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第18章 竜神の日常篇

第207話 招待

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 あれから数日が経過した。全ての外敵を倒し、平和になった世界で俺は相も変わらず悠々と暮らしていた。そんなある日、

 『あなたは???より招待されました』

 ん?どうしたんだ突然?久しく聞くことの無かった脳内アナウンスが鳴り響く。招待だと?一体誰に?考えても分からない。思い当たるものもいない。

 『招待を承認しますか?』

 『はい いいえ』

 なんだか、嫌な予感がするのでここは、

 「いいえ」

 『招待は承認されませんでした。以降、同一対象からの招待は棄却されます』

 なんだったんだろうか。まぁ面倒事には関わらない方がいいだろう。

 今日は久しぶりに仕事が入っていた。冒険者たちでは手に余る凶暴なモンスターが出現したようだ。

 「リュート様が出る幕ではありませんわ。ここは私が」

 「そうだな、私やルージュでも何とかなるんじゃないか?」

 「いや、俺にやらせてくれ。たまには体を動かさないとな」

 サレナやミラは俺のでる幕では無いと言うが、俺はかれこれ数週間はまともな戦闘をしていない。たまには体を動かさないとな体が鈍るというものだ。

 「気をつけてね、リュート」

 「あぁ。クリアはコットンの世話でもしててゆっくり待っててくれ」

 「グルルルル!」

 クリアと二人っきりで過ごしたりしたので、俺へのコットンの好感度はだだ下がりだろう。今にも噛みつきそうな勢いだ。こんなことならバカンスにも一緒に連れていけば良かったと少し後悔をした。

 「さてと。飛行形態モード・フライト

 翼を広げ、大空へ飛び立つ。モンスターが居る目的地へ向かう。久しぶりに空を飛んだが相変わらず気持ちがいい。今日は天気も良く、暖かくていい日だ。こんな日に暴れ回っている害悪モンスターは速攻駆除だ。

 「居た。あれか」

 ムガ王国の北西に位置する遺跡の跡地がある。恐らくダンジョンだろう。その入口の前に立ちはだかっている一体のモンスター。

 ガタイのいい巨大な身体。俺よりも大きい身長。頭には立派な角が生え、片手にはゴツい棍棒のようなものを持っている。

 「真眼発動」

 種族 大鬼・混神種(オーガ・エンブレイス)
 rank 693
 
 技能 身体超強化 槌術 超怪力 擬似神性 超耐久

 やはりオーガか。しかも混神種。思っていたよりだいぶ大物だ。それにしてもなんだあのスキルは。

 擬似神性 後付けで付与された偽りの神性。

 後付けだと?つまり、こいつは何者かがここに配置したということか。一体誰が?

 「ごがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 オーガは猛々しい咆哮を上げ、辺りの遺跡にヒビが入る。

 「気にしてる場合ではないか…。遺跡が崩壊する前にさっさと終わらせる」

 「があぁぁぁぁぁぁ!」

 オーガは怪力を生かし、リュートに棍棒を叩きつける。

 「遅い。神刀・夢幻白夜」

 「ぐあぁぁぁぁぁぁ!」

 オーガが気づいた時にはリュートは背後に回り、両腕が切り落とされていた。

 「があ!ぐがぁぁぁぁぁぁぁ」

 オーガが叫ぶと瞬時に腕が生え変わる。恐らく擬似神性の力だろう。

 「なんて言う回復力だ。これは冒険者たちは苦戦するな」

 「がぁぁぁぁぁぁぁ!」

 オーガは既に棍棒を持ち直し、再びリュートに振りかざした。

 「付与エンチャント・次元」

 神刀の刀身が黒く染まる。

 「終わりだオーガ。次元切断ディメンション・カッティング

 切り裂かれたオーガは刀に切られた跡から別次元に吸い込まれ、消滅したのだった。 
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