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くろいゆきと映画の話・韓流ゾンビ
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皆様、ごきげんようですわ~。
韓国映画を取り上げることがこれまで、なかったのですけど密林さんが勧めてこないんですもの。
仕方がないですわ~。
なんて、思っていたら、急に勧めてきたのが『王宮の夜鬼』という韓国映画でしてよ。
タイトルからして、ちょっと怪しいですけども……。
まず、舞台は李氏朝鮮時代ですわね。
清に朝貢していたり、主人公のチョン王子が清で暮らしていたりといった描写がされていますわ。
また、オープニングには黒船と西洋人が登場し、新型の火縄銃の話だけではなく、檻に隔離されたタイトルの『夜鬼』が出てきますわ。
この『夜鬼』はヴァンパイアやゾンビに近い闇の魔物と考えて、いいのではなくって?
太陽の光に弱い。
咬まれると感染し、同じ『夜鬼』になってしまう。
感染するという病気に似た症状なので患部を切除することで進行を遅らせることが可能。
さらに動きも意外と素早く、疾走するだけではなく、屋根の上から、急襲するなんて芸当まで可能ですわ。
まさに韓国版リビングデッドという趣が強いですし、見た目もそこそこに気持ちが悪いですわね。
白目を剥いて、犬歯が異常に発達するのと身体能力も向上しているのかしら?
さて、そろそろ、本題の物語の流れに目を向けますわ~!
清から帰還した剣の達人であるイ・チョン王子と暗躍し、国の乗っ取りを企む国王の側近キム・ジャジュンのW主人公という形ですわね。
気になるのは剣の達人がソードマスターと翻訳されているのでそれではファンタジーでしてよ?
チョン王子を演じるのは『百万長者の初恋』のヒョンビンさん。
ジャジュンを演じるのは「あなたがちゅきだからー!」のチャン・ドンゴンさんですわ~。
正直、髭のせいでチャン・ドンゴンさんと気付きにくいですわね。
えらく存在感のある悪い人がいますわ~くらいの認識だったら、まさかのチャン・ドンゴンさんですもの。
この悪人ジャジュンとそれに追随する大臣のせいで国の行く末を案じる王太子(チョン王子の兄)が自決して、国王はジャジュンの息がかかった女官に夢中なだけではなく、どうしようもない愚王はますます、暴走していくのですわ。
王宮でそのような陰謀が進んでいる頃、『夜鬼』感染者が徘徊する死者の町を訪れたのが、主人公であるチョン王子。
家来一人を連れ、王宮に戻ろうとするチョン王子を狙い、近衛兵に擬態した暗殺者の集団が襲い掛かってくるのですけど、王子は実は剣の達人。
飄々としていながらも暗殺者と見破り、対峙する王子と暗殺者の前に『夜鬼』が姿を現し、事態が一気に動き始めますのよ。
なすすべもなく、『夜鬼』の餌食となる暗殺者を目にして、チョン王子もピンチになりますけど……。
王太子の側近だった男パク、その妹トッキを始めとする『夜鬼』と戦う人々に助けられ、大きく変わることになりますの。
彼らとの出会いと交流の中で、王位を継ぐ気もなく、清に戻ると広言していたチョン王子の考えと行動にも変化が出ましてよ。
最初のうちは信じられない動きでバッタバッタと『夜鬼』を切り倒していくだけでやる気のなさが半端なかった王子が、真に国を憂う勇者になっていく姿は一見の価値ありですわ。
そして、この『夜鬼』の騒動を利用して、国を乗っ取る算段を立てていた悪人ジャジュンの存在感の強さはチャン・ドンゴンさんの演技が光って、素晴らしいですわね。
あまりにも存在感がありすぎるのでダークヒーローとして、描きたかったのではないかと考えてしまうくらいですもの。
目的の為に手段を択ばず、国を変えたいという意志は強いのですけど、その心が民の方に向いていなかったのがいけませんわ。
チョン王子は民と接する中で民こそが国の礎と気が付いて、変わっていくのとは対照的ですわね。
ここで制作の意図として、含まれているのかもしれませんけど、一つ気が付いたことがありましてよ。
ゾンビのようで見た目にも分かりやすい疫病として、出てくる『夜鬼』。
実は国に蔓延る腐敗に対する民の怒りを表現したものではないかしら?
国がまさに危機に瀕しているのに政争に明け暮れる王宮が『夜鬼』によって、占拠され、宮殿とともに焼け落ちていくのがまさにその象徴のように感じられますわ。
でも、確か、李氏朝鮮は十七世紀に清帝国との間に起きた丙子胡乱はあったものの十九世紀まで普通に続いてますのよね💦
ファンタジーということで深く、考えなければ……最初から、異世界舞台のファンタジーにすれば、とも思えますのよ。
何だか、タイトルが微妙な感じもしますもの。
作品としては楽しめて、良かったのに損をしている気がしますわ!
韓国映画を取り上げることがこれまで、なかったのですけど密林さんが勧めてこないんですもの。
仕方がないですわ~。
なんて、思っていたら、急に勧めてきたのが『王宮の夜鬼』という韓国映画でしてよ。
タイトルからして、ちょっと怪しいですけども……。
まず、舞台は李氏朝鮮時代ですわね。
清に朝貢していたり、主人公のチョン王子が清で暮らしていたりといった描写がされていますわ。
また、オープニングには黒船と西洋人が登場し、新型の火縄銃の話だけではなく、檻に隔離されたタイトルの『夜鬼』が出てきますわ。
この『夜鬼』はヴァンパイアやゾンビに近い闇の魔物と考えて、いいのではなくって?
太陽の光に弱い。
咬まれると感染し、同じ『夜鬼』になってしまう。
感染するという病気に似た症状なので患部を切除することで進行を遅らせることが可能。
さらに動きも意外と素早く、疾走するだけではなく、屋根の上から、急襲するなんて芸当まで可能ですわ。
まさに韓国版リビングデッドという趣が強いですし、見た目もそこそこに気持ちが悪いですわね。
白目を剥いて、犬歯が異常に発達するのと身体能力も向上しているのかしら?
さて、そろそろ、本題の物語の流れに目を向けますわ~!
清から帰還した剣の達人であるイ・チョン王子と暗躍し、国の乗っ取りを企む国王の側近キム・ジャジュンのW主人公という形ですわね。
気になるのは剣の達人がソードマスターと翻訳されているのでそれではファンタジーでしてよ?
チョン王子を演じるのは『百万長者の初恋』のヒョンビンさん。
ジャジュンを演じるのは「あなたがちゅきだからー!」のチャン・ドンゴンさんですわ~。
正直、髭のせいでチャン・ドンゴンさんと気付きにくいですわね。
えらく存在感のある悪い人がいますわ~くらいの認識だったら、まさかのチャン・ドンゴンさんですもの。
この悪人ジャジュンとそれに追随する大臣のせいで国の行く末を案じる王太子(チョン王子の兄)が自決して、国王はジャジュンの息がかかった女官に夢中なだけではなく、どうしようもない愚王はますます、暴走していくのですわ。
王宮でそのような陰謀が進んでいる頃、『夜鬼』感染者が徘徊する死者の町を訪れたのが、主人公であるチョン王子。
家来一人を連れ、王宮に戻ろうとするチョン王子を狙い、近衛兵に擬態した暗殺者の集団が襲い掛かってくるのですけど、王子は実は剣の達人。
飄々としていながらも暗殺者と見破り、対峙する王子と暗殺者の前に『夜鬼』が姿を現し、事態が一気に動き始めますのよ。
なすすべもなく、『夜鬼』の餌食となる暗殺者を目にして、チョン王子もピンチになりますけど……。
王太子の側近だった男パク、その妹トッキを始めとする『夜鬼』と戦う人々に助けられ、大きく変わることになりますの。
彼らとの出会いと交流の中で、王位を継ぐ気もなく、清に戻ると広言していたチョン王子の考えと行動にも変化が出ましてよ。
最初のうちは信じられない動きでバッタバッタと『夜鬼』を切り倒していくだけでやる気のなさが半端なかった王子が、真に国を憂う勇者になっていく姿は一見の価値ありですわ。
そして、この『夜鬼』の騒動を利用して、国を乗っ取る算段を立てていた悪人ジャジュンの存在感の強さはチャン・ドンゴンさんの演技が光って、素晴らしいですわね。
あまりにも存在感がありすぎるのでダークヒーローとして、描きたかったのではないかと考えてしまうくらいですもの。
目的の為に手段を択ばず、国を変えたいという意志は強いのですけど、その心が民の方に向いていなかったのがいけませんわ。
チョン王子は民と接する中で民こそが国の礎と気が付いて、変わっていくのとは対照的ですわね。
ここで制作の意図として、含まれているのかもしれませんけど、一つ気が付いたことがありましてよ。
ゾンビのようで見た目にも分かりやすい疫病として、出てくる『夜鬼』。
実は国に蔓延る腐敗に対する民の怒りを表現したものではないかしら?
国がまさに危機に瀕しているのに政争に明け暮れる王宮が『夜鬼』によって、占拠され、宮殿とともに焼け落ちていくのがまさにその象徴のように感じられますわ。
でも、確か、李氏朝鮮は十七世紀に清帝国との間に起きた丙子胡乱はあったものの十九世紀まで普通に続いてますのよね💦
ファンタジーということで深く、考えなければ……最初から、異世界舞台のファンタジーにすれば、とも思えますのよ。
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