170 / 184
聖女との再会
しおりを挟む
未練などまったく見せない笑顔を張り付けたキアヌがベルツ王国に帰っていった。
馬車の窓から身を乗り出して手を振るキアヌに精一杯の笑顔で応えたティナは少し涙ぐんでいた。
「どうした?長年の友との別れが辛いのか?」
ハーベストがティナを抱き寄せながら言う。
「ううん・・・そうじゃないの・・・う~ん・・・そうね、辛いのかも」
困った顔をするティナの頬に口づけながらハーベスト言った。
「ティナ・・・愛してるよ」
「ハーベスト様、キリウス様たちも上手くいきそうだし、今度はアーレントの事ですね」
「ああ、でもアーレントのことと同時にティナの事だ。俺は絶対にティナを正妃として認めさせるからな」
「そこは無理しなくても・・・私はアーレントの安全だけが望みです」
「ダメだよティナ。私も幸せになりたい!ティナじゃないと嫌だ!ティナがいいんだ!」
ハーベストの発言を二人の後ろで聞きながら、キリウスは額に手をやってため息を吐いた。
「おい、自分だけ幸せになろうってそうはいかないぞ!俺も幸せになりたい!」
「十分幸せだろうに・・・ティナ嬢・・・こいつどうしましょう?」
キリウスが真剣な顔でティナに話しかけた。
「そうですね・・・できれば幸せにしてあげてください」
ティナは笑いながらそう答えた。
ダム工事も治山工事も順調に進みそろそろ完成という頃、キアヌの努力の結晶とも言うべき条約機構に関する各国首脳会議がアルベッシュ王国で開催された。
ベルツ王国からは聖女ナサーリアを伴ってユリア第一王子が車椅子で参加した。
ナサーリアの周りにはキラキラした光が舞っている。
同行したナサーリアの父ハロッズ侯爵の後ろには、神が遣わした天使たちが聖人の姿で従っている。
『アル、天使たちも来たのね。ありがとう、これなら安心だわ』
『ああ、ナサーリアがこっちに来れば俺もティナに寄り添えるからな。どうだ?久しぶりに今夜・・・』
『アルったら・・・ハーベストを乗っ取るつもりね?』
『もう我慢の限界だ!ティナを抱きたい!キスしたい!舐めたい!鳴かせたい!』
『アル・・・恥ずかしいから・・・』
『だからさぁ~ティナ、今夜ハーベストを誘えよ』
『う・・・頑張ってみる』
一人で頬を染めているティナにナサーリアが駆け寄った。
「ティナ様!お会いしたかったです」
「サーリ様、私もお会いしたかったですよ。お元気そうで何よりです」
「はい、私はもちろん元気ですし、ユリア殿下もとてもお元気になられています。歩行距離が随分伸びたのですよ」
「まあ、それはサーリ様のお陰でしょうね」
「それはどうか分かりませんが・・・毎日おみ足を摩りながらお祈りはしています」
「それが良かったのでしょう。頑張っておられますね」
「はいっ!」
二人は手をつないで再会を喜び合った。
そんな二人にハーベストが近づいてくる。
「ティナ、聖女様だね?紹介してくれないのかい?」
「ああ、ごめんなさいハーベスト様。再会できたのが嬉しすぎて・・・ベルツ王国ハロッズ侯爵家のご令嬢であり、聖女としての力を発現されたナサーリア様ですわ」
ナサーリアが貴族令嬢らしい美しいカーテシーで挨拶する。
「初めてお目に掛ります。ハロッズ侯爵家が長女ナサーリアでございます」
「これはこれはご丁寧にありがとう。アルベッシュ帝国皇帝ハーベスト・ルドルフ・ローリエ・アルベッシュと申す。聖女様にお目に掛る」
ハーベストは軽く膝を曲げてナサーリアの手をとって触れないキスをした。
王子様然とした美し過ぎるハーベストの笑顔にナサーリアは顔を真っ赤にして俯いた。
「それにしても・・・アーレントちゃんにそっくりで驚きましたわ」
「そうですか?私はあれほど可愛くも美しくもないが・・・似ていると言われるのは最高の誉め言葉です」
そう言ったハーベストはティナを強く抱き寄せる。
されるがままになっているティナは考えた。
(はぁ・・・どう言って誘えばいいのかしら・・・)
アルベッシュ帝国の王城に次々と到着する各国の首脳達。
キリウスは首脳たちのお迎えと対応に謀殺され、ティナに向けられた黒い視線に気づかない。
その夜は歓迎パーティーが開催され、ティナも久々に盛装して参加した。
キリウス達が事前会議でどう話していたのかは判らないが、ティナの周りには各国の首脳たちが続々と集まり挨拶していった。
ティナの横には常にハーベストかキリウスが立ち、ティナが疲れすぎない様に気を配っている。
ハーベストが主要国メンバーに挨拶をするため離れた隙を狙ってエイアール国王が近寄ってきた。
「はじめてお目に掛る。私はエイアール国の国王でマリアンヌの兄であるガザンと申す。聖女ティナロア嬢とお見受けするが間違いないか?」
「はい、私がティナロア・ランバーツですが聖女ではありません」
「ん?聖女ではない?キリウス殿はそのように言われていたが?」
「ああ、聖女様は・・・」
言いかけたティナを神が止めた。
『ティナ!サーリが聖女だとは言うな!そいつはなんだか危ない奴だ』
ティナは神の言葉に小さく頷いた。
「どうした?ティナロア嬢が聖女ではないとしたらどなたが聖女なのだ?」
「それは・・・聖女というのは只の呼び方で・・・誰が聖女という事ではなく・・・」
「しかしティナロア嬢は聖女だと皆が噂しているが?」
「ははは・・・ありがたいことです」
「ふむ、やはりティナロア嬢が聖女なのだな。ふふふ、もしかして聖女であることをかくしているのかな?」
「隠しているというか・・・あまり言いたくないというか・・・」
ティナが冷や汗をかきながら対応していると、それに気づいたキリウスが慌てて近寄ってきた。
「ティナ嬢!ああ・・・これはこれは義兄殿ではありませんか。我が帝国皇帝の思い人に何か御用ですかな?」
「用というほどでもない。聖女と言われる方のご尊顔を拝もうと思ってな。それよりキリウス宰相殿、義兄呼びは早すぎると思うが?」
「やあ、これは失礼しました。半年後の婚姻が済んでからですね」
「半年後か・・・もっと早くしてもこちらは構わぬよ?」
キリウスがティナを自分の後ろに庇うように立ち位置を変えた。
ティナはほっとして軽いお辞儀をしてその場を離れた。
シャンパンのグラスを取って壁際に移動する。
『あいつは・・・何か怪しい。大丈夫か?ティナ』
『うん。なんだか分かんないけど・・・聖女にこだわっているみたい』
『ただ聖女が見たいっていうだけなら・・・まあ奴の国は国力低下が著しいからな。戦争を仕掛けるような愚行は無いはずだ』
『それならサーリ様は大丈夫ね?』
『ああ、サーリは聖人たちが守っているし俺も全力で加護を与えているからな・・・それよりもう誘ったか?』
『ううん、まだだよ』
ティナは頬を赤らめた。
馬車の窓から身を乗り出して手を振るキアヌに精一杯の笑顔で応えたティナは少し涙ぐんでいた。
「どうした?長年の友との別れが辛いのか?」
ハーベストがティナを抱き寄せながら言う。
「ううん・・・そうじゃないの・・・う~ん・・・そうね、辛いのかも」
困った顔をするティナの頬に口づけながらハーベスト言った。
「ティナ・・・愛してるよ」
「ハーベスト様、キリウス様たちも上手くいきそうだし、今度はアーレントの事ですね」
「ああ、でもアーレントのことと同時にティナの事だ。俺は絶対にティナを正妃として認めさせるからな」
「そこは無理しなくても・・・私はアーレントの安全だけが望みです」
「ダメだよティナ。私も幸せになりたい!ティナじゃないと嫌だ!ティナがいいんだ!」
ハーベストの発言を二人の後ろで聞きながら、キリウスは額に手をやってため息を吐いた。
「おい、自分だけ幸せになろうってそうはいかないぞ!俺も幸せになりたい!」
「十分幸せだろうに・・・ティナ嬢・・・こいつどうしましょう?」
キリウスが真剣な顔でティナに話しかけた。
「そうですね・・・できれば幸せにしてあげてください」
ティナは笑いながらそう答えた。
ダム工事も治山工事も順調に進みそろそろ完成という頃、キアヌの努力の結晶とも言うべき条約機構に関する各国首脳会議がアルベッシュ王国で開催された。
ベルツ王国からは聖女ナサーリアを伴ってユリア第一王子が車椅子で参加した。
ナサーリアの周りにはキラキラした光が舞っている。
同行したナサーリアの父ハロッズ侯爵の後ろには、神が遣わした天使たちが聖人の姿で従っている。
『アル、天使たちも来たのね。ありがとう、これなら安心だわ』
『ああ、ナサーリアがこっちに来れば俺もティナに寄り添えるからな。どうだ?久しぶりに今夜・・・』
『アルったら・・・ハーベストを乗っ取るつもりね?』
『もう我慢の限界だ!ティナを抱きたい!キスしたい!舐めたい!鳴かせたい!』
『アル・・・恥ずかしいから・・・』
『だからさぁ~ティナ、今夜ハーベストを誘えよ』
『う・・・頑張ってみる』
一人で頬を染めているティナにナサーリアが駆け寄った。
「ティナ様!お会いしたかったです」
「サーリ様、私もお会いしたかったですよ。お元気そうで何よりです」
「はい、私はもちろん元気ですし、ユリア殿下もとてもお元気になられています。歩行距離が随分伸びたのですよ」
「まあ、それはサーリ様のお陰でしょうね」
「それはどうか分かりませんが・・・毎日おみ足を摩りながらお祈りはしています」
「それが良かったのでしょう。頑張っておられますね」
「はいっ!」
二人は手をつないで再会を喜び合った。
そんな二人にハーベストが近づいてくる。
「ティナ、聖女様だね?紹介してくれないのかい?」
「ああ、ごめんなさいハーベスト様。再会できたのが嬉しすぎて・・・ベルツ王国ハロッズ侯爵家のご令嬢であり、聖女としての力を発現されたナサーリア様ですわ」
ナサーリアが貴族令嬢らしい美しいカーテシーで挨拶する。
「初めてお目に掛ります。ハロッズ侯爵家が長女ナサーリアでございます」
「これはこれはご丁寧にありがとう。アルベッシュ帝国皇帝ハーベスト・ルドルフ・ローリエ・アルベッシュと申す。聖女様にお目に掛る」
ハーベストは軽く膝を曲げてナサーリアの手をとって触れないキスをした。
王子様然とした美し過ぎるハーベストの笑顔にナサーリアは顔を真っ赤にして俯いた。
「それにしても・・・アーレントちゃんにそっくりで驚きましたわ」
「そうですか?私はあれほど可愛くも美しくもないが・・・似ていると言われるのは最高の誉め言葉です」
そう言ったハーベストはティナを強く抱き寄せる。
されるがままになっているティナは考えた。
(はぁ・・・どう言って誘えばいいのかしら・・・)
アルベッシュ帝国の王城に次々と到着する各国の首脳達。
キリウスは首脳たちのお迎えと対応に謀殺され、ティナに向けられた黒い視線に気づかない。
その夜は歓迎パーティーが開催され、ティナも久々に盛装して参加した。
キリウス達が事前会議でどう話していたのかは判らないが、ティナの周りには各国の首脳たちが続々と集まり挨拶していった。
ティナの横には常にハーベストかキリウスが立ち、ティナが疲れすぎない様に気を配っている。
ハーベストが主要国メンバーに挨拶をするため離れた隙を狙ってエイアール国王が近寄ってきた。
「はじめてお目に掛る。私はエイアール国の国王でマリアンヌの兄であるガザンと申す。聖女ティナロア嬢とお見受けするが間違いないか?」
「はい、私がティナロア・ランバーツですが聖女ではありません」
「ん?聖女ではない?キリウス殿はそのように言われていたが?」
「ああ、聖女様は・・・」
言いかけたティナを神が止めた。
『ティナ!サーリが聖女だとは言うな!そいつはなんだか危ない奴だ』
ティナは神の言葉に小さく頷いた。
「どうした?ティナロア嬢が聖女ではないとしたらどなたが聖女なのだ?」
「それは・・・聖女というのは只の呼び方で・・・誰が聖女という事ではなく・・・」
「しかしティナロア嬢は聖女だと皆が噂しているが?」
「ははは・・・ありがたいことです」
「ふむ、やはりティナロア嬢が聖女なのだな。ふふふ、もしかして聖女であることをかくしているのかな?」
「隠しているというか・・・あまり言いたくないというか・・・」
ティナが冷や汗をかきながら対応していると、それに気づいたキリウスが慌てて近寄ってきた。
「ティナ嬢!ああ・・・これはこれは義兄殿ではありませんか。我が帝国皇帝の思い人に何か御用ですかな?」
「用というほどでもない。聖女と言われる方のご尊顔を拝もうと思ってな。それよりキリウス宰相殿、義兄呼びは早すぎると思うが?」
「やあ、これは失礼しました。半年後の婚姻が済んでからですね」
「半年後か・・・もっと早くしてもこちらは構わぬよ?」
キリウスがティナを自分の後ろに庇うように立ち位置を変えた。
ティナはほっとして軽いお辞儀をしてその場を離れた。
シャンパンのグラスを取って壁際に移動する。
『あいつは・・・何か怪しい。大丈夫か?ティナ』
『うん。なんだか分かんないけど・・・聖女にこだわっているみたい』
『ただ聖女が見たいっていうだけなら・・・まあ奴の国は国力低下が著しいからな。戦争を仕掛けるような愚行は無いはずだ』
『それならサーリ様は大丈夫ね?』
『ああ、サーリは聖人たちが守っているし俺も全力で加護を与えているからな・・・それよりもう誘ったか?』
『ううん、まだだよ』
ティナは頬を赤らめた。
12
お気に入りに追加
284
あなたにおすすめの小説
完 あの、なんのことでしょうか。
水鳥楓椛
恋愛
私、シェリル・ラ・マルゴットはとっても胃が弱わく、前世共々ストレスに対する耐性が壊滅的。
よって、三大公爵家唯一の息女でありながら、王太子の婚約者から外されていた。
それなのに………、
「シェリル・ラ・マルゴット!卑しく僕に噛み付く悪女め!!今この瞬間を以て、貴様との婚約を破棄しゅるっ!!」
王立学園の卒業パーティー、赤の他人、否、仕えるべき未来の主君、王太子アルゴノート・フォン・メッテルリヒは壁際で従者と共にお花になっていた私を舞台の中央に無理矢理連れてた挙句、誤り満載の言葉遣いかつ最後の最後で舌を噛むというなんとも残念な婚約破棄を叩きつけてきた。
「あの………、なんのことでしょうか?」
あまりにも素っ頓狂なことを叫ぶ幼馴染に素直にびっくりしながら、私は斜め後ろに控える従者に声をかける。
「私、彼と婚約していたの?」
私の疑問に、従者は首を横に振った。
(うぅー、胃がいたい)
前世から胃が弱い私は、精神年齢3歳の幼馴染を必死に諭す。
(だって私、王妃にはゼッタイになりたくないもの)
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
★恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
日間総合ランキング2位に入りました!
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる