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公爵家のお嬢様
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はぁ、皆さま聴いてくださる? いえね、この作品を開いた時点であなた方は私のお話を聞かなければならないのですけれど……
私、実は素朴な方が大好きで。貴族の方々の流行りは、俺様風ですのよ。
ですので、頭はとんがっておられる方ばかりで、サラサラヘアの御仁は珍しいくらいなんですの。ほら、乙女ゲームで言う体育会系、みたいなそんな方々ばかりですの。それに加えてこの国の王族である俺様風でない殿下もキラキラ王子様風で、私のタイプではなくて。
その結果、出会いはあれど深い仲になるはずもなく……
「アリアナ!!!! いつになったら婚約者を決めるんだ!!!!」
と、お父様に叱られてしまう始末なのですわ。
「お父様、そんなに叫ぶと周りの方がびっくりしてしまうじゃありませんの」
「びっくりしてもいい、とにかく今はお前の将来が不安でたまらん」
あら、泣き出してしまわれました。ですが、お父様、安心しなさって?
「そろそろ家を出ようかと思っているんですの」
「はい?」
あら? 聞こえなかったかしら?
「お父様のお力で今まで生きてこられたのは重々承知しております。私もひとり立ちしなければと思いまして、もう住む場所も職も決めていますの」
「はい? もうすむばしょもしょくも決めた?」
「ええ」
お父様の目は点になっております。大丈夫ですわ。安全面はバッチリ。何故なら、私が働くのは王妃さまの侍女ですもの。
「こちらにその旨が記されておりますわ」
「お、おうひさま……⁇ 」
「ええ」
お父様は固まってしまわれました。そして、月日が過ぎて、私が王宮に向かう日まで目は点のままでした。
「行って参ります」
「あ、ああ、行ってきなさい。くれぐれも変な輩に捕まるんじゃないぞ」
「はい」
今の流行を取り入れた殿方を私は好きになれそうにありません。ですので、変な輩に捕まることはあり得ないので、満面の笑みで頷いておきましたわ。ですが、お父様は変な顔をなされていました。
「アリアナ様がご到着なさいました」
先輩方はとても優しく私に侍女となるための知識や技能を教えてくださいました。
「貴女は王妃さまの侍女となるのですからこれくらいは知っておかなければ」
公爵家の令嬢としてある程度の知識は入っていたつもりでしたが、まだまだ足りなかったようで、着いたその日からこの国の成り立ちや政治の在り方などを教わりましたの。
もちろん、1人でしたら心が折れてしまいそうでした。ですが、私にはそれを支えてくださる方がいらっしゃいました。
「アリアナ」
「フィーリ様!」
この宮にいるということは貴族なのでしょう。
ですが、彼は流行に身を任せた俺様風やキラキラ王子様風ではない本当に清潔感のある素朴な見た目の方でした。中身も素敵で私はすぐに彼に夢中になってしまいましたの。
「今日は手作りのサンドイッチを持ってきたんだ。一緒に食べてくれる?」
優しい声に私はうっとりしながら頷きます。
「もちろんですわ」
「ああ、嬉しい。ありがとう」
"手作り"何て良い響きでしょう。私のタイプそのものではありませんか。しかし、この逢瀬が皆にバレないわけがありません。とうとう王妃さまの耳にも届いたらしく、『その方が気になるなら結婚しなさいな』と言われてしまいました。
まだ王妃さまの侍女として仕事も出来ず、勉強だけしか出来ていなかった私は断りました。ところが、です。
「アリアナ、僕と結婚してくれない?」
王妃さまに言われたその数日後に、フィーリ様から求婚されてしまいましたの。
その時に、私は気がついましたわ。私もフィーリ様と一緒に生きていきたい、と。
「フィーリ様、私も貴方と一緒に生きていきたいですわ」
そう、頷いた時でした。ザアッと強めの風が吹いたのです。
実はフィーリ様は前髪が重たく顔の半分が前髪で覆われておりました。ですので、あまり目を見ることはありませんでしたの。しかし、その風はフィーリの重たい前髪を容易く持ち上げ隠されたその瞳を私に見せてくれたのです。
私は心臓が止まりそうなほどおどろきました。
「……で、ん……か?」
金の瞳は王族でしかあり得ません。ついでに言うならば、王族の男児は1人だけ。
「ああ、バレてしまった」
そう言って、殿下はご自分の頭に手をかけ髪を引っこ抜きました。実は、引っこ抜いた髪の正体は被っていたらカツラだったのですが。
「ひっ!?」
そこからはもはや私の脳がキャパオーバーしてしまい、ぼんやりとしか記憶しておりません。
黒髪だと思っていたフィーリの髪が金髪で、私が今まで王妃さま付きの侍女となるためだと思っていた勉強は全て王妃教育であったことななんて……
「アリアナ、愛しているよ」
目の前には金髪金眼。まさに物語に出てくるような王子様がいらっしゃいます。
「殿下」
「どうかフィリップと呼んでくれ」
「フィリップ様」
「なんだいアリアナ?」
ゆるりと細められた目を見るとやっぱり結婚は無しにしてくれなんて言えません。いえ、彼は言わせないつもりでしょう。
「アリアナ、愛しているよ。私と一緒にこの国を支えてくれ」
「は、い」
目が本気でした。私は震える声で承諾の意を示しました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【番外編】
アリアナは少しぽわぽわとした変わった子だった。父の私が言うのもなんだが、絶世の美女なのだ。あの白銀の髪と美しい濡羽色の瞳はまさに女神を体現したかのよう。
そんな娘だからこそ、引く手数多だと勘違いした己が恥ずかしい。娘は変わり過ぎていた。変人だった。言い寄ってくる殿方からするりするりと抜け出し、気づけば高嶺の花。
何を言っても「大丈夫ですわ~」の一言で逃げられていた。そろそろヤバいぞっと思っていたところに娘は王家の手紙を持ってくる。
爆弾娘と言ったほうがいいのかもしれない。
変な輩に捕まるなと忠告したのに、1番厄介な王子に捕まっていた。あの青褪めた顔はおそらく騙されたのだろう。王子は王子でいい笑顔をしていた。助けてやりたい。だが、私は警告したし王家を敵に回すことなどできない。
「すまないな、アリアナ」
「お父様、お言葉とは反対に、お顔は満面の笑みですのね」
おっと、顔に出てしまっていたか! そりゃそうだ。何故なら、アリアナの孫がみれるのだから!
アリアナ、お前なら大丈夫だ。早く私に孫を見せてくれ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【後日談】
この後、アリアナは別に殿下はキラキラオーラを纏っているだけで以前会っていたフィーリ様とあまり変わらないと気づき始める。そこからはラブラブ生活を送っていたので、結果的にハッピーエンド。
子供は5人。子沢山で王妃も父も夫も喜んだそう。
この後、アリアナの美しさに目を奪われた敵国の皇太子がやってくるが愛の力で乗り切った。どう乗りきったかはみなさまの想像力にお任せします。この作品をお読みいただきありがとうございました!
私、実は素朴な方が大好きで。貴族の方々の流行りは、俺様風ですのよ。
ですので、頭はとんがっておられる方ばかりで、サラサラヘアの御仁は珍しいくらいなんですの。ほら、乙女ゲームで言う体育会系、みたいなそんな方々ばかりですの。それに加えてこの国の王族である俺様風でない殿下もキラキラ王子様風で、私のタイプではなくて。
その結果、出会いはあれど深い仲になるはずもなく……
「アリアナ!!!! いつになったら婚約者を決めるんだ!!!!」
と、お父様に叱られてしまう始末なのですわ。
「お父様、そんなに叫ぶと周りの方がびっくりしてしまうじゃありませんの」
「びっくりしてもいい、とにかく今はお前の将来が不安でたまらん」
あら、泣き出してしまわれました。ですが、お父様、安心しなさって?
「そろそろ家を出ようかと思っているんですの」
「はい?」
あら? 聞こえなかったかしら?
「お父様のお力で今まで生きてこられたのは重々承知しております。私もひとり立ちしなければと思いまして、もう住む場所も職も決めていますの」
「はい? もうすむばしょもしょくも決めた?」
「ええ」
お父様の目は点になっております。大丈夫ですわ。安全面はバッチリ。何故なら、私が働くのは王妃さまの侍女ですもの。
「こちらにその旨が記されておりますわ」
「お、おうひさま……⁇ 」
「ええ」
お父様は固まってしまわれました。そして、月日が過ぎて、私が王宮に向かう日まで目は点のままでした。
「行って参ります」
「あ、ああ、行ってきなさい。くれぐれも変な輩に捕まるんじゃないぞ」
「はい」
今の流行を取り入れた殿方を私は好きになれそうにありません。ですので、変な輩に捕まることはあり得ないので、満面の笑みで頷いておきましたわ。ですが、お父様は変な顔をなされていました。
「アリアナ様がご到着なさいました」
先輩方はとても優しく私に侍女となるための知識や技能を教えてくださいました。
「貴女は王妃さまの侍女となるのですからこれくらいは知っておかなければ」
公爵家の令嬢としてある程度の知識は入っていたつもりでしたが、まだまだ足りなかったようで、着いたその日からこの国の成り立ちや政治の在り方などを教わりましたの。
もちろん、1人でしたら心が折れてしまいそうでした。ですが、私にはそれを支えてくださる方がいらっしゃいました。
「アリアナ」
「フィーリ様!」
この宮にいるということは貴族なのでしょう。
ですが、彼は流行に身を任せた俺様風やキラキラ王子様風ではない本当に清潔感のある素朴な見た目の方でした。中身も素敵で私はすぐに彼に夢中になってしまいましたの。
「今日は手作りのサンドイッチを持ってきたんだ。一緒に食べてくれる?」
優しい声に私はうっとりしながら頷きます。
「もちろんですわ」
「ああ、嬉しい。ありがとう」
"手作り"何て良い響きでしょう。私のタイプそのものではありませんか。しかし、この逢瀬が皆にバレないわけがありません。とうとう王妃さまの耳にも届いたらしく、『その方が気になるなら結婚しなさいな』と言われてしまいました。
まだ王妃さまの侍女として仕事も出来ず、勉強だけしか出来ていなかった私は断りました。ところが、です。
「アリアナ、僕と結婚してくれない?」
王妃さまに言われたその数日後に、フィーリ様から求婚されてしまいましたの。
その時に、私は気がついましたわ。私もフィーリ様と一緒に生きていきたい、と。
「フィーリ様、私も貴方と一緒に生きていきたいですわ」
そう、頷いた時でした。ザアッと強めの風が吹いたのです。
実はフィーリ様は前髪が重たく顔の半分が前髪で覆われておりました。ですので、あまり目を見ることはありませんでしたの。しかし、その風はフィーリの重たい前髪を容易く持ち上げ隠されたその瞳を私に見せてくれたのです。
私は心臓が止まりそうなほどおどろきました。
「……で、ん……か?」
金の瞳は王族でしかあり得ません。ついでに言うならば、王族の男児は1人だけ。
「ああ、バレてしまった」
そう言って、殿下はご自分の頭に手をかけ髪を引っこ抜きました。実は、引っこ抜いた髪の正体は被っていたらカツラだったのですが。
「ひっ!?」
そこからはもはや私の脳がキャパオーバーしてしまい、ぼんやりとしか記憶しておりません。
黒髪だと思っていたフィーリの髪が金髪で、私が今まで王妃さま付きの侍女となるためだと思っていた勉強は全て王妃教育であったことななんて……
「アリアナ、愛しているよ」
目の前には金髪金眼。まさに物語に出てくるような王子様がいらっしゃいます。
「殿下」
「どうかフィリップと呼んでくれ」
「フィリップ様」
「なんだいアリアナ?」
ゆるりと細められた目を見るとやっぱり結婚は無しにしてくれなんて言えません。いえ、彼は言わせないつもりでしょう。
「アリアナ、愛しているよ。私と一緒にこの国を支えてくれ」
「は、い」
目が本気でした。私は震える声で承諾の意を示しました。
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【番外編】
アリアナは少しぽわぽわとした変わった子だった。父の私が言うのもなんだが、絶世の美女なのだ。あの白銀の髪と美しい濡羽色の瞳はまさに女神を体現したかのよう。
そんな娘だからこそ、引く手数多だと勘違いした己が恥ずかしい。娘は変わり過ぎていた。変人だった。言い寄ってくる殿方からするりするりと抜け出し、気づけば高嶺の花。
何を言っても「大丈夫ですわ~」の一言で逃げられていた。そろそろヤバいぞっと思っていたところに娘は王家の手紙を持ってくる。
爆弾娘と言ったほうがいいのかもしれない。
変な輩に捕まるなと忠告したのに、1番厄介な王子に捕まっていた。あの青褪めた顔はおそらく騙されたのだろう。王子は王子でいい笑顔をしていた。助けてやりたい。だが、私は警告したし王家を敵に回すことなどできない。
「すまないな、アリアナ」
「お父様、お言葉とは反対に、お顔は満面の笑みですのね」
おっと、顔に出てしまっていたか! そりゃそうだ。何故なら、アリアナの孫がみれるのだから!
アリアナ、お前なら大丈夫だ。早く私に孫を見せてくれ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【後日談】
この後、アリアナは別に殿下はキラキラオーラを纏っているだけで以前会っていたフィーリ様とあまり変わらないと気づき始める。そこからはラブラブ生活を送っていたので、結果的にハッピーエンド。
子供は5人。子沢山で王妃も父も夫も喜んだそう。
この後、アリアナの美しさに目を奪われた敵国の皇太子がやってくるが愛の力で乗り切った。どう乗りきったかはみなさまの想像力にお任せします。この作品をお読みいただきありがとうございました!
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