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第72話「争奪戦」
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楓が竜太の脇腹を狙って薙いだ刀が素手で止められた。当然、その手は刀でえぐられて肩口まで刀が食い込み見るも無残な状況になっている。しかし、それでもそんなことは気にしていなかったかのように素手で楓の攻撃を止めた。
誰かが楓の攻撃を受け止めた。しかも緑色のヴェードで威力のある攻撃を素手で。
その人物は、腰に刀を携えているのにも関わらず楓の刀を素手で掴んだ。真っ白な隊服に身を包むそのヴァンパイアは横幅だけでも楓の2倍はあった。そして、楓の正面に壁のように立ち楓を影で覆った。
「お前、捕まえる」
そして、その巨漢のヴァンパイアとは別にどこからともなく楓の聞いたことのない声、そして名前が飛んでくる。
「岩巻、しっかり抑えときやぁ。今回の目標は隣のぼっちゃんやでぇ」
こんな状況だと言うのに間の伸びたのんきな口調でもう一人の男は続けて言った。
「ついでに、混血も頂いたらルイ様も喜ぶわなぁ」
楓は岩巻と呼ばれた巨漢のヴァンパイアの腕に切り込んだ刀を急いで抜いて距離を取ろうとした。が…。
そうする前に楓の視界は一瞬にして揺らいだ。目の前に立つ人の形が陽炎のように歪んで見えた。その刹那、楓の体はオフィスビルのガラス窓を突き破って部屋の中にあるデスクに体を打ちつけた。ガラスの破片が体のいたるところに刺さって血を流している。
楓は今、自分の身に何が起きたのか理解するのに少々の時間を要した。そして、ようやく自分の体に起きている外傷に気がついた。
楓は頬に熱を帯びていることを確認にしたと同時に鼻水にしては粘度のない赤い液体が鼻から出ていたことに気がついた。それを手を当てて確認する。
割れた窓の向こうでは岩巻が力の加減を間違えたかとでもいうように手を握ったり開いたりを繰り返し感覚を確かめていた。
楓は体がしびれて動かない。楓の視線の先ではこの状況でも悠々と関西弁で竜太に話しかける者がいる。
「君が新地君? 初めましてワシは西園寺や。よろしくな。こう見えても新入りには優しい方やし憧れの先輩ランキングナンバーワンで…」と一度開いた口が閉じることなくぺらぺらと話している。
彼は白い隊服に身を包み、青い坊主頭で刈り込みのあるヴァンパイアだった。
「満月の夜に迎えにくるってキースが言っといて今は来れる状態じゃないねんアイツ。ほんで、俺が来たっちゅう訳や」
西園寺は竜太に手を差し出した。
「ほな、行こか」
膝立ちの状態だった竜太はその手をなんの躊躇もなく掴む。そして、西園寺は竜太の体を引っ張って立ち上がった。
「待て! 竜太は渡さない。そばから離れろ」
西園寺は楓のことを忘れていたとでもいわんばかりにビルの中へ視線を向けた。
「あんちゃん。そんな怖い顔すんなや。平和に解決しようや。な? 痛い目見たくないやろ?」
楓はその問いに答えることなく西園寺に飛びかかった。それでも楓の刀は西園寺にかする事すらなかった。
岩巻と呼ばれた身長は2メートルをゆうに超えているだろうか。その男が丸太のような二の腕を向かってくる楓の首に巻きつけた。
楓はその二の腕で勢いそのままに鉄棒の逆上がりをするみたいに首から下が宙に舞った。そして、そのまま地面に叩きつけられた。
コンクリートの地面に叩きつけられた楓の後頭部はパックリと割れて雨の日の水たまりのように血溜まりを作った。
楓は空を見上げる。そして、視界にあるのは闇夜を照らす満月だけだった。その他は真っ黒な夜空が月を取り囲んでいた。
月だけを眺める視界の中に長方形の角張った顔をした岩巻が楓の体を跨いで見下ろしている。
そして、かがんで胸ぐらを掴んで楓の体を持ち上げた。
「…」
何も喋らない。その代わりのように後ろから関西弁が飛んでくる。
「岩巻は新地君連れて帰ったれや。混血は何するかわからんし、俺が相手するわ。こいつ捕まえたら大手柄やからな」
岩巻は掴んでいた楓の胸ぐらを離して楓は地面に再び背を付けた。
岩巻と西園寺は選手交代のバトンタッチでもするように互いの進路が交錯する。そして、楓の視線の先に仁王立ちで西園寺が構えていた。
西園寺の肩口から見えるのは岩巻は竜太になにか話しかけている。竜太はそれに対して何度か頷いて納得している様子だった。
岩巻は竜太の肩に手を回す。竜太は抵抗しない。そして、二人はまるで仲間のように肩を並べて楓から遠ざかってゆく。
楓は何度も竜太の名前を呼んだ。しかし、竜太は楓を振り向くこともなかった。
すぐ近くにあった竜太の背中が次第に遠く、小さくなっていく。今から西園寺を振り切って走って追いかけてもすぐに追いつかれてしまう。夜の闇に二人の姿は消えていった。
「竜太! 待って!」
それでも楓はあきらめきれず叫んだ。
楓はすぐに起き上がって竜太を追おうとした。が…。楓の視界には西園寺しか見えなくなった。
「ちょ、焦んなや。楽しみしてんねん混血と戦えること。どえらい力持ってるんやろ?」
目の前にいる敵がそれをさせてくれない。今の楓の力ではその敵に到底かなわないことは楓自身もわかっていた。
西園寺は楓の顔を鷲掴みして楓の動きを止めてそう言った。後頭部の傷はすでに癒えている。
「混血の僕、第2ラウンドや。ええ人材手に入れた次は混血やでぇ。俺は一体どこまで昇進するんやろなぁ?」
楽しみだわぁと不敵に笑ってみせる西園寺は白い歯をのぞかせた。そして、ハッとして思い出したように言った。
「そう言えば自己紹介してへんやん。いやぁな最近会う人が多くてなすっかり忘れとったわ」
そう言う西園寺は青い坊主頭を両手で一度拭ってから言った。
「ワシは西園寺走いうねん。名前イメージと違うやろ? 名前つけた母ちゃん一生恨むわ。普通西園寺言うたら王子様的なやつやん? でも、俺はこんな見た目や普通に考える西園寺のイメージちゃうやん」
一人でぺらぺらと語り一人でケタケタと笑う西園寺は全く笑っていない眼下の楓に気がついた。
「笑えや。笑わんと人生つまらんで。それとも何か?」
西園寺の両手の拳に鮮やかな青色の炎をともし始めた。
紛れもなくそれはヴェードだった。緑色の2つ上のランク青色のヴェードを西園寺は拳に宿してみせた。
「お友達取られて悔しんか? あ?」
楓は一度目を閉じた。消えかけていた白目の赤色は再び命を宿したように赤く染まり始める。
それを確認してあえて、西園寺は言う。
「安心せぇ、お前も一緒に連れてったるから」
西園寺は楓の額めがけて拳を振り下ろした。地面に大穴が空き、砂埃が宙を舞った。
楓は間一髪西園寺の一撃をかわして跳躍し一旦距離を取る。そして、大勢を立て直してから西園寺に向けて刀を構えた。
「竜太を返せ!」
楓の緑色に光る刀を西園寺は右手で鷲掴みした。楓は西園寺の腕ごと叩き切ろうと力を込めたが岩石にでも挟まれたかのように刀はびくともしない。
「お前がこっちに来たら返してやるわ。てか、そもそもあの坊っちゃんが自分で決めたことやで。返すも何も無いやろ」
西園寺は刀を掴んだまま楓の脇腹に蹴りを入れる。刀を手放して飛ばされる楓はまるで、人形のように転がっていく。
「こんなおもちゃで俺に勝とうなんて100年早いわ。いうて、お前死なへんから100年なんてあっという間か? どんなん?」
西園寺は光を失った楓の刀を放り投げて地面に伏している楓の元へ近づいてしゃがむ。西園寺の青い手は楓の白髪を掴んで頭を起こした。
「なあ、答えてくれや。死なんと100年なんてあっという間なんかぁ? ワシも不死身になってみたいねん感想教えてくれや」
楓は目を開けた。瞳の色はいつもの緋色の瞳に戻っている。戦意を失いつつある楓を見て西園寺は呆れてため息を吐いた。
「もういええわ。さっさと連れて…」
西園寺が言いかけた時だった青く輝く閃光が楓の目の間を通過した。西園寺に掴まれていた腕に力がなくなり、持ち上げられていた楓は地面に顔を伏した。楓が耳元で何か落ちた音を確認するとそこには掴んでいた西園寺の腕が落ちている。
楓は次に青い閃光が飛んできた方向へ視線を向けた。
そこには青いスーツに身を包んだ金髪の男性。そして、香水の臭いを感じた。鬼竜奏手だった。
「うちの大切な後輩に何してくれちゃってんの?」
誰かが楓の攻撃を受け止めた。しかも緑色のヴェードで威力のある攻撃を素手で。
その人物は、腰に刀を携えているのにも関わらず楓の刀を素手で掴んだ。真っ白な隊服に身を包むそのヴァンパイアは横幅だけでも楓の2倍はあった。そして、楓の正面に壁のように立ち楓を影で覆った。
「お前、捕まえる」
そして、その巨漢のヴァンパイアとは別にどこからともなく楓の聞いたことのない声、そして名前が飛んでくる。
「岩巻、しっかり抑えときやぁ。今回の目標は隣のぼっちゃんやでぇ」
こんな状況だと言うのに間の伸びたのんきな口調でもう一人の男は続けて言った。
「ついでに、混血も頂いたらルイ様も喜ぶわなぁ」
楓は岩巻と呼ばれた巨漢のヴァンパイアの腕に切り込んだ刀を急いで抜いて距離を取ろうとした。が…。
そうする前に楓の視界は一瞬にして揺らいだ。目の前に立つ人の形が陽炎のように歪んで見えた。その刹那、楓の体はオフィスビルのガラス窓を突き破って部屋の中にあるデスクに体を打ちつけた。ガラスの破片が体のいたるところに刺さって血を流している。
楓は今、自分の身に何が起きたのか理解するのに少々の時間を要した。そして、ようやく自分の体に起きている外傷に気がついた。
楓は頬に熱を帯びていることを確認にしたと同時に鼻水にしては粘度のない赤い液体が鼻から出ていたことに気がついた。それを手を当てて確認する。
割れた窓の向こうでは岩巻が力の加減を間違えたかとでもいうように手を握ったり開いたりを繰り返し感覚を確かめていた。
楓は体がしびれて動かない。楓の視線の先ではこの状況でも悠々と関西弁で竜太に話しかける者がいる。
「君が新地君? 初めましてワシは西園寺や。よろしくな。こう見えても新入りには優しい方やし憧れの先輩ランキングナンバーワンで…」と一度開いた口が閉じることなくぺらぺらと話している。
彼は白い隊服に身を包み、青い坊主頭で刈り込みのあるヴァンパイアだった。
「満月の夜に迎えにくるってキースが言っといて今は来れる状態じゃないねんアイツ。ほんで、俺が来たっちゅう訳や」
西園寺は竜太に手を差し出した。
「ほな、行こか」
膝立ちの状態だった竜太はその手をなんの躊躇もなく掴む。そして、西園寺は竜太の体を引っ張って立ち上がった。
「待て! 竜太は渡さない。そばから離れろ」
西園寺は楓のことを忘れていたとでもいわんばかりにビルの中へ視線を向けた。
「あんちゃん。そんな怖い顔すんなや。平和に解決しようや。な? 痛い目見たくないやろ?」
楓はその問いに答えることなく西園寺に飛びかかった。それでも楓の刀は西園寺にかする事すらなかった。
岩巻と呼ばれた身長は2メートルをゆうに超えているだろうか。その男が丸太のような二の腕を向かってくる楓の首に巻きつけた。
楓はその二の腕で勢いそのままに鉄棒の逆上がりをするみたいに首から下が宙に舞った。そして、そのまま地面に叩きつけられた。
コンクリートの地面に叩きつけられた楓の後頭部はパックリと割れて雨の日の水たまりのように血溜まりを作った。
楓は空を見上げる。そして、視界にあるのは闇夜を照らす満月だけだった。その他は真っ黒な夜空が月を取り囲んでいた。
月だけを眺める視界の中に長方形の角張った顔をした岩巻が楓の体を跨いで見下ろしている。
そして、かがんで胸ぐらを掴んで楓の体を持ち上げた。
「…」
何も喋らない。その代わりのように後ろから関西弁が飛んでくる。
「岩巻は新地君連れて帰ったれや。混血は何するかわからんし、俺が相手するわ。こいつ捕まえたら大手柄やからな」
岩巻は掴んでいた楓の胸ぐらを離して楓は地面に再び背を付けた。
岩巻と西園寺は選手交代のバトンタッチでもするように互いの進路が交錯する。そして、楓の視線の先に仁王立ちで西園寺が構えていた。
西園寺の肩口から見えるのは岩巻は竜太になにか話しかけている。竜太はそれに対して何度か頷いて納得している様子だった。
岩巻は竜太の肩に手を回す。竜太は抵抗しない。そして、二人はまるで仲間のように肩を並べて楓から遠ざかってゆく。
楓は何度も竜太の名前を呼んだ。しかし、竜太は楓を振り向くこともなかった。
すぐ近くにあった竜太の背中が次第に遠く、小さくなっていく。今から西園寺を振り切って走って追いかけてもすぐに追いつかれてしまう。夜の闇に二人の姿は消えていった。
「竜太! 待って!」
それでも楓はあきらめきれず叫んだ。
楓はすぐに起き上がって竜太を追おうとした。が…。楓の視界には西園寺しか見えなくなった。
「ちょ、焦んなや。楽しみしてんねん混血と戦えること。どえらい力持ってるんやろ?」
目の前にいる敵がそれをさせてくれない。今の楓の力ではその敵に到底かなわないことは楓自身もわかっていた。
西園寺は楓の顔を鷲掴みして楓の動きを止めてそう言った。後頭部の傷はすでに癒えている。
「混血の僕、第2ラウンドや。ええ人材手に入れた次は混血やでぇ。俺は一体どこまで昇進するんやろなぁ?」
楽しみだわぁと不敵に笑ってみせる西園寺は白い歯をのぞかせた。そして、ハッとして思い出したように言った。
「そう言えば自己紹介してへんやん。いやぁな最近会う人が多くてなすっかり忘れとったわ」
そう言う西園寺は青い坊主頭を両手で一度拭ってから言った。
「ワシは西園寺走いうねん。名前イメージと違うやろ? 名前つけた母ちゃん一生恨むわ。普通西園寺言うたら王子様的なやつやん? でも、俺はこんな見た目や普通に考える西園寺のイメージちゃうやん」
一人でぺらぺらと語り一人でケタケタと笑う西園寺は全く笑っていない眼下の楓に気がついた。
「笑えや。笑わんと人生つまらんで。それとも何か?」
西園寺の両手の拳に鮮やかな青色の炎をともし始めた。
紛れもなくそれはヴェードだった。緑色の2つ上のランク青色のヴェードを西園寺は拳に宿してみせた。
「お友達取られて悔しんか? あ?」
楓は一度目を閉じた。消えかけていた白目の赤色は再び命を宿したように赤く染まり始める。
それを確認してあえて、西園寺は言う。
「安心せぇ、お前も一緒に連れてったるから」
西園寺は楓の額めがけて拳を振り下ろした。地面に大穴が空き、砂埃が宙を舞った。
楓は間一髪西園寺の一撃をかわして跳躍し一旦距離を取る。そして、大勢を立て直してから西園寺に向けて刀を構えた。
「竜太を返せ!」
楓の緑色に光る刀を西園寺は右手で鷲掴みした。楓は西園寺の腕ごと叩き切ろうと力を込めたが岩石にでも挟まれたかのように刀はびくともしない。
「お前がこっちに来たら返してやるわ。てか、そもそもあの坊っちゃんが自分で決めたことやで。返すも何も無いやろ」
西園寺は刀を掴んだまま楓の脇腹に蹴りを入れる。刀を手放して飛ばされる楓はまるで、人形のように転がっていく。
「こんなおもちゃで俺に勝とうなんて100年早いわ。いうて、お前死なへんから100年なんてあっという間か? どんなん?」
西園寺は光を失った楓の刀を放り投げて地面に伏している楓の元へ近づいてしゃがむ。西園寺の青い手は楓の白髪を掴んで頭を起こした。
「なあ、答えてくれや。死なんと100年なんてあっという間なんかぁ? ワシも不死身になってみたいねん感想教えてくれや」
楓は目を開けた。瞳の色はいつもの緋色の瞳に戻っている。戦意を失いつつある楓を見て西園寺は呆れてため息を吐いた。
「もういええわ。さっさと連れて…」
西園寺が言いかけた時だった青く輝く閃光が楓の目の間を通過した。西園寺に掴まれていた腕に力がなくなり、持ち上げられていた楓は地面に顔を伏した。楓が耳元で何か落ちた音を確認するとそこには掴んでいた西園寺の腕が落ちている。
楓は次に青い閃光が飛んできた方向へ視線を向けた。
そこには青いスーツに身を包んだ金髪の男性。そして、香水の臭いを感じた。鬼竜奏手だった。
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