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ヤドリ蔦の羨望
第5話__守り刀の持ち主
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「……気持ちは、嬉しいけど。だいたい、自分の身も守れないのに、どうやって役に立つつもりなんだ」
「うっ」
事実、私は普通の高校生で、もちろん何の特殊能力も持っていない。成績だって特に目立ったところはないし、五十メートルを七秒台で走れるわけでもない。どうしたものかと視線を落とせば、はたとその案に思い至った。
「……この守り刀、返すよ」
少年の右手には、私に渡していた守り刀があった。今日の帰り道で私を守ってくれたように、元々、この少年にも寄り添い続けてきたんだろう。
「私のことは、貴方が守ってくれるんでしょ。そして私は頼りにならない。それなら私は、せめてこの刀を返したい」
これが、自分にできる一番の手助けだと思った。あのときは返さなくていいと言ってくれたけれど、今は状況が違う。この刀はこの子の手元にあるべきだ。
「だから、受け取ってくれないかな」
少年は、私の顔を食い入るように見つめながら、その言葉をただじっと聞いていた。やがて守り刀へと視線を移し、少年は口を開いた。
「この守り刀の持ち主は、元々母上だったんだ。僕がお寺に通い始めたとき、常に身につけておくようにと渡された。その後、奉納品として供えられたことで、こうして今まで持っていた」
私の手をほどき、少年は鞘から刀身をのぞかせた。人を離れた美しい瞳が、その刃に妖しく映る。
「この守り刀で害意を払えるのは、僕がその力を宿らせたからだ。君にこれを渡したとき」
凛、と。
今度は、強く合わせを打ち鳴らして刃を仕舞う。
「この音を鳴らせば、たいていの害意は立ちどころに消える——鞘を完全に抜き去れば、僕もその場に行くと言った。僕から君への、言霊を持った誓いが効力を発揮して、君は害意を払えるわけだ。つまり」
少年は、守り刀を私に差し出した。ふ、と風に舞う絹のように微笑して、私のことをまっすぐに見つめる。
「今、君以上にこの刀の持ち主たりえる人はいない。君が持たなきゃ、意味がない」
「……う」
あぁ、私は。この子の微笑みに、どうしようもなく弱いらしい。
守り刀を受け取って、そのなめらかな木製の鞘を指先に滑らせる。この刀を返せないなら、私は何ができるだろう。ただ指をくわえて、おとなしく守ってもらうのか?
嫌だった。どうしても、何か力になりたかった。きっと大丈夫だろう、本当につらくなったら教えてくれるだろう——そう思い込むことは簡単だ。そうして人は、大切なものを取り落としてしまう。気づいてから手を伸ばしても、空をつかむばかりで。もう二度と、そんな思いはしたくなかった。
「……そうだ。情報を集めるの、手伝っちゃダメかな」
「情報?」
「うん。あの蔦の詳細も知らないし、誰に狙われているのかも分からないまま過ごしてるんだよね」
「まぁ……そうだけど」
「それがダメなら、相談してもらうだけでも十分だから。何か一つくらいはさせてほしいの」
「うーん……」
少年は唇にこぶしを当てて考え込んだ。これまでやり取りから薄々感じとっていたことだが、おそらくこの子には、人の心を読んだりだとか、起きていることを全て把握したりするような能力はない。だからこそ、情報不足を補ってあげることができれば、きっとこの子の力にもなれるはずだ。そう考えての提案だった。
少年は端正な顔を上げ、真剣な表情で口を開く。
「……害意」
水晶のような、澄んだ淵を思わせるまなざし。その奥へと誘い込むかのごとく、縦長の瞳孔が、ズ、と広がる。
「とにかく、誰かに危害を加えてやろうという意識や意図——そういうものが大きくなって、人を襲う〈何か〉になるんだ。逆に言えば、妬み、恨み、何でもいい……害意に繋がりそうなものは、小さなものでも手掛かりになる。噂程度の内容でも構わない、気になったことがあれば教えてほしい。ただし、決して無理はしないように」
月のない夜、いっそう深まる暗闇の下。
「頼めるか、藍果」
星のように明かりをこぼす窓辺のうちの一つで、少年は確かに私の名前を呼んだ。
「……もちろん」
さっき受け取った守り刀を、胸の前でギュッと強く握り直す。手の中でじっと息をひそめる非日常は、罠を張って虫を待ち、どろどろに溶かして喰らう妖花のようで。それでも私は、その頼みを受けたいと思った。足を取られ、巻き憑かれ——どうせ、もう無関係でいることはできないのだから。
膝をついていた私の両肩に、少年の小さく柔らかな手が乗せられた。金色の断片で彩られたその瞳に、心臓をつかまれ……丸呑みにされてしまうような、そんな感覚にとらわれる。
「僕の名前は弓丸。君のことは、きっと守ろう」
「……ゆみ、まる」
あの歩道橋で出会ってから、ずっと知りたかったあの子の名前。舌の上に転がせば、アメ玉のように溶けて弾ける。
芳帖弓丸。いい名前だ。
「よろしくね、弓丸さん」
「……うん」
私がにっこり笑いかけると、弓丸は気恥ずかしそうに目をそらした。肩から手を離し、もごもごと口を開く。
「あの……」
「んん?」
その色白な頬に、淡い赤みが差している。目は半分閉じかかっていて、うつら、としながら話を続けた。
「実は、もうかなり眠い……んだ。存在の年齢は八百……だけど、どうしても……この体に引っぱられる。人として生きてたころは、戌の刻には寝てた……から……」
時計を見れば、その針は午後九時半を指していた。戌の刻は、確か午後七時から九時のことだったと思う。確かに、小学生の体にはもう夜も遅いだろう。
「うおっと」
ぽす、とその体がもたれかかってきて、私は思わず尻もちをつく。かすかな寝息が聞こえてきて、おそるおそる下を向いた。閉じられた瞼に長いまつげ、うっすらと開いた赤い唇。だらん、と腕も脱力していて、裸足のつま先は無防備に投げ出されている。
弓丸は、私の胸を枕に眠っていた。薄花色の水干の袖が、まるで水面のように広がっている。
「ちょっと……」
この守り刀を抜けば、おとなしく鞘の中に戻ってくれるんだろうか。いや、鞘を通ってどこかの空間に移動するのか? それなら、本人が寝ていてはどうにもならない。
ひんやりとした夜風が窓の外から入ってきて、私達を優しく撫ぜた。少しウェーブのかかった弓丸の前髪が、さらさらと丸い額をくすぐっている。
この子は私を守ってくれるんだろう。でも、そんなことを、私が生きている間ずっと……続けていくつもりなんだろうか。あのとき私が、手を伸ばしてしまったばっかりに、この子を何十年も縛りつける——そんな未来、認められるわけがなかった。
そっと髪を撫でながら、私はこの子に思いをめぐらす。頭の中に浮かぶのは、この子と出会ったときのこと。あの欄干の上に立っていた理由も、狙われている理由も、今はまだ分からない。
夜は、静かに更けていった。
「うっ」
事実、私は普通の高校生で、もちろん何の特殊能力も持っていない。成績だって特に目立ったところはないし、五十メートルを七秒台で走れるわけでもない。どうしたものかと視線を落とせば、はたとその案に思い至った。
「……この守り刀、返すよ」
少年の右手には、私に渡していた守り刀があった。今日の帰り道で私を守ってくれたように、元々、この少年にも寄り添い続けてきたんだろう。
「私のことは、貴方が守ってくれるんでしょ。そして私は頼りにならない。それなら私は、せめてこの刀を返したい」
これが、自分にできる一番の手助けだと思った。あのときは返さなくていいと言ってくれたけれど、今は状況が違う。この刀はこの子の手元にあるべきだ。
「だから、受け取ってくれないかな」
少年は、私の顔を食い入るように見つめながら、その言葉をただじっと聞いていた。やがて守り刀へと視線を移し、少年は口を開いた。
「この守り刀の持ち主は、元々母上だったんだ。僕がお寺に通い始めたとき、常に身につけておくようにと渡された。その後、奉納品として供えられたことで、こうして今まで持っていた」
私の手をほどき、少年は鞘から刀身をのぞかせた。人を離れた美しい瞳が、その刃に妖しく映る。
「この守り刀で害意を払えるのは、僕がその力を宿らせたからだ。君にこれを渡したとき」
凛、と。
今度は、強く合わせを打ち鳴らして刃を仕舞う。
「この音を鳴らせば、たいていの害意は立ちどころに消える——鞘を完全に抜き去れば、僕もその場に行くと言った。僕から君への、言霊を持った誓いが効力を発揮して、君は害意を払えるわけだ。つまり」
少年は、守り刀を私に差し出した。ふ、と風に舞う絹のように微笑して、私のことをまっすぐに見つめる。
「今、君以上にこの刀の持ち主たりえる人はいない。君が持たなきゃ、意味がない」
「……う」
あぁ、私は。この子の微笑みに、どうしようもなく弱いらしい。
守り刀を受け取って、そのなめらかな木製の鞘を指先に滑らせる。この刀を返せないなら、私は何ができるだろう。ただ指をくわえて、おとなしく守ってもらうのか?
嫌だった。どうしても、何か力になりたかった。きっと大丈夫だろう、本当につらくなったら教えてくれるだろう——そう思い込むことは簡単だ。そうして人は、大切なものを取り落としてしまう。気づいてから手を伸ばしても、空をつかむばかりで。もう二度と、そんな思いはしたくなかった。
「……そうだ。情報を集めるの、手伝っちゃダメかな」
「情報?」
「うん。あの蔦の詳細も知らないし、誰に狙われているのかも分からないまま過ごしてるんだよね」
「まぁ……そうだけど」
「それがダメなら、相談してもらうだけでも十分だから。何か一つくらいはさせてほしいの」
「うーん……」
少年は唇にこぶしを当てて考え込んだ。これまでやり取りから薄々感じとっていたことだが、おそらくこの子には、人の心を読んだりだとか、起きていることを全て把握したりするような能力はない。だからこそ、情報不足を補ってあげることができれば、きっとこの子の力にもなれるはずだ。そう考えての提案だった。
少年は端正な顔を上げ、真剣な表情で口を開く。
「……害意」
水晶のような、澄んだ淵を思わせるまなざし。その奥へと誘い込むかのごとく、縦長の瞳孔が、ズ、と広がる。
「とにかく、誰かに危害を加えてやろうという意識や意図——そういうものが大きくなって、人を襲う〈何か〉になるんだ。逆に言えば、妬み、恨み、何でもいい……害意に繋がりそうなものは、小さなものでも手掛かりになる。噂程度の内容でも構わない、気になったことがあれば教えてほしい。ただし、決して無理はしないように」
月のない夜、いっそう深まる暗闇の下。
「頼めるか、藍果」
星のように明かりをこぼす窓辺のうちの一つで、少年は確かに私の名前を呼んだ。
「……もちろん」
さっき受け取った守り刀を、胸の前でギュッと強く握り直す。手の中でじっと息をひそめる非日常は、罠を張って虫を待ち、どろどろに溶かして喰らう妖花のようで。それでも私は、その頼みを受けたいと思った。足を取られ、巻き憑かれ——どうせ、もう無関係でいることはできないのだから。
膝をついていた私の両肩に、少年の小さく柔らかな手が乗せられた。金色の断片で彩られたその瞳に、心臓をつかまれ……丸呑みにされてしまうような、そんな感覚にとらわれる。
「僕の名前は弓丸。君のことは、きっと守ろう」
「……ゆみ、まる」
あの歩道橋で出会ってから、ずっと知りたかったあの子の名前。舌の上に転がせば、アメ玉のように溶けて弾ける。
芳帖弓丸。いい名前だ。
「よろしくね、弓丸さん」
「……うん」
私がにっこり笑いかけると、弓丸は気恥ずかしそうに目をそらした。肩から手を離し、もごもごと口を開く。
「あの……」
「んん?」
その色白な頬に、淡い赤みが差している。目は半分閉じかかっていて、うつら、としながら話を続けた。
「実は、もうかなり眠い……んだ。存在の年齢は八百……だけど、どうしても……この体に引っぱられる。人として生きてたころは、戌の刻には寝てた……から……」
時計を見れば、その針は午後九時半を指していた。戌の刻は、確か午後七時から九時のことだったと思う。確かに、小学生の体にはもう夜も遅いだろう。
「うおっと」
ぽす、とその体がもたれかかってきて、私は思わず尻もちをつく。かすかな寝息が聞こえてきて、おそるおそる下を向いた。閉じられた瞼に長いまつげ、うっすらと開いた赤い唇。だらん、と腕も脱力していて、裸足のつま先は無防備に投げ出されている。
弓丸は、私の胸を枕に眠っていた。薄花色の水干の袖が、まるで水面のように広がっている。
「ちょっと……」
この守り刀を抜けば、おとなしく鞘の中に戻ってくれるんだろうか。いや、鞘を通ってどこかの空間に移動するのか? それなら、本人が寝ていてはどうにもならない。
ひんやりとした夜風が窓の外から入ってきて、私達を優しく撫ぜた。少しウェーブのかかった弓丸の前髪が、さらさらと丸い額をくすぐっている。
この子は私を守ってくれるんだろう。でも、そんなことを、私が生きている間ずっと……続けていくつもりなんだろうか。あのとき私が、手を伸ばしてしまったばっかりに、この子を何十年も縛りつける——そんな未来、認められるわけがなかった。
そっと髪を撫でながら、私はこの子に思いをめぐらす。頭の中に浮かぶのは、この子と出会ったときのこと。あの欄干の上に立っていた理由も、狙われている理由も、今はまだ分からない。
夜は、静かに更けていった。
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