異世界を統べるのは人ではなく竜だ

第2章 竜の暮らし篇

第21話 戦闘終了

　『戦闘の終了を確認しました』

　『二体討伐 無慈悲 覇種討伐 を達成したためスキルと経験値が付与されます』

　体の中に力の波が流れ込む。自分よりランクの低いモンスターだったが、2体倒したのでランクが上がったようだ。恐らく、普通の冒険者では死亡するくらいには強かったのだろう。さて、ステータスはどうなったのだろうか。

　名前　リュート・ヤガミ
　種族　真竜・神種(ジェニュインドラゴン・ディバイン)
　rank 　405
　称号　次元の冠者
　
　技能　次元操作 神眼 耐性(全) 神の血潮 創成 魔力錬成 超越感覚 自動発動 魔法(全) 真竜の威圧 付与術 複製

　俺のランクもついに400を越え、複製を覚えたようだ。一体どんな効果だろうか。

　複製　ひとつのものをふたつに増やすことが出来る。

　なるほど。これを使えば、色んなことが出来そうだ。

　「私もランクが上がったよ」

　どうやら戦闘は参加するだけでも経験値が入るようだ。いい勉強になった。

　名前　クリア
　種族　竜姫・混神種(ドランメイデン・エンブレイス)
　rank 　285
　称号　重力姫(グラヴィティプリンセス)
　
　技能　重力操作 魅了 成長促進  癒しの力

　ほうほう。だいぶランクが上がったな。成長促進の効果か？謎だったスキルは癒しの力だった。

　成長促進　獲得経験値が多くなる。他にも効果がある。

　癒しの力　周りのものを癒す力を持つ。発動条件には個体差がある。

　成長促進の効果は大体あっていた。ほかの効果というのも気になるところだ。癒しの力はざっくりとした説明だ。確かにクリアには癒されるが。発動条件がわからないのは仕方がない。

　「リュート、私のステータス見えるの？」

　「あぁ、そう言えば説明してなかったな。俺のスキル神眼は相手のステータスを見ることが出来るんだ」

　「へー 凄いね！さすがリュート」

　「まあな」

　「でも…」

　「でも？」

　「ステータスを見られのって、裸を見られてるみたいでちょっと恥ずかしいね」

　そう言うとクリアは恥ずかしそうにしている。か、可愛い！なんて可愛いんだ！最近なんだか、クリアはどんどん可愛くなっている気がする。あぁ、早く人型になりてぇ。

　「さてクリア。ダンジョンの攻略を再開しよう」

　「うん わかった」

　さらなるランクアップを目指して、さらに深部へ進まなくてはならない。早く進化してクリアとイチャつきたい。動機が不純と思われるかもしれないが、俺も男だ。目の前にご馳走があるのに食べられないのは、苦痛でしかない。早く進化しなくては。

　焦る気持ちを抱えながら、ダンジョン攻略を再開した。