志波様 　

拝読させて頂いております｡

ここまでにおける感想をさせて頂ければと思っております｡


個人的には､脇役及び脇役の描き方が強く印象に残りました｡

まず､18章目(出会い)に出てくる三良坂弥右衛門と三堀屋の亭主｡そして､板場の権さん｡

殺気を含んだ視線を飛ばした｡
妙な視線を感じる｡
信用していない｡違和感｡　

等々の表現からわかる通り､これらの登場人物が､味方なのか敵なのかそれ以外なのか？　と読者に謎や疑問を提示させながら進めていく流れ及び描写･表現はいいなと思いました｡

その延長上になりますが､およしも23章(五平餅)で､｢言っちまったか…､いや､意外とあの娘も公儀の？｣と久秀に言わせ謎に包んで次に進行させていく表現はｸﾞｯﾄﾞだと感じました｡

そして､その18章からの始まる流れ及びｽﾄｰﾘｰの一旦の収斂が27章(師の仇)であり､宴の大騒ぎと共に華やかに表現されていて素晴らしいと思いました｡


一方で､それらを描き展開させながら､ﾒｲﾝﾃｰﾏである『腐れ外道正晴』を仇討ちするｽﾄｰﾘｰに色々なﾗｲﾝから細かにﾘﾝｸ､絡んでくるところはうならせるものがあると感じました｡


脇役のみに話しを戻しますと､8章目(長屋探し)から出てくる､『柳屋のお嶋』｡気っ風がよく､いい味を出してると思いましたし､このように脇役が光ると及び脇役がしっかり描かれると､主役級(久秀､咲良､新之助)が際立つというか､作品が締まると言いますか､そのような感想を抱きました｡


他方､主役の登場人物の表現で言うと､久秀は､ｲｹ面の愚痴聞き和ませ屋というｷｬﾗでｱｸｾﾝﾄとしていいと思いますし､その〝武器〟が江戸だけでなく､島田でも使えてるところがｸﾞｯﾄﾞだと思いました｡

　
結末に向けてになりますが､
　
疑似家族はどうなるのか？
二人の恋模様はどうなるのか？　
『腐れ外道正晴』を仇討ちするｽﾄｰﾘｰはどうなるのか？


楽しみでございますし､引き続き拝読させていただければと思っております｡

　
応援しております！
　

失礼いたしました｡



ねこの散歩