転生したら男女逆転世界

美鈴

文字の大きさ
上 下
97 / 127
第三部

あの人と

しおりを挟む
「お待たせしました」

「ん…問題ない」

「じゃあ…宜しくお願いします」

「んっ…」

 僕が車の助手席に乗り込むと彼女は目的の場所へ向けて車を走らせる。お気付きかも知れないけど彼女は総理から僕に派遣された護衛の女性で白峰瑠璃しらみねるりさん。いつも僕を助けてくれる頼りになる三つ年上の女性。先祖代々総理の護衛を務めている家系らしい。

 もうすぐあの配信から1ヶ月になる。多分また忙しくなると思い、いつも助けてもらっているので今のうちにお礼をと思っていたところ、瑠璃さんからキャンプに誘われたんだ。そして今に至る訳なんだけど…正直目のやり場に困っていた。瑠璃さんはミニスカートでミッションしゃを運転しているんだ…。後は言わなくても分かるよね?

「ん…私の太ももに釘付け…」

「…すいません」

 そりゃあ流石にチラチラ見てたらバレるよね…。だ、だってこれは仕方ないよね?男性なら分かってくれるでしょ?ミッション車のギアを切り替える度、ミニスカートの裾が少しズレ…後少しで下着が見えてしまいそうという、あのギリギリの攻防戦。絶対に気になって見てしまうでしょ!?見るなら今でしょう!みたいな感じ…。

「ん…ここから先は夜」

 そう言った瑠璃さんの表情はかなり妖艶に見えた。

「…瑠璃さんは僕でいいんですか?」

「ん…君がいい…君じゃないと…嫌」

 今日はキャンプなんだけどメインはどうやらみたいなんだ。元々誘われた時も「ん…お礼はいらないから私と子作りして欲しい。私は君に夢中」と、言われたからね…。

「は、話は変わりますけど…」

「ん…照れた?」

「…そこはそっと流して下さい。キャンプする場所はどんな所なんです?」

「ん…ホント自然の中…。誰も来ないから…存分に私の喘ぎ声堪能出来る…」

「…返答に困る事は言わないでもらえると助かりますけど?」

「ん…処女だから…優しく…ね?」

「…聞いてます?」

「くすっ…」


 ─そんなやり取りを繰り返しながら目的の場所へ辿り着いた。ホント自然の中。山の中だから当然なんだけどね…。近くには川もあり、魚が泳いでるのが分かる…。

「ん…魚釣って、それを食べる」

 手渡たされたのは釣り竿。

「どっちが多く釣るか勝負しましょうか?」

「ん…面白い…。私に勝てるとでも?」

 力では女性に勝てないけど釣りはそうじゃない。特に川釣りの場合は魚が居そうな場所を見極め、合わせが肝心の筈だ。

「勿論です」

「ん…本当に勝つつもりなの?」

「フッフッフッ…。釣り吉○平と呼ばれた(呼ばれてない)僕の実力…お見せしましょう」

「ん…見せてもらう」



 ─魚が居そうなポイントポイントは─っと、んっ?あそこだ…。木の枝が川へと向かって伸びていて、それが水面に影を作っている。いけぇぇー!俺のウキよ!フィン○ァンネル!

シュッ……ポチャッ……

 ウキが川の流れに乗り、狙っているポイントへと流れていく…。

ピクッ…

 ウキが少し反応している…。まだだ…まだ早い…。

ピクッピクッ…

 エサをつついている…。僕には見える!見えるよ、ラ○ァ~!

スゥッ~~~…

 ─ウキが水中へと姿を消した!当たりを合わせるならここだっ!竿をシュッと立てるとぐぐっと魚の当たりを感じる…。ふふふ。もらったなママン…。魚の引きを楽しみつつ仕掛けを上げると…釣れたのはヤマメと言う魚。川魚の中でも有名でしかも美味しい魚だ。そして釣った魚を針から外して網に入れそれを川へと放り込む。この網が優れもので魚を生かしておけるのがまたいいよね!

「ん…やる」

「負けを認めるなら今のうちですよ?」

「ん…勝負はまだ始まったばかり…」

「今日の僕は不思議と負ける気がしません」

「ん…フラグ」

「失礼な!?」



*****


 一時間程釣りを楽しんだ。僕が釣った魚は三匹…。瑠璃さんは………くっ…18匹…。

「ん…余裕」

「ぐぬぅぅぅ…」

「ん…こっち来る」

 何やら手招きされ、瑠璃さんの元へ。セミロングの黒髪が風に靡いている。左手で風に靡く髪を押さえながら僕を待つ瑠璃さんの姿に目を奪われる。

「ん…今…私に見惚れてた」
「…ですね」
「ん…嬉しい…じゃあ…ヤる」
「えっ…ここで!?」
「ん…私…準備出来てる」
「…さいですか」
「ん…いっぱいおかわりしてね?」


 しっかりを満喫した2人だった…。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

男が少ない世界に転生して

美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです! 旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします! 交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

貞操逆転世界の男教師

やまいし
ファンタジー
貞操逆転世界に転生した男が世界初の男性教師として働く話。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

処理中です...