
「でも父も弟も、私にはそんなこと一言も……」
「君を傷つけないためさ。僕も含めて君が僕に情を抱いているとは思ってなかったからね。僕がやらかすことが一番の理由になるし、そのことで君が傷つくことも無いって考えたんだけど、違ってた。僕にとっては心から嬉しい誤算だけどね」
「私を信じていなかったってことね? 酷い人」
「信じてなかったというより、信じるのが怖かった。君の覚悟を見誤っていたんだ。本当にごめんね」
「全てが終わってからきっちりと話し合いましょう。それよりローズ様のことですわ」
アルバートが目を伏せた。
キースが代わりに口を開く。
「彼女はグリーナ国を出た時には、すでに廃人でしたよ。だから私の弟が付き添ったのです。彼はグリーナ国の宰相という立場ですが、王妃の傀儡でしかありません。まあ、わざとそのように振る舞っているのですが、彼と私は王妃を廃してグリーナ国を取り戻したいと考えています。そのためにグルックは二重スパイをしています。王妃に気に入られるように立ちまわっているのですよ」
「二重スパイ? その言葉……ブルーノのことも同じように仰ってましたわね?」
シェリーがアルバートの顔を見た。
「うん、怒りに任せて父親が中立派から距離を取り始めたが、次期当主である自分が中立派のままいる方が良いと考えているというシナリオさ。彼が中立派の動向を探り、父親と対立しているかのようなアクションを起こしているんだ」
「命の危険は?」
「皆無ではないね」
シェリーは黙り込んだ。
20
お気に入りに追加
236
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
叶えられた前世の願い
レクフル
ファンタジー
「私が貴女を愛することはない」初めて会った日にリュシアンにそう告げられたシオン。生まれる前からの婚約者であるリュシアンは、前世で支え合うようにして共に生きた人だった。しかしシオンは悪女と名高く、しかもリュシアンが憎む相手の娘として生まれ変わってしまったのだ。想う人を守る為に強くなったリュシアン。想う人を守る為に自らが代わりとなる事を望んだシオン。前世の願いは叶ったのに、思うようにいかない二人の想いはーーー
【短編】旦那様、2年後に消えますので、その日まで恩返しをさせてください
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
「二年後には消えますので、ベネディック様。どうかその日まで、いつかの恩返しをさせてください」
「恩? 私と君は初対面だったはず」
「そうかもしれませんが、そうではないのかもしれません」
「意味がわからない──が、これでアルフの、弟の奇病も治るのならいいだろう」
奇病を癒すため魔法都市、最後の薬師フェリーネはベネディック・バルテルスと契約結婚を持ちかける。
彼女の目的は遺産目当てや、玉の輿ではなく──?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
『伯爵令嬢 爆死する』
三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。
その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。
カクヨムでも公開しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷
※稚拙ながらも投稿初日からHOTランキング(2024.11.21)に入れて頂き、ありがとうございます🙂 今回初めて最高ランキング5位(11/23)✨ まさに感無量です🥲
全てを捨てて、わたしらしく生きていきます。
彩華(あやはな)
恋愛
3年前にリゼッタお姉様が風邪で死んだ後、お姉様の婚約者であるバルト様と結婚したわたし、サリーナ。バルト様はお姉様の事を愛していたため、わたしに愛情を向けることはなかった。じっと耐えた3年間。でも、人との出会いはわたしを変えていく。自由になるために全てを捨てる覚悟を決め、わたしはわたしらしく生きる事を決意する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる