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第101話「連堂VSパッチ⑤『感謝』」
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「ルイ様のために僕は負けられない。この命はルイ様のために」
パッチは棒のような腕を振り回して大鎌をあっちこっちにブーメランみたくふり投げては戻し、ふり投げては戻しを繰り返す。
連堂はまたどこを狙っているのかわからない予測不可能な攻撃に正面から仕掛けることを止め、腕の治癒の時間も稼ぐため物陰に身を隠した。
「まずいな。今、まともに戦うのは危険だ」
瓦礫の山の上でパッチのやる気スイッチはオンになっている。気合を入れてさらに大鎌を勢いよく振り回す。
「隠れてないで出てこい。僕のルイ様に対する思いを見せてやる」
連堂は全体に言い渡すように言うパッチに身を隠して、呟くように言った。
「厄介だな、増援が来るまでやり過ごすか…いや」
そして、連堂は腕が生え切るまで物陰に隠れながら攻撃をなんとか交わし続ける。時間が経って腕も回復し、連堂は手の感触を確かめて。岩陰から姿を現した。
「それは、俺らしい戦いじゃないな。ならば、ここでこいつと蹴りをつける」
瓦礫の山の頂点に立ち極端に細い手足で長身。そして、その身長を超えるほどの大きさの鎌を持ったパッチを連堂は見上げるような位置関係になった。
「声は出せるようになっても仮面は外さないのか」
「お前には関係ない。それより、覚悟を決めたか。連堂? っだけか」
「まあ、仮面の下なんてどうでもいい。貴様とはいい勝負ができそうだと思ってな。こちらも存分に暴れさせてもらう」
「お前はそう言いそうな気がしてた。だから、気に入った。ヴェードは僕の方が上。僕のルイ様を思う気持ちは誰にも負けない。だから、僕は負けない」
連堂のすぐそばを大きな鎌が通過してその風圧で連堂の長髪が揺れた。
連堂はふと、自分の刀を持つ手に視線を落とした。よく見てみると手が震えていることに気がついた。
「武者震いか。久しぶりだな地下でヴァンパイアを殺し続けたあの時を思い出す」
連堂の持つ青く光る刀は徐々に色を変化させて、青紫になりそれから紫色に変化していた。まるで、今まで身にまとっていた衣装が変わるようにその光は華々しく、きれいだった。
「奴に対して恐れてたってわけか。どうりで胸の内からゾクゾクするわけだ」
連堂は紫色に光る刀を片手の掌でそっと撫でた。視線を刀に落とし、しみじみと見つめる。
「こんな俺でもまだ伸び代があったんだな。無駄な人生だと思っていたが、長く生きてみるもんだ」
パッチは連堂の紫色に変わる刀に気がついて、口角をニッと持ち上げた。まるでこれから始まる戦闘を楽しみにしているように、投げた鎌を片手でキャッチする。
「お前とはもっと戦いたい。僕の本当の姿を出させてくれたから」
「そうか。こちらも好都合だ。久しぶりに本気で殺し合いができる」
お互い対峙して同じヴェードを灯して笑う。
「俺は大垣さんのためのこの命を投げ打ってでもお前を倒す」
「僕はルイ様のために死んだってお前を殺す」
同じヴェードで拮抗する力の中、互いの組織No.2として長を尊敬する心の張り合いになった。
パッチの攻撃は今度は正確に相手を捉え始めた。身軽になったせいかスピードも以前より段違いに速い。ただ、ヴァンパイアの生身の体でそれについていく連堂ももはやヴァンパイアとしての域を超えた戦いを繰り広げている。
パッチは片腕と細すぎる心臓下部の腹をえぐられて空洞になっていた。連堂も片目はつぶれ、肩に鎌が刺さった傷口から大量に出血している。
前半では戦いの時、互いに無言だったがここにきて刀や鎌を振る時に力んで思わず声が出る。
「お前はここで絶対に殺す!」
「ルイ様のために負けない!」
思いと思いがお互いに交える刃にさらに力を授ける。あとは、力と力どちらの方が上なのか刃を交えて答えを出す。
「うおりゃぁぁああああ!」
「ぐぁぁあああ!」
紫色の光に包まれた2人の間でついに決着がついた。
折れた飛んでいった刃が地面に着地して、その刃を包んでいたはずの色は失われている。
パッチの仮面は真ん中を真っ二つに割って顔にも額から顎先にかけて切り込みのように浅く線が入っている。
三日月のような目に三日月のような口をして笑っている仮面は二つになってパッチの顔から剥がれ落ち。パッチの素顔が顕になる。
その顔は、大きな火傷の跡がそのまま残って顔の形が溶けたように歪んでいる。目の位置は左右対称ではなく右目が垂れ下がって鼻は平になって限界まで治癒しても平な鼻の表面に皮膚の薄膜があるだけだった。口も殴られたように歪んだ状態で治癒が途中で止まっている。
連堂の刃は折られ、わずかにパッチの脳には届かず刀を両手で振り上げた動作のまま自分の心臓を貫いた鎌に視線を落とした。
「…」
連堂はこの状況を理解するのに数秒の時間を用した。今度は連堂が何かを言うよりもパッチの方が先だった。
「僕の勝ちだ」
そう言って鎌を引き抜き、連堂は地面に倒れ込む。連堂を倒したことを確認したパッチはえぐられた腹部の内臓が落ちないように抑えながら鎌を杖代わりにして歩き、その場を去ろうとした。すると、
「待てよ」
連堂は地面に倒れた状態のままパッチの足首を掴んで離さなかった。だから、パッチは前に進むことができない。それどころか、気がつけばパッチの体は地面に伏していた。連堂が足首を掴んでパッチの両足のアキレス腱と思われる場所を切ったからだった。
「お前、どこまでもしつこいぞ」
「お前も一緒に地獄に落ちるんだ。俺らに天国はない」
2人は倒れながら会話をする。
「ふざけるな」
「俺はお前を殺すまで死ねない。モラドを、大垣さんを守るのはこの俺だからだ」
「逃が…さない」
連堂は生まれたての子鹿のように震えながら立ち上がるパッチに手を伸ばし、なんとかまた足を掴もうと手を伸ばした。
「お前は強かった。今まで戦った中でルイ様の次に。だから、僕は勝てたお前よりも僕にとってルイ様の方が恐怖であり尊敬するお方だからだ」
パッチは最後に鎌を振り下ろし決着がついた。
そして、死体の前で棒のような両手を胸の前で合掌する。
「この僕を本気にさせたことに感謝」
パッチは棒のような腕を振り回して大鎌をあっちこっちにブーメランみたくふり投げては戻し、ふり投げては戻しを繰り返す。
連堂はまたどこを狙っているのかわからない予測不可能な攻撃に正面から仕掛けることを止め、腕の治癒の時間も稼ぐため物陰に身を隠した。
「まずいな。今、まともに戦うのは危険だ」
瓦礫の山の上でパッチのやる気スイッチはオンになっている。気合を入れてさらに大鎌を勢いよく振り回す。
「隠れてないで出てこい。僕のルイ様に対する思いを見せてやる」
連堂は全体に言い渡すように言うパッチに身を隠して、呟くように言った。
「厄介だな、増援が来るまでやり過ごすか…いや」
そして、連堂は腕が生え切るまで物陰に隠れながら攻撃をなんとか交わし続ける。時間が経って腕も回復し、連堂は手の感触を確かめて。岩陰から姿を現した。
「それは、俺らしい戦いじゃないな。ならば、ここでこいつと蹴りをつける」
瓦礫の山の頂点に立ち極端に細い手足で長身。そして、その身長を超えるほどの大きさの鎌を持ったパッチを連堂は見上げるような位置関係になった。
「声は出せるようになっても仮面は外さないのか」
「お前には関係ない。それより、覚悟を決めたか。連堂? っだけか」
「まあ、仮面の下なんてどうでもいい。貴様とはいい勝負ができそうだと思ってな。こちらも存分に暴れさせてもらう」
「お前はそう言いそうな気がしてた。だから、気に入った。ヴェードは僕の方が上。僕のルイ様を思う気持ちは誰にも負けない。だから、僕は負けない」
連堂のすぐそばを大きな鎌が通過してその風圧で連堂の長髪が揺れた。
連堂はふと、自分の刀を持つ手に視線を落とした。よく見てみると手が震えていることに気がついた。
「武者震いか。久しぶりだな地下でヴァンパイアを殺し続けたあの時を思い出す」
連堂の持つ青く光る刀は徐々に色を変化させて、青紫になりそれから紫色に変化していた。まるで、今まで身にまとっていた衣装が変わるようにその光は華々しく、きれいだった。
「奴に対して恐れてたってわけか。どうりで胸の内からゾクゾクするわけだ」
連堂は紫色に光る刀を片手の掌でそっと撫でた。視線を刀に落とし、しみじみと見つめる。
「こんな俺でもまだ伸び代があったんだな。無駄な人生だと思っていたが、長く生きてみるもんだ」
パッチは連堂の紫色に変わる刀に気がついて、口角をニッと持ち上げた。まるでこれから始まる戦闘を楽しみにしているように、投げた鎌を片手でキャッチする。
「お前とはもっと戦いたい。僕の本当の姿を出させてくれたから」
「そうか。こちらも好都合だ。久しぶりに本気で殺し合いができる」
お互い対峙して同じヴェードを灯して笑う。
「俺は大垣さんのためのこの命を投げ打ってでもお前を倒す」
「僕はルイ様のために死んだってお前を殺す」
同じヴェードで拮抗する力の中、互いの組織No.2として長を尊敬する心の張り合いになった。
パッチの攻撃は今度は正確に相手を捉え始めた。身軽になったせいかスピードも以前より段違いに速い。ただ、ヴァンパイアの生身の体でそれについていく連堂ももはやヴァンパイアとしての域を超えた戦いを繰り広げている。
パッチは片腕と細すぎる心臓下部の腹をえぐられて空洞になっていた。連堂も片目はつぶれ、肩に鎌が刺さった傷口から大量に出血している。
前半では戦いの時、互いに無言だったがここにきて刀や鎌を振る時に力んで思わず声が出る。
「お前はここで絶対に殺す!」
「ルイ様のために負けない!」
思いと思いがお互いに交える刃にさらに力を授ける。あとは、力と力どちらの方が上なのか刃を交えて答えを出す。
「うおりゃぁぁああああ!」
「ぐぁぁあああ!」
紫色の光に包まれた2人の間でついに決着がついた。
折れた飛んでいった刃が地面に着地して、その刃を包んでいたはずの色は失われている。
パッチの仮面は真ん中を真っ二つに割って顔にも額から顎先にかけて切り込みのように浅く線が入っている。
三日月のような目に三日月のような口をして笑っている仮面は二つになってパッチの顔から剥がれ落ち。パッチの素顔が顕になる。
その顔は、大きな火傷の跡がそのまま残って顔の形が溶けたように歪んでいる。目の位置は左右対称ではなく右目が垂れ下がって鼻は平になって限界まで治癒しても平な鼻の表面に皮膚の薄膜があるだけだった。口も殴られたように歪んだ状態で治癒が途中で止まっている。
連堂の刃は折られ、わずかにパッチの脳には届かず刀を両手で振り上げた動作のまま自分の心臓を貫いた鎌に視線を落とした。
「…」
連堂はこの状況を理解するのに数秒の時間を用した。今度は連堂が何かを言うよりもパッチの方が先だった。
「僕の勝ちだ」
そう言って鎌を引き抜き、連堂は地面に倒れ込む。連堂を倒したことを確認したパッチはえぐられた腹部の内臓が落ちないように抑えながら鎌を杖代わりにして歩き、その場を去ろうとした。すると、
「待てよ」
連堂は地面に倒れた状態のままパッチの足首を掴んで離さなかった。だから、パッチは前に進むことができない。それどころか、気がつけばパッチの体は地面に伏していた。連堂が足首を掴んでパッチの両足のアキレス腱と思われる場所を切ったからだった。
「お前、どこまでもしつこいぞ」
「お前も一緒に地獄に落ちるんだ。俺らに天国はない」
2人は倒れながら会話をする。
「ふざけるな」
「俺はお前を殺すまで死ねない。モラドを、大垣さんを守るのはこの俺だからだ」
「逃が…さない」
連堂は生まれたての子鹿のように震えながら立ち上がるパッチに手を伸ばし、なんとかまた足を掴もうと手を伸ばした。
「お前は強かった。今まで戦った中でルイ様の次に。だから、僕は勝てたお前よりも僕にとってルイ様の方が恐怖であり尊敬するお方だからだ」
パッチは最後に鎌を振り下ろし決着がついた。
そして、死体の前で棒のような両手を胸の前で合掌する。
「この僕を本気にさせたことに感謝」
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