40 / 43
39 アレンの決意
しおりを挟む
それから2か月後、大まかではあるがプランは練りあがった。
しかし、やはりネックは資金だった。
持ってきていた金も領地改革のためにすべて吐き出していたし、領主としての仕事もほぼ無給でやってきたアレンは無一文に近い。
領地の主力である馬の値は安定し、領民たちの生活は徐々にではあるが上向いている。
やっとここまで辿り着いたのに、増税で勢いを削ぐのは得策ではないというのは、マリアもアレンも同意見だった。
マーガレットが一時期入院していたモーリス病院は入院待ちの患者数が増え続け、それと反比例するかのように患者への待遇は低下の一途を辿っていた。
病院側は順番と言いながら、寄付金の多い希望者を優先的に受け入れており、結局ここでも割を食うのは金の無い者たちだった。
今でこそ支払いに追われることも無くなったが、公妾の夫という役まで受け入れるほど困窮していたアレンは、お金が原因で入所できず困り果てている者たちに、忍びない思いを抱えていた。
「結局のところ金なんですよね」
珍しくアレンがマーガレットの枕元で愚痴を言った。
「世知辛い世の中ね。でもそれが現実でしょう? それを打破しようとしているのでしょう? なんでもする覚悟が必要なのではないかしら。利用できるものは何でも利用するのよ。プライドなんてものは捨ててしまうの。それができる?」
「そうですね、マリアさんの希望を叶えたいというのは勿論ですが、この施設は絶対に必要だと思います。本来なら国の政策としてやるべきだ」
「ええ、本当にね。でもね、手がないわけじゃないわ。私の意見を聞いてくれるかしら?」
マーガレットはアースを介して聞いた『オウサマ』の計画を話した。
アレンは苦い顔をする。
「ロナウド元公爵を動かすのですか? う~ん。会いたくない人ベスト5に入る人ですが」
「何でもする覚悟は?」
「はぁぁぁ……。そうですよね。覚悟ですよね。続きをお願いします」
「元公爵様を使って宰相を動かし、宰相から国王の耳に入るようにするのよ。お金は元公爵から引っ張るの。投資だから成功させれば見返りも払えるでしょう? 宰相や国王も一枚嚙むという演出ができれば、後は断るほどたくさんの貴族が投資してくるわよ」
「そううまく運びますか?」
「運ぶらしいわよ?」
「ん?」
「さあ、早速動きなさいな。私はもうあまり待てそうにないの。早く帰ってこないと私の死に目に会えないわよ?」
「そんな! 脅かさないでください。わかりました。すぐに先触れを出して出立します」
「ガンバレ! 孫婿!」
「はい! 頑張ります!」
アレンは早速出掛けて行った。
この数年、領内の若者を中心に領地経営のスタッフを育成していたお陰で、アレンが数日空けたとしても、混乱することはない。
元公爵宛に手紙を書いて、騎士を先に走らせてから、アレンは騎乗の人となった。
その日の夕方、まだ風がそれほど冷たくならないうちに買い物から帰ったマリアは、マーガレットにアレンの不在を聞いた。
その理由に驚いたマリアはマーガレットに言った。
「元公爵様ってよくお話しに出てくる方でしょ? その方にはまだそれほどの影響力が?」
「良く分からないけれどあるらしいわよ? アース様のお友達って方が言ってたの」
「アース様のお友達? アース様はずっとお1人だと聞いていたのだけれど」
「きっと1人が普通だったのに、マリアと一緒に過ごした時間の心地が良さ過ぎて、1人に耐えられなくなったのではないかしら」
「まさか! アース様はいつも私をペット扱いしていたのよ? 餌付けされて毛繕いされて。気持ち良かったし、とても癒されたけど」
「そうなの? ではアース様は今ペットロス状態なのね。きっと辛いでしょうね。ふふふふふ」
「変なおばあ様。話しが戻るけれど今夜からは当分2人なのね。今夜はシチューにするつもりだったのだけれど良いかしら?」
「あら、素敵。でも私は少しでいいわ」
「そう仰ると思って、おばあ様のお好きな果物も買ってきたわ。それなら口に入れられるでしょう?」
「ええ、ありがたくいただくわ。ありがとうね、マリア」
2人は仲よく夕食をとり、マーガレットの体を丁寧に拭いた後、マリアはベッドに潜り込んだ。
その頃、夜通し駆けたアレンは元公爵が隠居のために建てたこじんまりとした屋敷のそばまで到着していた。
時間が遅いので訪問は早朝とし、近くの森で野営を張った。
ついてきた騎士達の疲労もピークに達しており、その日は簡単に焚火で焼いた肉をパンに挟んで食べた。
朝早くから行くのもどうかとは思ったが、空がすっかり明けきるのを待って、アレンは元公爵邸の門番に来訪を告げた。
待たされるだろうと思っていたが、意外に早く案内され、応接室に入った。
「久しぶりだな、アレン・ブロウ侯爵。元気そうで安心したよ。側近をしていた頃より随分柔らかい表情になったな」
ロナルド元公爵が杖をついてゆっくりと入ってきた。
アレンはソファーから立ち上がり、正確な角度でお辞儀をした。
「ご無沙汰いたしております。お元気そうで何よりです」
「堅苦しいのは良いから掛けたまえ。朝食は済んだのか?」
「はい、済ませて参りました」
「それならお茶だけで良いか」
元公爵は侍従に指示を出して、アレンの向かい側に座った。
「手紙は読んだ。相談とは何だね? 領地は上手くいっていると聞いているが」
「はい、お陰様で馬の値も安定しており、領民の暮らしも上向いて参りました。そこで、新しい事業に着手しようと考えておりまして、そのことでお伺いした次第です」
「なるほど。会いたくもない憎い相手に会いに来たんだ。きっと余程のことなのだろうとは思っていたが、新しい事業とはな。あの領地を君に委ねて正解だった。急ぐのだろう? 早速聞かせて貰おうか」
アレンはマーガレットから授けられた資金調達の話をした。
出資者を募り運転資金を集め、黒字になったら出資額に応じて分配金を出すが、当面は資金を運用し、低所得入所者に補助金を出すという案だ。
「ほぉ、良く考えられているじゃないか。君には相当優秀なブレインがいるようだな。ふぅん。老人介護施設か。面白そうだな。軌道に乗れば他の領地からの移住者も見込めそうだ。いったいいくらかき集めようと思っているのかね?」
アレンは計画を話し、必要な額を伝えた。
「そりゃまた……10年前の国家予算の3割近い額じゃないか。大がかりな計画だな」
「はい、お金持ちを優遇するというのを止めるにはどうしても必要なのです」
「そうだな。金持ちなら使用人を雇えば良いだけだものな。本当にそういった施設を必要としているのは、富裕層以外だ。素晴らしい計画だな。それにしても出資を募って分配を出すという案は、どこかで聞いたな……確か株式とか言ったかな。西の国で最近亡くなった……名前を思い出せないが、セラム国という国だったと思う。そこが初めて成功させた制度によく似ている。アレンが勉強したのか?」
「いいえ、この方法を教えて下さったのは、マリア嬢の祖母であるマーガレット媼です。そしてこの案はマーガレット媼が大切にしているマリアという名前の領民のものです」
「マリア? その娘もマリアというのか。これも何かの縁かもしれないな。是非協力させてもらおう。私にはもうあまり影響力も無いが、すぐに王都に向かうよ。本当なら君にも来てほしいところだが、領地をあまり離れるわけにもいかないのだろう? 計画書を預からせてくれないか? この老いぼれの余生をかけて手伝わせてほしい」
「ありがたいお言葉です。厚かましくもお邪魔した甲斐がありました。幸いカレントは馬なら王都まで一晩で到着できる距離です。何かありましたら駆けつけますので、よろしくお願い致します」
アレンは立ち上がった。
ロナルド元公爵もゆっくりと立ち上がり、二人は固い握手をした。
去ろうとするアレンにロナルド元公爵が声を掛けた。
「言わないでおこうと思っていたが、君には知る権利がある。君のところにいた元メイド長は死んだよ。狂死したそうだ。死に顔は人とは思えないほど恐怖に塗れていたそうだよ。それと、修道院に入った女性の方だが……」
ロナルド元公爵が言い淀む。
アレンはじっと目を閉じて言葉を待った。
「2年ほどは頑張っていたそうだが、修道院に出入りしていた業者の男と逃げたそうだ。院長から探すかと聞かれたので、こちらから人を出して探させた」
「そうですか……逃げましたか」
「ああ、この先も聞きたいかい?」
「……いいえ、止めておきます。僕にできることはもう何もない」
「賢明な判断だ。今回の件、私に話を持ってきてくれたことを心から感謝する。まだ私にもマリア嬢のためにできることがあったと思うだけで、生きながらえてきた甲斐があるというものだ」
アレンはゆっくりとお辞儀をして帰途についた。
早朝に入ったのに、いつの間にか太陽は真上に移動している。
眩しい光に目を細めたアレンは、馬にまたがり小さく呟いた。
「マリアさん、喜んでくれるかな」
しかし、やはりネックは資金だった。
持ってきていた金も領地改革のためにすべて吐き出していたし、領主としての仕事もほぼ無給でやってきたアレンは無一文に近い。
領地の主力である馬の値は安定し、領民たちの生活は徐々にではあるが上向いている。
やっとここまで辿り着いたのに、増税で勢いを削ぐのは得策ではないというのは、マリアもアレンも同意見だった。
マーガレットが一時期入院していたモーリス病院は入院待ちの患者数が増え続け、それと反比例するかのように患者への待遇は低下の一途を辿っていた。
病院側は順番と言いながら、寄付金の多い希望者を優先的に受け入れており、結局ここでも割を食うのは金の無い者たちだった。
今でこそ支払いに追われることも無くなったが、公妾の夫という役まで受け入れるほど困窮していたアレンは、お金が原因で入所できず困り果てている者たちに、忍びない思いを抱えていた。
「結局のところ金なんですよね」
珍しくアレンがマーガレットの枕元で愚痴を言った。
「世知辛い世の中ね。でもそれが現実でしょう? それを打破しようとしているのでしょう? なんでもする覚悟が必要なのではないかしら。利用できるものは何でも利用するのよ。プライドなんてものは捨ててしまうの。それができる?」
「そうですね、マリアさんの希望を叶えたいというのは勿論ですが、この施設は絶対に必要だと思います。本来なら国の政策としてやるべきだ」
「ええ、本当にね。でもね、手がないわけじゃないわ。私の意見を聞いてくれるかしら?」
マーガレットはアースを介して聞いた『オウサマ』の計画を話した。
アレンは苦い顔をする。
「ロナウド元公爵を動かすのですか? う~ん。会いたくない人ベスト5に入る人ですが」
「何でもする覚悟は?」
「はぁぁぁ……。そうですよね。覚悟ですよね。続きをお願いします」
「元公爵様を使って宰相を動かし、宰相から国王の耳に入るようにするのよ。お金は元公爵から引っ張るの。投資だから成功させれば見返りも払えるでしょう? 宰相や国王も一枚嚙むという演出ができれば、後は断るほどたくさんの貴族が投資してくるわよ」
「そううまく運びますか?」
「運ぶらしいわよ?」
「ん?」
「さあ、早速動きなさいな。私はもうあまり待てそうにないの。早く帰ってこないと私の死に目に会えないわよ?」
「そんな! 脅かさないでください。わかりました。すぐに先触れを出して出立します」
「ガンバレ! 孫婿!」
「はい! 頑張ります!」
アレンは早速出掛けて行った。
この数年、領内の若者を中心に領地経営のスタッフを育成していたお陰で、アレンが数日空けたとしても、混乱することはない。
元公爵宛に手紙を書いて、騎士を先に走らせてから、アレンは騎乗の人となった。
その日の夕方、まだ風がそれほど冷たくならないうちに買い物から帰ったマリアは、マーガレットにアレンの不在を聞いた。
その理由に驚いたマリアはマーガレットに言った。
「元公爵様ってよくお話しに出てくる方でしょ? その方にはまだそれほどの影響力が?」
「良く分からないけれどあるらしいわよ? アース様のお友達って方が言ってたの」
「アース様のお友達? アース様はずっとお1人だと聞いていたのだけれど」
「きっと1人が普通だったのに、マリアと一緒に過ごした時間の心地が良さ過ぎて、1人に耐えられなくなったのではないかしら」
「まさか! アース様はいつも私をペット扱いしていたのよ? 餌付けされて毛繕いされて。気持ち良かったし、とても癒されたけど」
「そうなの? ではアース様は今ペットロス状態なのね。きっと辛いでしょうね。ふふふふふ」
「変なおばあ様。話しが戻るけれど今夜からは当分2人なのね。今夜はシチューにするつもりだったのだけれど良いかしら?」
「あら、素敵。でも私は少しでいいわ」
「そう仰ると思って、おばあ様のお好きな果物も買ってきたわ。それなら口に入れられるでしょう?」
「ええ、ありがたくいただくわ。ありがとうね、マリア」
2人は仲よく夕食をとり、マーガレットの体を丁寧に拭いた後、マリアはベッドに潜り込んだ。
その頃、夜通し駆けたアレンは元公爵が隠居のために建てたこじんまりとした屋敷のそばまで到着していた。
時間が遅いので訪問は早朝とし、近くの森で野営を張った。
ついてきた騎士達の疲労もピークに達しており、その日は簡単に焚火で焼いた肉をパンに挟んで食べた。
朝早くから行くのもどうかとは思ったが、空がすっかり明けきるのを待って、アレンは元公爵邸の門番に来訪を告げた。
待たされるだろうと思っていたが、意外に早く案内され、応接室に入った。
「久しぶりだな、アレン・ブロウ侯爵。元気そうで安心したよ。側近をしていた頃より随分柔らかい表情になったな」
ロナルド元公爵が杖をついてゆっくりと入ってきた。
アレンはソファーから立ち上がり、正確な角度でお辞儀をした。
「ご無沙汰いたしております。お元気そうで何よりです」
「堅苦しいのは良いから掛けたまえ。朝食は済んだのか?」
「はい、済ませて参りました」
「それならお茶だけで良いか」
元公爵は侍従に指示を出して、アレンの向かい側に座った。
「手紙は読んだ。相談とは何だね? 領地は上手くいっていると聞いているが」
「はい、お陰様で馬の値も安定しており、領民の暮らしも上向いて参りました。そこで、新しい事業に着手しようと考えておりまして、そのことでお伺いした次第です」
「なるほど。会いたくもない憎い相手に会いに来たんだ。きっと余程のことなのだろうとは思っていたが、新しい事業とはな。あの領地を君に委ねて正解だった。急ぐのだろう? 早速聞かせて貰おうか」
アレンはマーガレットから授けられた資金調達の話をした。
出資者を募り運転資金を集め、黒字になったら出資額に応じて分配金を出すが、当面は資金を運用し、低所得入所者に補助金を出すという案だ。
「ほぉ、良く考えられているじゃないか。君には相当優秀なブレインがいるようだな。ふぅん。老人介護施設か。面白そうだな。軌道に乗れば他の領地からの移住者も見込めそうだ。いったいいくらかき集めようと思っているのかね?」
アレンは計画を話し、必要な額を伝えた。
「そりゃまた……10年前の国家予算の3割近い額じゃないか。大がかりな計画だな」
「はい、お金持ちを優遇するというのを止めるにはどうしても必要なのです」
「そうだな。金持ちなら使用人を雇えば良いだけだものな。本当にそういった施設を必要としているのは、富裕層以外だ。素晴らしい計画だな。それにしても出資を募って分配を出すという案は、どこかで聞いたな……確か株式とか言ったかな。西の国で最近亡くなった……名前を思い出せないが、セラム国という国だったと思う。そこが初めて成功させた制度によく似ている。アレンが勉強したのか?」
「いいえ、この方法を教えて下さったのは、マリア嬢の祖母であるマーガレット媼です。そしてこの案はマーガレット媼が大切にしているマリアという名前の領民のものです」
「マリア? その娘もマリアというのか。これも何かの縁かもしれないな。是非協力させてもらおう。私にはもうあまり影響力も無いが、すぐに王都に向かうよ。本当なら君にも来てほしいところだが、領地をあまり離れるわけにもいかないのだろう? 計画書を預からせてくれないか? この老いぼれの余生をかけて手伝わせてほしい」
「ありがたいお言葉です。厚かましくもお邪魔した甲斐がありました。幸いカレントは馬なら王都まで一晩で到着できる距離です。何かありましたら駆けつけますので、よろしくお願い致します」
アレンは立ち上がった。
ロナルド元公爵もゆっくりと立ち上がり、二人は固い握手をした。
去ろうとするアレンにロナルド元公爵が声を掛けた。
「言わないでおこうと思っていたが、君には知る権利がある。君のところにいた元メイド長は死んだよ。狂死したそうだ。死に顔は人とは思えないほど恐怖に塗れていたそうだよ。それと、修道院に入った女性の方だが……」
ロナルド元公爵が言い淀む。
アレンはじっと目を閉じて言葉を待った。
「2年ほどは頑張っていたそうだが、修道院に出入りしていた業者の男と逃げたそうだ。院長から探すかと聞かれたので、こちらから人を出して探させた」
「そうですか……逃げましたか」
「ああ、この先も聞きたいかい?」
「……いいえ、止めておきます。僕にできることはもう何もない」
「賢明な判断だ。今回の件、私に話を持ってきてくれたことを心から感謝する。まだ私にもマリア嬢のためにできることがあったと思うだけで、生きながらえてきた甲斐があるというものだ」
アレンはゆっくりとお辞儀をして帰途についた。
早朝に入ったのに、いつの間にか太陽は真上に移動している。
眩しい光に目を細めたアレンは、馬にまたがり小さく呟いた。
「マリアさん、喜んでくれるかな」
49
お気に入りに追加
2,495
あなたにおすすめの小説
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷
※稚拙ながらも投稿初日からHOTランキング(2024.11.21)に入れて頂き、ありがとうございます🙂 今回初めて最高ランキング5位(11/23)✨ まさに感無量です🥲

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

病弱な幼馴染と婚約者の目の前で私は攫われました。
鍋
恋愛
フィオナ・ローレラは、ローレラ伯爵家の長女。
キリアン・ライアット侯爵令息と婚約中。
けれど、夜会ではいつもキリアンは美しく儚げな女性をエスコートし、仲睦まじくダンスを踊っている。キリアンがエスコートしている女性の名はセレニティー・トマンティノ伯爵令嬢。
セレニティーとキリアンとフィオナは幼馴染。
キリアンはセレニティーが好きだったが、セレニティーは病弱で婚約出来ず、キリアンの両親は健康なフィオナを婚約者に選んだ。
『ごめん。セレニティーの身体が心配だから……。』
キリアンはそう言って、夜会ではいつもセレニティーをエスコートしていた。
そんなある日、フィオナはキリアンとセレニティーが濃厚な口づけを交わしているのを目撃してしまう。
※ゆるふわ設定
※ご都合主義
※一話の長さがバラバラになりがち。
※お人好しヒロインと俺様ヒーローです。
※感想欄ネタバレ配慮ないのでお気をつけくださいませ。
いつか彼女を手に入れる日まで
月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
【完結】不貞された私を責めるこの国はおかしい
春風由実
恋愛
婚約者が不貞をしたあげく、婚約破棄だと言ってきた。
そんな私がどうして議会に呼び出され糾弾される側なのでしょうか?
婚約者が不貞をしたのは私のせいで、
婚約破棄を命じられたのも私のせいですって?
うふふ。面白いことを仰いますわね。
※最終話まで毎日一話更新予定です。→3/27完結しました。
※カクヨムにも投稿しています。

前世と今世の幸せ
夕香里
恋愛
【商業化予定のため、時期未定ですが引き下げ予定があります。詳しくは近況ボードをご確認ください】
幼い頃から皇帝アルバートの「皇后」になるために妃教育を受けてきたリーティア。
しかし聖女が発見されたことでリーティアは皇后ではなく、皇妃として皇帝に嫁ぐ。
皇帝は皇妃を冷遇し、皇后を愛した。
そのうちにリーティアは病でこの世を去ってしまう。
この世を去った後に訳あってもう一度同じ人生を繰り返すことになった彼女は思う。
「今世は幸せになりたい」と
※小説家になろう様にも投稿しています

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる