ホンモノの自分へ

真冬

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第7話「開けない」

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 無理?一体何のつもりだ?無理なんかしていない。今のままが素の自分だ。
「無理なんかしてないよ。それに、僕あんまりコミュ力高くないからさ。無理してるように見えるかもしれないね」
 余計な詮索はされないように理由も付け足して相手が納得してくれることを祈った。
 すると、僕の発言をゆっくりと今の言葉を体全体に行き渡らせるように宮橋は考え込んでいた。
「天野がコミュ力ないのはわかるよ。多分、俺みたいなタイプの人間でないこともわかる」
 これから言いたいことを言う前の前置きとして宮橋は自分で確認するように言い終わった後一度頷いた。
「でも、コミュ力とかじゃなくてさ。本当の天野を見てる気がしないんだよね」
 意外な言葉に僕は思わず聞き返した。
「本当の僕?」
「そう。誰だって何か隠したいこととか体裁を気にして振る舞うことだってあると思う。それに大場みたいにおとなしいやつとか、成川や俺みたいにうるさいやつとか、明島みたいに根からのしっかり者とかいろんな奴がいると思う。それがあいつらの個性だし、それが良いところだってのは話していて感じるんだ。だから、いくら体裁を気にして仮面をかぶっていたとしても、そいつの中身はなんとなくだけど伝わってくる」
 平日の昼間で客が少ないとはいっても僕の視界で見える限りでは20名ほどはいるファミレスでさっきまでちらほらと聞こえていた話し声や笑い声が全員息を合わせたように一瞬止まった。
「でも、お前は何か自分を閉じ込めてるように感じる。俺らは普段仮面を被ってるお前を見てて、仮面の下に本当は誰がいるのかわからない。そんな気がしてるんだ」
 宮橋はまるで僕のことを全て知っているかのような口ぶりだった。
 彼とはまだ出会って3ヶ月だ。彼が今までの僕を見てきたわけではない。
 彼は何を根拠に言ってるんだ?
 まるで僕のことを見透かしているような発言に、なにか直視したくないものを無理やり見せられているような不快感を覚えて、腹の底から何か沸々と込み上げてくるものがあった。
 一体、彼に僕の何がわかる?人望もあり、全て手に入れてきて順調にいってるような人間に何がわかる?僕の何を知ってる?
 何も知らないくせに勝手なこと言うな。
 彼の言葉が頭の中で反芻し、徐々に鼓動が速くなる。
 沸々と湧き上がってくるものをどこにぶつければ良いかわからずに、拳を握り締める力は段々と強くなっていく。
 しかし、感情をそのままぶつけて取り返しのつかない事態になることだけは避けたかった。
 そう考えるだけの冷静さは保っていた。
「でも、僕。宮橋君と出会ってまだ3ヶ月くらいしか経ってないよ。それに、僕はそういう自覚はないかな」
 直接的な表現は避けて否定だけはしたが、曖昧に返答した。

 しかし、宮橋は僕がそう言ってくるだろうと思っていたのか、まるで準備していたかのように僕の発言を聞いてすぐに言った。

「じゃあ、なんで度が入ってないメガネなんかかけてんだ?お前がオシャレでその眼鏡をしてるとは思えない」

 いつから気がついてたんだ?今まで誰にも指摘されなかったし、いつの間にかバレていることに驚きを感じた。
 心当たりがあるとすればパンケーキ屋に行った時に宮橋から視線は感じていたことぐらいだろうか?
 僕がメガネをかけ始めた理由は高校入学時から今も変わらない。でも、言えない。何も言いたくない。言うつもりもない。
 もはやなんの嘘をついても意味がないだろうと感じた僕は考えてることをそのまま伝えた。

「ごめん。それは…言えない」

「そうか」
 宮橋の反応は意外とあっさりしていた。
 宮橋は水滴が滴るコップを見つめて僕の発した言葉を頭の中で咀嚼するように考え込んでいる。
 すると、宮橋は鼻から大きく息を吐き出し僕に視線を戻した。
「ま、なんかあったら相談してくれよ」
 今の宮橋の言葉を僕の頭に入れる隙間はなく彼が内側に侵入してくる危機感があり僕の鼓動は早いままだった。
「うん」
 だから、返事はしたものの思考とは裏腹に喉から自動的に出てきたような返事だった。

 なにか釈然としないまま、頭の中で思考が渦巻いているような感覚だった。
 そもそも、なぜ彼は僕を呼び出したんだ。他の誰でもなく僕を。
 赤の他人なんだからそのまま放っておいてくれればよかったのに。
 1回一緒に出かけただけなのに仲良くなったつもりでいるのか?
 学級委員長だからクラスをまとめるためにやっているのか?
 なぜだ?何が目的なんだ?何か企んでるのか?

 宮橋はこれ以上僕からは何も聞けないだろうといった様子でバックを持ち立ち上がった。
「今日は付き合ってくれてありがとな」
「支払いしてくる」と伝票を持って会計に向かおうとしている時だった。

 無理に平静を装っていてもどうやら僕の思考は冷静ではなかったのだろう。
 僕の内側に入り込んでこようとしてる彼の目的は何なのか?
 自分の意思とは裏腹に喉の奥から声を出そうとして口が少しずつ開いていく。
 やめろ。やめろ。余計なこと言うな。
 表面上では平静さを装っているだけの僕は自分を制御することはできなかった。

「宮橋君…」
「ん?」
「なんで僕にそんなにこだわるのかな?」

 宮橋はまるで僕の反応が狙い通りだったかのようにニッと笑みを浮かべた。
「ようやくお前から話しかけてきたな」

 一度立ち上がった宮橋は今度は初めから僕の目を見て何か確信したようだった。
 そして、宮橋は僕が全く予想していない言葉を口にした。

「吉永翔太って覚えてるか?」

 一瞬、冗談で言ってるのかと思った。でも、冗談にしては亡くなった人を出してくるなんて悪質すぎる。流石に彼がそんなことをするような性格じゃないことぐらいは今の僕でも理解している。でも、それほど信じられなかった。
 宮橋が言ったことをもう一度自分の頭の中で繰り返して冷静に情報を分析した。
 なぜ宮橋が翔太のことを知っている?彼の発言からすると僕が翔太と友達だったことも知ってるかのようだった。
 彼のその一言だけで僕の思考は疑問で埋め尽くされた。
 聞きたいことは山ほどあったが最も知りたいことだけ選びシンプルに回答した。
「何で宮橋君が翔太のこと知ってるの?」
 宮橋はまた僕の返答を予測していたかのように即答した。
「俺、あいつと同じ小学校だったんだ」
「え?」
 思わずそう答えた。
 しかし、冷静に考えてみれば翔太が隣街から引っ越してきたことや宮橋が自転車通学であることから同じエリアに住んでいたということは合点がいく。
「吉永は確か6年生の秋にそっちに転校してきただろ?俺は父さんの仕事の都合で6年生の春に転校したんだ。高校進学を機にこっちに戻ってきたけどな」
 そういうことだったのか。宮橋と翔太が知り合いであることは理解できた。しかし、時系列から考えて宮橋が先に転校して、その後に翔太が転校した。なぜ翔太の転校後に出会った僕が翔太と友達であることを彼は知っているのか?という疑問が残る。
「じゃあ、何で僕と翔太が知り合いだっていうことを知っていたの?」
 当然、僕はその疑問をぶつけた。
「吉永から聞いたからだよ」
 聞いた?どういうことだ?
 僕の疑問を察知したのだろう宮橋は続けた。
「俺が隣街の小学校にいた4年生の頃だったかな?吉永が転校してきてさ、あいつ、ああいう性格じゃん?だから面白いやつきたなと思ってさそれから仲良くなったんだよね」
 宮橋は僕と翔太が知り合いだということを知ってから自分の知ってることを全て話すように翔太と出会った経緯を語った。
「俺が6年生の春に転校するときさメールアドレス交換したんだよ。だから俺が転校してから、吉永とはメールでやりとりしててさ、お互い近況を報告しあったりして連絡は取ってたんだよ。でも、急にあいつが秋にまた転校するってことになって驚いたけど。まぁ、そういう家族だし、あいつの性格だから何とかやれるだろと思ってたんだよね」
 宮橋はそう言い切って、コップに入ったコーラをストローでかき混ぜている。
「吉永の転校後にもメールは続けててさ、転校する前から友達できたとかメール送ってきてさ。どんな友達なのか聞いてみたら『めっちゃいいやつ』としか書いてなくて。ま、よくわかんないけど、あいつが仲良くなったやつだからきっと悪いやつではないだろうと思ったよ」
 あの時にそんなやりとりが行われていたなんて知らなかった。
 宮橋はさっきよりも声を落として言った。
「ただ、隣街の小学校にいる時、仲良くなった俺だけには話してくれたんだけど吉永、治るかわかんない病気があってさ、あんまり長くこの学校にいられるかどうかわからないみたいなこと言ってたんだよね。だから、心配して俺も引っ越した後はメール送るようにしてたんだけど。吉永、体調崩して6年生の冬に入院したんだろ?」
「うん」
 僕は彼が話す事実に驚いていたが、表情には出さず返事をした。
「俺もお見舞いに行きたかったんだけど引越し先が今住んでる街からかなり遠くて駆けつけられなかったんだ。吉永も入院して1人で寂しがってるだろうから、その分あいつにはたくさん連絡したよ」
 残り半分だったコーラは四分の一程度まで減っていた。
 さっきまで20人程いた客は徐々に数を減らし、僕の視界からは10名程の数まで減っていた。
「そしたらさ、吉永のやつ転校前に仲良くなったって言ってた奴が『毎日お見舞いにきてくれてるから全く寂しくない。いつも夜遅くまでしゃべってるからむしろ今もメッチャ楽しい!絶対治すから今度3人で遊ぼ!』とか言っててさ、いい友達見つけたんだなと思って安心したんだ。それに、吉永って友達多そうな性格してるけど転校が多いから本当に仲良くなれそうな奴しか深く付き合ったりはしないって言ってた」
「そうだったんだね」
 僕は溢れ出そうになる思考を抑える片手間で返事をした。
 翔太が友達をそうやって作ってきたなんて知らなかったし、翔太に聞いたこともなかった。それに、宮橋と連絡をとっていたことも知らなかった。僕は翔太のことをわかっていたつもりでも、それは翔太の中のほんの一握りだったのかもしれない。
「それで俺が、吉永が仲良くなった友達ってどんな奴なのか気になって『写真送ってくれよ』って頼んだらこっそり撮ったのか、楽しそうに話してる姿のその友達の写真が送られてきてさ、文章には『天野樹っていう名前なんだ。』って書いてあったんだよ。その写真が…」と言って、宮橋は自分のスマホを取り出し画像フォルダの中を探し始めた。
「あった!これこれ」
 そう言って、僕に写真を見せた。
 そこには、翔太が入院してる時に夜遅くまで話し込んでいた時に撮ったであろう僕の小学生の時の姿があった。
 思わず込み上げてくるものがあるが、懸命に抑えた。
「これって、天野で合ってる?」
「うん」
「やっぱりそうだったか」
 宮橋は僕が翔太の言っていた「天野樹」で間違いなかったと安堵してるようだった。
「その後も吉永がこっそり撮ったのか天野が笑ってる写真とか天野と遊んだ話とか吉永からたくさん聞いてさ。なんか、俺も2人に混じって遊んでるみたいな気分だったな」

「だから、2年5組になって初日の自己紹介の時、お前の名前を聞いて驚いたよ。ただ、吉永から聞いてた天野樹と俺が同じクラスになった天野樹は俺が思っていた人とは中身も見た目も全く別人だったから、まさかとは思って様子見てたんだ」
「様子?」
「そう。直接聞こうと思ったんだけど何質問してもかわされそうだったからさ、今の話の流れなら訊けるかなって思った」
 確かに、僕は答えないだろうし、今じゃなきゃ正直に答えなかっただろう。
「吉永から送られてきた写真を見返して天野の特徴と照らし合わせたんだ。俺が見たのは小学生の時の写真だから高校生になって見た目が変わったり性格も変わったりすると思うけどさ、天野ってメガネしてるから初めはわからなかったけど、目の下にほくろとかまつ毛が長いこととか、写真見返してみたら特徴通りだったから、もしかしたら可能性は高いかなと思ったんだよね」
 やっぱり宮橋がパンケーキ屋で僕の顔をチラチラと見ていたのはそういうことが理由だったのだろう。
 しかも、たったそれだけの情報で僕をファミレスに呼び出してここまで話してきたことになにか宮橋の大胆さを感じた。
「でも、吉永から聞いた人物と今俺の目の前にいる人物は同一人物だし、なぜか、度が入ってないメガネをかけてるし、普段から様子がおかしいし、今まで何かあったのか気になったからさ…」
 宮橋は一度言いかけてから沈黙した、その間に飲み干したコップに残る氷が溶けて、コップに当たる音が合図になったように続けた。
「俺でよければ何がお前をそうさせたのか教えてくれないか?」 
 宮橋は自分が知ってることを全て話した上で僕にそう問いかけてきた。

 宮橋の思いはもちろん伝わっている、そして今までの話からわかる。
 決して、学級委員長だからクラスをまとめるためにその業務として今、僕に話しかけているんじゃないということを…。
 1人の友達として僕の話を聞こうとしていることを…。
 わかってる。わかってるけど…。
 怖いんだ。
 自分を出したくない。
 人と関わりを持つのが怖い。

・・・・・・・・・・・
 扉の外側からドアノブに手を掛ける音が聞こえた。
 しかし、過去の恐怖が僕を支配する。
 扉の内側の暗闇で恐怖に怯え震えている僕がいる。
 来るな、来るな、来るな…。
 僕は震えた声でそう呟く。

 もう二度とあんな過去は繰り返したくないんだ…。

 すると、施錠してあった扉には鎖でがんじがらめにされ、扉の向こうからは何も音が聞こえなくなり、次第に内側の空間はいつも通りの静寂に包み込まれた。
・・・・・・・・・・・

「宮橋君、ありがとう。翔太の話も聞けてよかったよ。でも、僕は大丈夫だから」
 僕は相手に敬意を払いつつ直接的な否定表現は避けた。

「いや、でもお前…」
 宮橋は眉をひそめて途中まで言いかけた。
 何か考えを整理したように唾を飲み込み、いつも通りの宮橋の表情に戻って続けた。
「わかった。今日はもう帰るか」
 ファミレスに立てかけられてる時計で時刻を確認するともう夜の8時を回っていた、宮橋とは4時間くらい話し込んでいたらしい。
 僕は自分が頼んだ分の料金を宮橋に渡し、宮橋がテーブルの上に置いてある伝票を持ってレジに向かう。
 会計を済ませファミレスを出ると昼間は暖かかったのに春にしては冬の名残のように少し肌寒い風が吹いている。
 宮橋は真剣な表情で自転車のロックを解除していたが、今行っている行為に対しての表情でないことは明確にわかる。すると、何か決意したように僕の目を見た。
「いつか話してくれよ。待ってるからな」
「うん」
 僕はいつも通りに笑顔を作ってそう言った。
 そして、また嘘をついた。
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