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第16章 手に入れた平和篇
第187話 魔族との共生
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カーブと別れた後、クリアとローザ、コットンと街を見て回る。
大きな戦いがあった後だが、街はすっかり元の活気を取り戻していた。
しばらくの時間歩いていたのでお腹がすいた。
「お腹すいたし、何か食べていこうか?」
「いいね。私もお腹が減ってきたところだよ」
「私は魔力はまだまだあるし、何か飲み物でも飲もうかな」
ローザは魔族なので食事は必要としない。魔力が主食だからだ。しかし、食物を食べられない訳では無い。魔族にとって食事はただの娯楽みたいなものだ。
「あそこの店にしようか」
目の前にいい感じのお店があったのでそこに入る。正午の時間帯は過ぎていたので、この時間の飲食店は閑散としている。
「いらっしゃいませー!」
元気な女性の声が聞こえてきた。
「あー…ペットいるけど、店の前に待機させた方がいいか?」
「いえ、そのままでも大丈夫ですよ。空いてるお席にどうぞ」
空いていた角の席に座る。こういう所に来ると、何故だか角の席に座りたくなってしまうのは俺だけなのだろうか。
「色々あるね」
「そうね」
クリアとローザが俺の向かいの席に隣同士で座り、メニューをシェアしている。何だか、ほっこりする光景だ。
「ご注文はおきまりですか?」
店員がこちらの席に来る。店員をよく見ると、角や翼が生えており、人とは違った魔力を感じた。そう、この店員は魔族だった。
「ん?あなたも魔族?」
「はい?そうですが?お客様も?」
ローザがいち早く店員の魔力を感じ取った。やはり魔族同士だと通じるものがあるようだ。
「お客様も魔族の方でしたか」
「ちょっと聞きたいのだけど、いいかしら?」
「はい。なんでしょう?」
「あなた、人間界に来て良かった?」
恐らくローザは店員の彼女より、一足先に人間界に来ていたので、人間界の怖さを知っている。魔族が本当に人間界に馴染んでいるのかはローザが1番知りたいことだろう。
「もちろんですよ!魔族界には魔力も少なく、ろくな娯楽も無く、ただただ不自由な生活でした。しかし、ここには自由があります。この国の魔族は働きたいように働き、遊びたいように遊べます。それもこれも、私たち魔族を受け入れるように言ってくださった、英雄リュート様と最初に人間に馴染んだ魔族、ローザ様のおかげです。その御二方には感謝してもしきれません。ぜひお会いしてみたいものですね」
うーん。目の前に居るのがその二人なのだが…。まぁ、こういうのは言わぬが花だろう。
「そ、そうね。あなたが幸せそうで良かったわ」
ローザは自分のことを尊敬する人物に出会い、照れくさかったようだ。
「あ、俺はこれを頼むよ」
「私はこれを」
「あ、私はこっちで」
「あとすまないが、このペットにも何かおすすめのメニューを頼む」
「ガウゥゥゥ!ガブ!」
俺はテメェのペットじゃねー!と言わんばかりに、足を噛まれたが気にしない。
「かしこまりました。少々お待ちください」
こうして、俺達は魔族が働く店で食事を楽しんだのだった。
大きな戦いがあった後だが、街はすっかり元の活気を取り戻していた。
しばらくの時間歩いていたのでお腹がすいた。
「お腹すいたし、何か食べていこうか?」
「いいね。私もお腹が減ってきたところだよ」
「私は魔力はまだまだあるし、何か飲み物でも飲もうかな」
ローザは魔族なので食事は必要としない。魔力が主食だからだ。しかし、食物を食べられない訳では無い。魔族にとって食事はただの娯楽みたいなものだ。
「あそこの店にしようか」
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「いらっしゃいませー!」
元気な女性の声が聞こえてきた。
「あー…ペットいるけど、店の前に待機させた方がいいか?」
「いえ、そのままでも大丈夫ですよ。空いてるお席にどうぞ」
空いていた角の席に座る。こういう所に来ると、何故だか角の席に座りたくなってしまうのは俺だけなのだろうか。
「色々あるね」
「そうね」
クリアとローザが俺の向かいの席に隣同士で座り、メニューをシェアしている。何だか、ほっこりする光景だ。
「ご注文はおきまりですか?」
店員がこちらの席に来る。店員をよく見ると、角や翼が生えており、人とは違った魔力を感じた。そう、この店員は魔族だった。
「ん?あなたも魔族?」
「はい?そうですが?お客様も?」
ローザがいち早く店員の魔力を感じ取った。やはり魔族同士だと通じるものがあるようだ。
「お客様も魔族の方でしたか」
「ちょっと聞きたいのだけど、いいかしら?」
「はい。なんでしょう?」
「あなた、人間界に来て良かった?」
恐らくローザは店員の彼女より、一足先に人間界に来ていたので、人間界の怖さを知っている。魔族が本当に人間界に馴染んでいるのかはローザが1番知りたいことだろう。
「もちろんですよ!魔族界には魔力も少なく、ろくな娯楽も無く、ただただ不自由な生活でした。しかし、ここには自由があります。この国の魔族は働きたいように働き、遊びたいように遊べます。それもこれも、私たち魔族を受け入れるように言ってくださった、英雄リュート様と最初に人間に馴染んだ魔族、ローザ様のおかげです。その御二方には感謝してもしきれません。ぜひお会いしてみたいものですね」
うーん。目の前に居るのがその二人なのだが…。まぁ、こういうのは言わぬが花だろう。
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「あ、俺はこれを頼むよ」
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「あとすまないが、このペットにも何かおすすめのメニューを頼む」
「ガウゥゥゥ!ガブ!」
俺はテメェのペットじゃねー!と言わんばかりに、足を噛まれたが気にしない。
「かしこまりました。少々お待ちください」
こうして、俺達は魔族が働く店で食事を楽しんだのだった。
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