転生したら男女逆転世界

美鈴

文字の大きさ
上 下
106 / 127
第三部

健二郎宅へ

しおりを挟む
健二郎が学校に来なくなって一週間が過ぎた。休んでいる理由は体調が優れない為と聞いている。もっと早くに見舞いに行きたかったんだけど風邪が酷い為、うつしたらいけないからと断られてしまったんだ。うちには妊婦も居るから気を遣ってくれたんだと思う。健二郎は優しいから…。

 流石にそろそろ見舞いに行ってもいいだろうと駿と話し合い見舞いに行く事にした。見舞いに行った後は駿が僕を家に泊めてくれるらしい。

「豊和君の所は妊婦さんが居るし万が一風邪とかをもらったら大変だからうちに来なよ。うちなら妊婦さんとかは居ないからさ!何日でも泊まっても大丈夫だから!」

 駿のその言葉に甘えさせてもらう事にしたんだ。─で、駿と2人で健二郎の家に向かったんだ。護衛は駿の所の護衛が2人後ろから念の為付いてきてくれてるしね。



 健二郎の家に来るのも久しぶりだ。玄関近くの護衛に声を掛け、僕達が来た事を伝えてもらう。健二郎の家も結構大きいからね。しばらくして家の中へと通され、メイドさんの案内で健二郎の部屋へと向かう。


「…2人共…わざわざ来てくれただすね」


 部屋に入らせてもらうと健二郎の姿…。また少し痩せたか?でも、風邪は殆ど治ってる?

「風邪は大丈夫?」
「大丈夫なの?」

「…そうだすな…。実は風邪で休んだんじゃないだす」

「「そうなの!?」」

「…フラれたショックだす」

 フラれたのか…。それはショックだよな。

「健二郎君フラれたの!?」

「お、おい…駿!?」

「…僕もフラれちゃったんだよ…」

「「…はっ?」」

 駿もかよっ!?確かお姉さんと妹さんだったよな?

「…2人共さ…。姉さんは姉さんで弟にしか見れないって言うし、妹は妹でお兄ちゃんにしか見れないっていうし…」

「…そ、それは…」
「…しゅ…駿…何て言っていいのかだす…」

「まあ、僕の場合は母さんと結ばれたし…それにね…。あることを約束したから…」

「え~と…」
「おめでとうと言っていいだす…か?」

「あ、うん!だからといっていいわけではないけど、健二郎君もそんなに落ち込まないでね?気持ちは痛い程分かるけど…」

「…大丈夫だす!心の整理はついてるだすよ!」

「そっかぁ…」
「じゃあ…」

「明日から学校には行くだす!」

「待ってるな!」
「僕も待ってるよ!」

「だす!2人共本当にありがとうだす!」


 他愛もない話をしてしばらく談笑。その後、健二郎の家を後にして、駿の家へと向かった。健二郎は風邪ではなかったけど今日は泊まっていきなよと誘われたからだ。友達の家に泊まるなんて前世以来だな…。楽しみだ。



*******


 2人を見送った後、

「さてとだす!…僕も決めた事を頑張るだけだす!」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

転生鍛冶師は異世界で幸せを掴みます! 〜物作りチートで楽々異世界生活〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:6,114pt お気に入り:2,130

リクゴウシュ

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:10

幼馴染達が俺の為にハーレムを作るそうです

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:135

僕はただの妖精だから執着しないで

BL / 連載中 24h.ポイント:2,543pt お気に入り:562

【完結】人形と呼ばれる私が隣国の貴方に溺愛される訳がない

恋愛 / 完結 24h.ポイント:383pt お気に入り:8,215

処理中です...