異世界を統べるのは人ではなく竜だ

第14章 七大国会合篇

第181話 予言

　リュート達と他国の六王は魔神と闇の使い討伐のために結束する事になった。

　「さて、共に戦うことを決めたのは良いが、これからどうするんだ？」

　「何か具体的なプランはあるのですか？」

　「ソフィア。何か予言はあるか？」

　「そう言われると思って既に準備は始めた」

　ソフィアは目を閉じ、魔力を高めていく。

　「おぉ。まさか大予言者の予言を間近で見れるとはな」

　「時間がかかるので、少し待ってくだされ」

　「この機会だから闇や魔神についての情報をお互いに共有しよう」

　「私はあまり国から出ませんから、情報は持ち合わせておりません」

　「私も同様です」

　メイジーとライアンは闇とは遭遇したことが無いようだ。

　「私は国を乗っ取られかけましたね」

　「私はさっき話したようにリュート王と一緒に魔神と戦った」

　セールイとデザイアの情報は既にリュートも知っていた。

　「俺が持ちうる情報だが、残念ながら無いな！ベルデ王は何か知ってるのか？」

　「情報という訳では無いですが、少し話しを。嘗て、魔王がこの地に現れたのは突然の出来事でした。魔王の誕生を境に魔物は強化され、勇者がこの地に現れました。闇とは常に光と表裏一体。魔神が現れたとしたら、それに対する光がこの地に現れても不思議ではありませんね」

　「あくまで希望的な観測だろ？」

　「まぁそうですね。しかし、勇者が現れたのもまた事実です」

　「魔神に対する光とは一体どのようなものなのでしょうね」

　そんな話しをしていると、ソフィアに動きがあった。

　「予言が出た」

　「聞かせてくれ」

　「心して聞いてくだされ。ベルデ王国に災いが降りかかる事が視えた」

　「何ですと！」

　「災いとは一体どのような…」

　すると、一人の兵士が王達が居る会議室に走ってきた。

　「大変です皆様！」

　「どうしましたか？」

　「魔物が！大量の魔物が我々ベルデ国に進行を開始しました！」

　「何！」

　「どうやら予言が当たってしまったようだ…」

　「ベルデ王！我々も協力します！何としても魔物の進軍を防ぎましょう」

　「有難い…。我々の兵力はあまり無いのです。皆様ご協力感謝します」

　「ベルデ王は安全な場所に避難を…うっ！」

　先程走ってきた兵士は突然倒れた。

　「何事だ！」

　「揃いに揃って穢らわしい…」

　兵士の背後には闇のオーラを纏ったローブの人物が立っていた。

　「何者だ！どうやってここまで！」

　「私は闇の使いダークエラーンド様に選ばれし暗黒四天王ダークネスフォーの一角だ」

　突然、王達の前に現れたのは暗黒四天王を名乗る謎の人物だった。