誰か、好感度の下げ方を教えてください！

番外編（レオ視点）

1

　幼い頃から大好きだった。
　だから想いを拗らせている自覚はある。

　―― といってもこれは酷い。

　身体中に鬱血痕と歯形がついている。ただでさえ色白だから赤く腫れているそれらの傷は酷く痛々しい。
　精魂尽きたとばかりに目の下には隈があるし、泣きはらした目元は赤らみ腫れている。
　綺麗な顔は乾いた涙や鼻水、精液その他でグシャグシャだ。

　一糸まとわぬ姿ですやすや眠る大切な人の状態を見て俺は頭を抱えた。

　昨晩の記憶はある。
　白薔薇の王子と呼ばれる俺の想い人、シャルロとやっと想いが通じて、堪らなくなって事に及んだ。
　閨事はしたことはないが知識はあったし、問題なく抱けると言う自負もあった。

　が、しかしだ。

「まさか…ここまで 理性がなくなるなんて……」

　我ながら恐ろしい。

「ん……れお？」

　俺の呟きにシャルロがふにゃりとした声で呟くと、気だるげに瞼を開けた。

　その瞬間にフワリと甘く美味しそうな香りが俺を包み、思わず唾を飲み込んだ。

「おはよぉ……体が重いよぉ」
 
　まだ寝ぼけているのかふにゃふにゃした様子で、俺に微笑みかけ両手を伸ばし抱きついてきた。

　甘い香りと暖かい体温に俺の体が熱を持つ。

　今さっき、ヤリ過ぎだと反省したばかりなのに。

　抱き締め返して色んなもので汚れてるシャルロの顔を舐め、啄むようにキスをする。

「ふっ……んん、レオ？ くすぐったいよ」
「誘ったのはシャルロだからな」
「うん？」

　シャルロのせいではなく俺の我慢がきかないだけだとわかっているが。

「へ？ ぇ？ えええ？ れ、レオ。さすがにもう朝だからっ！ 朝だからっ！！！」

　俺にあちこちまさぐられて、目が覚めたシャルロが逃げようともがくがもう遅い。

「むり、抱きたい」

　俺の荒くなる呼吸にシャルロは青くなったり赤くなったり大忙しだ。
　それすらも可愛くて、ぞくぞくと快感が背中を駆け抜ける。

「わ、わかった、わかったから。あんまり……酷くしないでね？」

　ぎゅっと抱きつき上目遣いでお願いする姿に俺の理性がパーンッと弾けた。