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第14章 七大国会合篇

第182話 強き王達

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 王達の前に現れたのは、暗黒四天王を名乗る謎の人物だった。

 「暗黒四天王だと?」

 「そうだ。私の名はズワ。我々の目的はただ一つ」

 ズワがそう言うと、リュート達七人の王が闇の魔法で拘束された。

 「ぐっ…これは…」

 「動けません…」

 「貴様らを消すことだ。貴様らを消せば、人々に統率など無くなる。そうすれば我々も何かと動きやすい」

 王達の首元に闇で出来た刃物が突きつけられる。

 「おっと、下手な動きはするなよ?その闇は私が自在に操ることが出来る。貴様らの生命与奪の権利は私が握っているという事だ」

 「おい。ズワとか言ったか?お前ちょっと頭悪いんじゃないか?」

 「何だと?穢らわしい竜人。私に気安く話しかけるな」

 闇の刃はリュートに突き刺さり、刃が瞬時に広がり、リュートは真っ二つに切り裂かれた。

 「これが闇の力だ。貴様らも今からこうなるんだ」

 「じゃあお前も同じ目にあっても文句は言えないよな?」

 ザクッ!ズワは背後から何者かに心臓を貫かれた。

 「ガハッ。何故後ろに貴様が居る?さっき私が切り裂いた筈では」

 リュートの一撃により、ズワの魔法が解け、拘束されていた王達が開放された。

 「夢幻、成功」

 リュートは刀を引き抜き、ズワを背後に蹴り飛ばした。

 「助かりましたリュート王」

 「やるじゃねーか新王!」

 「馬鹿な…。何故闇の力を得ている私に攻撃が?」

 「さぁ?この刀、レア物だから、闇くらいどうってことないのかもな。さぁみんな!遠慮することは無い!ここで四天王の一角を沈黙させてやろう!」

 「了解したわ」

 デザイアが、フラフラのズワの元に詰め寄る。

 「よくも私の美しい体を縛り上げてくれたわね?楽には死ねないわよ?」

 デザイアが指を鳴らすと、黄金の拳が複数出現する。

 「受けなさい!金の連打ゴールド・ラッシュ!」

 ズドドドド!重い一撃が何度もズワの全身に降り注ぐ。

 「やるな美しき女王。次は俺の番だ!」

 すると、アイザックは収納袋から槍を取り出す。

 「貴様には見切れまい。俺の神速の技を!加速アクセラレーション!」

 アイザックは目にも止まらぬ速さでズワに接近する。

 「覇連斬オーバースラッシュ!」

 瞬間的に何発もの斬撃がズワの体を切り刻む。

 「ぎえぇぇぇ!馬鹿なぁぁぁ!私の闇より強い人間など認めん!まとめて消え去れ!黒き衝撃ブラックインパクト!」

 城をも容易く破壊する規模の闇の爆発が発生する。

 「残念でした。守護の領域ガーディアン・ゾーン

 ズワの囲うように、ライアンはバリアを展開した。その爆発がリュート達に届くことは無かった。

 「油断していた…。忌々しい光め!今に見ているがいい」

 ズワはそう言い残すと、闇に紛れて姿を消したのだった。
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