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第10章 それぞれの修行篇
第112話 ダンジョンでの再会
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クリアは昇華し、ローザは進化した。俺も負けてはいられない。
40階層に向かう。出会うモンスターのランクもだいぶ上がり、数も増えて、進むペースは徐々に落ち始めた。だが、苦戦するほどの敵はいない。一歩一歩着実に進む。
35階層に着いた。トラップを掻い潜りながら、先に進んでいると、前方から声が聞こえてくる。
「ちぃ!こいつは相性が悪いね!」
女性の声だ。しかもどこかで聞いたような…
「なんて数だい!そんなにあたしが欲しいのかい?あたしを貰っていいのはあたしより強いヤツだけさ!」
ドッゴォン!激しい打撃音が、階層中に響き渡っている。この破壊力に、強気な話し方。これは、間違いないだろう。あの破壊の勇者だろう。
「アイティオ!」
「ん?なんだい?あたしのファンか何かかい?あたしはあんたみたいな優男なんてしらないよ?」
「そう言えばあの時は子供の体だったな」
「子供…その眼鏡、角、まさか、あの時の坊やかい?」
「そうだよ。久しぶりだな」
「ちょうど良かった。こいつの討伐に協力してくれないかい?」
そこには、変わった色をしたスライムがいた。
名前 アブゾプ
種族 アンチスライム・新種(ノウム)
rank 829
称号 物理殺し
技能 物理無効 超軟体 分裂 合体 肉体変化
ほう。ボス並みに強い。物理無効となると、物理特攻のアイティオには厳しい相手だろう。
「わかった。協力しよう!二人も行くぞ!」
「「了解」」
「助かるよ。じゃあ行くよ!」
4人でスライムを取り囲む。
「重力操作!」
クリアがスライムを動けなくする。
「よし、こいつも私の眷属にしてやるわ」
ローザは武器を槍状にして、飛びかかる。しかし、槍は当たらなかった。体を分裂させて器用に避けたのだ。
「うそ!」
「仕方ないね!離れな!あたしが行く!プロキオン!」
斧を振りかぶり、スライムに飛びかかる。そのまま勢いに任せて、斧を振り下ろす。
ドッゴォン!再び階層中に衝撃が伝わる。
俺は距離をとり、あたりを確認する。まだスライムは生きている。衝撃で散らばった肉片が、集まりだしている。確かに物理は効かなそうだ。これは俺が相手した方が手っ取り早い。
「みんな離れて、後は俺に…」
「だ、ダメぇ!」
「やめろ!はなせ!」
「こ、こら!どこを触ってるんだい!あぁ!」
そこには、スライムに絡みつかれ、みんなががあられもない姿になっていた。
クリアは服の中にスライムが入って、ヌルヌルになっていた。
ローザはローブを剥ぎ取られ、手足が縛られて、動けなくなっていた。
一番すごいのはアイティオだ。両手両足を体が大の字の状態で拘束され、さらに服の中の胸や股の部分に、スライムが入り込み、弄っている。
お、おう。すごい光景だ。こんなダンジョンのど真ん中に一瞬でエロ空間を作り出すとは、凄い才能の持ち主だ。もう少し見たいという欲はあるが、このままだと大変なことになりそうなので、救出する。
「対魔の光!」
光が三人の体を包むとスライムは溶けるように消えていった。
「すまないね。助かったよ」
「体は大丈夫か?」
「あぁ。恐らく問題ない」
「それならよかった」
「あたしは修行でここに来てたんだが、もう引き返すよ」
「わかった」
「あんたも気を付けな。このダンジョンはたまにあんなふうに強いモンスターが現れるからね」
「あぁ。気をつける」
こうして、俺たちはアイティオに再会したのだった。
40階層に向かう。出会うモンスターのランクもだいぶ上がり、数も増えて、進むペースは徐々に落ち始めた。だが、苦戦するほどの敵はいない。一歩一歩着実に進む。
35階層に着いた。トラップを掻い潜りながら、先に進んでいると、前方から声が聞こえてくる。
「ちぃ!こいつは相性が悪いね!」
女性の声だ。しかもどこかで聞いたような…
「なんて数だい!そんなにあたしが欲しいのかい?あたしを貰っていいのはあたしより強いヤツだけさ!」
ドッゴォン!激しい打撃音が、階層中に響き渡っている。この破壊力に、強気な話し方。これは、間違いないだろう。あの破壊の勇者だろう。
「アイティオ!」
「ん?なんだい?あたしのファンか何かかい?あたしはあんたみたいな優男なんてしらないよ?」
「そう言えばあの時は子供の体だったな」
「子供…その眼鏡、角、まさか、あの時の坊やかい?」
「そうだよ。久しぶりだな」
「ちょうど良かった。こいつの討伐に協力してくれないかい?」
そこには、変わった色をしたスライムがいた。
名前 アブゾプ
種族 アンチスライム・新種(ノウム)
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称号 物理殺し
技能 物理無効 超軟体 分裂 合体 肉体変化
ほう。ボス並みに強い。物理無効となると、物理特攻のアイティオには厳しい相手だろう。
「わかった。協力しよう!二人も行くぞ!」
「「了解」」
「助かるよ。じゃあ行くよ!」
4人でスライムを取り囲む。
「重力操作!」
クリアがスライムを動けなくする。
「よし、こいつも私の眷属にしてやるわ」
ローザは武器を槍状にして、飛びかかる。しかし、槍は当たらなかった。体を分裂させて器用に避けたのだ。
「うそ!」
「仕方ないね!離れな!あたしが行く!プロキオン!」
斧を振りかぶり、スライムに飛びかかる。そのまま勢いに任せて、斧を振り下ろす。
ドッゴォン!再び階層中に衝撃が伝わる。
俺は距離をとり、あたりを確認する。まだスライムは生きている。衝撃で散らばった肉片が、集まりだしている。確かに物理は効かなそうだ。これは俺が相手した方が手っ取り早い。
「みんな離れて、後は俺に…」
「だ、ダメぇ!」
「やめろ!はなせ!」
「こ、こら!どこを触ってるんだい!あぁ!」
そこには、スライムに絡みつかれ、みんなががあられもない姿になっていた。
クリアは服の中にスライムが入って、ヌルヌルになっていた。
ローザはローブを剥ぎ取られ、手足が縛られて、動けなくなっていた。
一番すごいのはアイティオだ。両手両足を体が大の字の状態で拘束され、さらに服の中の胸や股の部分に、スライムが入り込み、弄っている。
お、おう。すごい光景だ。こんなダンジョンのど真ん中に一瞬でエロ空間を作り出すとは、凄い才能の持ち主だ。もう少し見たいという欲はあるが、このままだと大変なことになりそうなので、救出する。
「対魔の光!」
光が三人の体を包むとスライムは溶けるように消えていった。
「すまないね。助かったよ」
「体は大丈夫か?」
「あぁ。恐らく問題ない」
「それならよかった」
「あたしは修行でここに来てたんだが、もう引き返すよ」
「わかった」
「あんたも気を付けな。このダンジョンはたまにあんなふうに強いモンスターが現れるからね」
「あぁ。気をつける」
こうして、俺たちはアイティオに再会したのだった。
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