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くろいゆきに影響を与えた小説・歴史物

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 皆様、ごきげんようですわ~。
 種が流行っていた当時、資料として購入したオフィシャルファイル(全二十巻)がとても邪魔ですのよ?
 ブックオ〇でも二束三文ですから、本棚に飾っておくしかないのですけど!

 それでは本題ですわね。
 まずは定金伸治先生の『ジハード』ですわ。
 これまた、偶然の出会いでジャケ買いでしたの。
 おハーブですわ。
 小説でジャケ買いする人いらっしゃいますの?
 私だよっ! というネタを言いたいとしか、思えませんわね。

 ですが、山根和俊先生が描くキャラクターイラストがあまりにも魅力的で買ってしまったのは事実ですわ。
 現在、刊行されているバージョンでは既に山根和俊先生ではないのですが、コミカライズ版も手がけており、主人公の美男子のアル・アーディルことヴァレリーが素敵ですのよ。
 なお、このアル・アーディル。
 歴史ではサラディンの実弟ですの。
 某国産SLG大家が出している歴史SLGでも髭がもじゃもじゃと生えたおっちゃんでおハーブ生えますわ~。
 『ジハード』では金髪美男子なのにうきゃーとなりますわね。
 能力はゲーム中屈指の兄サラディンと比べてはいけませんけど、決して低くはありませんのよ?
 でも、『ジハード』の中で見られる奇策で敵軍を華麗に打ち破るヴァレリーは再現しにくいですわ~。

 また、『ジハード』では養子のアル・カーミルも歴史では実子ですのよ?
 暗殺者でもなければ、すごく能力が高くない訳でもありませんの。
 低くもなければ、高くもないが正しい表現ですわね。
 サラディンの息子達がどれも凡庸ですから、それよりはましかな、くらいですけど。
 なお、肌の浅黒い美男子ではないんですのよ。

 歴史上ではアル・アーディルもその後を継いだアル・カーミルも有能な人だったのは間違いありませんから、それだけは疑ってはいけませんわ。
 カーミルも完全の名にふさわしい和平と融和を進めたという意味では名君だったようですから。
 むしろ、有能でそういう真面目なエピソードが多い二人だからこそ、ありえないような展開があったとしても、魅力的で人間味が溢れる登場人物にいつしか引き込まれていく物語であることは確かですわ。

 私が読んでいた時はまだ、そういう前兆がなかったのですけど、物語が進んでいくと鬱展開(結構、主要人物が……そういう展開ですわ~)になっていくので耐性がない方にはお勧めしがたいかなとは思いますの。



 二冊目は田中芳樹先生の『銀河英雄伝説』ですわ~。
 二度もアニメ化されている和製スペースオペラの金字塔。
 知らない人の方が少ないのではないかしら~?
 内容や物語については語るまでもないと思うのですけど、人類が外宇宙に進出し、科学技術が進歩しても同じ過ちを繰り返す愚かな生き物なんだと改めて、感じさせてくれますのよ。

 複雑な人間ドラマが描かれ、全長千メートルを超える宇宙戦艦による壮大な艦隊戦などに目が行きがちではありますけど……人類の暗黒面というか、必ずしも正しい者が幸福な未来を迎えられないということも教えてくれますわ。
 ドイツ語がカッコイイ! もほぼこの作品の影響ですわね。
 登場人物の多さも尋常ではなく、その把握と記憶するのが大変なので頭が良くなるかもしれないですわ~。
 本当に良くなったら、おハーブですけど。
 ただ、日本の戦記物や三国志よりは覚えやすいかしら?
 え? 違いますの?
 西洋人の名前の方が覚えにくいという方もおられるから、何とも言えないですわね。

 この流れから、『三國志』もお勧めしたいところですが、色々なバージョンが出ているのでどれがお勧めとは言いにくいんですのよ~。
 柴田錬三郎先生の英雄シリーズは読みやすいとは思いますの。
 原典の『三国志演義』では男勝りで見せ場が戦うところしかなかった祝融夫人の切ない感じがまた、魅力ですのよ。
 某無双でも姐御肌のきっぷのいい人という印象とはまた違いますの。
 それでいて、悲しい物語が待ってますから、読む人を選びそうですわね。

 まぁ、結論から申し上げますと三国志はゲームや漫画の方が分かりやすくて、いいですわ~。
 身も蓋もありませんわね。
 ドラマとかもいいですわ~。
 中国のドラマ版三国志は合戦シーンもまるで映画のようによく出来ていて、完成度が高いんですのよ。
 原作は『三国志演義』のはずですけど、内容は史実寄り。
 劉備や諸葛亮といった蜀陣営びいきに描かれていないところも好感が持てますわ。

 また、この作品のいいところは原典ではいいところがないままに敗軍の将となり、処断された呂布陣営にもスポットライトが当たっているところですわ~。
 呂布と貂蝉が純愛で悲恋なんですのよ。
 呂布役の俳優さんがこれまた、超美男子で主人公じゃね? と勘違いするような配役だったりするのですけど!
 最後の方は曹操に追い詰められてから、急にダメンズになる呂布ですが、貂蝉への愛は最期の瞬間まで忘れませんのよ。
 貂蝉もまた、呂布への愛に生きて、とにかく一見の価値ありだと思いますわ~。

 また、陳宮の葛藤と潔い最期の姿も涙失くしては語れませんわね。
 この作品では荀彧の活躍が凄まじいのですわ。
 郭嘉や荀攸が出てこないので代わりに目立っているとも言いますわね。
 曹操との関係も良好で理想的な君主と軍師の関係。
 このまま続くのかなと思っていたら、悲しい最期が待っているのでこれも涙失くしては語れない部分ですわ~。

 鳳雛先生こと龐統も生き様と覚悟の上、迎えた最期がドラマチックですわ~。
 あと忘れてはいけないのがこの作品の魏延がいいキャラですのよ。
 声を当てているのが大塚芳忠さんなのもあって、切れ者感が半端なく、実際に諸葛亮幕下の幹部として、活躍するのですけど……。
 魏延ですもの。
 なお、自分の作品では呂布推しですけれど、実は馬超が好きというのは秘密ですわ~。

 あらあら?
 今回は歴史関係の小説しか、紹介出来ませんでしたわ~。
 途中から、話が脱線したせいかしら?
 次回の小説の話では多大な影響を受けた『女神転生』とエドガー・アラン・ポーの『黒猫』について、語りたいと思いますわ~!
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