上 下
221 / 251

くろいゆき、超短編ホラーゲームにチャレンジする

しおりを挟む
 皆様、ごきげんようですわ~。

 今回はSteamで無料で遊べるホラーゲーム『先端恐怖症』を遊んでみたお話でしてよ。
 ホラー映画のレビューをたくさん書いているのに実は怖がりと以前にも書いたと思うのですけど、私はライド式のお化け屋敷でもずっと目を瞑っていて何も見ないレベルの怖がりですわ🌿
 普段、いつも涼しそうな顔をしている(汗かかないから、いいわねとも言われますけど普通に汗は出てましてよ?)と母親に言われるくらいに動揺したように見えないのが特技? なのですけど内心では結構、ザワザワ言っているのは秘密ですわね。

 予め分かっているので予測出来るのであれば、対処が出来るのでホラー映画も「ほらね」でどうにか出来るのと洗い物をしながら、明るい部屋でタブレットという小さな媒体で見ているのも影響して、平気といったところかしら?
 ですから、そんな私が好き好んでホラーゲームを買うことはないのですけど、無料配布されたホラーゲームがライブラリに入っていたり、興味本位でネタになるのかと思って購入したクトゥルフ神話が原作になったゲームはありますの。
 ところが先日、ふらふらとSteamのストアを見ていたら、無料のホラーゲームが偶然目に入りましたの。
 それが『先端恐怖症』ですわ!
 およそ十分程度と短いプレイ時間でクリアが可能で物語は一本道とレビューにもあったのでこれくらいなら、小説のネタになるかもしれないと考え、遊んでみることにしましたの。

 とはいえ、中々どうして遊ぶ時間が取れず、放置していたのですけど昨夜、ついにトライの日が来たのですわ。
 深夜なので部屋の照明は落としていて、真っ暗。
 パソコンの画面を出力したテレビの画面だけが暗い部屋の中で光を発している怖い状態ですわね。
 これだと一人で遊んでいると確実に「ぎゃー」「きゃー」と声を出しそうになる事案ですけど、今回は大丈夫。
 仕事でお疲れの相方を巻き込んでお喋りしてもらいながら、どうにか怖さを誤魔化す方向で!

 主人公は夜勤の若い看護師さん。
 照明が落とされた暗い病棟を懐中電灯片手に一人で見回る……。
 移動と懐中電灯のON/OFF(OFFにする意味があるのかは不明でしてよ?)しか、操作はないので滅茶苦茶、簡単ですわね。

 あっ、これは暗い物陰から急にわっと出てきて、驚かせようというパターンなのでしょう?
 知ってる~! と分かっていてもどうにも出来ませんわね。
 むしろアレで平然としていられる方が特殊ですわ。
 ナースステーションに置いてあるファイルには謎のメモ『生は死/死は生』が挟んでありますの。
 これは確実にやばいと思わせるのに十分なギミックではなくって?

 夜勤として、七〇一から七〇六まである病室を見回る”探索”が目的のゲームのように思わせておいて、実は違いますのよ。
 まず突如、鳴り響くナースコールの音に「ぎゃっ」となりつつ七〇一の病室を確認に行くと誰もいない。
 部屋はもぬけの殻で空のベッドで使っていた気配がまるでない病室に首を捻りつつ、戻ると再び鳴るナースコール。
 今度は七〇二号室からのナースコール……。
 今度こそ、わっと出てきて驚かせるのではないかしら?
 そう身構えて開けるとベッドの上には人間よりも大きな可愛いテディベアが……。
 そのテディベアを見て”懐かしい”、”子供の頃好きだったぬいぐるみ”と思い出を語る主人公。

 そう……。
 この時点で気付く方もおられるのではないかしら?
 この病棟は現実の世界なのだろうか?
 もしかして、主人公は信頼できない語り手ではないのだろうかと……。
 その推理は間違っておらず、まさしく信頼できない語り手による血塗られていき、おどろおどろしい病室が待ち受けているのですけど、オチに関しては敢えて語らないことにしますわね。
 あっという間に終わる短いゲームですし、これは実にネタとして面白いと思わせるものですもの。
 私は相方とお喋りしながらだったのでドーンと病室開けるごとに「ひえ!?」となりつつも暗い部屋でも耐えられましたけど(´・ω・`)

 一応、気になって仕方がないけど遊ぶことないのでオチが知りたいという方に向けて、ネタバレも書くので注意してくださいまし。















 病室を確認し、戻るとナースコールのパターンは七〇六号室を確認するまで続くのですけど、これが部屋番号が進むほどにどんどん、常軌を逸した物へと変化していきますの。
 それと同時に主人公も”何かを忘れている”、”大事なことを忘れている”と記憶を探り始めるのですけど……。
 幼少期、病弱で優しく面倒を見てくれる看護師さんの姿に憧れ、看護師になったことを思い出した主人公。
 次の部屋では看護師の制帽式で見られる蝋燭が飾られており、主人公も徐々に異変と記憶の欠落に混乱をきたし始め、プレイヤーは推理が確信に近付くといったところかしら?
 ここから、急にたたみかけてくるので注意ですわ。
 天井からハサミやメスを手にした腕がたくさんぶら下がり、部屋を出ようとすると腕が全て落下し、部屋中にペンキのように血がぶちまけられる……。
 戻ると最後のナースコールが鳴り、ついに最後の病室へと足を踏み入れる主人公。
 下半身と頭が無く、内臓が垂れ下がった無惨な遺体が天井からぶら下げられており、ふと目をやると金属製のボウルに黒い髪のようなものが生えた丸い物体が……。

 そばに近寄り、調べると「これは私の頭」とついに気付いてしまった主人公。
 途端にビシャビシャと部屋中に血がぶちまけられていき、視界が真っ赤になっておしまい(´・ω・`)
 主人公は幼少期から、看護師になるまでを走馬灯のように思い出し、何らかの鋭い刃物で殺され、切り刻まれたということが示唆された訳ですわね。

 そして、舞台は暗転し、噂話の内容で『若くて感じの良い看護師が何者かの手で殺され、バラバラにされた遺体を発見されたこと』、『それ以来、病棟で若い女性の影らしきものが目撃されるようになったこと』が明かされて、終わりですわ~。
 プレイ時間は十三分なのでおおよそ十分という短さとCGのクオリティがそれほど高くはなく、妙にリアルで「ぎゃー」とはならないから、ホラー初心者の練習にはいいのではないかしら?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

発達障害の長男と母としての私

遥彼方
エッセイ・ノンフィクション
発達障害の長男と母としての私の関わり方の記録というか、私なりの子育てについて、語ろうと思います。 ただし、私は専門家でもなんでもありません。 私は私の息子の専門家なだけです。心理学とか、医学の知識もありません。きっと正しくないことも語るでしょう。 うちの子とは症状が違うから、参考になんてならない方も沢山いらっしゃるでしょう。というよりも、症状は一人一人違うのだから、違うのは当たり前です。 ですからあなたは、あなたのお子さんなり、ご家族の方の専門家になって下さい。 願わくば、その切っ掛けになりますよう。 ※私の実際の経験と、私の主観をつらつらと書くので、あまり纏まりがないエッセイかもしれません。 2018年現在、長男は中学3年、次男小6年、三男小4年です。 発達障害だと発覚した頃は、長男3歳、次男6カ月、三男はまだ産まれていません。 本作は2017年に、小説家になろうに掲載していたものを転記しました。 こちらでは、2018年10月10日に完結。

小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、ノベルアップ+に同一作品を弱小作家が二重投稿した結果――PVを増やすために――

ネコ飼いたい丸
エッセイ・ノンフィクション
タイトルまんまです。一人でも多くの方に読んでもらう(PVを増やす)ために、弱小作家が約13万字(全42話)の拙作(処女作)を複数の投稿サイト(小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、ノベルアップ+)に投稿した結果を公開します。 *他サイト(小説家になろう、カクヨム)にも投稿しています。

わたしがうまれかわった日

あいざる
エッセイ・ノンフィクション
自殺を考えた、小学生の人生

自称サバサバ女の友人を失った話。

夢見 歩
エッセイ・ノンフィクション
あなたの周りには居ませんか? 「私ってサバサバしてるからさぁ」が口癖の女の人。

現役うつ病サバイバーのお話

らむ
エッセイ・ノンフィクション
現役うつ病サバイバーの私が、日々の出来事や、昔のこと、好きなことについて短編エッセイにまとめます。 どこから読んでも大丈夫!気楽にページを開いてくださいね。

【完結】初めてアルファポリスのHOTランキング1位になって起きた事

天田れおぽん
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスのHOTランキング一位になった記念のエッセイです。 なかなか経験できないことだろうし、初めてのことなので新鮮な気持ちを書き残しておこうと思って投稿します。 「イケオジ辺境伯に嫁げた私の素敵な婚約破棄」がHOTランキング一位になった2022/12/16の前日からの気持ちをつらつらと書き残してみます。

カルバート

角田智史
エッセイ・ノンフィクション
連想させるのは地下を走る水。 あまり得るものはないかもしれません。 こんな人間がいる、こんな経験がある、それを知る事でまたあなた自身を振り返る、これからのあなたを考える、そのお手伝いが少しでもできればいいかなと思っています。 また時折出てくる対人間関係のアドラー、フロム、ニーチェに感化された僕の考え方が今後の皆様の生活の参考になる事があれば、幸いです。 もし最後まで、僕にお付き合いされる方がいらっしゃれば、心より感謝致します。

投稿インセンティブで月額23万円を稼いだ方法。

克全
エッセイ・ノンフィクション
「カクヨム」にも投稿しています。

処理中です...