164 / 184
池の畔の白い花
しおりを挟む
計画は順調に履行され、べルーシュはレックスに連れられてヌーベル男爵城に入った。
べルーシュは心酔しているご主人様であるレックスを喜ばせるために、ヌーベル男爵の調教に耐え抜いた。
今では常時素っ裸で首輪をされ、ヌーベル男爵のペットと化しているらしい。
そんな状況に慣れていったべルーシュはいつの間にか姿を見せなくなったレックスのことを気にしなくなっている。
今では同じ趣味を持つ貴族たちが集まるヌーベル男爵主催の仮面夜会では、どんな要求でもこなすマゾヒズムの女王として崇められている。
ティナもハーベストとキリウス、リリアンとレナードというメンバーで一度だけ見物に行ったが、全員が吐き気を覚えたため早々に退散した。
帰りの馬車でリリアンが口にした「水を得た魚のようでしたわね」という言葉が妙に耳に残った。
長女のベラは予定通り負けたチップの清算を迫られ、いつものようにレナードの顔を見たが、氷のような表情のレナードに酷い言葉で罵られ捨てられた。
その様子を例の四人はポーカーテーブルから見ていた。
こちらは母親の時とは違い冷静に最後まで見る事ができたが、買主に連れていかれる瞬間まで涙を見せなかったベラをティナは少し尊敬した。
その後の話では、ベラの中にサディストの可能性を見出した娼館主によって教育を施され、今では超売れっ子の攻めの女王として指名が絶えないという。
母親はマゾ界で、長女はサド界でそれぞれミューズの名声を欲しいままにしていることを聞いたティナとリリアンは、この復讐が成功だったのか失敗だったのか分からないと言いながら笑いあった。
ヌーベル男爵と娼館が払った二人分の代金は、無事に出資者キリウスの手に戻った。
キリウスはその金でマリアンヌ姫を迎えるための屋敷を新築すると意気込んでいる。
神からティナロア伯爵令嬢の魂が無事に到着し、神池のほとりに咲く白い花になったことを聞いたティナは心から安らかな眠りを祈った。
そんな日々の中でも工事は進むし、アーレントは成長する。
今では護衛騎士について騎士団の訓練所を走り、軽い模擬剣をもらって振り回している。
ティナは我儘に育たないよう、厳しく躾けてくれるならと訓練所への出入りを許した。
それを聞いたハーベストは分隊長を務めているウェンディア・ローランドをアーレント教育係として任命した。
彼はティナの家に先触れとして来た騎士だった。
皇后不在の補佐をするという理由でリリアンは本館に移り住んだ。
そのリリアンの遠縁の者としてティナも移り住んでいる。
キアヌも事務局の隣室を居室として与えられていた。
借りていた屋敷の料理担当達はそのまま屋敷に住み、屋台に出すフィッシュバーガーを作っている。
アーレントの世話をしてくれていたシスターはティナと一緒に城に移り、その他のメイド達はベルツ王国に帰っていった。
ティナのもとに事故発生の一報がもたらされたのは、リリアンと一緒にお茶を楽しんでいた午後のことだった。
「現場はどこですか!」
顔色を悪くしたティナが立ち上がる。
「ダム工事の現場です。数日の雨で足場の基礎が緩んでいたようで崩れました」
「けが人は?」
「数名が行方不明です。おそらく土砂に崩落に巻き込まれたものと・・・」
「すぐに向かいます」
「いやダメです・・・危険ですから」
「いいえ、向かいます。すぐに準備をしてください」
ティナが従者に強い口調で言っていた時ドアが開いた。
「ティナロア嬢!」
「キアヌ殿下・・・ご無事だったのですね・・・良かった」
「うん、今日は条約機構の会議があってね。難は逃れたが・・・僕はすぐに現場に向かう」
「私も行きます」
「ダメだティナ。君はここに残ってくれ。状況がわからないから危険だよ」
「私には少しですが神から与えられた癒しの力があります。お役に立てると思います」
「そうか・・・わかった。皇帝が許可するなら一緒に行こう」
「すぐハーベスト様に会ってまいります」
その時リリアンがゆっくりと立ち上がった。
「行ってはなりませんティナロア」
「お母様!」
「アーレントを残していくのですか?何かあったらアーレントはどうします?」
「でも・・・」
「ダメです。ティナロア、お座りなさい。あなたは母親なのですよ!」
ティナは崩れるように椅子に座る。
リリアンはキアヌの方に向き直った。
「ベルツ王国第二王子殿下にご挨拶申し上げます。お聞き及びの通りティナロアはここに残します。そして皇居にある聖堂で皆様がお帰りになるまで神に祈らせましょう」
「さすが母君だ。そうしていただけると助かります。ではティナロア嬢、僕はすぐに向かうから。到着したら状況を知らせるよ」
「キアヌ殿下・・・」
「神に祈っていてくれ」
「・・・わかりました」
アーレントをリリアンとシスターに託し、ティナは部屋を出た。
執務室をのぞいたがハーベストにもキリウスにも会えなかった。
対応に追われているのだろう。
侍従を呼び聖堂に案内を頼んだティナは一旦部屋に戻り聖女の服を身に纏う。
真っ白な聖女の服を着たティナが部屋から出ると、侍従も侍女もメイドもあまりの清らかさに膝をついて頭を垂れた。
「さあ急ぎましょう」
ティナが侍従を促し聖堂に向かった。
聖水で身を清め祭壇の前に跪くティナの周りにはキラキラした光の粒が舞っている。
ステンドグラスの光を浴びて神々しいまでに光り輝くその姿はまさに圧巻だった。
『アル・・・どうなの?現場は』
『思ったより地盤が軟弱だった。調査隊が計測した箇所より下の地層から地滑りを起こしている』
『被害者は多いの?』
『足場の上にいた者は表層部分に少し埋まっていただけだからすぐに救出されたが、足場の下にいた者は助からないだろう』
『どうにかならないの?』
『ならないわけではないが、するべきではない』
『なぜ?彼らにも家族があり友がいるわ』
『うん。だがここで助けると同じことが何度も起こるぞ。人間は慢心する生き物だ。それだけ危険な工事だということを再認識することで、今後の危険を回避できるはずだ』
『でも・・・』
『大事を成すためには必要な犠牲だ。犠牲となった者たちの遺族に手厚い保証をするんだ。そのことで工事人への応募も増えるし、危機管理も徹底できる。割り切るんだティナ』
『うん・・・アルが言っていることはわかる・・・頭ではね』
『ああ・・・辛いよな?お前を抱きしめてやれないことがもどかしい』
『アル。ありがとうね、心配してくれて。私はここで祈りを捧げるわ』
『お前の頼みなら祈らなくても叶えるぞ?』
不謹慎だったがティナは吹き出してしまった。
べルーシュは心酔しているご主人様であるレックスを喜ばせるために、ヌーベル男爵の調教に耐え抜いた。
今では常時素っ裸で首輪をされ、ヌーベル男爵のペットと化しているらしい。
そんな状況に慣れていったべルーシュはいつの間にか姿を見せなくなったレックスのことを気にしなくなっている。
今では同じ趣味を持つ貴族たちが集まるヌーベル男爵主催の仮面夜会では、どんな要求でもこなすマゾヒズムの女王として崇められている。
ティナもハーベストとキリウス、リリアンとレナードというメンバーで一度だけ見物に行ったが、全員が吐き気を覚えたため早々に退散した。
帰りの馬車でリリアンが口にした「水を得た魚のようでしたわね」という言葉が妙に耳に残った。
長女のベラは予定通り負けたチップの清算を迫られ、いつものようにレナードの顔を見たが、氷のような表情のレナードに酷い言葉で罵られ捨てられた。
その様子を例の四人はポーカーテーブルから見ていた。
こちらは母親の時とは違い冷静に最後まで見る事ができたが、買主に連れていかれる瞬間まで涙を見せなかったベラをティナは少し尊敬した。
その後の話では、ベラの中にサディストの可能性を見出した娼館主によって教育を施され、今では超売れっ子の攻めの女王として指名が絶えないという。
母親はマゾ界で、長女はサド界でそれぞれミューズの名声を欲しいままにしていることを聞いたティナとリリアンは、この復讐が成功だったのか失敗だったのか分からないと言いながら笑いあった。
ヌーベル男爵と娼館が払った二人分の代金は、無事に出資者キリウスの手に戻った。
キリウスはその金でマリアンヌ姫を迎えるための屋敷を新築すると意気込んでいる。
神からティナロア伯爵令嬢の魂が無事に到着し、神池のほとりに咲く白い花になったことを聞いたティナは心から安らかな眠りを祈った。
そんな日々の中でも工事は進むし、アーレントは成長する。
今では護衛騎士について騎士団の訓練所を走り、軽い模擬剣をもらって振り回している。
ティナは我儘に育たないよう、厳しく躾けてくれるならと訓練所への出入りを許した。
それを聞いたハーベストは分隊長を務めているウェンディア・ローランドをアーレント教育係として任命した。
彼はティナの家に先触れとして来た騎士だった。
皇后不在の補佐をするという理由でリリアンは本館に移り住んだ。
そのリリアンの遠縁の者としてティナも移り住んでいる。
キアヌも事務局の隣室を居室として与えられていた。
借りていた屋敷の料理担当達はそのまま屋敷に住み、屋台に出すフィッシュバーガーを作っている。
アーレントの世話をしてくれていたシスターはティナと一緒に城に移り、その他のメイド達はベルツ王国に帰っていった。
ティナのもとに事故発生の一報がもたらされたのは、リリアンと一緒にお茶を楽しんでいた午後のことだった。
「現場はどこですか!」
顔色を悪くしたティナが立ち上がる。
「ダム工事の現場です。数日の雨で足場の基礎が緩んでいたようで崩れました」
「けが人は?」
「数名が行方不明です。おそらく土砂に崩落に巻き込まれたものと・・・」
「すぐに向かいます」
「いやダメです・・・危険ですから」
「いいえ、向かいます。すぐに準備をしてください」
ティナが従者に強い口調で言っていた時ドアが開いた。
「ティナロア嬢!」
「キアヌ殿下・・・ご無事だったのですね・・・良かった」
「うん、今日は条約機構の会議があってね。難は逃れたが・・・僕はすぐに現場に向かう」
「私も行きます」
「ダメだティナ。君はここに残ってくれ。状況がわからないから危険だよ」
「私には少しですが神から与えられた癒しの力があります。お役に立てると思います」
「そうか・・・わかった。皇帝が許可するなら一緒に行こう」
「すぐハーベスト様に会ってまいります」
その時リリアンがゆっくりと立ち上がった。
「行ってはなりませんティナロア」
「お母様!」
「アーレントを残していくのですか?何かあったらアーレントはどうします?」
「でも・・・」
「ダメです。ティナロア、お座りなさい。あなたは母親なのですよ!」
ティナは崩れるように椅子に座る。
リリアンはキアヌの方に向き直った。
「ベルツ王国第二王子殿下にご挨拶申し上げます。お聞き及びの通りティナロアはここに残します。そして皇居にある聖堂で皆様がお帰りになるまで神に祈らせましょう」
「さすが母君だ。そうしていただけると助かります。ではティナロア嬢、僕はすぐに向かうから。到着したら状況を知らせるよ」
「キアヌ殿下・・・」
「神に祈っていてくれ」
「・・・わかりました」
アーレントをリリアンとシスターに託し、ティナは部屋を出た。
執務室をのぞいたがハーベストにもキリウスにも会えなかった。
対応に追われているのだろう。
侍従を呼び聖堂に案内を頼んだティナは一旦部屋に戻り聖女の服を身に纏う。
真っ白な聖女の服を着たティナが部屋から出ると、侍従も侍女もメイドもあまりの清らかさに膝をついて頭を垂れた。
「さあ急ぎましょう」
ティナが侍従を促し聖堂に向かった。
聖水で身を清め祭壇の前に跪くティナの周りにはキラキラした光の粒が舞っている。
ステンドグラスの光を浴びて神々しいまでに光り輝くその姿はまさに圧巻だった。
『アル・・・どうなの?現場は』
『思ったより地盤が軟弱だった。調査隊が計測した箇所より下の地層から地滑りを起こしている』
『被害者は多いの?』
『足場の上にいた者は表層部分に少し埋まっていただけだからすぐに救出されたが、足場の下にいた者は助からないだろう』
『どうにかならないの?』
『ならないわけではないが、するべきではない』
『なぜ?彼らにも家族があり友がいるわ』
『うん。だがここで助けると同じことが何度も起こるぞ。人間は慢心する生き物だ。それだけ危険な工事だということを再認識することで、今後の危険を回避できるはずだ』
『でも・・・』
『大事を成すためには必要な犠牲だ。犠牲となった者たちの遺族に手厚い保証をするんだ。そのことで工事人への応募も増えるし、危機管理も徹底できる。割り切るんだティナ』
『うん・・・アルが言っていることはわかる・・・頭ではね』
『ああ・・・辛いよな?お前を抱きしめてやれないことがもどかしい』
『アル。ありがとうね、心配してくれて。私はここで祈りを捧げるわ』
『お前の頼みなら祈らなくても叶えるぞ?』
不謹慎だったがティナは吹き出してしまった。
12
お気に入りに追加
284
あなたにおすすめの小説
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
義弟の婚約者が私の婚約者の番でした
五珠 izumi
ファンタジー
「ー…姉さん…ごめん…」
金の髪に碧瞳の美しい私の義弟が、一筋の涙を流しながら言った。
自分も辛いだろうに、この優しい義弟は、こんな時にも私を気遣ってくれているのだ。
視界の先には
私の婚約者と義弟の婚約者が見つめ合っている姿があった。
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
★恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
日間総合ランキング2位に入りました!
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる