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第118話「現実」
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大垣佐之助の代から大垣家は唯一ヴァンパイアを従える人間として表には姿を表さずひっそりと権力を拡大しながら生活してきた。そして、時は江戸時代。私たちに大きな変化がおとずれた。
ヴァンパイアが地上を襲い始めて人手不足が続いたせいか、私は再び医者として社会的な地位を獲得することができた。
この時から、陽の高いうちは医者として生活をし、陽が落ちればヴァンパイアと協力し、狩場の提供や時には、少ないが血液の提供も行った。
しかし、時代の流れというものに安定など存在しない。我々ヴァンパイアが一方的に勢力を伸ばす時期もあれば、人間はそれを上回る新しい武器を開発し、襲ってくるヴァンパイアを一掃する。
時代には波というものが存在する。山があり谷があり、安定した時期も存在する。
ただ、一番長かったのは我々にとって谷だろう。人間が勢力を伸ばし続け、私の兵力であるヴァンパイアはまた絶滅の危機に瀕していた。ヴァンパイアたちはそれでも私のことをレオ様が認めた人間と言って襲ってくることはなかった。
私たち、大垣家の使命は人間とヴァンパイア。両方で、最高の権力を握り大垣家がこの世界で最も最高位の存在になることだ。そして、その目的通り、その存在に最も近いのは大垣家の他にこの世界に存在しない。
そのために、私ができることはなんでもした、世闇に紛れて奇襲を行う場所を綿密に計画するもやはり、ヴァンパイアの襲撃に合わせて発展する人間のテクノロジーには敵わない時も多くあった。
もはや何をやってもヴァンパイアの勢力は拡大しない。それどころかヴァンパイアたちは戦いを挑んでは悲惨に負け、何も収穫を得ることなく地下へ帰ってゆく。そんな生活が続いて嫌気がさしたヴァンパイアたちは、ここで二つの思想に分かれた。
一つはヴァンパイアをここまで追い込んだ人間たちに報復せんとする者たち。もう一つは、二度とこんな争いを繰り返さんと平和を願う者たち。
今まで団結してきた私たちはここで分かれた。人間に報復することを目的とした団体はALPHAと名乗り、かつてハージスを親にもつルイと呼ばれるヴァンパイアがそのトップについた。
そして、平和を願う団体は人間である私、大垣がモラドと名乗った。
もちろん私の思想は人間への報復だった。大垣家の先祖を侮辱した報復はまだ終わっていない。しかし、私は冷静だった。ここでどんな選択を取ることが今後の未来にとって正しいかを理解していた。
私のことを信頼しているヴァンパイアもいる、この大垣家が一代をかけて築き上げてきた信頼をどうしても手放すわけにはいかなかったのだ。
この凄惨な歴史を二度と繰り返したくないと考えるモラドのヴァンパイアには「平和」、「血液の供給」という言葉をぶら下げておくだけで私についてくる。
そして、大垣家にはそれを実現できるだけの力がある。
ヴァンパイアを手懐け、人間とヴァンパイアの頂点に立ち誰も大垣に逆らえないようにするのだ。
時代は移り変わって、明治。大垣家のモラドへの貢献は一族を通じて受け継がれている。
モラドとして活動していく中で私たちに協力するヴァンパイアも少しずつ増えてきた。今まで血液の供給は私の役目ではあったが、この時から私1人では手に追えなくなる。モラドには私以外の人間を増やす必要があると考えたのだ。
ある日、私が医者として病院で勤務している時だった、私を訪ねてきた患者がいた。名を守本充次と言った。
守本は上質な材質のコートを着ており、白い手袋で被っているハットを取り挨拶した。その様相から経済的に恵まれた人間であることがわかった。
そして、私は守本がいった言葉に驚かされた。
守本は人間ながらヴァンパイアの存在を崇拝している宗教団体の教祖をしていると言った。私自身もそのような団体が存在することを風の噂程度で聞いたことはあったが、まさか実在するとは信じていなかった。
その守本という男はどこで手に入れた情報なのか、私がヴァンパイアを率いていることを知っていた。にも関わらず、守本は私たちの活動に協力したいといいだしたのだ。
まさに渡に船。私はそう思った。
守本が率いている宗教団体真友鬼の会をモラドの傘下につけ、守本をモラドのNo.2にし真友鬼の会で医療関係者を伝ってヴァンパイアへの血液供給のパイプをさらに拡張した。
それが現在のモラドの人間とヴァンパイアの構成となる。現在のモラドにいる人間は全員が真友鬼の会の信者たちから始まっているのだ。
大垣家が代々受け継いできたこの地位と、そして名誉を持って私は人間とヴァンパイアを支配する存在になる。いや、大垣こそがその玉座にふさわしい一族なのだ。
「楓君、タイガ君。君たちは大切なモラドの一員だ、よって私の言うことはなんでも聞いてくれるはずだ」
「でも、こんなのは間違ってます大垣さん! 今なら、まだ間に合いますからその装置を解除してください」
装置の再起動が完了し、空中に浮かぶタッチパネルにはYESとNOの選択肢が空中に画面に止まり、大垣は指を持ち上げてタッチパネルでOKの箇所をなんの躊躇もなくタッチした。
「楓君、間違っていないよ。私は常に正しい選択をしている」
実験室に流れている低い機械音は止まり、部屋の中が一瞬だけシンと静まり返った。
まるで、勢いを溜め込むように音を消してから次の瞬間、楓とタイガは壁にめり込むような引力を受ける。そして、背中に繋がれた何十本ものチューブから2人の血液が抽出されている。
静まり返った実験室の中には伊純親子の割れるような悲鳴が響き渡っていた。
そんな悲鳴など聞こえていなかったかのように大垣はそのチューブの先をは掴み、弁を閉めて抽出した赤い液体が漏れないように慎重に扱った。
「ありがとう。楓君、これで私は頂点に立つべく力を手に入れることができるよ」
「大垣さ…」
顔色がだんだんと青ざめる楓はその場で力尽きるように気を失った。
その時だった、地上の実験室のドアが開き外から何人もの人影が姿を現した。
「大垣さん、その話本当なんですか?」
大垣は音のする方へすぐに振り向いた。そして、そのメンバーを見てむしろ笑みを浮かべる。
「鬼竜君、それに工藤君。皆、どうしてここに? 実験室は私たちで制圧すると言ったはずだが?」
ドアの向こうには鬼竜や工藤を初め、鉄山じいさん、絹ばあさんなどモラドのヴァンパイアそして、人間が大勢かけ詰めていた。
「大垣さんだけ行かせられるわけないじゃ無いですか、今まで俺たちのこと助けてくれた恩人を俺たちが助けないわけがない」
「そうか、君たちにも私は何も言ってなかったね。守本君、よく私の秘密を守ってくれたね感謝しているよ。君のおかげでこうして、記念すべき日を迎えることができた」
数十人がいる後ろの方から白衣を着て、口の周りに髭を蓄えた大垣と同じくらいの年齢の男性が姿を現した。そして、大垣の元へ歩いてゆく。
「大垣さん。あなたの夢が叶う瞬間に立ち会えて私は光栄です。私たちが目指すべき姿がようやく目の前にありますね」
そういうと守本は大垣に深々とお辞儀をした。
「実質、モラドの実権に守本さんも一枚噛んでたってわけですか。ヴァンパイアでモラドNo.2の連堂さんは大垣さんを守ると、モラドのためにと最後まで戦って亡くなったんですよ? それでも、大垣さんは不死身の力を手に入れたいんですか?」
大垣はまるで今、言われたことは自分でも理解しているとばかりに何度か頷いてから噛み締めて、言った。
「大きな目標を達成するためには多少なりとも犠牲を払わなければいけない。連堂君の死は残念だったが、そのおかげで大きな成功を今から成し遂げようとしている。全てはこの日のために繋がっていたんだ」
鬼竜は背中の剣に手をかけ、刀を引き抜こうとした。
「鬼竜君、私を殺すかい? 殺すなら今でないと間に合わないよ。さあ、殺したまえ。さあ」
大垣は、なぜ自分を殺さないのか疑問に持ったような表情で、両手を上げて鬼竜に見せるが、鬼竜の手は刀から外れて手を下ろした。
「クソ!! もう、大垣さんどうしちゃったんだよ! 殺せるわけないでしょ」
そして、工藤も前へ出て大垣に言った。
「ねぇ、大垣さん今まで全部嘘ついてたってことですか? 確かに、私たち人間は守本さんの真友鬼の会の人間だと聞いたことはありました。でも、守本さんも知ってたんですよね。こんなこと正しいはずがないですよ」
大垣は赤い液体で満たされたチューブの先端を自分の元へ手繰り寄せて、そして腕をまくり肌を露出させた。そして、液体を注入する針の先端を眺めながら言う。
「工藤君、鬼竜君。人は時として偉大なる目標を達するには多くのもを捨てる覚悟を必要とする時があるんだよ」
そして、大垣はその針の先端を露出した自分の腕に差し込んで液体を止めていた弁を開いた。
赤い液体が待ち侘びていたように勢いよく、大垣の腕の中に次々に注入されていく。腕の血管は浮き出して、大垣の額からは大量の脂汗が滲み出ている。
「ついに、私が不死身の力を獲得する時が来た」
この時、モラド全員が大垣に手を出すことができずにただただ大垣が不死身化していく姿をじっと見ていることしかできなかった。今まで自分達の親のような存在であり心の拠り所である存在を殺すことなんてできない。この瞬間、全員が同じことを思っていた。
ヴァンパイアが地上を襲い始めて人手不足が続いたせいか、私は再び医者として社会的な地位を獲得することができた。
この時から、陽の高いうちは医者として生活をし、陽が落ちればヴァンパイアと協力し、狩場の提供や時には、少ないが血液の提供も行った。
しかし、時代の流れというものに安定など存在しない。我々ヴァンパイアが一方的に勢力を伸ばす時期もあれば、人間はそれを上回る新しい武器を開発し、襲ってくるヴァンパイアを一掃する。
時代には波というものが存在する。山があり谷があり、安定した時期も存在する。
ただ、一番長かったのは我々にとって谷だろう。人間が勢力を伸ばし続け、私の兵力であるヴァンパイアはまた絶滅の危機に瀕していた。ヴァンパイアたちはそれでも私のことをレオ様が認めた人間と言って襲ってくることはなかった。
私たち、大垣家の使命は人間とヴァンパイア。両方で、最高の権力を握り大垣家がこの世界で最も最高位の存在になることだ。そして、その目的通り、その存在に最も近いのは大垣家の他にこの世界に存在しない。
そのために、私ができることはなんでもした、世闇に紛れて奇襲を行う場所を綿密に計画するもやはり、ヴァンパイアの襲撃に合わせて発展する人間のテクノロジーには敵わない時も多くあった。
もはや何をやってもヴァンパイアの勢力は拡大しない。それどころかヴァンパイアたちは戦いを挑んでは悲惨に負け、何も収穫を得ることなく地下へ帰ってゆく。そんな生活が続いて嫌気がさしたヴァンパイアたちは、ここで二つの思想に分かれた。
一つはヴァンパイアをここまで追い込んだ人間たちに報復せんとする者たち。もう一つは、二度とこんな争いを繰り返さんと平和を願う者たち。
今まで団結してきた私たちはここで分かれた。人間に報復することを目的とした団体はALPHAと名乗り、かつてハージスを親にもつルイと呼ばれるヴァンパイアがそのトップについた。
そして、平和を願う団体は人間である私、大垣がモラドと名乗った。
もちろん私の思想は人間への報復だった。大垣家の先祖を侮辱した報復はまだ終わっていない。しかし、私は冷静だった。ここでどんな選択を取ることが今後の未来にとって正しいかを理解していた。
私のことを信頼しているヴァンパイアもいる、この大垣家が一代をかけて築き上げてきた信頼をどうしても手放すわけにはいかなかったのだ。
この凄惨な歴史を二度と繰り返したくないと考えるモラドのヴァンパイアには「平和」、「血液の供給」という言葉をぶら下げておくだけで私についてくる。
そして、大垣家にはそれを実現できるだけの力がある。
ヴァンパイアを手懐け、人間とヴァンパイアの頂点に立ち誰も大垣に逆らえないようにするのだ。
時代は移り変わって、明治。大垣家のモラドへの貢献は一族を通じて受け継がれている。
モラドとして活動していく中で私たちに協力するヴァンパイアも少しずつ増えてきた。今まで血液の供給は私の役目ではあったが、この時から私1人では手に追えなくなる。モラドには私以外の人間を増やす必要があると考えたのだ。
ある日、私が医者として病院で勤務している時だった、私を訪ねてきた患者がいた。名を守本充次と言った。
守本は上質な材質のコートを着ており、白い手袋で被っているハットを取り挨拶した。その様相から経済的に恵まれた人間であることがわかった。
そして、私は守本がいった言葉に驚かされた。
守本は人間ながらヴァンパイアの存在を崇拝している宗教団体の教祖をしていると言った。私自身もそのような団体が存在することを風の噂程度で聞いたことはあったが、まさか実在するとは信じていなかった。
その守本という男はどこで手に入れた情報なのか、私がヴァンパイアを率いていることを知っていた。にも関わらず、守本は私たちの活動に協力したいといいだしたのだ。
まさに渡に船。私はそう思った。
守本が率いている宗教団体真友鬼の会をモラドの傘下につけ、守本をモラドのNo.2にし真友鬼の会で医療関係者を伝ってヴァンパイアへの血液供給のパイプをさらに拡張した。
それが現在のモラドの人間とヴァンパイアの構成となる。現在のモラドにいる人間は全員が真友鬼の会の信者たちから始まっているのだ。
大垣家が代々受け継いできたこの地位と、そして名誉を持って私は人間とヴァンパイアを支配する存在になる。いや、大垣こそがその玉座にふさわしい一族なのだ。
「楓君、タイガ君。君たちは大切なモラドの一員だ、よって私の言うことはなんでも聞いてくれるはずだ」
「でも、こんなのは間違ってます大垣さん! 今なら、まだ間に合いますからその装置を解除してください」
装置の再起動が完了し、空中に浮かぶタッチパネルにはYESとNOの選択肢が空中に画面に止まり、大垣は指を持ち上げてタッチパネルでOKの箇所をなんの躊躇もなくタッチした。
「楓君、間違っていないよ。私は常に正しい選択をしている」
実験室に流れている低い機械音は止まり、部屋の中が一瞬だけシンと静まり返った。
まるで、勢いを溜め込むように音を消してから次の瞬間、楓とタイガは壁にめり込むような引力を受ける。そして、背中に繋がれた何十本ものチューブから2人の血液が抽出されている。
静まり返った実験室の中には伊純親子の割れるような悲鳴が響き渡っていた。
そんな悲鳴など聞こえていなかったかのように大垣はそのチューブの先をは掴み、弁を閉めて抽出した赤い液体が漏れないように慎重に扱った。
「ありがとう。楓君、これで私は頂点に立つべく力を手に入れることができるよ」
「大垣さ…」
顔色がだんだんと青ざめる楓はその場で力尽きるように気を失った。
その時だった、地上の実験室のドアが開き外から何人もの人影が姿を現した。
「大垣さん、その話本当なんですか?」
大垣は音のする方へすぐに振り向いた。そして、そのメンバーを見てむしろ笑みを浮かべる。
「鬼竜君、それに工藤君。皆、どうしてここに? 実験室は私たちで制圧すると言ったはずだが?」
ドアの向こうには鬼竜や工藤を初め、鉄山じいさん、絹ばあさんなどモラドのヴァンパイアそして、人間が大勢かけ詰めていた。
「大垣さんだけ行かせられるわけないじゃ無いですか、今まで俺たちのこと助けてくれた恩人を俺たちが助けないわけがない」
「そうか、君たちにも私は何も言ってなかったね。守本君、よく私の秘密を守ってくれたね感謝しているよ。君のおかげでこうして、記念すべき日を迎えることができた」
数十人がいる後ろの方から白衣を着て、口の周りに髭を蓄えた大垣と同じくらいの年齢の男性が姿を現した。そして、大垣の元へ歩いてゆく。
「大垣さん。あなたの夢が叶う瞬間に立ち会えて私は光栄です。私たちが目指すべき姿がようやく目の前にありますね」
そういうと守本は大垣に深々とお辞儀をした。
「実質、モラドの実権に守本さんも一枚噛んでたってわけですか。ヴァンパイアでモラドNo.2の連堂さんは大垣さんを守ると、モラドのためにと最後まで戦って亡くなったんですよ? それでも、大垣さんは不死身の力を手に入れたいんですか?」
大垣はまるで今、言われたことは自分でも理解しているとばかりに何度か頷いてから噛み締めて、言った。
「大きな目標を達成するためには多少なりとも犠牲を払わなければいけない。連堂君の死は残念だったが、そのおかげで大きな成功を今から成し遂げようとしている。全てはこの日のために繋がっていたんだ」
鬼竜は背中の剣に手をかけ、刀を引き抜こうとした。
「鬼竜君、私を殺すかい? 殺すなら今でないと間に合わないよ。さあ、殺したまえ。さあ」
大垣は、なぜ自分を殺さないのか疑問に持ったような表情で、両手を上げて鬼竜に見せるが、鬼竜の手は刀から外れて手を下ろした。
「クソ!! もう、大垣さんどうしちゃったんだよ! 殺せるわけないでしょ」
そして、工藤も前へ出て大垣に言った。
「ねぇ、大垣さん今まで全部嘘ついてたってことですか? 確かに、私たち人間は守本さんの真友鬼の会の人間だと聞いたことはありました。でも、守本さんも知ってたんですよね。こんなこと正しいはずがないですよ」
大垣は赤い液体で満たされたチューブの先端を自分の元へ手繰り寄せて、そして腕をまくり肌を露出させた。そして、液体を注入する針の先端を眺めながら言う。
「工藤君、鬼竜君。人は時として偉大なる目標を達するには多くのもを捨てる覚悟を必要とする時があるんだよ」
そして、大垣はその針の先端を露出した自分の腕に差し込んで液体を止めていた弁を開いた。
赤い液体が待ち侘びていたように勢いよく、大垣の腕の中に次々に注入されていく。腕の血管は浮き出して、大垣の額からは大量の脂汗が滲み出ている。
「ついに、私が不死身の力を獲得する時が来た」
この時、モラド全員が大垣に手を出すことができずにただただ大垣が不死身化していく姿をじっと見ていることしかできなかった。今まで自分達の親のような存在であり心の拠り所である存在を殺すことなんてできない。この瞬間、全員が同じことを思っていた。
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