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38 寂しがり屋のアース
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愛し子のマリアをこの手から離して、もう何年が経つのだろうか。
実はほんの数か月なのだが、そんな気分になってしまう。
今まで何百年も一人でいたのだから、ほんの瞬き程度の時間なのだが、マリアと過ごしたほんの僅かな時間が私を変えてしまったようだ。
もともとマリアが来るまでお茶を飲む習慣などなかったし、そもそも私には食事の必要もないのだが、マリアがここを去ってから、毎日あのキッチンでお茶を入れて飲んでいる。
しかし、おいしくない。
苦いばかりで香りも無いし、そもそも一人で飲んでも楽しくない。
こんな感情を知るのだと分かっていれば、あの時マリアに興味など示さなければよかったとさえ思ってしまう。
要するに私は寂しいのだろう。
寂しいだけなら、適当な魂を選んで仮の器を与えて相手をさせれば良いだけだし、今までもそうしたことは何度となくあった。
でもダメなのだ。
マリアじゃないとつまらない。
「マリアは特別な子だったんだねぇ」
ある日、気まぐれにチョイスした魂を相手にお茶を飲んでいた時、その魂はそう言った。
こいつはどこぞの王様だったらしく、私を相手にしても遜るということを知らない奴だ。
私はその魂に『オウサマ』という仮名を与えたのだが、この男はお茶など淹れたことも無ければ、カップを洗ったことも無いという。
通常は無作為で次の器が決まるのだが、この魂の持つ運なのか、或いは魂の成長段階での必然なのか、何度も支配者となっているようだ。
生意気な物言いが鼻につくことがあるが、なぜか憎めない不思議な奴だった。
「茶が飲みたいならメイドを作ればいいじゃないか」
うん、確かにそうだ。
でも浄化が終わった魂の過去の職業など分かるはずもない。
だからまた適当に選んで仮の器と仮の名を与えてみた。
「私は食堂をやっていました」
「私は宿屋の掃除係でした」
「私は王女でした」
「私は菓子職人でした」
「私は庭師でした」
何もなかった空間に、マリアと共に一つずつ作ってきた設備は、召喚したこれらの魂によってより充実してきたが、くじ運が悪いのか、メイドだった魂に当たらないままだ。
すでに私の周りには20人近いスタッフと呼べるような器がいた。
「いっそそのマリアとやらを迎えればいいじゃないか」
『オウサマ』は簡単にそう言われ、私はプイっと横を向いてしまった。
マリアの魂を手放したのは、正規の浄化ルートに戻してやるためだ。
そんなことをしたら、私が孤独に耐えている意味が無くなってしまうじゃないか!
そう言うと『オウサマ』はプッと吹き出した。
「可愛いんだねぇ」
ああ、可愛いさ! マリアは本当に可愛いんだ!
そう叫びたいが、これほど周りに意志を持った人型がいると言い辛い。
私ともあろうものが、かなり感化されているようだ。
「どんな娘か知りたいものだ。アース様、一度連れて行ってくださいよ」
『オウサマ』は簡単にそう言うと、私の手を掴んできた。
森羅万象を司る私に気やすく触れるとは! こやつ生前はかなりの大物だったようだ。
内心ではムッとしながらも、マリアの顔を見たさにその手を取った私も大概だ。
実は昨日も来たのだが、相変わらずマリアはアレンと頭を突き合わせて高齢者施設の相談をしている。
妬けるかって? 当たり前だ! 態度にも口にも出さないけれど。
それにしてもマリアってあれほど饒舌だったのか。
憎き恋敵(?)によって、マリアの新しい一面を知るのは納得がいかないが、それほど悪い気持ちではない。
一緒に来ていた『オウサマ』が私の耳元で言った。
「なかなか面白いプランだねぇ。でもこれは個人でどうこうできる範疇を超えているぞ? なぜ王族を巻き込まんのだ? この国の王族は誰だっけ?」
「知らん」
「見に行こう」
「お前が指図するな」
「小さいことを言いなさんな。ははははは」
私たちは王宮へ飛んだ。
「おお! こいつかぁ。こいつなら動くがなぁ……。なぜ頼らんのだ?」
私はマリアの魂の経験を話してやった。
「なるほど。でも同じ王という立場だった私から言わせれば、奴は正しい判断をしたと思うよ。次男とはいえ直系のやらかしたことだからなぁ。そりゃ隠ぺいするさ。あなただってそうするだろう?」
私は肩を竦めて見せた。
「王というのは孤独なんだ。第一は国の存続だ。国を存続させるためなら我が子でも殺すよ。平気でね。でも本当は平気なわけ無いんだ。それを誰にも知られてはならない。魂の研鑽にはもってこいの職業だろうね」
「お前ならマリアのプランに金を出すか?」
「金は出さないよ。出してはいけないさ。肩入れになるからね。でも一言呟けばいいんだ。『おお、これはなかなか魅力的だが難しいだろうな。強力な支援が無いと難しかろうなぁ』それだけで動き出すさ」
「面倒な世界だな」
「作ったあなたが何を言うか」
「そうだな。作ったは良いが手は出せないからね。見守るのもなかなかの修行だよ」
「まずは隠居した元公爵辺りから宰相に話を通させて、王の耳に入れるんだよ。プランが固まったらそうするように伝えてはどうかな? もっとも有効な方法は私が伝授しよう。なあに、高位貴族の腹のうちなんぞ手に取るように分かるさ。国は違えど黒さは同じだからね」
「ではマーガレットを介して伝えよう。帰るぞ」
「え? ほんとに介入するのかい? 創造主ともあろうお方がなんとも盛大な依怙贔屓だ」
「うるさい」
「まあ助けてやりたくなるようないい子だよ? マリア嬢は」
そういう『オウサマ』の肩を掴んで私は空間の世界に戻った。
ニマニマと笑う『オウサマ』の視線を避けながら横を向いたが、にやけた顔はどうしようもなかった。
それから数日間、何度か様子を伺った結果、そろそろ資金調達の話になったので、私と『オウサマ』はマーガレットに会いに行った。
その頃マーガレットの魂は、空間への帰還に備えて眠ることが多くなっていた。
『マーガレット、目を開けられるかい?』
マーガレットがベッドの上でゆっくりと目を開けた。
『あら、アース様ではありませんか。ごめんなさい、最近体を動かすのも億劫で』
『それは自然の摂理だね。今日は君に頼みがあってきたのだけれど大丈夫かな?』
『こんな状態でもお役に立てますの?』
『十分だよ。逆に君にしかできないことさ。実はねマリアとあの男が取り組んでいる計画について、助言をして欲しいんだよ』
『助言ですか』
『かなり大がかりな話になっているだろう? たくさんお金が必要みたいなんだ。だから秘策をね、授けてやりたいんだよ。私のかわいいマリアのためさ』
『それはありがたいことですわ』
『この男が見える?』
『ええ、アース様の横の方ですわよね?ぼんやりですが見えますわ』
『流石だね、マーガレット。やはり君の魂は最上級に近づいているよ。この男はね『オウサマ』っていう名前でね、他国の国王をしていたんだってさ。だからこの手の大きなお金が動くことに詳しいらしくて連れて来たんだ』
アースの横で『オウサマ』が手を上げてマーガレットに微笑みかけた。
『レディ・マーガレット。マリア嬢の祖母だと聞いたが、やはり美しい方だ。それに聡明さが溢れている。死ぬ前だったら求婚していたかもしれない』
アースが眉間に皺を寄せて『オウサマ』を小突いた。
『本題に入ろうね、もし眠たくなったら次にするから、我慢せずに眠っていいからね』
マーガレットは横になったまま微笑んで『オウサマ』の助言に耳を傾けた。
ひと通り話し終わった『オウサマ』は満足そうな顔をした。
『どうかな? 頑張ってくれると嬉しいのだが』
『畏まりました。内容は理解しましたわ。それよりもアース様、マリアのためにここまでして下さって本当にありがとうございます』
『気にしなくていいよ。私がやりたくてやっていることだから。いつも退屈だったからね。無理難題は大好物なのさ。その上かわいいマリアのためだもの。なんだって叶えてやりたくなるってものでしょう? そうそう、マーガレットはお茶を淹れることができる?』
『はい、最近はマリアやアレンに任せていますが、マリアを仕込んだのは私ですわ』
『それは良いことを聞いた。良かったら空間の世界に戻ったら、私においしいお茶を淹れてくれないかな』
『もちろん喜んで淹れさせていただきますわ』
『それは良かった。ではよろしく頼むね。話すのはできるだけ早い方がいいよ。君はあとひと月くらいだと思う』
マーガレットはにっこりと微笑んで頷いて見せた。
実はほんの数か月なのだが、そんな気分になってしまう。
今まで何百年も一人でいたのだから、ほんの瞬き程度の時間なのだが、マリアと過ごしたほんの僅かな時間が私を変えてしまったようだ。
もともとマリアが来るまでお茶を飲む習慣などなかったし、そもそも私には食事の必要もないのだが、マリアがここを去ってから、毎日あのキッチンでお茶を入れて飲んでいる。
しかし、おいしくない。
苦いばかりで香りも無いし、そもそも一人で飲んでも楽しくない。
こんな感情を知るのだと分かっていれば、あの時マリアに興味など示さなければよかったとさえ思ってしまう。
要するに私は寂しいのだろう。
寂しいだけなら、適当な魂を選んで仮の器を与えて相手をさせれば良いだけだし、今までもそうしたことは何度となくあった。
でもダメなのだ。
マリアじゃないとつまらない。
「マリアは特別な子だったんだねぇ」
ある日、気まぐれにチョイスした魂を相手にお茶を飲んでいた時、その魂はそう言った。
こいつはどこぞの王様だったらしく、私を相手にしても遜るということを知らない奴だ。
私はその魂に『オウサマ』という仮名を与えたのだが、この男はお茶など淹れたことも無ければ、カップを洗ったことも無いという。
通常は無作為で次の器が決まるのだが、この魂の持つ運なのか、或いは魂の成長段階での必然なのか、何度も支配者となっているようだ。
生意気な物言いが鼻につくことがあるが、なぜか憎めない不思議な奴だった。
「茶が飲みたいならメイドを作ればいいじゃないか」
うん、確かにそうだ。
でも浄化が終わった魂の過去の職業など分かるはずもない。
だからまた適当に選んで仮の器と仮の名を与えてみた。
「私は食堂をやっていました」
「私は宿屋の掃除係でした」
「私は王女でした」
「私は菓子職人でした」
「私は庭師でした」
何もなかった空間に、マリアと共に一つずつ作ってきた設備は、召喚したこれらの魂によってより充実してきたが、くじ運が悪いのか、メイドだった魂に当たらないままだ。
すでに私の周りには20人近いスタッフと呼べるような器がいた。
「いっそそのマリアとやらを迎えればいいじゃないか」
『オウサマ』は簡単にそう言われ、私はプイっと横を向いてしまった。
マリアの魂を手放したのは、正規の浄化ルートに戻してやるためだ。
そんなことをしたら、私が孤独に耐えている意味が無くなってしまうじゃないか!
そう言うと『オウサマ』はプッと吹き出した。
「可愛いんだねぇ」
ああ、可愛いさ! マリアは本当に可愛いんだ!
そう叫びたいが、これほど周りに意志を持った人型がいると言い辛い。
私ともあろうものが、かなり感化されているようだ。
「どんな娘か知りたいものだ。アース様、一度連れて行ってくださいよ」
『オウサマ』は簡単にそう言うと、私の手を掴んできた。
森羅万象を司る私に気やすく触れるとは! こやつ生前はかなりの大物だったようだ。
内心ではムッとしながらも、マリアの顔を見たさにその手を取った私も大概だ。
実は昨日も来たのだが、相変わらずマリアはアレンと頭を突き合わせて高齢者施設の相談をしている。
妬けるかって? 当たり前だ! 態度にも口にも出さないけれど。
それにしてもマリアってあれほど饒舌だったのか。
憎き恋敵(?)によって、マリアの新しい一面を知るのは納得がいかないが、それほど悪い気持ちではない。
一緒に来ていた『オウサマ』が私の耳元で言った。
「なかなか面白いプランだねぇ。でもこれは個人でどうこうできる範疇を超えているぞ? なぜ王族を巻き込まんのだ? この国の王族は誰だっけ?」
「知らん」
「見に行こう」
「お前が指図するな」
「小さいことを言いなさんな。ははははは」
私たちは王宮へ飛んだ。
「おお! こいつかぁ。こいつなら動くがなぁ……。なぜ頼らんのだ?」
私はマリアの魂の経験を話してやった。
「なるほど。でも同じ王という立場だった私から言わせれば、奴は正しい判断をしたと思うよ。次男とはいえ直系のやらかしたことだからなぁ。そりゃ隠ぺいするさ。あなただってそうするだろう?」
私は肩を竦めて見せた。
「王というのは孤独なんだ。第一は国の存続だ。国を存続させるためなら我が子でも殺すよ。平気でね。でも本当は平気なわけ無いんだ。それを誰にも知られてはならない。魂の研鑽にはもってこいの職業だろうね」
「お前ならマリアのプランに金を出すか?」
「金は出さないよ。出してはいけないさ。肩入れになるからね。でも一言呟けばいいんだ。『おお、これはなかなか魅力的だが難しいだろうな。強力な支援が無いと難しかろうなぁ』それだけで動き出すさ」
「面倒な世界だな」
「作ったあなたが何を言うか」
「そうだな。作ったは良いが手は出せないからね。見守るのもなかなかの修行だよ」
「まずは隠居した元公爵辺りから宰相に話を通させて、王の耳に入れるんだよ。プランが固まったらそうするように伝えてはどうかな? もっとも有効な方法は私が伝授しよう。なあに、高位貴族の腹のうちなんぞ手に取るように分かるさ。国は違えど黒さは同じだからね」
「ではマーガレットを介して伝えよう。帰るぞ」
「え? ほんとに介入するのかい? 創造主ともあろうお方がなんとも盛大な依怙贔屓だ」
「うるさい」
「まあ助けてやりたくなるようないい子だよ? マリア嬢は」
そういう『オウサマ』の肩を掴んで私は空間の世界に戻った。
ニマニマと笑う『オウサマ』の視線を避けながら横を向いたが、にやけた顔はどうしようもなかった。
それから数日間、何度か様子を伺った結果、そろそろ資金調達の話になったので、私と『オウサマ』はマーガレットに会いに行った。
その頃マーガレットの魂は、空間への帰還に備えて眠ることが多くなっていた。
『マーガレット、目を開けられるかい?』
マーガレットがベッドの上でゆっくりと目を開けた。
『あら、アース様ではありませんか。ごめんなさい、最近体を動かすのも億劫で』
『それは自然の摂理だね。今日は君に頼みがあってきたのだけれど大丈夫かな?』
『こんな状態でもお役に立てますの?』
『十分だよ。逆に君にしかできないことさ。実はねマリアとあの男が取り組んでいる計画について、助言をして欲しいんだよ』
『助言ですか』
『かなり大がかりな話になっているだろう? たくさんお金が必要みたいなんだ。だから秘策をね、授けてやりたいんだよ。私のかわいいマリアのためさ』
『それはありがたいことですわ』
『この男が見える?』
『ええ、アース様の横の方ですわよね?ぼんやりですが見えますわ』
『流石だね、マーガレット。やはり君の魂は最上級に近づいているよ。この男はね『オウサマ』っていう名前でね、他国の国王をしていたんだってさ。だからこの手の大きなお金が動くことに詳しいらしくて連れて来たんだ』
アースの横で『オウサマ』が手を上げてマーガレットに微笑みかけた。
『レディ・マーガレット。マリア嬢の祖母だと聞いたが、やはり美しい方だ。それに聡明さが溢れている。死ぬ前だったら求婚していたかもしれない』
アースが眉間に皺を寄せて『オウサマ』を小突いた。
『本題に入ろうね、もし眠たくなったら次にするから、我慢せずに眠っていいからね』
マーガレットは横になったまま微笑んで『オウサマ』の助言に耳を傾けた。
ひと通り話し終わった『オウサマ』は満足そうな顔をした。
『どうかな? 頑張ってくれると嬉しいのだが』
『畏まりました。内容は理解しましたわ。それよりもアース様、マリアのためにここまでして下さって本当にありがとうございます』
『気にしなくていいよ。私がやりたくてやっていることだから。いつも退屈だったからね。無理難題は大好物なのさ。その上かわいいマリアのためだもの。なんだって叶えてやりたくなるってものでしょう? そうそう、マーガレットはお茶を淹れることができる?』
『はい、最近はマリアやアレンに任せていますが、マリアを仕込んだのは私ですわ』
『それは良いことを聞いた。良かったら空間の世界に戻ったら、私においしいお茶を淹れてくれないかな』
『もちろん喜んで淹れさせていただきますわ』
『それは良かった。ではよろしく頼むね。話すのはできるだけ早い方がいいよ。君はあとひと月くらいだと思う』
マーガレットはにっこりと微笑んで頷いて見せた。
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