20 / 73
第一部 薔薇姫と夕暮れ
第18話 小さき者はない頭を捻る
しおりを挟む
(パルム視点)
頭の中でベルがたくさん、鳴ってる。
グワングワンって、いってる。
頭グルグルして、痛い。
いけない。
大事なこと、忘れた。
父との約束。
父言った。
「お前、目覚める。遥かな未来。血がお前の鍵。お前、目覚める」
そんな感じだYO、いえい♪
違う気するけど、分かんない。
今の頭で父、本当は何と言ってたか、思い出せない。
分かるのはたった一つのことだけ。
目の前にいる二人がパミュのパパとママということ。
(この娘、何者だ? いや、待てよ……心無し、アリーさんに似ていないか?)
(この子、誰なんでしょう? 何だか、シルさんに似ているような……気のせいでしょうか?)
聞こえる。
パミュには聞こえる。
これがパミュのパワー!
父、偉大。
このパワーでパミュは……パミュは……何をする?
「パ、パパー」
目覚めたばかりでまた、眠りたくない。
ママの馬鹿パワー怖い。
おまけに考えてることも怖い。
ここはパパ、頼るべき。
パミュ賢い。
(もしかして、不審者さんなんでしょうか? シルさんが見ていない時を見計らって、ケした方がいいのでしょうか?)
虫も殺せそうにない顔で顔色一つ変えないママ。
本当に怖い。
消されないために娘の振りする。
パミュ賢い。
「そうなんですよ。アリーさん。実は僕には娘がいまして」
(何者かは分からないがここは利用させてもらうとするか)
「娘さんですか?」
(え? 娘さんがいるということはあれがこうでこうして、ああなんですか!? 殺す? 二人ともヤる?)
パパもママも怖い。
ニコニコとしてる表情の裏で考えていること怖い。
パパ、どうにかして?
「パパとよべっていわれた……パミュのちちしんだ」
(何だと!? そういう話なのか? しかし、アリーさんの目が据わっていて、危険だ。ここは乗るしか、ないか)
「この子は亡くなった兄夫婦の子でしてね。僕が引き取って、娘のように育ててきました」
「そうでしたか。私はてっきり……勘違いしてしまって。そういうことでしたら、私の娘も同然ですね♪」
(良かったわ。二人もバラすのは骨が折れるのよね。出来たら、シルさんとは仲良くしておきたいわ。お仕事をしやすくする為の結婚ですし……)
パパ! やる。
あれだけで話を合わせるなんて、スゴイ。
パパ何者?
両手を合わせて、優しそうな笑顔を見せている裏でそんなことを考えているなんて、ママが怖い……怖すぎる。
ママも何者?
でも、パミュ間違ってない。
あの二人がパパとママなのは確か。
パミュのこの身体。
情報は二人の血から、ゲットしてる。
間違いない。
「パミュ。がんばるます」
ママの馬鹿パワーで吹き飛ばされたせいで頭の中身、色々と飛んだ。
まともに喋れないの、困る。
「すぃ」
この小さな体なら、逆に自然?
父よ、パミュは生きる!
頭の中でベルがたくさん、鳴ってる。
グワングワンって、いってる。
頭グルグルして、痛い。
いけない。
大事なこと、忘れた。
父との約束。
父言った。
「お前、目覚める。遥かな未来。血がお前の鍵。お前、目覚める」
そんな感じだYO、いえい♪
違う気するけど、分かんない。
今の頭で父、本当は何と言ってたか、思い出せない。
分かるのはたった一つのことだけ。
目の前にいる二人がパミュのパパとママということ。
(この娘、何者だ? いや、待てよ……心無し、アリーさんに似ていないか?)
(この子、誰なんでしょう? 何だか、シルさんに似ているような……気のせいでしょうか?)
聞こえる。
パミュには聞こえる。
これがパミュのパワー!
父、偉大。
このパワーでパミュは……パミュは……何をする?
「パ、パパー」
目覚めたばかりでまた、眠りたくない。
ママの馬鹿パワー怖い。
おまけに考えてることも怖い。
ここはパパ、頼るべき。
パミュ賢い。
(もしかして、不審者さんなんでしょうか? シルさんが見ていない時を見計らって、ケした方がいいのでしょうか?)
虫も殺せそうにない顔で顔色一つ変えないママ。
本当に怖い。
消されないために娘の振りする。
パミュ賢い。
「そうなんですよ。アリーさん。実は僕には娘がいまして」
(何者かは分からないがここは利用させてもらうとするか)
「娘さんですか?」
(え? 娘さんがいるということはあれがこうでこうして、ああなんですか!? 殺す? 二人ともヤる?)
パパもママも怖い。
ニコニコとしてる表情の裏で考えていること怖い。
パパ、どうにかして?
「パパとよべっていわれた……パミュのちちしんだ」
(何だと!? そういう話なのか? しかし、アリーさんの目が据わっていて、危険だ。ここは乗るしか、ないか)
「この子は亡くなった兄夫婦の子でしてね。僕が引き取って、娘のように育ててきました」
「そうでしたか。私はてっきり……勘違いしてしまって。そういうことでしたら、私の娘も同然ですね♪」
(良かったわ。二人もバラすのは骨が折れるのよね。出来たら、シルさんとは仲良くしておきたいわ。お仕事をしやすくする為の結婚ですし……)
パパ! やる。
あれだけで話を合わせるなんて、スゴイ。
パパ何者?
両手を合わせて、優しそうな笑顔を見せている裏でそんなことを考えているなんて、ママが怖い……怖すぎる。
ママも何者?
でも、パミュ間違ってない。
あの二人がパパとママなのは確か。
パミュのこの身体。
情報は二人の血から、ゲットしてる。
間違いない。
「パミュ。がんばるます」
ママの馬鹿パワーで吹き飛ばされたせいで頭の中身、色々と飛んだ。
まともに喋れないの、困る。
「すぃ」
この小さな体なら、逆に自然?
父よ、パミュは生きる!
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
もうあなたを離さない
梅雨の人
恋愛
幸せ真っただ中の夫婦に突如訪れた異変。
ある日夫がレズリーという女を屋敷に連れてきたことから、決定的にその幸せは崩れていく。
夫は本当に心変わりしたのか、それとも…。
幸せ夫婦を襲った悲劇とやり直しの物語。
【完結】薔薇の花をあなたに贈ります
彩華(あやはな)
恋愛
レティシアは階段から落ちた。
目を覚ますと、何かがおかしかった。それは婚約者である殿下を覚えていなかったのだ。
ロベルトは、レティシアとの婚約解消になり、聖女ミランダとの婚約することになる。
たが、それに違和感を抱くようになる。
ロベルト殿下視点がおもになります。
前作を多少引きずってはいますが、今回は暗くはないです!!
11話完結です。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
断罪される一年前に時間を戻せたので、もう愛しません
天宮有
恋愛
侯爵令嬢の私ルリサは、元婚約者のゼノラス王子に断罪されて処刑が決まる。
私はゼノラスの命令を聞いていただけなのに、捨てられてしまったようだ。
処刑される前日、私は今まで試せなかった時間を戻す魔法を使う。
魔法は成功して一年前に戻ったから、私はゼノラスを許しません。
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
お堅い公爵様に求婚されたら、溺愛生活が始まりました
群青みどり
恋愛
国に死ぬまで搾取される聖女になるのが嫌で実力を隠していたアイリスは、周囲から無能だと虐げられてきた。
どれだけ酷い目に遭おうが強い精神力で乗り越えてきたアイリスの安らぎの時間は、若き公爵のセピアが神殿に訪れた時だった。
そんなある日、セピアが敵と対峙した時にたまたま近くにいたアイリスは巻き込まれて怪我を負い、気絶してしまう。目が覚めると、顔に傷痕が残ってしまったということで、セピアと婚約を結ばれていた!
「どうか怪我を負わせた責任をとって君と結婚させてほしい」
こんな怪我、聖女の力ですぐ治せるけれど……本物の聖女だとバレたくない!
このまま正体バレして国に搾取される人生を送るか、他の方法を探して婚約破棄をするか。
婚約破棄に向けて悩むアイリスだったが、罪悪感から求婚してきたはずのセピアの溺愛っぷりがすごくて⁉︎
「ずっと、どうやってこの神殿から君を攫おうかと考えていた」
麗しの公爵様は、今日も聖女にしか見せない笑顔を浮かべる──
※タイトル変更しました
【完結】お飾りではなかった王妃の実力
鏑木 うりこ
恋愛
王妃アイリーンは国王エルファードに離婚を告げられる。
「お前のような醜い女はいらん!今すぐに出て行け!」
しかしアイリーンは追い出していい人物ではなかった。アイリーンが去った国と迎え入れた国の明暗。
完結致しました(2022/06/28完結表記)
GWだから見切り発車した作品ですが、完結まで辿り着きました。
★お礼★
たくさんのご感想、お気に入り登録、しおり等ありがとうございます!
中々、感想にお返事を書くことが出来なくてとても心苦しく思っています(;´Д`)全部読ませていただいており、とても嬉しいです!!内容に反映したりしなかったりあると思います。ありがとうございます~!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる