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第94話 真夏の決闘・ゆりな対麗央⑤歌姫、別件でバズる
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奔流はいつ果てるとも知らぬほどに止まらない。
あまりの量の多さに水着越しでも十分に感じられるほどの違和感があった。
見た目にもはっきりと濡れていて、お漏らしをしたのかと勘違いされかねないほどだ。
麗央は終わったと考えたが、幸いなことにユリナは全く、気付いていない。
麗央の舌と己の舌を絡め、麗央を感じることに夢中となりすぎるあまり、それ以外のことが抜け落ちているかのように……。
(リーナさん、ストップ! ストップ!)
そんな麗央の心の叫びなど、ユリナには聞こえていない。
あれほどに吐き出したにも関わらず、麗央のモノは相変わらず、硬度を保っている。
熱と堅さがそのままなのはいいことにユリナの手はまだ、副えられている。
それどころか、さっきより激しい。
キスに夢中なあまり、手が疎かになっているのか。
それとも彼女の中に眠る本性がそうさせているのか。
結局、ユリナがキスに満足するまで麗央が解放されることはなく、麗央の水着は酷い有様になっていた。
さすがにそう何度も発射させられては若く、力の有り余っている麗央でも無理がある。
麗央のモノも今はしおしおとしな垂れており、当分は何も発射出来そうになかった。
「スゴクよかったわ」
「そ、そうだね」
麗央成分をたっぷりと補充したからか、ユリナは喜色満面で頗る機嫌がいい。
この時、麗央は快楽のせいもあり、気付いていなかったが自分がさっさと頭から手を離せばよかっただけなのである。
ユリナとの口付けで感じられる甘い毒に酔い痴れたばかりに痛い目に遭ったのに過ぎない。
心無し薄っすらと目の下にくまが見える憔悴した麗央とは対照的にユリナはなぜか、お肌艶々で充実している。
「んんん? どうしたの、それ?」
「え? あ、うん。汗じゃないかな」
「そ、そう?」
身を離したユリナは今更のように麗央の異変に気付いた。
不幸中の幸いだったのは庭先で屋外だったことだろう。
あからさまに見てとれる妙な白濁した物が垂れているので屋内であれば、鼻のいい者には察せられるほどだ。
ユリナはそれが赤ちゃんの素になる物とは考えてもいないのでおかしいとは思いつつもそれ以上は追及しなかった。
「ねぇ、レオ。何か、疲れてない? キスが嫌だった?」
ユリナは麗央の様子が不安になったのか、愁いを帯びた不安な表情を隠そうともせず、再び麗央に密着した。
発射しすぎもあり、今や賢者となっている麗央の体はさすがに反応しない。
「違うよ。そんなことないさ」
「本当?」
「ああ。俺が嘘を言ったことはないだろ?」
「うん。ないわね」
「あ、しまった」と麗央が思った時にはもう遅かった。
ユリナは目を閉じて、明らかに待っている。
観念した麗央はユリナの肩に優しく、手を置くとそっと抱き締めながら、再び口付けを交わす。
先程まで行っていた激しく、大人の口付けではなく、互いの思いを交わし合う静かな口付けである。
(トレーニングにはならなかったなあ。失敗かな……)
(しっかりスキンシップ出来たわ。大成功よね)
思うところは正反対だが、二人の長い午後はまだ始まったばかりである。
しかし、その日、日課となっていた二人の秘め事は麗央の不調により、行われなかった。
否。
行えなかったのである。
図らずとも五十六に言われた『手でしてもらう』ことを成し遂げたことに麗央は気が付いていない。
その日の夕方のことである。
中々に酷い有様となった麗央がバスルームで入念に体を磨いている頃、ユリナは寝室で一人、自分のチャンネルのチェックをしていた。
そして、気が付いた。
「ぎゅにゃああああ」
奇妙な叫び声に麗央が愛妻の危機と慌てた様子でバスルームから、駆け付ける。
「ダ、ダイジョーブ。ナ、ナンデモナイアルヨ」と誰が見ても怪しい狼狽え振りを見せるユリナを訝しく思いながらも麗央は再び、バスルームへと戻った。
(な、なんでなの!? おかしいでしょ)
ライブ配信をした記憶がないのにアーカイブに動画が増えていた。
時間としては三十分ほどの短い動画だったが、再生数が尋常ではない回転を見せている。
内容を確認したユリナは普段の冷静さを失い、奇怪な叫び声を上げてしまったのだ。
そこには昼下がりに行った二人のトレーニング風景が映し出されていた。
見間違えるはずがない自宅の風景。
水着の色とデザインも着用していた物と全く、同じなので疑うべくもない。
カメラアングルとしてはユリナの背中側ではなく、麗央の背中側からユリナをメインに捉えている。
ユリナが麗央を押し倒し、上に乗っかり、濃厚なキスシーンを演じるところまでがぶれることなく、きれいに撮影されていた。
(あっ……しまったわ)
ユリナは思い出した。
機材チェックでうっかりと亡霊カメラを一つ起動させていたことを思い出した。
まさか、それがライブ配信されてしまい、アーカイブに残ろうとは……。
(レオの顔は映ってないわね……よしっ)
ユリナにとって、重要なのはその一点だった。
しかし、男の顔がはっきりと映っていないことがさらなるバズりに繋がろうとはさしもの歌姫も予想出来なかった。
オリジナルの動画は歌姫リリーのチャンネルに公式に登録されている物だ。
外野が何を言おうが真実である。
では歌姫が情交を交わしている男は誰なのか?
ファンが気になるのはそこである。
オリジナル動画が異常な回転数を見せるのと同様に切り抜きで作られた考察動画も盛大なバズり具合を見せた。
その頃、麗央はバスルームで盛大なくしゃみをしていた。
「誰か、俺の噂をしているのかな?」
あまりの量の多さに水着越しでも十分に感じられるほどの違和感があった。
見た目にもはっきりと濡れていて、お漏らしをしたのかと勘違いされかねないほどだ。
麗央は終わったと考えたが、幸いなことにユリナは全く、気付いていない。
麗央の舌と己の舌を絡め、麗央を感じることに夢中となりすぎるあまり、それ以外のことが抜け落ちているかのように……。
(リーナさん、ストップ! ストップ!)
そんな麗央の心の叫びなど、ユリナには聞こえていない。
あれほどに吐き出したにも関わらず、麗央のモノは相変わらず、硬度を保っている。
熱と堅さがそのままなのはいいことにユリナの手はまだ、副えられている。
それどころか、さっきより激しい。
キスに夢中なあまり、手が疎かになっているのか。
それとも彼女の中に眠る本性がそうさせているのか。
結局、ユリナがキスに満足するまで麗央が解放されることはなく、麗央の水着は酷い有様になっていた。
さすがにそう何度も発射させられては若く、力の有り余っている麗央でも無理がある。
麗央のモノも今はしおしおとしな垂れており、当分は何も発射出来そうになかった。
「スゴクよかったわ」
「そ、そうだね」
麗央成分をたっぷりと補充したからか、ユリナは喜色満面で頗る機嫌がいい。
この時、麗央は快楽のせいもあり、気付いていなかったが自分がさっさと頭から手を離せばよかっただけなのである。
ユリナとの口付けで感じられる甘い毒に酔い痴れたばかりに痛い目に遭ったのに過ぎない。
心無し薄っすらと目の下にくまが見える憔悴した麗央とは対照的にユリナはなぜか、お肌艶々で充実している。
「んんん? どうしたの、それ?」
「え? あ、うん。汗じゃないかな」
「そ、そう?」
身を離したユリナは今更のように麗央の異変に気付いた。
不幸中の幸いだったのは庭先で屋外だったことだろう。
あからさまに見てとれる妙な白濁した物が垂れているので屋内であれば、鼻のいい者には察せられるほどだ。
ユリナはそれが赤ちゃんの素になる物とは考えてもいないのでおかしいとは思いつつもそれ以上は追及しなかった。
「ねぇ、レオ。何か、疲れてない? キスが嫌だった?」
ユリナは麗央の様子が不安になったのか、愁いを帯びた不安な表情を隠そうともせず、再び麗央に密着した。
発射しすぎもあり、今や賢者となっている麗央の体はさすがに反応しない。
「違うよ。そんなことないさ」
「本当?」
「ああ。俺が嘘を言ったことはないだろ?」
「うん。ないわね」
「あ、しまった」と麗央が思った時にはもう遅かった。
ユリナは目を閉じて、明らかに待っている。
観念した麗央はユリナの肩に優しく、手を置くとそっと抱き締めながら、再び口付けを交わす。
先程まで行っていた激しく、大人の口付けではなく、互いの思いを交わし合う静かな口付けである。
(トレーニングにはならなかったなあ。失敗かな……)
(しっかりスキンシップ出来たわ。大成功よね)
思うところは正反対だが、二人の長い午後はまだ始まったばかりである。
しかし、その日、日課となっていた二人の秘め事は麗央の不調により、行われなかった。
否。
行えなかったのである。
図らずとも五十六に言われた『手でしてもらう』ことを成し遂げたことに麗央は気が付いていない。
その日の夕方のことである。
中々に酷い有様となった麗央がバスルームで入念に体を磨いている頃、ユリナは寝室で一人、自分のチャンネルのチェックをしていた。
そして、気が付いた。
「ぎゅにゃああああ」
奇妙な叫び声に麗央が愛妻の危機と慌てた様子でバスルームから、駆け付ける。
「ダ、ダイジョーブ。ナ、ナンデモナイアルヨ」と誰が見ても怪しい狼狽え振りを見せるユリナを訝しく思いながらも麗央は再び、バスルームへと戻った。
(な、なんでなの!? おかしいでしょ)
ライブ配信をした記憶がないのにアーカイブに動画が増えていた。
時間としては三十分ほどの短い動画だったが、再生数が尋常ではない回転を見せている。
内容を確認したユリナは普段の冷静さを失い、奇怪な叫び声を上げてしまったのだ。
そこには昼下がりに行った二人のトレーニング風景が映し出されていた。
見間違えるはずがない自宅の風景。
水着の色とデザインも着用していた物と全く、同じなので疑うべくもない。
カメラアングルとしてはユリナの背中側ではなく、麗央の背中側からユリナをメインに捉えている。
ユリナが麗央を押し倒し、上に乗っかり、濃厚なキスシーンを演じるところまでがぶれることなく、きれいに撮影されていた。
(あっ……しまったわ)
ユリナは思い出した。
機材チェックでうっかりと亡霊カメラを一つ起動させていたことを思い出した。
まさか、それがライブ配信されてしまい、アーカイブに残ろうとは……。
(レオの顔は映ってないわね……よしっ)
ユリナにとって、重要なのはその一点だった。
しかし、男の顔がはっきりと映っていないことがさらなるバズりに繋がろうとはさしもの歌姫も予想出来なかった。
オリジナルの動画は歌姫リリーのチャンネルに公式に登録されている物だ。
外野が何を言おうが真実である。
では歌姫が情交を交わしている男は誰なのか?
ファンが気になるのはそこである。
オリジナル動画が異常な回転数を見せるのと同様に切り抜きで作られた考察動画も盛大なバズり具合を見せた。
その頃、麗央はバスルームで盛大なくしゃみをしていた。
「誰か、俺の噂をしているのかな?」
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