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第一部
どう?
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「ねぇ…いつまで目を…瞑っているの?」
「だ、だって…こんな…こんな事…」
「あっ…んんっ…わ、私は……そんなに動かないでよ…あうっ…」
「そ、それは…うっ…」
「気持ち良いよね?………君もそう思ってるん…でしょ?嘘はつかないでね?傷付いちゃうから…。これでも繊細なんだよ私。…それに、私…初めてなんだから/////…」
「ぼ、僕は…そんな事…」
「…ここはこんなになってるのに?嘘はつかないでって言ったでしょっ?」
「それは…だって愛歌さんが…」
「私のせいにするの?そんな悪い子にはこうしちゃうぞ?」
「愛歌さん…止めっ…ああっ───」
******
事の発端は連れ込まれた所まで遡る…。
「男性ってさ、滅多に会えない…。ゲームで例えるとレアモンスターみたいなモノだよね?そんなレアモンが目の前に現れたら捕獲するしかないよね?」
「……それは」
(うまい例えだよね…。確かにレアなモノに遭遇したら捕獲したり倒すかするもんね…)
彼女がゆっくり近付いて来るので僕も後退りながら彼女から距離をとろうとして…。トン…っと背中に衝撃…。後方を確認すると壁…!?部屋は狭いのだから当然の結果だ…。彼女の方に視線を戻すと彼女は目の前に。彼女は僕の頭を挟み込むように手を伸ばし、その手は壁に…これってアレか?アレだよね?壁ドンってやつだよね?女性からそんな事されるとは思っていなかったんだけど!?
「ここまでされたら…私が次にする事位、流石に分かるよね?」
彼女は目を瞑り顔を寄せてくる。綺麗な瞳…ってそうじゃない!キス…される!??
「ちょっ…待って…」
「しぃ~…すぐ終わるから…」
お互いに吐く息がかかり合う…。その距離はどんどん縮まり、唇と唇が重なると思った瞬間…僕は目を瞑った。そしてその時が……。
「…目なんか瞑っちゃって…そんな態度とってしまったらホントにキスされちゃうよ?」
「へっ?」
呆けた声と共に目を開けると少し離れた場所に彼女は立っていた。少し前屈みになりながら僕を見て…
「それとも君は…私にキス…されたかったのかな?」
「……え~と…」
「あんまりからかったら悪いよね、うん。私は春先愛歌。愛歌って呼んでくれる?で、君は?」
「……天使豊和(ぶすぅ~)」
「豊和君ね?ゴメンゴメン!そんなに怒らないで?豊和君が無用心だから身を持って教えてあげただけなんだから…ね?」
「…確かに家族にも注意されましたけど…」
「でしょっ?」
「でも…そんなにですかね?」
「女は狼なんだよ?」
「それも聞きはしましたけど?」
「言っても分からない男の子は私という狼さんが襲っちゃうぞ!ガオッー!─ってね?」
愛歌さんはポーズつけながらそんな事を言ってるんだけどそのポーズは狼というより可愛い子猫に見えた…。
「と・に・か・く・君は1人で何してるのかな?」
─僕は取り敢えずなくなった醤油を買いにスーパーへ行きたかった事。ここにはなかった事。だからスーパーの場所を聞きたかった事等を説明。
「あちゃ~醤油はそういえばきらしてて発注かけてたっけ…」
「…僕も聞きたいんだけど店は大丈夫なの?」
「あ~それは大丈夫。この時間帯は元々お客さんの入りは悪いし、お客さん来たら、ほらっ、そこのチャイムで分かるから…」
「それならいいんですけど…。あっ、それと、何で男だって分かったんです?」
「それはね、声もそうだし、匂いもそうだし、女性の本能が働きかけてくるみたいな?」
「そういうもんですか?」
「そういうもんだよ。それに…」
「?」
「私にはお父さんが居たから…だね」
「そうなんですか?」
「そうなんだよ!まぁ、この話はおいといて…」
表情で分かった…。あんまりそのお父さんの事は聞かない方がいいのだと…。
「それじゃあこっちに来てくれる?」
「?」
「そのままじゃ男性だとバレて大変な事になるでしょっ?」
「?」
「ぼ~っとしてないで早く!」
「え~と…はい…」
こうして僕は愛歌さんの元へと近付いて行く。愛歌さんは床の上に座り込み太ももをポンポン…。
「あの~愛歌さん?」
「いいから、ほら、ここに頭を乗せて顔は上だよ?」
「いや、でも…」
「いいから、早く!」
「はい!し、失礼します…」
「うん/////」
有無を言わせない愛歌さんに渋々従い、頭を愛歌さんの太ももに乗せる…。これって男子憧れの膝枕だよ!?何故に!?それに何で要求したくせに照れてるの?柔らかい感触にその表情…僕じゃなかったら骨抜きにされちゃうね…。冗談を交えないと半端ないよね。
「まずは化粧からしてあげるから大人しくしててね?動かれるとこそばゆいから/////」
膝枕意味なくね!?と思う今日この頃なんだけど大人しく従う事に…。決して愛歌さんが可愛いから太ももの感触を味わいたいとかそういうのはないんだからね?ホントだよ?逆らえないだけだからね?そして…冒頭へと至るってわけ…。とにかく膝枕の状態で化粧をされてるの!たまにくすぐったくて僕が動く度に愛歌さんが艶かしい声をあげたりするんだけど…。僕は無心になり化粧が終わるのを待った…。
「だ、だって…こんな…こんな事…」
「あっ…んんっ…わ、私は……そんなに動かないでよ…あうっ…」
「そ、それは…うっ…」
「気持ち良いよね?………君もそう思ってるん…でしょ?嘘はつかないでね?傷付いちゃうから…。これでも繊細なんだよ私。…それに、私…初めてなんだから/////…」
「ぼ、僕は…そんな事…」
「…ここはこんなになってるのに?嘘はつかないでって言ったでしょっ?」
「それは…だって愛歌さんが…」
「私のせいにするの?そんな悪い子にはこうしちゃうぞ?」
「愛歌さん…止めっ…ああっ───」
******
事の発端は連れ込まれた所まで遡る…。
「男性ってさ、滅多に会えない…。ゲームで例えるとレアモンスターみたいなモノだよね?そんなレアモンが目の前に現れたら捕獲するしかないよね?」
「……それは」
(うまい例えだよね…。確かにレアなモノに遭遇したら捕獲したり倒すかするもんね…)
彼女がゆっくり近付いて来るので僕も後退りながら彼女から距離をとろうとして…。トン…っと背中に衝撃…。後方を確認すると壁…!?部屋は狭いのだから当然の結果だ…。彼女の方に視線を戻すと彼女は目の前に。彼女は僕の頭を挟み込むように手を伸ばし、その手は壁に…これってアレか?アレだよね?壁ドンってやつだよね?女性からそんな事されるとは思っていなかったんだけど!?
「ここまでされたら…私が次にする事位、流石に分かるよね?」
彼女は目を瞑り顔を寄せてくる。綺麗な瞳…ってそうじゃない!キス…される!??
「ちょっ…待って…」
「しぃ~…すぐ終わるから…」
お互いに吐く息がかかり合う…。その距離はどんどん縮まり、唇と唇が重なると思った瞬間…僕は目を瞑った。そしてその時が……。
「…目なんか瞑っちゃって…そんな態度とってしまったらホントにキスされちゃうよ?」
「へっ?」
呆けた声と共に目を開けると少し離れた場所に彼女は立っていた。少し前屈みになりながら僕を見て…
「それとも君は…私にキス…されたかったのかな?」
「……え~と…」
「あんまりからかったら悪いよね、うん。私は春先愛歌。愛歌って呼んでくれる?で、君は?」
「……天使豊和(ぶすぅ~)」
「豊和君ね?ゴメンゴメン!そんなに怒らないで?豊和君が無用心だから身を持って教えてあげただけなんだから…ね?」
「…確かに家族にも注意されましたけど…」
「でしょっ?」
「でも…そんなにですかね?」
「女は狼なんだよ?」
「それも聞きはしましたけど?」
「言っても分からない男の子は私という狼さんが襲っちゃうぞ!ガオッー!─ってね?」
愛歌さんはポーズつけながらそんな事を言ってるんだけどそのポーズは狼というより可愛い子猫に見えた…。
「と・に・か・く・君は1人で何してるのかな?」
─僕は取り敢えずなくなった醤油を買いにスーパーへ行きたかった事。ここにはなかった事。だからスーパーの場所を聞きたかった事等を説明。
「あちゃ~醤油はそういえばきらしてて発注かけてたっけ…」
「…僕も聞きたいんだけど店は大丈夫なの?」
「あ~それは大丈夫。この時間帯は元々お客さんの入りは悪いし、お客さん来たら、ほらっ、そこのチャイムで分かるから…」
「それならいいんですけど…。あっ、それと、何で男だって分かったんです?」
「それはね、声もそうだし、匂いもそうだし、女性の本能が働きかけてくるみたいな?」
「そういうもんですか?」
「そういうもんだよ。それに…」
「?」
「私にはお父さんが居たから…だね」
「そうなんですか?」
「そうなんだよ!まぁ、この話はおいといて…」
表情で分かった…。あんまりそのお父さんの事は聞かない方がいいのだと…。
「それじゃあこっちに来てくれる?」
「?」
「そのままじゃ男性だとバレて大変な事になるでしょっ?」
「?」
「ぼ~っとしてないで早く!」
「え~と…はい…」
こうして僕は愛歌さんの元へと近付いて行く。愛歌さんは床の上に座り込み太ももをポンポン…。
「あの~愛歌さん?」
「いいから、ほら、ここに頭を乗せて顔は上だよ?」
「いや、でも…」
「いいから、早く!」
「はい!し、失礼します…」
「うん/////」
有無を言わせない愛歌さんに渋々従い、頭を愛歌さんの太ももに乗せる…。これって男子憧れの膝枕だよ!?何故に!?それに何で要求したくせに照れてるの?柔らかい感触にその表情…僕じゃなかったら骨抜きにされちゃうね…。冗談を交えないと半端ないよね。
「まずは化粧からしてあげるから大人しくしててね?動かれるとこそばゆいから/////」
膝枕意味なくね!?と思う今日この頃なんだけど大人しく従う事に…。決して愛歌さんが可愛いから太ももの感触を味わいたいとかそういうのはないんだからね?ホントだよ?逆らえないだけだからね?そして…冒頭へと至るってわけ…。とにかく膝枕の状態で化粧をされてるの!たまにくすぐったくて僕が動く度に愛歌さんが艶かしい声をあげたりするんだけど…。僕は無心になり化粧が終わるのを待った…。
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