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くろいゆきと映画の話・嘘をつくと鼻が伸びる
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皆様、ごきげんようですわ~。
今回、取り上げるのはディズニーのアニメ映画でもおなじみの嘘を吐くとどんどん鼻が伸びていく木の人形が主人公のイタリア映画『ほんとうのピノッキオ』でしてよ。
児童文学『ピノッキオの冒険』が原作のファンタジー作品でイタリアの作家が描き、イタリアを舞台にしていることもあって、イタリア語の字幕版しかAmazonプライムにはないのですけど、イタリア語との相性がいいですわ~。
イタリア語が分からなくても何となく、ニュアンスが伝わる感じが最高でしてよ。
原作の『ピノッキオの冒険』のあらすじは説明の必要がないほどに皆さん御存知だと思いますの。
でも、あの原作確か、最初のオチは努力もしないで遊んでばかりで悪い子のピノッキオは結局、悪党に騙されて木に吊るされてしまいましたとさで何の救いもないまま、終わったはずですわ。
悪いことをしていると罰が当たるという仏教説話や教訓に近いものがあったのですけど、不評だったのでその後のストーリーが作られたという経緯があったと思いますの。
さて、本題の『ほんとうのピノッキオ』ですけど、全体的に明るい雰囲気が強く、御伽噺に近いイメージのディズニーアニメの印象で見てはいけませんわ。
全体的に暗黒時代の中世を感じさせる暗い雰囲気が漂っていて、ほんわかとした集落というよりもディストピア感が強いですわ。
そして、ピノッキオを作るパパことジェペットじいさん。
アニメの印象や絵本では好々爺の印象が強く、人のいいおじいさんといったところではないかしら?
ところがこの映画のジェペットは違いますの。
仕事がなく、生活に困窮しているのは分かりますけど、演じる名優ロベルト・ベニーニのあくの強い演技もあって……このクズ、どうにかしないと感が強いんですのよ。
このジェペットあって、ピノッキオの初期のあの天真爛漫と言えば、聞こえはいいものの破天荒なパーソナリティーが生まれたのではないかと疑いたくなりましてよ?
ただ、ピノッキオは演じている子役の演技力もあって、憎たらしい子供というよりは可愛らしい方が強いですわね。
面白い点は原作やディズニーアニメでは女神としての色が強い、ピノッキオを見守る存在の妖精にヒロイン感が出ていることかしら?
キツネとネコに騙され、逃げて助けを求めるピノッキオを「私ももう死んでいるから」と一度、見捨てているのにその後、何度も彼のことを助けてくれる。
なぜ、そこまでピノッキオに愛情を傾けてくれるのか。
死んでいるという台詞から、妖精がキリスト教の布教と共に迫害された大地母神の系譜を引く者だからという推察が可能でしてよ。
ピノッキオは生きている樹木。
森の申し子と言ってもいい存在なので森の様々な動物が傅き、仕える妖精にとって愛し子ではなくって?
ただ、ピノッキオと出会った時点では妖精は少女の姿。
薄い緑色のロールされた髪型の愛らしい人形のような見た目で言動も年相応。
ピノッキオと一緒に遊んだり、カタツムリに絵本を読んでもらい一つのベッドで眠る。
ただ、愛し子だからだけでは語れないくらい関係に見えますわ。
妖精は大人の姿になってからも今度だけだからとピノッキオを窮地から、何度も救い出してくれるので無償の愛に近いですわね。
最後にはピノッキオを人間へと変えてくれた妖精との間に何か、ロマンスが芽生えるのかもと期待していたのですけど……そんなことはありませんでしたわ(´・ω・`)
働かずにピノッキオの持つお金を狙うキツネとネコという小悪党二人(木の人形だから、殺人未遂があたるかは分かりませんけど、小悪党では済みませんわね!)はその行いに相応しい末路を辿っているのである意味『ざまぁ』も描かれてますわね。
ピノッキオは経緯はどうあれ、真面目に生きるようになったのと対照的な描かれ方ですもの。
難点としてはお喋りコオロギやマグロに妙なクリーチャー感があるリアルテイストな見た目なところかしら?
ジェペットとピノッキオを飲み込む謎の巨大怪魚も字幕では『鮫』と表記されているのですけど、本当に謎の巨大海生生物としか言いようがないですわね。
歯の並び方は鮫のナイフのような歯ではない鋭く尖った牙が乱食いに生えている感じですし、そもそも形状が鮫でもなければ、鯨や鯱でもないんですもの。
夜暗くなると海上に浮上して動きが止まっていることから、絶対に鮫ではないのでひょっとしたら妖精と同じでその身を堕とし、海を住処とした神のなれの果てかもしれませんわ。
今回、取り上げるのはディズニーのアニメ映画でもおなじみの嘘を吐くとどんどん鼻が伸びていく木の人形が主人公のイタリア映画『ほんとうのピノッキオ』でしてよ。
児童文学『ピノッキオの冒険』が原作のファンタジー作品でイタリアの作家が描き、イタリアを舞台にしていることもあって、イタリア語の字幕版しかAmazonプライムにはないのですけど、イタリア語との相性がいいですわ~。
イタリア語が分からなくても何となく、ニュアンスが伝わる感じが最高でしてよ。
原作の『ピノッキオの冒険』のあらすじは説明の必要がないほどに皆さん御存知だと思いますの。
でも、あの原作確か、最初のオチは努力もしないで遊んでばかりで悪い子のピノッキオは結局、悪党に騙されて木に吊るされてしまいましたとさで何の救いもないまま、終わったはずですわ。
悪いことをしていると罰が当たるという仏教説話や教訓に近いものがあったのですけど、不評だったのでその後のストーリーが作られたという経緯があったと思いますの。
さて、本題の『ほんとうのピノッキオ』ですけど、全体的に明るい雰囲気が強く、御伽噺に近いイメージのディズニーアニメの印象で見てはいけませんわ。
全体的に暗黒時代の中世を感じさせる暗い雰囲気が漂っていて、ほんわかとした集落というよりもディストピア感が強いですわ。
そして、ピノッキオを作るパパことジェペットじいさん。
アニメの印象や絵本では好々爺の印象が強く、人のいいおじいさんといったところではないかしら?
ところがこの映画のジェペットは違いますの。
仕事がなく、生活に困窮しているのは分かりますけど、演じる名優ロベルト・ベニーニのあくの強い演技もあって……このクズ、どうにかしないと感が強いんですのよ。
このジェペットあって、ピノッキオの初期のあの天真爛漫と言えば、聞こえはいいものの破天荒なパーソナリティーが生まれたのではないかと疑いたくなりましてよ?
ただ、ピノッキオは演じている子役の演技力もあって、憎たらしい子供というよりは可愛らしい方が強いですわね。
面白い点は原作やディズニーアニメでは女神としての色が強い、ピノッキオを見守る存在の妖精にヒロイン感が出ていることかしら?
キツネとネコに騙され、逃げて助けを求めるピノッキオを「私ももう死んでいるから」と一度、見捨てているのにその後、何度も彼のことを助けてくれる。
なぜ、そこまでピノッキオに愛情を傾けてくれるのか。
死んでいるという台詞から、妖精がキリスト教の布教と共に迫害された大地母神の系譜を引く者だからという推察が可能でしてよ。
ピノッキオは生きている樹木。
森の申し子と言ってもいい存在なので森の様々な動物が傅き、仕える妖精にとって愛し子ではなくって?
ただ、ピノッキオと出会った時点では妖精は少女の姿。
薄い緑色のロールされた髪型の愛らしい人形のような見た目で言動も年相応。
ピノッキオと一緒に遊んだり、カタツムリに絵本を読んでもらい一つのベッドで眠る。
ただ、愛し子だからだけでは語れないくらい関係に見えますわ。
妖精は大人の姿になってからも今度だけだからとピノッキオを窮地から、何度も救い出してくれるので無償の愛に近いですわね。
最後にはピノッキオを人間へと変えてくれた妖精との間に何か、ロマンスが芽生えるのかもと期待していたのですけど……そんなことはありませんでしたわ(´・ω・`)
働かずにピノッキオの持つお金を狙うキツネとネコという小悪党二人(木の人形だから、殺人未遂があたるかは分かりませんけど、小悪党では済みませんわね!)はその行いに相応しい末路を辿っているのである意味『ざまぁ』も描かれてますわね。
ピノッキオは経緯はどうあれ、真面目に生きるようになったのと対照的な描かれ方ですもの。
難点としてはお喋りコオロギやマグロに妙なクリーチャー感があるリアルテイストな見た目なところかしら?
ジェペットとピノッキオを飲み込む謎の巨大怪魚も字幕では『鮫』と表記されているのですけど、本当に謎の巨大海生生物としか言いようがないですわね。
歯の並び方は鮫のナイフのような歯ではない鋭く尖った牙が乱食いに生えている感じですし、そもそも形状が鮫でもなければ、鯨や鯱でもないんですもの。
夜暗くなると海上に浮上して動きが止まっていることから、絶対に鮫ではないのでひょっとしたら妖精と同じでその身を堕とし、海を住処とした神のなれの果てかもしれませんわ。
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