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くろいゆきと映画の話・もきゅめんたりー

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 皆様、ごきげんようですわ~。

 今回、取り上げる映画は『幽霊報道』でしてよ。
 この映画のジャンルはモキュメンタリー。
 もきゅめんたりと書くともきゅとしているように聞こえますけど、違いましてよ?
 モック・ドキュメンタリーの略でモキュメンタリーと呼ばれており、ドキュメンタリーのように見せかけたフィクションといったとことかしら。

 モキュメンタリーなのでドキュメント風味。
 ディレクターの中年男性・ウンノヨウジとアシスタントの若い女性・嶺生まやのコンビが三つの心霊事件に挑むという体で作られてますわ。
 主演は監督・脚本も務めるウンノヨウジ氏で自らメガホンもとり、演じてらっしゃる多才な方でしてよ。
 最初、モキュメンタリーということを理解していないで視聴を始めたのでとても良く出来た心霊ドキュメントかと思っていたのは秘密ですわ~🌿

 三話構成で『空き家の怪音』、『レンタカーの霊』、『黒いストーカー』の全く、タイプが違う心霊現象を二人が取材し、解決に向けて動くので未解決のまま、何だかモヤモヤとした気持ちが残ることもありませんわね。
 一話目の『空き家の怪音』ではアシスタントの子が、ミニスカートに生足と中々、際どいファッション。
 その筋の性癖向けの人へのサービスショットなのか、異音がする空き家の二階へ階段を上がる途中で「見えました?」がありますけど……
 これは多分、アシスタントの子がまだ、この仕事に慣れていないと視聴者にアピールしているのではないか? と思いますの。
 よ~く考えてくださいませ。
 いくらモキュメンタリーとはいえ、ドキュメンタリー風味。
 ディレクターのおっちゃんと怪奇現象が起こるかもしれない怪しい空き家で二人きりで寝ますのよ?
 そんな状況でミニスカ穿いてくるかしら?
 実は年上好きで密かにディレクターを狙っている……という素振りはまるでないのでその線は薄いと思いましてよ。

 『空き家の怪音』は不可解な異音が発生し、入居者が安定せず、空き家と化した賃貸物件を大家さんの許可を得て、調査するという趣き。
 実際に二人が寝泊まりをして、異音もはっきりと録音されたことで只事ではないと判断した二人。
 ひょんなことから、頭を働かせたウンノ氏の名推理で何ともやるせない事件が起きていたことが分かり、大家さんに適切な対応を取るように諭して、無事に解決ですわね。
 『レンタカーの霊』はとあるレンタカーで借りた軽自動車で夜の街を走っていると車内に見知らぬ女性が同乗していたという怪奇現象に挑む二人は、一話目と同じく現象の発生を完全に再現することで女性の霊らしき者の姿にパニック状態に……
 ここで霊のはずの女性がものすご~くマネキンぽく、霊なのに自動車が揺れると同じく揺れることから、私はようやくこれがドキュメンタリーでないことに気付きましたわ。

 勝手に開き、閉まるドアと窓に残った手形と只ならぬ様子に一話目と同じく、ミステリー風味が加わり、これまた何ともやるせない事件が起きており、浮かばれない女性の霊が起こしていた現象と判明するのですけど……
 今回は供養も兼ねて、現場で成仏を祈るだけなのは仕方ないところかしら?

 『黒いストーカー』は地下アイドルから、姿の見えないストーカーという怪奇現象じみた事例の相談を受けた二人は地下アイドルが視線を感じた人通りの少ない裏通りを取材し、自らもその恐怖を味わうのですけど……
 今回の事件もやるせない事案が生じ、霊現象が起きていたにも関わらず、少しほっこりとするいいお話しですわ~。
 ウンノ氏がストーカーのような霊に投げ飛ばされ、痛い目に遭ったのが、実はちょっとニヤリとする要素だったりするので事件の真相を楽しみに見ていただきたいですわ~。

 あまり怖さを感じずに非常に良く出来たドキュメンタリーのようにうまく、まとめられた良作ですわね。
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