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第一部 名も無き島の小さな勇者とお姫様
第39話 お姫様とピーちゃん
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レオがいない時に危険な本は亜空間に放り込みましたわ。
彼は純真無垢で好奇心の塊。
ああいう本は目の毒になるのね。
勉強になったわ。
それにわたしだって、読んだのが初めてで良く知らないんですもの。
聞かれても困りますわ。
何となく、感覚的にレオのを自分のここにああするのかなとは考えるのですけど……。
でも、それが何を意味するのか。
それが分かりませんわ。
彼が大人になってから、その時に考えればいいわね♪
考え事をしている間に島の神樹に着きました。
「ピーちゃん。何もなかったかしら?」
「ピィーピッ。ピィ」
今日はわたしは一人でここを訪れています。
いつもレオと二人で来る場所ですもの。
レオとネズミ君は農産物の方を見に行かなければならなくて、手が離せないので仕方がありません。
ええ? 違いましてよ?
わたしがいるとかえって、仕事が増えるから、来ないでと言われた訳ではないんだから!
「ピィピ?」
「何でもないわよ?」
神樹を背にして、そのまま腰を下ろすとピーちゃんが膝の上に乗ってきました。
小首を傾げる姿は本当にかわいいですわ~♪
レオがよくわたしのことをピーちゃんよりもかわいいという理由が分かった気がしますの。
ピーちゃんは確かにかわいいんですもの。
考えたら、不思議なことが多いのよね。
まず、ピーちゃんが住処にしているこの神樹も不思議だわ。
わたしのユグドラシルが反応しているのよね。
怪しいわ。
ユグドラシルだけではなくて、魔石も反応しているから、この樹……単なるずっと昔から生えているだけの古い木ではないということよ。
もしかしたら、世界樹と何らかの関係があるのかしら?
「ピィ?」
「ピーちゃんは何か、知っているのかしら?」
「ピッピー」
知っているとでも言わんばかりにわたしの膝上でピョンピョンと軽く、跳ぶピーちゃんの様子は愛らしすぎて、尊いわ。
本当に知っているのかしら?
ピーちゃんも考えれば、考えるほど不思議な子だわ。
レオが言うにはピーちゃんは黄金鳥という鳥型の魔物の雛らしいのよね。
伝承によれば、黄金鳥は火の鳥とも呼ばれる不死鳥の雛で成長すれば、自らの体を炎の中に投じて、フェニックスになるそうなのですけど……。
この伝承は眉唾物だと学者の間でも論争になっているのではなくって?
それに黄金鳥の羽毛は陽光に煌めく、黄金色。
ピーちゃんの羽毛は金色ではあっても陽光に煌めいて、虹色に輝いているのよね。
「あなたは本当は何者なんですの?」
「ピッ? ピィピピー」
翼を広げて、誇らしげに胸を張る姿までかわいいなんて、ずるいわ。
あなたと初めて会った時、仲が良くなれそうにはないと思ったの。
だって、あなたもレオのことが愛しているのでしょう?
彼を愛して、彼に愛されるのはわたし一人だけ。
そう思っていたのに……。
「あなたのことを嫌いな人間なんて、この世界にいるのかしら?」
「ピィ」
ピーちゃんもレオと同じなのよね。
純真で穢れの無い無垢な魂を持っているのよ。
嫌いになんて、なれるはずがないわ。
「ピーちゃんが何者であっても関係ないわよ。あなたはあなたなんですもの。そうでしょ?」
その時、ピーちゃんの瑠璃色の目は深く、何かを思案しているように見えましたけど、気のせいよね。
「おーい! リーナ! ピーちゃん!」
レオは手を振りながら、こちらに向かって走ってきます。
いつもと変わりません。
明るく、皆を照らしてくれる太陽のような笑顔を浮かべてくれる君の為なら……
「レオ君の為なら、何でも出来そうね」
「ピッー」
立ち上がるとピーちゃんは一声、囀ると肩の上に止まりました。
そうよ。
わたしとピーちゃんは仲間……同志なんですもの。
彼は純真無垢で好奇心の塊。
ああいう本は目の毒になるのね。
勉強になったわ。
それにわたしだって、読んだのが初めてで良く知らないんですもの。
聞かれても困りますわ。
何となく、感覚的にレオのを自分のここにああするのかなとは考えるのですけど……。
でも、それが何を意味するのか。
それが分かりませんわ。
彼が大人になってから、その時に考えればいいわね♪
考え事をしている間に島の神樹に着きました。
「ピーちゃん。何もなかったかしら?」
「ピィーピッ。ピィ」
今日はわたしは一人でここを訪れています。
いつもレオと二人で来る場所ですもの。
レオとネズミ君は農産物の方を見に行かなければならなくて、手が離せないので仕方がありません。
ええ? 違いましてよ?
わたしがいるとかえって、仕事が増えるから、来ないでと言われた訳ではないんだから!
「ピィピ?」
「何でもないわよ?」
神樹を背にして、そのまま腰を下ろすとピーちゃんが膝の上に乗ってきました。
小首を傾げる姿は本当にかわいいですわ~♪
レオがよくわたしのことをピーちゃんよりもかわいいという理由が分かった気がしますの。
ピーちゃんは確かにかわいいんですもの。
考えたら、不思議なことが多いのよね。
まず、ピーちゃんが住処にしているこの神樹も不思議だわ。
わたしのユグドラシルが反応しているのよね。
怪しいわ。
ユグドラシルだけではなくて、魔石も反応しているから、この樹……単なるずっと昔から生えているだけの古い木ではないということよ。
もしかしたら、世界樹と何らかの関係があるのかしら?
「ピィ?」
「ピーちゃんは何か、知っているのかしら?」
「ピッピー」
知っているとでも言わんばかりにわたしの膝上でピョンピョンと軽く、跳ぶピーちゃんの様子は愛らしすぎて、尊いわ。
本当に知っているのかしら?
ピーちゃんも考えれば、考えるほど不思議な子だわ。
レオが言うにはピーちゃんは黄金鳥という鳥型の魔物の雛らしいのよね。
伝承によれば、黄金鳥は火の鳥とも呼ばれる不死鳥の雛で成長すれば、自らの体を炎の中に投じて、フェニックスになるそうなのですけど……。
この伝承は眉唾物だと学者の間でも論争になっているのではなくって?
それに黄金鳥の羽毛は陽光に煌めく、黄金色。
ピーちゃんの羽毛は金色ではあっても陽光に煌めいて、虹色に輝いているのよね。
「あなたは本当は何者なんですの?」
「ピッ? ピィピピー」
翼を広げて、誇らしげに胸を張る姿までかわいいなんて、ずるいわ。
あなたと初めて会った時、仲が良くなれそうにはないと思ったの。
だって、あなたもレオのことが愛しているのでしょう?
彼を愛して、彼に愛されるのはわたし一人だけ。
そう思っていたのに……。
「あなたのことを嫌いな人間なんて、この世界にいるのかしら?」
「ピィ」
ピーちゃんもレオと同じなのよね。
純真で穢れの無い無垢な魂を持っているのよ。
嫌いになんて、なれるはずがないわ。
「ピーちゃんが何者であっても関係ないわよ。あなたはあなたなんですもの。そうでしょ?」
その時、ピーちゃんの瑠璃色の目は深く、何かを思案しているように見えましたけど、気のせいよね。
「おーい! リーナ! ピーちゃん!」
レオは手を振りながら、こちらに向かって走ってきます。
いつもと変わりません。
明るく、皆を照らしてくれる太陽のような笑顔を浮かべてくれる君の為なら……
「レオ君の為なら、何でも出来そうね」
「ピッー」
立ち上がるとピーちゃんは一声、囀ると肩の上に止まりました。
そうよ。
わたしとピーちゃんは仲間……同志なんですもの。
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